登録日:2013/05/18(土) 19:05:01
更新日:2025/03/27 Thu 17:01:39
所要時間:約 5 分で読めます
奈良線(ならせん)は、木津駅と
京都駅を結ぶ
JR西日本の鉄道路線である。
ラインカラーは「日本の古都を結ぶクラシックな落ち着いたイメージ」の
■茶。路線記号は
D。
本来ならば正式名称はJRの付いてない「奈良線」だが、
近鉄にも同名の奈良線が存在する為便宜上本項目では「JR奈良線」と表記する。
概要
全線通しの列車はすべて奈良駅まで乗り入れ、木津駅を終着とする列車は1本もない。
近鉄京都線と並行しており、単純な京都~奈良間の移動では、近鉄にスピードでも運転本数の面でも大きく後れを取っていた。
1984年に
和歌山線・
桜井線とともに電化されたが、巨大な京都駅の隅っこに2両編成の105系が停車するという非常に寂しい状況であった。
JR化後は輸送改善に本格的に取り組むようになり、巻き返しを図ることとなった。
1998年に第一期複線化工事として京都~JR藤森間・宇治~新田間が複線化され、「みやこ路快速」が運転を開始。
その後は
嵯峨野線の大規模複線化工事を挟んでJR藤森~宇治間・新田~城陽間・山城多賀~玉水間の複線化工事を2013年から開始。
2023年3月に完成し、34.7kmの内22.2km、全体の64%が複線となった。
同時に京都駅と六地蔵駅の改良、棚倉駅の1線スルー化も完了している。
こうした改良工事や近年のインバウンド需要もあって、2025年の春臨では臨時特急「いにしへ」の運行が発表された。
奈良線での特急運行は1989年に運行された「しらはま」以来だが、これらは
紀勢本線直通列車であり、線内で完結する特急列車がこれが初めて。
車両
現役車両
みやこ路快速を中心に、全ての種別で使用。4両と6両が存在する。
普通列車に使用。4両編成。
JR京都・
神戸線→
阪和線間で転属を繰り返した0番台と、
新造から阪和線一筋で運用されていた1000番台の2種類が存在する。
1000番台は他の205系と前面窓の大きさが左右逆になっているのが特徴。
転属した後もスカイブルーの帯のまま使用されている。
過去の車両
なんか塗装の薄れた
山手線に見えるがそれは禁句。
普通列車で使用。ダイヤが大きく乱れた時や臨時列車ではみやこ路快速などに充てられることも。
全車ウグイス色のはずだったが、2013年4月から阪和線からスカイブルー色車両が転属し、そのままの塗色で運用に就いていた。
2022年3月改正で運用を終了。
◆種別と停車駅
<凡例>
●…全列車停車
☆…1月1日~4日のみ臨時停車
|…全列車通過
普通は表中の全駅に停車する。
駅 名 |
区 間 快 速 |
快
速 |
み や こ 路 快 速 |
接続路線 |
京 都 |
● |
● |
● |
JR西日本:JR京都線・琵琶湖線・湖西線・嵯峨野線 JR東海:東海道新幹線 近畿日本鉄道:京都線 京都市営地下鉄:烏丸線 |
東福寺 |
● |
● |
● |
京阪電気鉄道:京阪本線 |
稲 荷 |
| |
| |
☆ |
|
JR藤森 |
| |
| |
| |
|
桃 山 |
| |
| |
| |
|
六地蔵 |
● |
● |
● |
京都市営地下鉄:東西線 京阪電気鉄道:宇治線 |
木 幡 |
| |
| |
| |
|
黄 檗 |
| |
| |
| |
京阪電気鉄道:宇治線 |
宇 治 |
● |
● |
● |
|
JR小倉 |
● |
● |
| |
|
新 田 |
● |
● |
| |
近畿日本鉄道:京都線(大久保駅) |
城 陽 |
● |
● |
● |
|
長 池 |
● |
| |
| |
|
山城青谷 |
● |
| |
| |
|
山城多賀 |
● |
| |
| |
|
玉 水 |
● |
● |
● |
|
棚 倉 |
● |
| |
| |
|
上 狛 |
● |
| |
| |
|
木 津 |
● |
● |
● |
JR西日本:大和路線・学研都市線 |
平城山 |
● |
| |
| |
|
奈 良 |
● |
● |
● |
JR西日本:大和路線・万葉まほろば線 |
☆駅一覧
東海道新幹線・
JR京都線・琵琶湖線・
湖西線・
嵯峨野線、
近畿日本鉄道京都線、京都市営地下鉄烏丸線乗り換え。
奈良線は南側の8-10番のりばの2面3線を使用。
8番のりばのみ大阪方に線路がつながっており、残り2線は行き止まりとなっている。
かつては跨線橋および南北自由通路とつながる西口改札への出入口が10番のりば側にしかなかったが、利用客の増加を受けて2015年より8・9番のりばへの昇降設備の設置&8番のりばの拡幅工事が行われ、2017年3月より併用を開始している。
京阪電気鉄道京阪本線乗り換え。
因みに桃山~宇治間で並行して走るのは京阪宇治線だったりする。
伏見稲荷大社及び龍谷大学深草学舎と立命館高等学校・中学校最寄駅である為、近年乗降客が99年の約1・5倍にまで増えた。
因みに
元東海道本線の駅である。
え、何でこの駅がって?
