紀勢本線

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紀勢本線 - (2022/07/25 (月) 20:49:31) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2013/04/24(水) 21:33:45
更新日:2023/11/02 Thu 14:48:12
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紀勢本線(きせいほんせん)は、亀山駅から新宮駅を経て和歌山市駅を結ぶJR東海及びJR西日本の鉄道路線である。

☆概要


*1

亀山~新宮間はJR東海、新宮~和歌山市間はJR西日本が保有している。このうちJR西日本区間のうち新宮〜和歌山間は「きのくに線」の愛称があり、路線記号Wが付けられている。
所属が2つの会社に分かれている為、同じ状態の関西本線同様

単線・複線、電化・非電化の路線が全て存在する且つ起点から終点までを通して走る優等列車が存在しない非常にカオスな路線

となっている。
因みに東海道新幹線で稼いでるJR東海が電化区間で財政的余裕のないJR西日本が非電化区間だと思われがちだが実は逆である

JR東海からしてみれば亀山以降は不採算路線であり、いくら新幹線で稼いでいるとはいえ武豊線等の電化が最優先でこちらまで手が回っていない。
逆にJR西日本区間は国鉄時代から電化されていて複線区間もあり、車両面でも振り子式で130km/h対応の283系オーシャンアローが導入されるなどある程度優遇されている。しかし、130km/hで運転できる区間はごくわずかで最高速度110km/hの区間がほとんどである。さらに新宮~紀伊田辺間は線形が悪い上、一線スルー化されていないために95km/hの制限がかかる区間が多く、高速化は全くと言っていいほど推進していない。

とはいえ、JR東海側も全くシカトしているわけではなく、武豊線で使用されていて不要になる最新のキハ25形気動車が導入されている。
逆に電化しているとはいえJR西日本側も223・225系を使用している区間は少なく和歌山県が金を出さない為、車両が第二の廣島と化している。
…というのも昔の話。今は227系1000番台が投入され、2021年3月に一般車含め全ての車両のJR化が完了した。

ちなみに和歌山~和歌山市間は同じ紀勢本線でも完全に別路線扱いで、むしろ和歌山線の一部*2とか南海本線の支線みたいな扱い。


☆使用車両


JR東海側


キハ85系…特急「南紀」で使用。全列車が伊勢鉄道を経由で運転される為、亀山~津間では運転されない。ちなみに南紀運用に入る編成のスカートに何かゴツいものがついているが、これはシカ避け用のスポンジ。*3
*4

キハ75形…快速「みえ」および亀山~鳥羽間の普通で使用。「みえ」は伊勢鉄道、参宮線に直通する。紀勢本線内で完結する運用も。
*5

キハ25形…キハ11形・キハ40系を置き換えて導入された。多気~新宮はこの系列のみの運転。多気~新宮間に入る車両には必ずトイレが付いているので安心というか、むしろ付いてないと危険。



JR西日本側


283系…特急「くろしお」で使用されているが、かつては「オーシャンアロー」という名前で「くろしお」とは区別されていた。
振り子式で130km/対応。…が、経年劣化でガタが来ている。
*6
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287系…381系置き換え用に登場した車両。130km/hに対応しているが振り子式ではない。その為283系とは運用が完全に別で、時刻表でも案内される。

289系…「しらさぎ」用編成の683系2000番台を直流化改造したもの。287系同様130km対応だが振り子式ではない。また当初は白浜~新宮の運用に入っていなかった。
*7

223系(0番台/2500番台)・225系(5000番台/5100番台)…アーバンネットワーク名物の車両だが走っているのは周参見~和歌山間のみ(しかも上下運転は紀伊田辺~和歌山間だけ)

227系(1000番台)…2019年より登場した新型車両。赤い方との違いは、「全席ロングシート」「2両編成のみ」で、塗装のパターンも相まってどちらかというと323系のワンマン版という印象を受ける。また、ICOCA簡易リーダーが車内に搭載されているため、これできのくに線内全駅をICカードで利用できるようになった。

過去の車両


105系奈良線などでよく見かけるローカル線用の車両。冷房が付いて無い
最初はトイレすらも付いていなかったが、さすがにこれには沿線住民&和歌山県も問題視し岡山地区の3扉ロングシートの105系を魔改造を行い和歌山県と紀勢本線活性化促進協議会が1,000万円ずつ負担してトイレをつける事でとりあえずの解決を見た。
何でこんなポンコツがいるかって?詳しくはここを見てください。
227系1000番台の導入により退役した。

113系…ここは広島か?と勘違いしそうになる車両。基本的に紀伊田辺~御坊間でワンマン運転している。
227系1000番台の導入に(ry

117系…御坊~和歌山間で運転。これでも昔は京阪神の新快速だったんだよ…。
これも227系(ry


◎主な駅一覧


亀山…関西本線(JR東海・JR西日本区間)乗り換え。亀山市の中心駅。しかし、近鉄には見放された地域だったりする。

一身田…三重県内線内のローカル駅では一番乗降客数が多い。でも無人化…。

津…近鉄名古屋線・伊勢鉄道伊勢線乗り換え。三重県の県庁所在地にも関わらず乗降客数が桑名駅に負けている。
ここから伊勢線経由で名古屋方面の列車が乗り入れてくる。
因みに世界一短い駅名(英語表記は「Z」)としてギネブックに登録されている。

阿漕…かつて伊勢神宮への神饌のため禁漁地だった阿漕ヶ浦の近く。立派な駅舎があったが取り壊されて無人駅らしくなった。
1944年まで、ここから次の高茶屋まで複線だった。

