ユングリング - 聖華世界 @ wiki

農業都市ユングリング

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［解説］

　アルカディア帝国、皇帝領の北東部に位置するブレス伯爵領に属する街で、領地南部中央付近、旧暦の時代にはスワジーピークと呼ばれる山が存在していたらしい地域に位置している。
　もっとも、この山地は遙かな昔、虚空戦争時代の戦闘の影響によるものか、山は失われており、現在は非常に乾燥した平地となっている。

　この都市が開かれたのは現領主、ベルフォルト・フォン・ブレスの代になってからであり、都市としてはかなり若いものである。
　本来、岩石砂漠と言えるほどに乾燥したこの一帯は、農業には向かない土地であり、小さな集落さえも存在していない土地であった。そこに目をつけたベルフォルトはこの一帯を実験地区として指定。領地の課題の一つであった食糧自給率向上を実現するため、人工魔石の開発以後、その価値を大きく下げていたFランク相当の天然魔石を用いた土壌改良と農地化の実験を行う目的で新設した都市がこの農業都市ユングリングなのだ。

　なお、ユングリングでの土壌改良には鉱山都市メサ・トローソで採取された土属性の天然魔石及び、第一都市フヴェルゲルミルに接するグレートソルト湖から採取される水属性の天然魔石が用いられている。これは「食糧自給率の向上の為に領外の素材が必要というのでは根本的な解決には至らない。」というベルフォルトの考えから、完全な意味での食料自給を目指したためである。
　現在、この実験にはある程度の成果が出てきており、領地全体の食料自給率を3割程度向上させることに成功している。
　もっとも、効果がこれだけの数字として出た理由の一端は、それだけ元の食料自給率が危機的であったということではあるのだが。

　聖華暦830年、現在、この都市の統治はベルフォルト・フォン・ブレスの長男であり、次期領主として内定しているファルトール・フォン・ブレスが担当している。