商人 (カラシン)
[解説]
カナド部族において、商人の役割を持つ者たちの事をカラシンと呼ぶ。
カラシン階級の人間は、カナド部族の中では比較的希少な部類だ。
とは言っても基本的に、1つの部族中に1人は集落に常駐のカラシンが存在している。
まあ、まれに例外的な部族は存在するのだが。更にある程度以上の規模を持つ部族になると、常駐のカラシン以外にも行商人として各部族の集落を回ったり、南へ下って三大国の商人たちと商取引をする者もいるのだ。
カラシン階級の人間は、カナド部族の中では比較的希少な部類だ。
とは言っても基本的に、1つの部族中に1人は集落に常駐のカラシンが存在している。
まあ、まれに例外的な部族は存在するのだが。更にある程度以上の規模を持つ部族になると、常駐のカラシン以外にも行商人として各部族の集落を回ったり、南へ下って三大国の商人たちと商取引をする者もいるのだ。
三大国の商人たちと取引をする際に用いられるのは、猟兵(イェーガー)が稼いだ外貨である。
行商人役のカラシンはそれを用いて三大国から様々な商品を仕入れる。仕入れた商品は各部族の各集落に常駐しているカラシンに卸すなり、自前で露店売りや、商品が大量の場合は直接商売先の部族の族長(ハラバル)に売りつけるなりするのだ。
無論、露店売りや商売先のハラバルに売りつける場合は、その商売先の集落に常駐しているカラシンに了解を取るのが普通である。
行商人役のカラシンはそれを用いて三大国から様々な商品を仕入れる。仕入れた商品は各部族の各集落に常駐しているカラシンに卸すなり、自前で露店売りや、商品が大量の場合は直接商売先の部族の族長(ハラバル)に売りつけるなりするのだ。
無論、露店売りや商売先のハラバルに売りつける場合は、その商売先の集落に常駐しているカラシンに了解を取るのが普通である。
なお、三大国の商人たちと商売をする際に用いられる外貨を稼ぐのはイェーガーであるが、それを彼らの郷里の部族へと届けるのも、カラシンの役割だ。
行商人役のカラシンは、どの部族出身のイェーガーから金銭を預けられても、預かった金を確実にそのイェーガーの出身部族へと届ける。
これは鉄の掟であり、記録に残っている限り破った者はいない。記録に残らないところでは、何がしか有ったのでは無いかとも言われているが。
行商人役のカラシンは、どの部族出身のイェーガーから金銭を預けられても、預かった金を確実にそのイェーガーの出身部族へと届ける。
これは鉄の掟であり、記録に残っている限り破った者はいない。記録に残らないところでは、何がしか有ったのでは無いかとも言われているが。
ちなみにイェーガーから金を預かった行商人役のカラシンが、何らかの事故や、野盗、魔獣の襲撃などで命を落とした事は無くも無い。
しかしその様な場合でも、カラシンに金を預けた証拠、記録が見つかりさえすれば、各地のカラシンが自己資金の一部を出し合ってプールしている基金から、最低でも一部、だいたいにおいては全額が拠出されて届け先の部族へ送金される。
しかしその様な場合でも、カラシンに金を預けた証拠、記録が見つかりさえすれば、各地のカラシンが自己資金の一部を出し合ってプールしている基金から、最低でも一部、だいたいにおいては全額が拠出されて届け先の部族へ送金される。
この様に、カラシンたちは部族に属する存在でありながら、部族と離れたところで一見緩い連帯を維持している。
とある自由都市同盟の商人に言わせれば、カナドのカラシンは「見えざる商社」だとの事だ。
カラシンたちのネットワークは一見緩い様に見えて、実は強固だと言う識者もいる。
カナド人たちがカナド人でいられるのは、カラシンたちの組織……あえて組織と言ってしまうが、それがあるからだと言っても過言ではない。
しかし各部族においては、カラシンはそこまで高い地位ではない。
個々のカラシンを商人的な視野の広さで評価し、自身の相談役的立場に置いているハラバルは、比較的良く見受けられる。
しかしカラシン自体は、戦士(クシャトリヤ)階級への試練に敗北した者が就く役職であり、技師(マキナ)の様に特殊技能を必要とするわけでも無いため、部族社会の中では低い地位に置かれているのだ。
とある自由都市同盟の商人に言わせれば、カナドのカラシンは「見えざる商社」だとの事だ。
カラシンたちのネットワークは一見緩い様に見えて、実は強固だと言う識者もいる。
カナド人たちがカナド人でいられるのは、カラシンたちの組織……あえて組織と言ってしまうが、それがあるからだと言っても過言ではない。
しかし各部族においては、カラシンはそこまで高い地位ではない。
個々のカラシンを商人的な視野の広さで評価し、自身の相談役的立場に置いているハラバルは、比較的良く見受けられる。
しかしカラシン自体は、戦士(クシャトリヤ)階級への試練に敗北した者が就く役職であり、技師(マキナ)の様に特殊技能を必要とするわけでも無いため、部族社会の中では低い地位に置かれているのだ。
だが各部族のハラバル、そして戦士長(バードル)を始めとするクシャトリヤ階級の者たちは理解しているのだろうか。
万が一カラシンにそっぽを向かれた場合、カナド社会の経済は完全に崩壊すると言う事を。
今までのところ幸いながら、カラシンたちはカナド社会の在り方に対し、批判じみた事は口にしていない。
だがこれからもそうであるか、確証などはまったくもって無いのだ。
万が一カラシンにそっぽを向かれた場合、カナド社会の経済は完全に崩壊すると言う事を。
今までのところ幸いながら、カラシンたちはカナド社会の在り方に対し、批判じみた事は口にしていない。
だがこれからもそうであるか、確証などはまったくもって無いのだ。