シャア・アズナブル

登録日:2011/04/01 Fri 17:03:07
更新日:2025/04/19 Sat 00:00:58
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勝利の栄光を、君に!



UCガンダムの登場人物。
CV:池田秀一田中真弓(THE ORIGINの少年時代)、小西克幸(ガンダムさん)、関俊彦(バトローグ)、新祐樹(Gundam GQuuuuuuX)

所属:ジオン公国軍→地球連邦軍→反地球連邦組織 エゥーゴ→新生ネオ・ジオン


【搭乗機】



【人物】


赤く塗られた専用機体で通常の3倍近い速さで戦場を駆け巡る姿から『赤い彗星』という異名を持つジオンのエースパイロット。…ファーストの頃はむしろザクやズゴック、ゲルググはピンクだったが気にしてはいけない。*2
実際、パイロットスーツはちゃんと赤だし、ファースト以降の乗機も塗り分けられた場合にはちゃんと赤い。
途轍もない凄まじい人気と知名度を誇り『赤』『ロボットアニメ』『ライバル』『3倍』と言えばまず真っ先に挙がるほど……というか、現在ではシャアから始まったと認識される要素である。
後述のようにシャアにも先んじて元になったキャラクターは存在していたのだが、悉く上書きした上に新たな価値観を付与して、更に以降の『ガンダム』シリーズや、その他のロボットアニメ(だけに限らないが)の後継的キャラクター達をも未だに超える知名度と存在感を誇っている。

常に素顔を隠す仮面、不敵な態度や戦場での圧倒的な存在感は以降の作品に多大な影響を与え、シリーズにおけるライバルのキャラ立ての指針となった。
フォロワーとなった者(仮面の人)はゼクスグラハ…ミスター・ブシドー等、数知れず。
名前の由来はシャンソン歌手のシャルル・アズナヴールであるらしい。
その、リアリティーを増した後続作品からすると怪しい風体は生みの親の富野自身も深く関わった『勇者ライディーン』や『長浜ロマンロボ三部作』で人気を博した市川治の演じる美形悪役(プリンス・シャーキンとかガルーダやプリンス・ハイネル)の系譜を引き継いだもので、同じく市川治に打診しようとしていた所でプロデューサーより子役出身で実写畑で活躍していた池田秀一が推されて変更になったそうな。
池田氏自身も、シャア役を経て寧ろ声優としての活動の方がメインとなっていく運命的な配役となった。

因みに小説版Ζガンダムによると、自覚している苦手分野は日本語と拳銃射撃。特に前者に関しては日本語由来の単語が出ると途端にチンプンカンプンになってしまう程(宇宙世紀の共通言語は恐らくは英語になっていると考えるのが自然だと考察されている。)。仲間には日本人の子孫であるハヤト・コバヤシエマ・シーン、日本での生活経験が有るカミーユ・ビダン等が居り、非戦闘時にはエマやカミーユの兄貴分として面倒を見ていたが、結構苦労してたのかもしれない。

【劇中での活躍】

〇U.C.0079「一年戦争


仮面の下の正体は、ジオン建国の父『ジオン・ズム・ダイクン』の遺児、『キャスバル・レム・ダイクン』。セイラ・マス(アルテイシア)の実兄でもある。母親の設定は劇中で登場しない。

機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でのみ、母親として父の愛人である『アストライア・トア・ダイクン』が登場する。また、こちらでは一時期正体を隠すために『エドワゥ・マス』と名乗っている。
またエドワゥ時代に瞳の色以外の容姿が自分と瓜二つである『シャア・アズナブル』という青年と知り合い、友人関係となった。
『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー カイ・シデンのレポートより』でも母や正妻のローゼルシアのエピソードが断片的に語られている。
デザインは『THE ORIGIN』準拠で、安彦良和先生から許可を取っている。

父を殺し、実権を握った『ザビ家』への復讐の為に、軍に身を置いた。
ザビ家は憎いが単に復讐したいだけなら妹ともども 連邦に亡命して戦う 方が簡単であり、そうしなかったのは「スペースノイドに自治と独立を」という理念自体には共感したためにジオンの戦士の道を選んだとのこと。よってこの頃はシーマのような自分の目的のために連邦への利益をもたらす行為さえ行っていない。
『THE ORIGIN』では自分の居場所を嗅ぎ付けたザビ家の追手に襲撃され、セイラ共々命の危機に瀕したことにより復讐のため入隊を決意した。
入隊の際本物のシャア・アズナブルも同行していており、キシリアによる暗殺の可能性を見越して、
エドワゥは咄嗟の機転でシャアを騙す形で書類の入ったカバンと飛行便の順序を入れ替えることでこれを回避。(本物のシャアはこの時死亡した)
以降エドワゥは『シャア・アズナブル』として生きることになった。
しかし瞳の色は変えられなかったので訓練生時代は目の紫外線異常を理由にサングラスを常時かけることでこれを誤魔化しており、
後に寮生の計らいで専用のアイマスクを作ってもらい、そしてあの仮面になっている。
(一応ガンダムの原案『トミノメモ』でもテキサスコロニーでセイラとシャアが「本物のシャアが暗殺されたのでキャスバルが名前をもらった」と会話する一幕があったらしく、全くの無から『ORIGIN』で生えてきた設定でもないようだ)

後に永きに渡り確執を抱く事になるアムロ・レイとの戦い、ガルマ・ザビの謀殺、人類の革新ニュータイプ(NT)としての理想像を見出した女性ララァ・スンとの出会い、同じくニュータイプながらも悲運に倒れたシャリア・ブルなどを通じて、考えが変わり始める。
ちなみに、この頃には物語も後半どころか終盤に差し掛かっているが、シャア自身は未だにニュータイプに懐疑的なのが窺え、ララァのことを肯定してはいるが「個人として愛情を持っており彼女の特別な才能に惚れ込んでいる」だけ、シャリア・ブルに対しても「NTという評価については胡散臭いと思いつつも才能は評価し、其れ以上に彼の繊細な精神性に好感を持った一方で其の繊細さを他人事ながら気遣っている」という描写であった。
ララァの能力を見抜いたシャリアに対して「私は?」と聞いて微妙な反応を返されたことをネタにされることもあるが、この時点のシャアは上述の通りで父の理想論はともかく超能力者紛いのニュータイプ研究には懐疑的で全く覚醒の兆しもなく*3、上記の質問も明確に否定的な反応をされるであろうことを期待していた節もあるのだが、それに対するシャリアの精一杯のフォローが入った返答に苦笑しつつも「いい奴だ」と思っていたまである。

事実、そこまでシャリアの人間性を見抜いていたからか、この直ぐ後にシャリアがガンダムとの戦いに敗れて戦死した時には「(ギレンの思惑通りにキシリアとの板挟みなんぞになる前に)死なせてやれてよかった」と珍しく感情的に語っており、ララァも“同類”であるシャリアを短時間の出会いからそこまで慮ってくれていたシャアの姿に感動すらしていた。

しかし、シャリアが消えたとなると次は訓練でシャリア以上に優秀な結果を出していたララァが送り出されることになるのは必然だった。
勿論、ララァのことを戦場に出しつつも自分が守る気で居たのだが、反対にララァは自分を守る形で逝ってしまった。
しかも、自分の宿敵にして自分としては単なる短期間で手練れに成長した腕利きのパイロットと思っていたガンダムのパイロット(アムロ)がNTとして急速に覚醒し、挙げ句に自分を差し置いてララァと感応したという事実を受け入れられずに心を乱されていた所で、更に妹のアルテイシア(セイラ)まで絡んできての結果だったので尚の事にシャアにとっては痛手となったのは言うまでもない。

……それでも生き残った以上は鉄面皮を装いつつもジオンのエースとしてア・バオア・クーでの最後の戦場には出ねばならなかった訳だが、この最終決戦時になって漸くニュータイプへと覚醒

「遅い!」とツッコミたくもなるだろうが、何しろ元々がパイロットとしての全能力がカンストしているような男だったので、それが本能を超えた部分の領域にも至るNT能力の目覚めを遅れされていたような所もある。(シャアの本質は指揮官ではなくワンマンアーミー)
実際、シャアの覚醒も先述のララァやシャリアの死で特別な感応を体感した……とかではなくジオングで戦場に出てみてから→「あっNTなら遠くの敵が見えるとか言ってたな……よし試してみるか……あれ、本当に視えるやん」━━みたいな感じである。正に、常識が邪魔をしていたかのような描写であった。