高茶屋…駅舎と貨物設備の一部が残っている。でも無人駅。少し離れた国道沿いの方が賑わっている。

松阪…名松線近畿日本鉄道山田線乗り換え。全列車停車駅。松阪市の中心駅。
ここから次の徳和までの間も、1944年まで複線だった。
あの有名な松阪牛を使った駅弁が多数揃っている。要予約なのだが一番高い駅弁は、なんと10500円という駅弁とは思えないような価格だった。
2017年現在、この駅弁はサイトから削除されており、次に高いのは5500円と、まだしも駅弁らしくなった。それでも高いが……。

徳和…1942年まで、参宮急行電鉄伊勢線(伊勢鉄道伊勢線とは別路線)の乗換駅だった。立体交差する県道は、伊勢線の遺構を転用した物。

多気…参宮線乗り換え。一応多気町の中心駅だが、相可駅のほうが多気の中心に近い。特急停車駅。
開業時は、ここまでは参宮線の一部だった。1959年7月15日の紀勢本線全通を機に、紀勢本線に編入された。
ここから新宮までは一気にローカル化が進み、普通列車は2時間以上待たされる場合がある。

相可…多気駅より多気の中心に近い。でも無人駅だし列車はほとんど来ない。

三瀬谷…大台ケ原の大杉口などの観光地がある。大台町の中心駅で特急停車駅。だけど、2012年4月1日より無人駅に…

紀伊長島…この区間の数少ない有人駅でJR西日本の運転士が所属を越えてこの駅まで担当する珍しい駅でもある。紀北町の中心駅で特急が停まる。

尾鷲…この駅も有人駅。尾鷲市の中心駅で線内では栄えてる。しかも亀山駅・津駅・松阪駅・熊野市駅とこの駅しかない自動券売機まである。特急停車駅。

波田須…牛山氏の全国秘境駅ランキング91位。
徐福伝説のある駅。秘境駅に相応しく一部携帯電話が通じない。

熊野市…熊野市の北端ではあるものの、ジャスコや裁判所もあり特急が停まるなど尾鷲同様栄えている町。ただし、「線内で」という話だが。

鵜殿…三重県最南端かつ最西端の駅にしてJR東海の在来線で最南端かつ最西端(新幹線まで入れると最西端は新大阪駅)の駅。2013年までは駅南にある北越紀州製紙(現、北越コーポレーション)紀州工場へ伸びる専用線があり、専用の貨物列車の運用があった。

新宮…紀勢本線(JR西日本区間)乗り換え。ここから西は電化すると同時に、和歌山市まではICOCAエリアとなる。なお、西側に直通する定期列車は「南紀」のみ。

那智…無人駅だが昔は那智観光の玄関口だった為、社殿風の駅舎に2階が温泉になってるなどそれなりに賑わっている。紀勢本線開通の功労者山口熊野の碑がある。

紀伊勝浦…現・那智観光の玄関口駅にして特急「南紀」の終着駅でもある。全列車停車駅。那智勝浦町の中心駅。

太地…太地町の中心駅で一部特急も停るが無人駅。

古座…古座町の中心駅で全列車が停車。

串本…和歌山県最南端の駅にしてJR西日本最南端、そして本州最南端の駅の3つの記録を持つ駅。
串本町の中心駅で全列車が停車。

周参見…223系はここまで来る。すさみ町の中心駅。全列車停車駅。

椿…線内でもかなり寂れた立地だが、椿温泉街の最寄駅の為一部特急が停車。でも無人駅。

白浜…全列車停車駅。白浜町の中心からは離れてるが白浜観光の中心として賑わう。

紀伊田辺…阪和線直通電車の終着駅。またここから複線区間となる。田辺市の中心にして熊野本宮大社の最寄駅。全列車停車駅。

御坊…紀州鉄道紀州鉄道線乗り換え。市の中心街は紀伊御坊駅の方が近い。全列車停車駅。

紀伊由良…由良町の中心駅で快速が停車。

広川ビーチ…広川と付いているのに広川町の中心街から遠く、ビーチと付いているのに実際は海まで遠くビーチはおろか海岸すらない詐欺みたいな名前の駅。

湯浅…湯浅町の中心駅。一部特急が停車。

藤並…有田川町の中心駅。一部特急が停車。2013年現在線内で最も新しい駅。

箕島…有田(ありだ)市の中心駅。一部特急が停車。

加茂郷…快速停車駅。

海南…海南市の中心駅で線内では数少ない高架駅。線内の和歌山県内の駅では和歌山に次ぐ利用者数を誇る。全列車停車駅。
かつては野上電鉄日方駅と接続していた。

黒江…快速停車駅。和歌山県一の優秀校である智辯学園和歌山小学校・中学校・高等学校の最寄駅。智辯生専用通用口が存在する。

紀三井寺…快速停車駅。

宮前…駅舎もない無人駅なのに乗客数が1000人超え。線内のローカル駅で一番乗降客数が多い。

和歌山…阪和線和歌山線・和歌山電鐵貴志川線乗り換え。和歌山県の県庁所在地である和歌山市のJR・和歌山電鐵の代表駅。ここから先、直通する列車はすべて阪和線に入る。

紀和…元和歌山駅だが、現状は…お察しください。

和歌山市…南海電気鉄道南海本線・和歌山港線乗り換え。こちらは和歌山市の南海の代表駅にして紀勢本線の終着駅。


追記・修正宜しくお願いします。

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