元々の東海道本線は膳所駅からこの稲荷駅を経由して
京都駅に到着するルートだったが、
そのあまりの迂回の不便さ故に1921年に新しいトンネルが掘られて現在の膳所~京都間が完成した為、
この区間は新たに開通したJR奈良線に組み込まれてしまったのさ。
その頃の名残で
日本最古のランプ小屋が現存している。
「ふじもり」ではなく「ふじのもり」と読む。
京都教育大学の最寄駅。京阪本線の藤森駅と区別する為に頭に「JR」が付いている。けど、両駅はかなり離れている。
伏見桃山城・伏見桃山陵の最寄駅。
2面3線だったけどバリアフリー工事のためいつのまにか2面2線に。
元々駅を作る予定すらなかった駅だが西本願寺の別荘があり、交通の不便さを感じた当時の法主が資金を地元と共同で出してまで作った…
そして駅名まで伏見と決めた。法主パネェ…
そして1912年7月30日に明治天皇が崩御し伏見桃山が陵墓地に選定された為、この駅は急遽大改造が行われ昭和天皇参拝の為貴賓室まで設けられた。
更に桃山御陵参拝の効果もあって伏見駅長=京都駅長にまで地位が格上げされる等戦前は1日の乗降客が8万人を越えた日もあった…
スゲー!
戦後に入り、ブームは沈静化し現在に至る。
京都市の駅はここまで。
京都市営地下鉄東西線、京阪電気鉄道宇治線乗り換え。
複線化工事と並行して、2013年から駅の改良工事が開始され、2023年3月に完了した。
2024年までに駅周辺の整備が行われる予定。
JRの駅名は「こ
はた」、京阪宇治線の木幡駅は「こ
わた」、駅周辺の地名には「こ
ばた」と見事に読み方が異なる駅。
「
涼宮ハルヒの憂鬱」や「
けいおん!」を制作・大ヒットさせた「
京都アニメーション」本社の最寄駅。というか目の前にある。また少し歩いたところには京アニショップもある。
つまり駅周辺はけいおんの聖地でもある。
京阪宇治線乗り換え。黄檗宗大本山萬福寺の最寄駅。「おうばく」と読む。
京都第二の都市宇治市の玄関口駅。途中駅唯一の待避可能駅なため、みやこ路快速と
普通列車の接続が行われている。また、一部の
普通列車は京都方面に折り返す。
福岡の方は「こくら」と読むがこっちは「おぐら」と読む。
徒歩連絡だが、
近鉄京都線小倉駅と乗り換え可能。
乗降客数は近鉄にボロ負けしてる。
こちらも近鉄京都線大久保駅が近い。
城陽市の代表駅で、京都駅からの普通が半数程度折り返す。
複線区間はここまで。
近隣にショッピングモールができる予定。
青谷梅林や国立病院機構南京都病院の最寄り駅。
ここから隣の玉水まで複線区間が復活する。
井手町の代表駅で快速も停まる。でも駅舎はそんなに大きくない。
上記の通り、2018年10月より一線スルー構造になった。
奈良線内では最も利用客が少ない駅。それでも400人近くはいる。
大和路線加茂方面・
学研都市線乗り換え。
京都府南部の木津川市の代表駅で、京橋・京都・奈良・亀山方面の4方向に線路がある。
線路名称上の終点駅。ここから大和路線に乗り入れる。
この駅から奈良県奈良市。
ちなみにこれで「ならやま」と読む。対して近鉄の平城駅は「へいじょう」と読む。ややこしい。まあ「なら」にしたらしたで面倒だが。
大和路線JR難波方面・
桜井線乗り換え。
古都奈良の中心駅で、春日大社・興福寺・東大寺の玄関口だが、市街地からはちょっと離れており近鉄の方が近い。
運転系統上の終点駅。
以下ネタバレ
実は奈良県内には路線が存在しない。
奈良線南端にある木津駅も京都府木津川市なので、路線自体は全線が京都府となる。
追記・修正宜しくお願いします。
- 京都アニメーションのある木幡が抜けてる気がするのですが -- 名無しさん (2013-05-28 01:27:55)
- おお、忘れてた!追記するわ -- 名無しさん (2013-06-21 19:57:42)
- 昔は117系が快速で113系が普通列車だった。 -- 名無しさん (2013-09-29 02:51:29)
- 「いつから奈良県内に路線が存在すると錯覚していた?」「なん・・・だと・・・」 -- 名無しさん (2014-03-04 13:10:11)
- 非電化ローカル線からとんでもねえ大躍進してんな -- 名無しさん (2023-03-04 08:27:09)
最終更新:2025年03月27日 17:01