しかし、ここでネックとなったのはNTに覚醒したならしたで、今や最も分かり合うべき相手となった筈のガンダムのパイロット=アムロとの間にララァを中心とした一連の経緯により既に決定的な溝が出来てしまっていたこと。
そのために、本来は戦艦もバンバン落とせるジオングに乗ってるのに期待されていた連邦軍全体相手の大立ち回りもせずにガンダムを見つけた後は小回りも利かないのに一騎打ちに挑んで案の定で落とされている。(相打ちとはなったが本体を失って動ける頭部になってからなので一対一ではジオングでは流石にデカすぎた。既にアムロはもっとデカいブラウ・ブロもエルメスも攻略してるし同レベルのサイコミュしか備えてないジオングも其れら以上に“強い”とは言えないだろう。)
このことは、当人達の思惑以上に後々まで尾を引くことになる。

最終決戦にてお互いにMSを失ってもアムロと激しく戦った末に意思疎通こそ果たしたが、それでも尚も共に道を歩む同志とはなれずにアムロとセイラに背を向けて去り、ザビ家唯一の生き残りにしてジオンのトップとなっていたキシリアを殺害して一年戦争での己の戦いを終わらせた。

ザビ家への復讐を謳った彼が殺害したのは間接的に死に追いやった*4ガルマを入れても、彼とかなりついでの様に殺したキシリア*5の二名。
後のザビ家一同は一年戦争前に死んでいる(ナリス、サスロ)・謀略も何もなく地球連邦軍と戦い堂々戦死(ドズル)・身内の争い(デギン、ギレン)とシャアとは無関係に死亡。
ガルマのことは坊やだと思っていたが、彼個人には恨みはなかった。
後々シャアの人生を振り返ると生い立ちや性格が厄介すぎるからか、友人と呼べる人物は自分で殺したガルマしか居なさそうという悲しいことになっている。*6

建国者の息子でありながら国を取り返すでもなくただ簒奪者を殺す、(しかもチャンスが来なければそれさえしなかったかも知れない)という行動が安彦良和氏には理解し難かったため
機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では「狂気の男」として再解釈されている。

『カイレポ』によると、恨みは消えなくとも後悔の念は無くもないらしい。
復讐は優しい心があってこそのもので、その間違いを諭す人間と出会えなかったのが不幸だったと言われている。

小説『密会 アムロとララァ』によれば、ガルマを守れなかった事でジオン軍を追放され一時地球を流浪していたシャアはカバスと呼ばれる娼館紛いの事をしている場所でララァ・スンと出会い、金塊と交換で彼女を引き取った。
小説によるとそれまでニュータイプとは父の方便だったことも理解していたが、前述の通りこれでニュータイプの存在を確信し、形を変えながらもニュータイプ論を信じるようになった。
自身もニュータイプになりたいと望み、他の者も『全員ニュータイプに進化すべき』という、ハマーンの考えの基礎や後に戦乱を起こす考えはここで生じたといっても過言ではない。

一つ一つのアニメイラストが写真という設定の『M.S.ERA ガンダム戦場写真集』には、上述のカバスと思われる場所からララァを引き取る様子が描かれている。


機動戦士ガンダム MS IGLOO』では本人は喋らないがザクⅡが登場し、『赤い彗星』の由縁である『ルウム戦役』が初めて映像化された。


一方、小説版ガンダムでは本当の意味で成熟した大人物となり、シャリア・ブルの補佐などを得て宇宙世紀そのものの行く末まで見通し、そのための革命を成就させようと奮闘する。
むしろどうしてこうならなかった。まあ、本編では上記の通りで割と手のひらを反すような人だったけどね…。


【この時期の余談】

因みに、本放送ではガルマの謀殺後にフェードアウトしたことが上述の通りの左遷されていたという扱いに繋がっている訳だが、元々は本当に、この時点で番組から退場(しかも、当初は戦死まで)する予定だった。
それというのも、出資する側のスポンサーから番組の低迷の理由として槍玉に挙げられてしまったからである。

この辺に関しては曖昧な部分もあるが、スポンサーとしては『ガンダム』を従来のロボット物と同じ系統のアニメと説明されて出資していたそうで、前述の通りシャアというキャラクターも先の成功例である長浜ロマンロボ三部作の系譜を引き継いだ美形ライバル悪役として説明され番組を引っ張っていってくれると期待していたのに、いざ始まってみると獅子身中の復讐鬼という、見た目に反してネクラなキャラクターになっていたから……ということらしい。

勿論、こうなったのは御大以下のスタッフが『ガンダム』を従来よりも上の年齢向けのアニメとしてリアリティーのあるキャラ付けを狙った結果であり、実際には、単に『ガンダム』が内容的に従来のロボットアニメのターゲットである低年齢層に受け入れられなかったというだけの話なのだが……。

こうして、フェードアウトさせられてしまったシャアであったが、予期せぬ所から助け船が出されることになる。
スポンサーは予想も理解も出来なかったことだろうが、正に制作サイドがメインターゲットとなってくれることを期待していた中高生以上の、特に女性ファンから「どうしてシャアを出さないのか?」という投書や手紙が多数寄せられ、その声を受けて無事に番組に返り咲くと共に、復活後は“もう一人の主人公”と呼べる位の扱いとなっていったのである。

……一方、このシャアの復活した時期というのが脚本も担当していた御大が“ニュータイプ”なんてもんを思いついてアムロが無双し始めていた時期に重なったので、メタ的に云えば待ち望まれていた復活であったにもかかわらず、本編では初期の圧倒的な強さは何だったのか?……という位に敗走を重ねていくことになる。

漸く、最終盤にてシャアも殻を破りニュータイプとして覚醒し始めるのだが、そこに至るまでが長い上にアムロとララァを巡る因縁なんていう後々までの禍根を抱える羽目に。
また、復活に合わせたのかキャラソン『シャアが来る』も用意されたのだが、当初より予定されていた復活ではなかったからか番組中で初めて流れたのが復活より暫く立ち、性能では互角(よりちょっと上の)ゲルググに乗ってすらもガンダムの相手にならなくなってた頃というか、具体的には「大佐どいてください!邪魔です!!」という最悪のタイミングだったり、御大(井荻麟)自らによる作詞もそもそも曲自体もとにかくヘンだったりと、色々な意味で現在でもネタにされる程のインパクトを誇っている。*7

まぁ、そうした経緯を経たからこそ、シャアが後述の通りの影響力で言えば(ぶっちゃければ戦場のライバルでしかない)アムロをも超える、シリーズを通じての最重要人物になれたと言えるのだが。まぁ、以下の通りシャア当人は“小さいこと”にこだわったままの人生を歩んだんだけど。

皿です更なる余談なのだが、1st放送当時にセイカから出ていた機動戦士ガンダムの塗り絵でシャアが「敵ジオン公国で一番かっこいいシャア大尉」(原文ママ)と言われているのはまあいいのだが。
何故かアムロに殴られている「アムロのストレートパンチが敵のシャアにめいちゅう」という絵が存在する。
前述のシャアの階級やミライの姓が「エイランド」となっているところを見ると、放送前の準備稿がセイカに資料として渡されたそれを元に描かれたようなのだが、だとすると放送前の検討案では「アムロとシャアが殴り合って戦う」という状況が考えられていたんだろうか…?

