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Mの憂い@-4th.Stage★Come back from Long journey
Chapter9:バブル

「おーーっほっほほほほ。これでお宝はもらったわ。」
「きゃああー、助けて、パパーーーー。」
何処からとも無く声が響き渡った。
「誰だ・・。」
「杷明都さんだ、もしや、あっちの入口に行ったのか?!」
野琵は、最初に入った広場がある方向を振り返って言った。
「なんですって!?」
「ああああああ、石がないぃぃぃぃぃぃぃ。」
「ちょっと、そこのあんたっ、説明しなさいよ!」

最初に入った広場にはもう一個所13の石を嵌め込むところがあった。
そっちにに石を嵌め込んで現れた空間に大王の末裔である典子が入ると、財宝のある部屋へ通じる道が開けると書いてあった。
ただし、それは、石を持つ物が、心の中にやましい思いや後ろめたい気持ちを抱えたままでは、現れない様になっていた。
それは潔癖性で疑い深いと言い伝えられているシッタカ大王らしい仕掛けだった。

急いで一同は走って戻った。が、そこには、
「へへへ。」茶目っ気たっぷりに典子が笑っていた。
「ごめんなさい。夜が明ければここは消えてしまいますわ。時間がもう無いから、急いで戻ってきてもらうために典子ちゃんにちょっと協力してもらったのよ。」
杷明都が少し申し訳なさそうに首を竦めた。

「こら、典子!」「ごめんちゃい。」
「時間がないわ、さ、今度こそ。」
杷明都が典子から石を受け取けとっていた。

新たな13個の穴に石をに嵌め込むと、人型の光る空間が現れた。
「おおおお、これが鍵穴なのか。」
「ここに私が入るのね、」
「ええ。さぁ、頑張って。」杷明都が背中を押した。
雲丹の方を見て小さく頷くと、光の方へ向かった。
「ちょっと小さいみたいだけど。。」少し屈みながら入っていった。
鍵穴が一層の輝きを放った。
「ひぇぇぇぇ、」悲鳴とも歓喜ともいえない声を上げて光の中に包まれた。
鍵穴の形は消え去り奥へと続く通路が現れた。
典子は、緊張のあまり入った時のまま立っていた。
「もう大丈夫よ。」「うん、。」
杷明都の声で我に返った典子だったが、しばらくは呆然としていた。

その先には、おそらくシッタカ一族が過ごしていただろう宮殿の入口と推測された。
「おおおおおおお、すっげええええ」世慧と野琵は目を輝かせて喜んだ。
「何処に財宝があるのよー。おいいいい、何処に行くんだあああ」
梨生は二人に声をかけたが、二人ともあっという間に何処かへ消えていった。
「仕方ないわね、手分けして探してみるしかないわね。」
「あら、揺さんも、何処かに行っちゃったみたいね。」

「どうしよう・・」戸惑う帆羽に、
「どうしようじゃないわ!夜がもうすぐ明けるわ、そしたらここは消えてしまうのよ。
早く宝物を探すのよ。」亜梨葉が言った。
「なんか、梨生先輩が二人いるみたい・・・。」帆羽はボソッと呟いた。

彼らが覗き見た宮殿はシッタカ一族が使用したとみられる豪華な調度品が残り、豪華なシャンデリアに真っ赤な絨毯やカーテンは贅沢の極みとしか言いようが無かった。
金や銀の調度品で飾られた王座の間にはピンクダイヤでできた大きな椅子が真中に置かれていた。広がる大広間では盛大な宴が毎晩のように催されたであろう様子が伝わってくるようだった。地下の厨房につながるエレベーターの跡らしき物も有り、全てが当時の彼らの華やかな暮らしぶりもうかがえた。
近隣諸国から集められたと思われる青銅や鉄でできた調度品も飾られてあった。
壁にはフラコの毛皮で作ったマント、勲章、豪勢に飾られた王冠、光り輝くアクセサリーを身につけた歴代の王族の肖像画が掛けられていた。

「わぁあああああ、すてきぃ。」
ひたすらウットリとする帆羽やゆかりの隣で、
梨生や亜梨葉達はせっせと宝石やアクセサリーをポケットに詰め込んでいた。
「あーあ、あるとこにはあるんだなぁー。」太良登が相変わらず呟いていた。

「うぬ・・・・」
窓のから見える海中を見て、雲丹が顔を顰めた。
「そういうことだったのか・・・・」
隣にいた蟹派が妙に納得した顔で、大きくため息を吐いていた。
「あれ・・・どう見ても人・・・だよな・・。
しかも、あれは南の島警察のボディ・バッグだ・・・いったい誰が誰を・・」
小声で蟹派に尋ねた。
「恐らく彼女ですよ・・。」
「何を根拠に?」
「ふふん。ボタンですよ、あののファスナーのところに引っかかってる金色の・・」
「アーメン†」雲丹はお祈りをした。
彼はキリシタンではなかったんだが、気分的に祈らずにはいられなかった。

各々欲しい物をもてるだけ手にした頃、何処からとも無く杷明都の声が聞こえてきた。
「みなさん、そろそろタイムリミットです。」

「そーなの?でもよー、どうやってでるんだ?入ってきた道は岩で塞がれちゃったし、」
「大丈夫です。これから私が言う呪文を一斉に唱えてください。」
《タエルグ シ アカッティス》
「ん?たいるぐしゃぐしゃ????」
太良登が横文字アレルギーといわんばかりに、両手で頭を掻いた
《 タ エ ル グ シ ア カッ ティ ス 》 よ。
その時、小さな地響きが起きた。
「さぁ、はやく」
タエルグ シ アカッティス
一同はなんとか呪文を唱えた。
すると、皆の体は、それぞれに白い光に包まれ次々と消えっていった。
陽の光を求めるように上がっていく23の大きな泡が、
間もなく起きた、大きな地響きで左右に揺れていた。


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最終更新:2005年12月31日 21:59