元祖西遊記スーパーモンキー大冒険

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元祖西遊記スーパーモンキー大冒険 - (2018/03/12 (月) 11:50:35) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/03/30(金) 14:25:12
更新日:2024/04/27 Sat 12:01:11
所要時間:約 5 分で読めます




なか゛いたひ゛か゛はし゛まる…


『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』とは、1986年11月21日に発売されたファミリーコンピューターゲーム用のソフト。
開発・発売はVap、ジャンルはRPG。

ストーリーは、三蔵法師一行が天竺に目指すという原作と同じものなのだが…



正体はファミコン史上最悪のクソゲーと呼ばれている代物。
当時はファミコンの人気に、コンピューターゲーム開発の分野ではないメーカーが参入し、結果的に多くのハイレベルなクソゲーが世に送られた。

開発元のVap(バップ)は元々、ビデオ映像及びレコード販売を専門とする会社であり、やはりゲームに関する分野では無かった。
因みにVapはこれ以降にも何本かファミコンソフトを制作していた(評価がクソゲーとバカゲーの間を行ったり来たりしている「道-tao」などが代表的か)が、
現在ではゲームに携わった事は黒歴史扱いの模様。




【問題点】
ゲームを始めると青い画面で「なか゛いたひ゛か゛はし゛まる…」の白文字だけという味気なく、長いロード後に何も脈絡のなくフィールドに投げ飛ばされる。

だがこのゲームの本当に長く、退屈な苦行の始まりとは…




(フィールド)
  • さてRPGだからフィールド上で三蔵法師一行はコマンドで調べたり、道具を使ったりしながら進むのと思うだろう…
だがこのゲームはコマンドとかは無く、三蔵法師一行が出来ることは歩くだけ。

ただ歩くだけ

しかもこの歩く速度がやたら遅く(1歩進むのに1秒くらい)、約700画面(一画面12×16マス)の広大なマップという追い打ちでかなり退屈で辛い。

  • マップ自体も平地と通れない山、海、森、入れる民家や都(みやこ)だけと、同じようなマップが続くため迷いやすい。

  • 別エリアに行くため、ワープゾーンを行く必要がある。
    だがワープゾーンは大半が透明なのでマップ上には表示は無く、ノーヒントのため広大なマップをしらみつぶしで探さないといけない。
    しかも中にはスタート地点に戻したりするコントローラーを投げたくなる罠がある…ほしをみるひと

  • 猪八戒と沙悟浄が仲間になるイベントがあるがまたノーヒントな為、しらみつぶし捜索を強いられる。
    後述する戦闘後でこれまた同様の画面で「おともします!」と表示されるだけ…
実は仲間にしなくてもクリアできる

  • 戦闘で仲間が死んだ場合は不死鳥鳳凰というキャラに会い復活させないといけないが、やはりマップ上には表示されず、
    ノーヒントな上、かなり寄り道になる所に居るので自力で見つけるのが困難。

  • 三蔵法師一行の体力の他に食料と水のメーターがあり、歩くだけで減る。無くなると餓死しゲームオーバー。
    民家や庵で補給が可能だが、プレイ時は常に食料と水の残り具合を気にしないといけない。

  • なんとこのゲームはRPGのくせに

セーブが一切出来ない

ではどうするか?…特定の庵や小屋、都の内部に入る前に、"AB AB AB"などとコマンドっぽい文字が表示される。

実はこれ、"タイトル画面でこの通りに入力する事でこの場所から始められます"というシロモノ。
どんな場所からでも仲間が全て揃った状態かつ食糧と水が満タンでスタート出来る。上記の苦労が水の泡…

  • ゲーム―オーバーの画面はOP同様のブルースクリーンに「ああ しんし゛ゃった!」という味気ないもの。

  • 本来は通れない海や山を無視して通れるバグの存在。
これのおかげでクリア時間は本来のルートの倍以上短縮してしまう。


(戦闘)
戦闘時は横スクロールアクションになり、悟空を操作させて敵を全滅させないといけないが、やはり問題点が多い。

  • 何も脈絡のなく突然戦闘に入る上、敵は基本的にうろちょろしてるだけなので連打すれば勝てる。
    筋斗雲に乗って戦う事も出来る(幽霊など、空中での攻撃以外を無効化する敵に役立つ)が何故かこれに合わせてザコ敵も筋斗雲を使ってくる。

  • スタートボタンで悟空のみ龍変化が出来、火炎攻撃が出来るが威力・連射ともに微妙…。

  • 悟空が死ぬと猪八戒らが戦闘に参加するが、操作ができずやはり勝手にうろちょろして、HPを減らして自滅するので役立たず。

  • 実は味方にも攻撃が当たり、敵かと思えば三蔵法師ということも…

  • しかも唐突に戦闘が終わってしまう事もある。

  • 当たり前だが全滅すればゲームオーバー。「ああ しんし゛ゃった!」



(原作無視の設定)
牛魔王や紅孩児が雑魚敵として無数に登場するのに、ラスボスが混世魔王(原作では悟空が如意棒すら持っていなかった頃にやられた本編初の敵妖怪)などと
原作の設定を完全に無視している。
他で例えると、
といった具合である。


(その他)
  • 戦闘後、町の出入りなどのロード時間の長さ。
長いため余計にテンポを悪くする。

  • EDも同様の画面で数行の文章が表示されるだけと非常に手抜きとしか思えないもので達成感とか感じない。
    プレイヤーに残るのは時間の無駄という後悔のみ。スタッフロールとかは無い。

  • そもそも何が元祖なのか…



後年とあるアニメにてこのソフトの話題が持ち上がった際、「子供に優しくないどころか大人でもストレスで寿命縮みそう」などと
手厳しいが非常に真っ当な評価がなされた。

(評価)
  • 音楽が良く、特にフィールドのBGMは名曲として評されている
…延々聞かされることになるが

  • 当時としては珍しい斜め移動を操作に取り入れている。
また、朝・昼・夜の存在という時間概念があり、このシステムを利用しないと先に進めない箇所がある。

…だが上述の物語の進行のヒントの無さ、華のないマップ上で、ワープゾーンを探す作業感に強いられ、
連打だけで済む退屈な戦闘のせいで評価が台無しのクソゲーあることは変わりない。


【余談】
実はこのゲームはクソゲーの他にROMの隠しメッセージの内容でネット上で知られている。
内容は、デザイナーの方がゲームとは無関係な卑猥な物が出てくる。

大変卑猥な内容の為
ここは書けません!

本人もまさか隠しROMが解析できる時代が来るとは想像していなかったであろう。
因みに彼は現在も現役らしいが、この事についてどう思っているのかは不明。

あにおたの つと゛い だ!

テレテッテッテ テンテンテン♪

ピュンピュンピュンピュン ピュンピュンピュンピュン

バフッ バフッ バフッ バフッ バフッ ボアァ~ン…



Σ(゚Д゚)!?



ああ ついき しゅうせいしちゃった!



テーレーレー ティーン ティンティン♪
テーレーレー ティーン ティンティン♪
(タイトル画面のあの曲)



(゚Д゚)…

ついき しゅうせい おねか゛いします

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