〇U.C.0080「アクシズへの脱出」

作品:機動戦士ガンダム 最期の赤い彗星(ゲームブック)

グワジン級戦艦『アサルム』でア・バオア・クーを脱出した妙に仲間思いでニュータイプによる革命を謳うシャアは、グラナダを目前にしたところで黒いザンジバルとガッシャの襲撃を受ける。
人員不足から苦戦する中でアポリーに脱出を促され、単身グラナダへ。更なる襲撃に見舞われながらもキグナンとの接触に成功し、アクシズ行きを決断する。
しかし追手のMS・ドワッジが現れ、辛うじて撃破したそれが無人の機体であることに驚愕。敵のわずかな手がかりである採掘基地『カラコルム6』へと高機動型ザク*8で向かうことに。
激闘の末に黒幕であった強大なNTの操るアクト・ザクガルバルディ至極真っ当な理由で詰られつつも撃破する。しかし、アクシズ行きの最終便には乗り遅れザクも失ってしまった……と、思いきや、どっこい生きていたアポリーの機転によってアサルムに拾われ、アクシズ行に成功したのであった。

〇U.C.0087「グリプス戦役


戦後はネオ・ジオンに身を投じていたが、小惑星『アクシズ』内のミネバを守る女たちの造反騒動に厭気がさしたシャアは地球に戻って、自らを非合法な手段で取得した戸籍を使い、地球連邦軍大尉クワトロ・バジーナと騙って地球連邦軍に身を投じた。
それはアムロ・レイに接触するためとザビ家の残党を統合して再び地球連邦政府を打倒する為であり、クワトロは反地球連邦組織『エゥーゴ』の立ち上げに関わることになる。
コロニー『グリプス2』にて、カミーユ・ビダンにNTの素質を感じ、導こうとするが……。
メタ的に言うと、エンディングクレジットにて一番上に置かれた上にいきなり正体バレしたりと破格の扱いをされているようで、劇中ではカミーユを食いすぎないようにとの判断故にか、この時期は基本的にお悩みモードで活躍も今一つ。
ちなみに「ジオン公国の軍人シャア・アズナブルはジオン・ズム・ダイキンの息子で親の仇討ちのためにザビ家に牙を剥いた」というのは作中世界で周知の事実となっており、 一般人の高校生に「正確な評論」をされるほどである。
おそらく一年戦争後のホワイトベースクルーは芸能人のような有名人となっていたのでセイラの素性からバレたのだろうが…。
そして情報を探るために地球圏に暮らす「草」はクワトロ・バジーナ以前からいるため当然アクシズにも知られている。
つまりジオン残党にとって担ぎ上げる「神輿」が「ザビ家最後の血統」「ダイクンの遺児」という 相反する2つの神輿が並立しており
シャアはその気がなくてもアクシズ内に残るには色々微妙な立場となってしまったのが出奔の理由の一つでもあるのだろう。

また、自身の思惑から外れた所では、同僚のレコア・ロンドや、思春期から一方的な思慕を向けられ、ザビ家への復讐に取り憑かれた女ハマーン・カーンなど、女性達に悩まされ続けることになる。
彼女達からは赤い彗星の高名の功罪もあるのだろうが、各々に個人的な「男」の役割を勝手に期待されていたとシャア側からは言えてしまうのが何とも……。
レコアに関しては同情めいた感情もあったのか中途半端に応じてしまっていた部分もあったりと、シャアのうだつのあがらないというか大人すぎる態度にも問題があったが、
レコアの方もジャブローでの潜入工作で女性として酷い目に遭っていながら、なおも潜入工作を止めようとしないばかりか、
「いつもギリギリのところにいないと生きてる気がしない」とファに語る等かなり物騒な面(今で言えばメンヘラ、軽いヤンデレと呼んでも差し支えない)も持ち合わせていた為に、
そんな彼女に「女」として受け入れる事を強く希求されるのは、戦場で生きたシャアでもついていけなかったのかもしれない。

ハマーンの思想に関しては、自らの思想が強く影響しているとみられる他(シャアを明らかに強く慕っているし、幼い頃から接していたと思われるので当然のことである)、
アクシズを任せながら再会した時は文句を言いつつ自分は完全にエゥーゴに入り浸り、無責任にも戻る気もなく、
最終的には精鋭MS部隊をメガ・バズーカ・ランチャーで一掃というとんでもなく酷い裏切り行為を働いているため、
ハマーンが正しいとは言えないがシャアが正しくて絶対正義だとは口が裂けても言えない*9
というか、ハマーンとしてはいつかシャアが戻り自分を迎え入れてくれると(後にハマーン自身もやらかしたことになったが)一方的に思っていたのを憧れていた相手から裏切られたというような構図であり……面倒くせぇなコイツら。

そして、最終的にはティターンズとシロッコこそ打倒するも、また嫌気がさしてエゥーゴまで放り出す。

尚、詳細はクワトロ・バジーナの項目を参考にして頂きたいが、富野の初期案では後半からはアクシズに戻りシャアとして復活してハマーンをパートナーに、自らシロッコも倒して自分がラスボスになる予定だった。
……それはそれで7年位行動が早いなれど面白そうだが、フラグ開始の条件が(本当に同志としたかった)アムロの死だったので関係者から全力で止められた上に続編が決まったので本作時点では回避されている。

機動戦士ガンダム U.C.戦記 追憶のシャア・アズナブル』では、過去との決別として百式の色を変えなかったということに。

PS版ゲームのEDアニメでは、ハマーンとの激闘を生き残ったシャアがカミーユの精神崩壊を感じとった場面が存在し、逆襲のシャアでの行動を予感させている。

パラレル作品である近藤和久の漫画『サイドストーリー・オブ・ガンダム・ゼータ』では、セイラを人質に取られた事からティターンズでMS中隊長を務めている。

〇U.C.0088「第一次ネオ・ジオン抗争


放送前の富野監督のインタビューやOP、第一話でのシルエットクイズでのナレーションなどでΖΖ本編登場へ期待されたシャアだが、結局アニメ本編ではアムロ共々出番なし。
第26話でジオン軍残存兵器の「赤いゲルググ」という懐かしいものが登場するが別人のもので、これによりシャア以外にも赤い機体を駆る人がジオン軍にいたと判明。深紅の稲妻「おいちょっと待てコラ」
コミック版ではちゃんと出番あったけどね。
父ジオン・ダイクンを暗殺し国を乗っ取ったザビ家の人間を一年戦争で二人も葬ったシャアだが、その遺児であるミネバ・ラオ・ザビに対しては敵意を抱くことはなく、『機動戦士Ζガンダム』前にはミネバを守るためアステロイドベルトまで後退した。*10
復讐する気満々だった頃のガルマはともかく適当にキシリアを殺ったのはなんだったのか。
ΖΖのこの時期も、シャアはミネバを争いから遠ざけたいのか保護もしている。
これによってハマーンはミネバの影武者を用意しなければならなくなるなど、絶対と思われた彼女の宰相政治も狂い始めていくことになる。

〇U.C.0090「ザビ家の復讐装置追跡戦」


ネオ・ジオンを旗揚げして決起のために資金・人脈・戦力の確保に奔走中。
公国時代からの部下に「貧しい大佐のネオ・ジオン(原文ママ)」と言われるほどにまだちっぽけな組織のためか、総帥という立場の重さをいまいち自覚していない模様で、部下の胃を痛めながらテストパイロットやら前線での襲撃などをやっている。重ね重ね言うが、このとき既に総帥である。
主に旧公国が遺した生物兵器「アスタロス」を戦力として確保するべく活動している。……本人は忌まわしい記憶を葬り去るためのアクシズ落としと、サイコフレームによるアムロとの決着にこだわりがあるため気乗りしていないが。

〇U.C.0090「ダンジダン将軍との接触」

作品:機動戦士ガンダム シャアの帰還―逆襲のシャア外伝―(ゲームブック)

ネオ・ジオン再編のためにジオン残党ダンジダン・ポジドン将軍との接触を図る。
だがその過程で、記憶操作された強化人間ユマ・カザァマの操縦する、かつてティターンズが開発したサイコミュ搭載MS・ノクチュルヌに狙われる事になる。
ダンジダン将軍の協力を得る事は出来たものの、将軍はノクチュルヌとの戦闘で戦死し、シャアはノクチュルヌ撃破後にユマを保護しようとするも、彼女は自我崩壊を起こしてしまい、彼らの犠牲を前に、改めて人類の粛清を誓うシャアであった。

〇U.C.0091「伝説巨神の復活」


ネオ・ジオンの部隊を率いて木星圏にいたジュドー・アーシタ、アムロ・レイらと合流。
彼らと協力して巨神の撃退を行う。
その後、ミネバの家族となったジュドーに彼女の未来を託し木星からアクシズへと帰還する。

〇U.C.0093「第二次ネオ・ジオン抗争」


ハマーン亡き後のネオ・ジオン軍を纏め『新生ネオ・ジオン』の総帥として、また難民収容コロニー『スウィート・ウォーター』の救世主として地球連邦政府に戦いを挑む。
シャアは、スペースノイドにダイクンの遺児として祀り上げられ、ザビ家やハマーンなど過去のジオン系為政者を糾弾しながら地球に巣食う人類の粛清を謳った。

「人類すべてをNTにする為には、宇宙に上げる必要がある」と提唱し、『地球寒冷化作戦』を始動、早々に小惑星『フィフス・ルナ』を地球に落下させて大虐殺と地球環境の大破壊を行う。
さらにこれだけでは不足とし、かつてネオ・ジオンの本拠としていたアクシズと、さらにルナツーの核兵器を強奪し*11、アクシズ落下の衝撃と史上最大の核攻撃によって全アースノイドを根絶し、地球を死の星に変えようとする。
この過程で「降伏条約」を連邦と締結しておりテレビ放送までしているが、最初から破るつもりで、実際にあっさり破っている。ジオンのいつもの手口と言えばそうであるが。

一見理想家(?)として行動していながらも、その行動の本音はアムロとの決着(というかララァを奪われたことの報復)を何よりも望んでおり*12、ナナイ・ミゲルにすら「アムロを見返したいが為の行動」と揶揄されていた。事実、νガンダムの完成を手助けしている。
そしてアムロに論難されるや「世直しなど考えていない!」と絶叫してしまい*13、ネオ・ジオン総帥の立場をも全否定してしまった。

最終的に敗れ、図らずもその力を『サイコ・フレーム』によって地球を救う為に使う事になる。

そして、アムロとシャアはお互いの信念を最後まで貫き続けた。


「――結局、人間がかわらない限り戦争の悲劇は繰り返され――地球を押しつぶすのだ……」

「ならば人類は自分の手で自分を裁いて、自然に対し、地球に対して、贖罪しなければならん……」

「(涙を浮かべながら)アムロよ なんでこれがわからん……」

~サイコ・フレームの共振~

「こ、これはサイコ・フレームの共振した力(パワー)なのか?」

「恐怖は感じない……むしろ暖かくて安心を感じるとは」

「しかし、この暖かさをもった人間が地球さえ破壊するんだ…それがわからないのか?アムロ……」

「わかっているよ!だから世界に人の心の光を――見せなきゃならないんだろっ…!」
(映画から10年後にPS版ゲームとのタイアップで描かれた、ときた洸一氏の漫画版の台詞より。最後のあの口喧嘩はカットされている。)


アムロも決してシャアの考えを全く理解していなかった訳ではないだろうし、その立場・才覚を認めてもいた。

しかし、シャアの取った非道極まりなく、地球さえ破壊する行いを許すことは断じて出来なかった。

〇U.C.0096「ラプラス戦争」


シャア本人は行方不明となっていて、彼の再来と謡われるネオ・ジオン残党組織『袖付き』の首魁フル・フロンタルが登場。
その正体は結束力の低下しているネオ・ジオン残党へのテコ入れとして、ジオン共和国のモナハン・バハロ国防大臣が用意したただの強化人間、本人どころかましてやクローンでもなかったのである。しかし、その自我の消された強化人間に全体という高次元のフィールドに溶けたシャアの残留思念が取り憑いていた。

自我を封殺されたフロンタルに宿り彼を動かしていたシャアの残留思念は、本人しか知り得ることのないア・バオア・クーでの決戦の事なども詳細に覚えており、作者の福井晴敏はそんなフロンタルを「シャアを演じる事を求められた空っぽの器にシャアの亡霊が取り付いた姿」と説明している。
また、シャア、アムロ双方は1988年に封切りされた映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を特集した同年の月刊ニュータイプ誌でアムロもシャアも死んでいくと予告されていた。やはり、1989年に出版された富野原作の小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』においても、アムロとシャアの両者は死亡したという扱いとなっている。
1989年の時点でサンライズ公式設定でアムロ、シャア双方が死亡したということになっており、小説『機動戦士ガンダムUC』においても、シャアは死亡していた。
小説ガンダムUCの後に製作されたアニメ『機動戦士ガンダムUC』は、原作と異なる展開を終盤で取っており、全体に溶けたアムロ、ララァ、シャアの残留思念が出てきて、フロンタルに取り憑いていた方のシャアの残留思念を迎えに来た。同作でもストーリーを担当した福井晴敏は彼ら3人については、「もしかしたら生霊かもしれない」と説明、解釈の幅をもたせたのだとウェブサイト「アニメ!アニメ!」のインタビューで答えている。


〇U.C.0200年代


シャア本人は既に死亡している。しかし、シャアの意思は健在である。シャアは生前の彼の体細胞を分割し、再活性化する実験で生まれたクローンであるアフランシ・シャアの深奥の意思として存在している。

小説『ガイア・ギア』は、アニメ『機動戦士ガンダムZZ』の放映が終了した1987年から執筆が開始した。この時点では、劇中でスペースノイド独立運動の伝説的巨人として語り継がれているシャアが何をやったかは詳細不明であった。
翌年に公開された映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の設定を取り込むことで、シャアのバックボーンを補完した。シャアの新生ネオ・ジオンの創設やシャアの反乱はジオン残党に祭り上げられたが故に彼らに応えるべくして引き起こされたものと言い伝えられているなど、映画と徳間書店から発売された小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の描写に忠実な内容となっていて、シャアがニュータイプとしての才能と彼の人徳により地球を汚染しそうになった隕石「アクシズ」の地球への激突を回避して死亡したという部分も映画と小説のあらすじそのままである。

アフランシ・シャアを作り出した組織ズィー・機関は、シャア・アズナブルの意思を再現しようと行動しており、最終的に第二のシャアであるアフランシにより、地球保全を万全にした連邦政府を構築するという計画シャア・コンテニュー・オペレーションが進めていた。

彼の頭部には、膨大な情報量を収めたセル・チップスがある。セル・チップスが共振、目覚めることで、アフランシに恐竜の絶滅といった過去の記憶の集ったものを視覚現象として見せるのである。

小説の連載版では、最終的にアフランシはビジャン・マハを掃討し、許嫁のエヴァリー・キーを迎える所で話は終わっている。加筆された文庫版では、アフランシにより、エヴァリーが子供を身籠もり、家族3人で汚染された地球を生きていく事となった。


〇SDガンダム


謎の仮面の騎士(ナイト)、シャアとして登場。その正体は嘗て闇の皇帝ジークジオンに呪いを掛けられて獣人のような姿にされたユニオン族の騎士だった。
行方不明の騎士セイラを探すために三種の神器を必要とし、そのためには人質を取ることも厭わないが、
探していたセイラがスライムアッザムに変えられており、サタンガンダムの撃破で元に戻った後は協力を申し出る。
OVA版ではとにかく不意打ちが得意で、騎士ガンダム一行、騎士ギャン、騎士サザビー、ジャイアントジオング、と彼の戦果はすべて不意打ち。
なお、サタンガンダムの遺体がブラックドラゴンに変化する直前までは全員同じ部屋にいたのに、ブラックドラゴンに変化した途端画面からいなくなっており
ガンダム以外脱出した後にしれっと合流しているので、サタンガンダムが起き上がった途端一目散に逃げ出したのでは?と一部で話題に。

ラクロアの勇者編以降は伝説の巨人編でガルバルディβとの戦闘(ルフォイの星を狙い、サラサを襲うβをまたも不意打ちするも返り討ちに遭う)で負傷後、
正体を隠すため百式をモチーフにした黄金の鎧(実はスペリオルドラゴンの力の片鱗だった)を着込んで黄金の騎士として参戦。この時は既に徹頭徹尾騎士ガンダムの味方。
サイコゴーレムやジークジオン撃破の一助となった。何気にアムロ以上に活躍している。(一応アムロもアルガス王国で主役やってたのだが)

聖機兵物語編(SDガンダム外伝)機甲神伝説編(SDガンダム外伝)
ジークジオン撃破後は、ジークジオンの復活を予期して軍師クワトロとしてネオジオン族に潜入。
映画版ではパンゲア界に迷い込んだGP02を捕えるなどガチで裏切ったかのような言動を見せていたが
復活後は正体を明かし、ラクロア騎士団の団長となったアムロと共に、逆シャアバージョンの衣装をアレンジした出で立ちでジークジオンに挑む。
総帥Ver.の衣装でアムロと共闘するのはスパロボDに先駆けてこれが初である。
…しかし、よく見るとこの時のシャアはオールバックにしていた前髪が解けかかっており、エピローグでは髪型が1st時代のものに戻っていた
元々『機甲神伝説』ではクワトロ名義で逆シャアモチーフの恰好になっていたため、本心ではクワトロとして道化を演じる自分が嫌で嫌で仕方なかったのかもしれない

ちなみに、スダ・ドアカワールドのシャアとセイラはこれが本名であり、OVA版ラクロアの勇者では「セイラ…」と呟くシャアが見れる。
ララァとの関係も曖昧であり、恋人なのか敵なのか利用されているのかハッキリしない。OVA版ではなんとララァに「知ったことか!!」と馬上から斬りかかる衝撃映像も。
一応OVAの魔導師ララァ(CV:林原めぐみ)はサタンガンダムの側近で、
分断された僧侶ガンタンクに今まさに襲い掛かろうとしていた瞬間に割って入ったため、別にシャアが極悪非道な人間なわけではない。
更にセイラは光の騎士編では一線を退き、なんとアムロと結婚したことになっているため、スダ・ドアカのアムロとシャアは義兄弟。
シャアが己を隠さず、アムロと同じ道を歩むという、ファンなら感涙モノのシチュエーションである。
このシャアは王家や貴族の出でも何でもないので、血縁や因縁に縛られずにクワトロのままでいられればこのようなシャアも本編で見られたのかもしれない。

なお、肝心のHPはジークジオン編のラストで1000の大台に乗ったのを最後に転落。『機甲神伝説』終盤で参戦した際にはHP700。
とはいえ、この世界の人間がモチーフのキャラは主役級や強豪やラスボス格ですらガンダムやラスボスクラスの機体と比べて低めの数値に設定されやすいうえに、原作とはうってかわって小物臭い役割を与えられてしまうどころか出番なしなんてこともしばしば。そのためHP500を超える実力を持たされ原作よりもだいぶん物分かりが良く義弟のアムロを影ながら支えた彼はだいぶんマシな扱い。
というか寧ろ人間族なのに後世でもそこらのガンダム族が霞むほどの伝説の強者として言い伝えられ登場している騎士アムロや召喚士ルーの方がおかしい。

〇その他SD作品

…しかし、かっこいいシャアが見られるのはこれまで。同時期に作られた他のSDガンダム作品ではあの池田秀一氏をして「SDのシャアは嫌い」と言わしめるほどである。
ストーリーや役柄は作品によって違うが、大体共通するのが作風のせいもあって下品でマヌケ、スケベでとにかく情けない。

  • ブライトの経営するストリップ劇場でヨダレを垂らしてオペラグラス(シロッコから購入)に噛り付く
  • ゼータ国を侵略する大魔王として復活するも、ドアの鍵穴にされた挙句、グレたアムロ・カミーユ・ジュドーに奴隷同然の扱いを受ける…etc

色んなポジを器用にこなすアムロ、大体キ○ガイなカミーユ、大体チンピラのジュドー、大体クズのブライトに比べると扱いは非常に悪い。
ハッキリ言ってガンダムさんのほうがマシなレベルで、色々なキャラが崩壊しているのだが、シャアやシロッコ辺りは特に酷い。
シャアは元々原作でもアレな人だがベクトルが異なる。

『SDガンダム列伝 ガンダム騎士団(パワーズ)』では、首から下が サタンガンダム 、正体がデビルスペリオルという
闇の盟主シャア がラスボスとなった。外伝世界の騎士シャアとは完全に別人であるが、
騎士シャアと同じ顔で腕から触手を伸ばしてノーベルを操る様はなかなか衝撃的である。

〇その他作品

〇『ガンダムビルドファイターズ バトローグ』

第1話では一年戦争時代のシャアの疑似人格AIが登場し、リボンズおよびアムロの疑似人格AIと戦いを繰り広げた。
なお、上述したようにリボンズとアムロはオリジナルの声優だが、シャアは池田氏ではなく関俊彦氏のため、
『THE ORIGIN』に登場したキャスバルではない本物の「シャア・アズナブル」ともとれるものとなっている(さすがにセリフ群や人間関係はキャスバルの方だが)。
……ガンダムで関俊彦かつ仮面キャラということでラウ・ル・クルーゼを思い出したという人も多かったようだが。


【余談】

左遷という形で物語から一時退場したにもかかわらず、再登場時には中佐、直後大佐に昇進したのは「シャア少佐」が言いづらいと故・永井一郎氏からクレームが入ったため。
『機動戦士ガンダムさん』でも語られておりネタ話かと思いきや、機動戦士ガンダムUC』の公式Twitterからこの事実が明かされている。

なお、「20歳で少佐、後に大佐はエリート」というのはよく言われる話*14だが、そもそも佐官クラスになると普通はパイロットをしないことはあまりツッコまれることはない。
一般的な軍隊で佐官というのは艦長を任されるような地位であり、仮にファルメルにシャアより同格かつ先に昇進した、あるいは地位が上の人物が搭乗していなかった場合、シャアは艦長でありながら前線の先陣を切っていた可能性がある。
なにを突飛な…と思われるかもしれないが、ガンプラではファルメルに「シャア専用ムサイ」という名称が与えられていたことがあったり、シャア自身ネオ・ジオンの総帥となっても「自分用のMS作らせて敵のエリートと戦いてぇ!」とかやりだす人なので、一年戦争時代のシャアが実は艦長だった、ということは割とあり得る話なのだ。*15
だからかは不明だが、『THE ORIGIN』『GQuuuuuuX』では「ドレンにファルメルやソドンの艦長職を任命する」とシャアが推薦する形で「佐官なのに前線に出る」理由が補完されている。

NTとしての優れた才能を持ち、旧態依然とした体制からの脱却を目指す姿勢が目立つ人物だが、富野監督曰く
「感性はOT(オールドタイプ)」。
個人的な確執や過去といったしがらみに縛られており、積極的に「分かり合おうとする」といった姿勢はない。
「パイロット」、「政治家」、「NT」、それぞれで高い才能を持ちながら、人間の業からは抜け出せなかった悲劇の人物とも言える。
しかし行動はするので、巡り巡ってアムロ・ジュドーは彼の尻ぬぐいに奔走することになり、カミーユは彼に裏切られたとも言える。
そもそも、最初の構想では綺麗に終わらせたはずなのに、無理やりに作らせた上に『ガンダム』の呪縛の始まりとなった、
創案者(富野)には望まれていなかった続編『Zガンダム』の真の主人公はシャアであり、オマケに前述の通りで『Ζ』の時点で逆襲し、理想を掲げた戦いの末に敗れて死亡する予定だったまたかよ。カミーユは、そのシャアの理想の中で(シャアを倒す役目ながら)犠牲となる役回りだったそうで、結局は作品として世に送り出された本編にも最初の構想の影響が残っているのは視聴した人間なら何となく察せる筈。*16
第1話目のエンドクレジットで主役を差し置いていの一番に名前が出たことをネタにされるが(しかも表記はシャア)、これはそもそもがシャアが主役だった構想の名残りというか、世界観の構築においては間違いなくシャアを中心に置いていた証左と言えるし、その後の拡がり続ける世界観と歴史に於いて、アムロ以上にシャアの方が最重要人物として扱われるようになっていくメタ的な視点をも含めた始まりでもあった。

そして、この頃のシャアといえば、富野監督がΖΖ放送前に
「シャアが悩むと言う事から脱してしまったとしたらアムロを狡猾な手段なんかは使わないでやれてしまうくらい強い。アムロは何も知る前に殺されてしまう」と発言したのは有名。
ただし同時に「それだけ強いとそれこそシャアに勝てるニュータイプを出さない限りドラマはあっという間に終わってしまう、
つまりはTVシリーズでガンダムが続く限り、ひょっとしたらシャアは出てこなくなるかもしれない」とも語っていた。
また、別のインタビューでもΖΖにシャアが出演していたという仮定だが、シャアは自分がザビ家をやっていいという所まで落ちてハマーンを殺しアーガマと敵対する立場になるという。
そんなシャアを悲難して殺しにでも来るジュドーに負けそうになったシャアは怒って悩みを捨てて、本当に強いシャアになるのだ。しかし、結局彼は負け続ける男だと富野は語った。
尚、シャアが“アムロを何も知る前に殺せる”という話は、一対一の状況に限らず、その気になれば暗殺でも何でも使える筈━━という意味らしい。
……が、それを聞いて「なーんだ」等と思うのは間違い。
前述の通りで、本気を出したシャア=新人類たるニュータイプの指導者なので、それこそ歴史上の伝説的な統治者と同等レベルの傑物ということである。
つまり、そりゃあアムロなんか本気を出したら相手になる訳ないでしょ━━というか、相手にしてちゃアカンでしょレベルの男なのだ。

だからこそ、富野はファーストの小説版や『ガイア・ギア』でシャアを“そういう風”に描いていたのだが……そうならなかったのが現時点までのシャアであり、何処までも他人の存在を捨てられずに求めてしまうのがこの男の業なのかもしれない。
それが、たとえ最も理解し合えているのに殺し合わねばならない敵(アムロ)であっても。

逆襲のシャアでは、劇中でも弱い部分をナナイ限定ではあるが曝け出して甘えていた。
1stやΖガンダムなど、アムロに敗北を喫したりカミーユにあえて自分を殴らせるなど弱い部分もあったシャアだが女性に率先して甘えるシーンは今までなかったので当時の視聴者には衝撃的だった。劇場版なら攻めた演出が出来る!…という程度の話だったのかもしれないが。*17
これは偉大なる父ジオン・ダイクンの名前を継いで行動していることからくる心理的な重圧によるもので、小説「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 後編」ではこの辺りの心境がクローズアップされている。
そして、こんなことまで言うので深読みするファンからはファースト当時からあったシャア=富野説が確信めいて語られるように。

ララァに魂を縛られている事で寝言でもララァの名前を出しているらしく、それを一度寝たNT研の女に聞かれ噂話として流されネオ・ジオン兵や視聴者から『ロリコン』と陰口を叩かれている。
富野監督はシャアがロリコンだったかもしれないという部分を面白がって描いていたと後に語っている。
このロリコンネタは『機動戦士ガンダムさん』等のガンダム系のギャグ漫画ではよくいじられている。

なお、ΖガンダムTV放送当時はハマーンとの関係が不明で、お互いの接し方(特にハマーン側)から恋人同士だったのでは?と感じる視聴者が大半だったし、
実際にそういった感じを匂わせる外部作品も多かったが、後に恋人ではなかったとする設定が広まっている感じである。
なお、恋人だとしたら年の差もそうなのだが、それ以上に交際開始した時期にもよるが非常に危ない感じになるため、ロリコンかもしれないという視聴者の疑惑はここから始まっている。

逆襲のシャアでは、自分がニュータイプではない事を自覚、または自嘲しているような態度をナナイの前でだけは見せていて、
かつて一年戦争時にアムロとの戦いでララァを失った時の事を回想で反芻し私を導いてほしかった…と未練を引き摺っている。
劇中のラストではララァが母になってくれるかもしれなかったと過去形で表現した。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、幼少期のシャアがクローズアップされている。
そこではザビ家による陰謀に巻き込まれて母親と引き離され、最終的に母親アストライアが死亡してしまうという衝撃的な出来事が幼いシャアの心理にトラウマとして刻まれたという解釈をしている。
本編(テレビ版)の時のシャアでは、ゆがんだ心性の説明がつかないと安彦良和が考えたことからこういう過去が付加された訳である。
とは言え、どの道実の母親を早期に亡くしていることもあり、元々こういった側面を持っていたとしてもなんらおかしなことではない。

前述しているがララァ以降のシャアの女性遍歴といえば、レコアやハマーンといった関わる女がことごとく恋人なんだか恋人じゃないんだか明言されない微妙なポジションであり、
彼女たちによって『機動戦士Ζガンダム』の中盤から終盤にかけてシャアは行く手を阻まれた。
しかし、女達の性格の問題もあるが、シャア側の対応も上手く対処出来ているとは言い辛い。
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、シャアの心情を察して献身的に支えてくれるナナイが傍にいてくれたがそれでもララァへの未練が全く抜けておらず、
途方もなく業が深い様子や、女性に求めるものが複雑・大きくなりすぎている様子が垣間見える。

クワトロ時代に、自身の素性を察しながらも、面倒な政治ごとを一手に引き受け、パイロットに専念させてくれていたブレックス准将の存在も大きく、
滅多に他人に気を許さないシャアが、珍しくかなりの信頼を寄せていた。それ故彼が暗殺された時は物凄く慟哭している。
最終決戦でのハマーンとのやり取りが、TV版では「人類がNTになるのを待つ」という希望を持った物であったのに対し、
劇場版では「人類をNTにする」と、自身が手を下さん勢いの台詞に差し替わっている。*18
この事から、劇場版ではカミーユとの交流が少なかったが故に、新たな希望が持てず、ブレックスの死の段階で世界に見切りをつけ、
カミーユの崩壊を経由しない劇場版からの展開でも逆襲するのではないか、と考察されたりもする。
そもそもカミーユの崩壊が原因というのは一説に過ぎない上に理由の一端でしかないため、特別な何かが起きなければ似たようなことをしでかす可能性がかなり高いと思われる。
武力組織の結成も辞さないが、ちゃんと世界的な会議にも出席するなど、単なる反体制運動だけに走らず、宇宙と地球の平和に向けてアレコレ行動をするブレックスは、
もしかしたらシャアからしてみれば「理想を説き志半ばで終わらせられた父(実際はアジテーターみたいなものとしても見ていたが)」の上を行く存在だったのかもしれない…。


『月刊ガンダムエース』の漫画では重要な役が多い。
THE ORIGIN、C.D.A.、カイレポ、追憶のシャア、逆シャア BEYOND、Ζ Define等。
ゲストは幼年学校、カタナ、デルタの鼓動、EXA辺り。

北爪宏幸氏による初代とΖを繋ぐ漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』では、ナタリー・ビアンキ中尉と愛を育んだ。
中尉の体には子供ができるが、ある事件で母と子は死亡する(ハマーンも一因)。
何というか好き放題している物語という風に受け取られやすく、賛否両論の激しい作品である。

ときた洸一氏の漫画『ガンダムEXA』では「自分が過去に過ちを犯し、失った者」として、ララァとはにゃーん様ことハマーン(C.D.A.)がイメージで出ている。

北爪氏の描く『機動戦士Ζガンダム Define』では、後に百式に改修される予定の零式(MSZ-000)が登場。
アニメとは異なり、しばらくはこちらが活躍する。

【意外と弱い?】

立場上アムロと敵対する場合が多く仕方ないのだが部下がよく死亡する。初代は全滅。Ζはカミーユ、ファ以外全滅。CCAは自身含め名有りパイロット全滅。

また自分よりも高い資質を持つNT達の出現、さらにZではオールドタイプでも強豪パイロットが多数登場することから苦戦を強いられる場面も多い。
スパロボで頼れるエースパイロットとしてのシャア(クワトロ)しか知らなかった人は本編で思ったより活躍していないことに驚くこともあるとか。
ガンダムファンの間でも一年戦争ではララァに邪魔扱いされた挙句に庇われなければ死ぬところだった、グリプス戦役ではハマーンとシロッコにボロボロにされたなどの失点から「(NTの中では)シャアは弱い」と断言する声もある。

ただし、それはエース級やNTとの戦いでの話で一般兵から見れば充分化け物で、また、ジオングでアムロと再戦した時には別人と思われるほどのプレッシャーを与え健闘したこと*19、性能の劣る百式でコロニーレーザーの防衛に成功したこと、
サザビーに乗った際はロンド・ベルの一般兵を全く寄せ付けない戦いぶりを見せ、アムロでも危なかったと言える場面もあること、
そしてなんだかんだアムロと戦ったパイロットの中では一番しぶとく生き残った…逆に言うと、シャアに脱出すら許さず完全に倒せたのはアムロだけで、そのアムロですら1stでは達成できず逆シャアまでかかったことなどは考慮すべきだろう。

また『ジョニー・ライデンの帰還』でのシャアは赤い彗星の名に恥じない強さを見せており、ヤザ…ヴァースキにも驚かれるほどである。

実際、上述の通りシャアより高い素質を持つと言われるNTとの戦いでは常に大幅に性能の劣る機体に乗っていたことや、目覚ましい覚醒を見せるアムロと戦っていた頃は元々のパイロットとしての素養の高さが反対にNTとしての覚醒を遅れさせていたとも思われるので、完全に同じ条件での実力は不明であるし、寧ろ後世ではアムロと並ぶ最強のパイロットとして扱われている事実もある。
また、シャアが自身を「NTではない」と語るのも、政治、思想家的な側面からの物言いの側面が強く、実際に以前とは違って最新鋭機に乗っていた『逆シャア』では最高精度のサイコミュ兵器であろうが簡単に使いこなしている。
更にメタ的な視点を持ち込めば、御大の言うとおりシャアもアムロも感性はOTとして扱われている辺りからも、NT=単なる特殊な感覚持ちのパイロットとのみ扱ってしまうと確実に間違いが生じる部分である。

ちなみにシャアがMS戦で得意なのは泥臭い近接戦闘といえる。
一年戦争時代でもザクで蹴りをかましたりと片鱗は見せていたが、逆シャア時代となると「正面から突撃してドッグファイトを繰り返し敵軍団を蹴散らして悠々と帰還する」という、よく考えたら非常に脳筋な戦い方をしているのが特徴である。
事実、本編ではエースパイロット部隊であるロンド・ベル駆るジェガン隊に突撃して後は全員を正面から受け止めてさしたる損傷もなく撃破する…と文章にしてみると割りとおかしいことをしていたりする。
なお脚本によるとジェガンパイロットから「見えない斬撃」を繰り出しているらしく、改めてこの男の怖さがわかる。
尚、この生涯に於ける最終搭乗機となったサザビーは、上記の通りで概ねはシャアの希望を叶えるに足る戦い方が出来る機体ではあったものの総帥が乗る以上、完全な決戦兵器には出来ない*20という理由から開発側が色々と機能を盛り込み過ぎた結果、最終的には消費エネルギーの供給が追いつかずに自滅するような形でアムロのνガンダムに敗北してしまっている。
もし、サザビーがνガンダム位に機能を絞っていて長時間の戦闘に耐え得て、生存はパイロット任せなコンセプトの機体だったなら勝ってた可能性が高いと言われるあたり、惜しいというかお約束というか。勿論、この時の敵の中で一段も二段も上の能力のシャアとサザビーの猛攻を凌ぎきってガス欠起こさせたアムロとνガンダムが凄いのだが。

とはいえ、スマートな印象を与えるシャアが突撃して格闘するのは作中の人間にもイメージしにくかった為か、彼のクローンたるフル・フロンタルは真逆の戦い方をしていたりする。その点でもやっぱり紛い物だよお前。

【名台詞】


「認めたくないものだな。自分の若さ故の過ちというものを」

「見せて貰おうか。連邦軍のMSの性能とやらを!」

「戦いとはいつも二手三手先を考えて行うものだ」
「二手三手先は考えるが一手先は考えてません」(『ガンダムさん』より)*21

「当たらなければどうということはない!」*22

「ええいっ、連邦軍のモビルスーツは化け物か!」

「更に出来るようになったな、ガンダム!」

「私は、君を殺す」

「ガルマ、聞こえていたら君の生まれの不幸を呪うがいい」
「君はいい友人であったが、君の父上がいけないのだよ。フッハッハッハッハッハッハッハッハ!」

の弟。貴公等の愛してくれたガルマ・ザビは死んだ。なぜだ!?」
「坊やだからさ」*23

「ガンダムのパイロット、アムロと言ったな! どうする、あのニュータイプに打ち勝つ方法は……あ!!」
「ララァ教えてくれ……どうしたらいいんだ!!」

「ガルマ、私の手向けだ。姉上と仲良く暮らすがいい…」

「これが若さか……」

「まだだ、まだ終わらんよ!!」

「私、シャア・アズナブルが粛清しようと言うのだ!!アムロ!」
「エゴだよ、それは!」
「地球が保たん時が来ているのだ!」

「私の復讐劇は、君から始まるのだ!!」


「30過ぎてもガンダム、ガンダムって…どうかと思うねボカァ!」(『ガンダムさん』より)
「大佐……いけません大佐……」


「同士になれ!アムロ」


「待ったか…!ガンダムよ…!!」

「足は付いていない」
「あんなの飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ」

「…ところで貴様、オペラグラス持ってないか、買うぞ」
「ありやすありやす!シロッコ印の双眼鏡からバードウォッチング用、女風呂覗き用、暗闇でも安心変態用までなんでもありやす!
「おまけにシロップも付けますぜ!」

【Gジェネにおいて】

作中の扱いや初代ライバルとしての格もあってか『Gジェネ』では戦闘系パラメータや指揮・魅力がトップクラスであることが多い。
特に『F.IF』以前はCCA時代のアムロとシャアが際立って強く、ニュータイプ至上主義も相まってシャアの実質的な格闘値は東方不敗を超えてトップ。
さすがに『NEO』以降はそこまで極端な強さではなくなったが、リーダー向きの強パイロットかつアビリティシステム実装以降は赤い機体に乗ると強化補正が働く『赤い彗星』の習得等もあり十分な活躍が見込める。


【スパロボにおいて】

もちろんその筋では有名なスーパーロボット大戦シリーズにも登場。
Ζ時代の姿であるクワトロ・バジーナと異なり、この名義で出て来る時は基本的に敵。
特に「逆襲のシャア」が参戦している場合はほとんどの作品で終始敵対する。(そもそも1stガンダムは機体しか参戦しないことも多い)
IMPACT」や外伝作品「バトルロボット烈伝」ではラスボスの座を得て最後に立ちはだかる役どころまで体験している。


しかし契機と言える作品もあり、その一つがGBA版「D」である。
この作品ではミリアルドと結託して原作通りアクシズを落とし(しかも事前に根回しをしてアムロ・ブライトらロンド・ベルのメンバーを拘束するという念の入れよう)、
さらに成功させる段階まで持っていったが、南極で起動したファブラ・フォレースの影響で地球が外界から遮断されたために作戦が失敗。

クーデター真っ只中のOZ、勢力を伸ばしていたザンスカール帝国に対して、
合同で状況把握を行うべく停戦協定を持ちかけるも双方に蹴られ(ただしOZは現状を憂えたレディ・アンがデルマイユ派の一掃をネオ・ジオンに依頼したことで共闘が実現した)、
先のファブラ・フォーレスの余波でネオ・ジオンの艦隊も半分が壊滅するという大損害を受けたことに乗じてザンスカールからの先制攻撃を受けかける事態にまで発展。

軍は半壊、外交カードは0という背水の陣に初っ端から立たされただけでなく、
直後に超長距離移民船団襲撃事件の発生やザール星間帝国の来襲など地球圏全域で問題が噴出したことで、
もはや世直しや粛清どころではなくなり、地球圏を守るためアムロや宇宙へ飛ばされてきた主人
月で平穏に暮らしていたカミーユに協力を依頼。ブルー・スウェアの枢軸として立ち回ることになった。

このため、パイロットの「シャア・アズナブル」というよりはネオ・ジオン総帥で指揮官の「シャア・アズナブル」として描写が多く、
序盤の混迷期は胃に大穴が空きかねない苦労を強いられることになっていた。

なので、相変わらずパイロットだけをやっているアムロが指導者としてのシャアに感心すると、
「私はお前とは違ってパイロットだけをやっているわけにはいかなかったのでな」と皮肉ってアムロを閉口させている。
ブルー・スウェア結成直後の地上ステージでもナイチンゲールは開発中で、サザビーを残したまましばらく部隊から離脱しており、指導者としての仕事をしていたと思われる。
自軍にあるはずのトールギスIIが唐突に別行動中のトレーズが乗り込んで単身防衛戦にはいるシナリオがあるので、仮にレウルーラが襲われたらなぜかサザビーがワープしてきた可能性はある

先述のアムロとブライトの拘束というのはあくまで表向きであり、
アクシズ落としへの協力要請というのもあったが、OZのクーデターから彼らを保護していたというのが最大の理由。

アムロに関しては本心では決着を付けたかったことを本人を前にして明言している
つまり逆に言えば、アムロの決着よりもアクシズ落としや地球圏防衛を最優先としていた。

ブライトに関しては彼の家族も保護しており、ザン・スカールの攻撃を受けてフォン・ブラウンへ避難させるだけでなくシャトルや身分証もネオ・ジオンで用意し、
地球消滅という異常事態にアムロ達と共同戦線を組むことになった際はアナハイムで建造されていたラー・カイラム(核ミサイル付)*24を彼に手配し、
クルーに関してもブライトの指示に従う者をネオ・ジオンから選抜している等かなり手を回していた。
家族も匿ってもらっていた事もあり、ネオ・ジオンとの共闘を打診された際は最初こそ状況が把握できていなかった事も相俟って戸惑ったものの、拒絶反応を示したアムロとは対照的にすんなりと受け入れている。
クルー達は不慣れだろう連邦軍仕様の艦内レイアウトにスムーズに慣熟するだけでなく、
嘗ては敵将の一角であったブライトの指揮下に入る事に対して抵抗感を抱くどころか、「あのブライト・ノアの指揮下で戦えるなんて」と士気も非常に高かった。
上記の通り、本作ではアムロ達は「OZのクーデターから統合軍を追われた被害者で、ネオ・ジオンはそれを匿っていた」という点も大きいだろう。そのOZともすぐ手を組むけどね

その一方で、アムロには開口一番殺意をストレートにぶつけられ
カミーユには仲間達がシャアを信じて死んでいった結果が地球潰しだったことに深く失望され*25
地球消滅でパニック状態になった民間人や兵士に対する表向きの情報公開の何やかんやを全面的にネオ・ジオンの広報担当にぶん投げていたが。

この作品では片腕となっているゼクス共々逆襲絡みの発言をしてはアムロに糾弾される場面が時々出るが、
最後まで直接行動には出ず、もう一度人類を信じることを選択したため「一番空気の読めるシャア」とあだ名されている。


そして、第二の重要タイトルが、自分を模して造られたフル・フロンタルと共演した第3次Zである。

この作品では、原作における負の面を全部フロンタルが持っていったため、相対的にこっちがよりいい人になっている。
アクシズを舞台に、アムロと肩を並べてフロンタルと戦うシャアの姿は必見の名場面。
総帥としての立場にあったシャアが、様々な世代と共に困難を打ち破る力となっていくのである。

またソーシャルゲーム「スーパーロボット大戦Card Chronicle」ではなんとネオ・ジオンがシャア派とハマーン派に内部分裂。
ギュネイとクェスを引き連れて自部隊に合流し、アクシズの落下を阻止した。その後ハマーン派との和平が成立した後は彼女とも共闘している。

また、例外というには少し違うが、『V』では第二次ネオ・ジオン抗争が終了済みであるため、故人となっている。
(『BX』でも故人であるが、それは宇宙世紀作品がUCしか参戦していない都合でもある。
Ζ・ΖΖ・逆シャアが参戦しており、カミーユやアムロが健在であるにもかかわらずシャアだけが故人、というのはシリーズものである第3次αを除けば初のパターン)
こちらでは幽霊(?)としてアムロと邂逅し、最終的には改心したフロンタルに後を託して成仏していった。

Vに続くタイトルとなる『X』、『T』ではシチュエーションこそ違えど、平然と2回行動してくるなど大ボス格として登場。
カミーユがらみの痛みを引きずっていた中、遥か遠い未来に生まれた少年にバイアスのない最も若い世代に影響を受け、異世界でライバルと共闘することになったり、
地球が危機を体験していた黄昏の時代において、共に地球の未来を憂う者と共通の志で行動し、ついでにジオンの名を反地球の旗印にできなくさせるよう、*26あえて悪役を演じて見せたりする姿を見せてくれる。

その反動か、VXT三部作に続く新作『30』ではスパロボ史上最も落ちぶれた情けない姿を晒してしまう事となったが。

ニュータイプ能力に限界を感じていた描写を踏まえてか、近年ではニュータイプレベルがトップクラスに一歩劣る数値に設定されていることが多い。
とはいえ補正の影響力は大きく、あまり弱くするわけにもいかないからか、おおよそ7ぐらいに設定されがち。

『バトルロボット烈伝』では、異世界の人物の複製を「ブランチ戦士」として召喚する「デュプリケート」の技術を持つ惑星ウルスにて、 ブランチニアンと呼ばれるウルス人とブランチとの混血で迫害されていたゲルスター帝国軍の参謀エレノア=バラージュと共にウルス人を粛清する為に動き、最後には敗れた彼女の命でハイパー化したサザビーを駆る。
『リアルロボット戦線』では、 過去3度デュプリケートされてその度に反乱を起こした ため実力は折り紙付きながら名指しでデュプリケートを禁じられている曰く付きの人物となっている。
ブランチ戦士は使い捨て感覚で戦わされ多くのウルス人からも差別されているが、シャアのブランチの一人はウルス人との間に 息子 ラズロを持ち、
ひょんなことからノーザンブライト軍に再びデュプリケートされたシャアと自らの出自を知った 孫娘 ムジカ・ファーエデンがストーリーに大きく絡む。

【ギレンの野望において】

シリーズ全作品に登場。
「ジオン公国」と「正統ジオン」ではいちパイロットとして登場。
『ジオンの系譜』からは小説版ガンダムをベースにした、仮面を脱ぎ捨て「 キャスバル・レム・ダイクン 」として立ち上がる「 ネオ・ジオン(キャスバル) 」シナリオが追加。
『アクシズの脅威』では逆シャアシナリオの「ネオ・ジオン」で総大将として登場。
新ギレン』ではパイロットシナリオでは1st版、総帥シナリオでは逆シャア版が登場。

1st版はジオンでは数少ないニュータイプであり、能力も高水準のエースパイロット。
しかしイベントに引っ張られることが多々有り、V作戦やマッドアングラー隊のイベントを進めていくと部下が次々と戦死していく。
第二部以降もある作品ではエゥーゴに転向し、条件を満たして戻ってきても第三部開始時に離脱。
正統ジオンなら最初から最後まで自軍のまま離脱することもなく、本格的に使えるのでエースとして働きが期待できる。

キャスバル版はララァやシャリア、そして立ち上がった同志達と共に「宇宙移民者としてのニュータイプ」の未来のために連邦・ジオン両軍に戦いを挑むシナリオ。
総大将なので撃墜されるとゲームオーバーだが、シリーズによっては撃墜されても入院するだけで済む。
展開次第ではホワイトベースのメンバー加入したり、ネオ・ジオンの同志が加入したりする。カオスプレイではニュータイプの修羅場が見れるぞ!!
また、開発プランを実行することでキャスバル専用ガンダムを開発可能。

逆シャア版は概ね原作通り。連邦はもうすでにジェガンを生産できる状態で、まだこちらには対抗できる量産機が少ないのが難点。
サイコフレームイベントでは諜報部が持ってきたνガンダムの設計図にサイコフレームを組み込んだシャア専用機を作る提案が出る。
アライメントがLAW寄りだとマフティーやギギ、CHAOS寄りだと何と プルクローンが5人 加入する。
敵として登場する場合は一部のシナリオを除き実質的に最後の敵となる。



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最終更新:2025年04月19日 00:00

*1 以下、ギャプランから量産型キュベレイまでのMS(+リック・ディアス)はゲームブックで搭乗する可能性のあるMSであり、選択肢次第では乗らない可能性もある

*2 「たまたまピンクの絵の具が余っていた」とされることが多いが、これは真っ赤なウソ(赤い彗星だけに)。そもそもアニメの塗料は厳密に管理されているので、余ることはまずない。実際は、赤い服を着たシャアがザクの前に立った時に紛らわしくならないようにするため、意図的にモビルスーツの方をピンクにしたとのこと。オープニングでアムロのパイロットスーツが青いのと同じ理由である。他にも、「新聞等の画像で白黒にした時、赤は黒くなるがピンクは黒くならないので宇宙の背景と同化しない」というのも理由の一つなんだとか。

*3 一応、アムロからは最終決戦にて覚醒したシャアを以前のシャアと比較して「シャア以上のニュータイプかもしれない」と評しているので、やっぱり“只者ではない以上”の何かは発揮していたと思われる。素質はあるのにニュータイプとなることを受け入れなかった『Zガンダム』でのヤザンみたいな状況だったのか?

*4 直接的な死因は言うまでもないがホワイトベースの連中たちによる攻撃。

*5 アムロとの対話では「敵ではない」ととりあえず否定し、妹に兄さんの敵はザビ家では?と問い詰められると「それはもうついでの事だ。これからはNTの時代だ(※中略)」と言い、その直後、結局アムロをNTの同志に引き入れられず瀕死のジオン兵を置いてキシリアが脱出したと知ると妹に「ザビ家の人間はやはり許せぬと分かった。」とかなり短期間のうちに返答がコロコロと……。言い方から察するにNTへの希望からか復讐心が薄まっていたらしいことは原作でも確からしい。

*6 本人も気になっているのか、唯一直接殺害しているキシリアの所で「先に死んだ弟の所に行け」ではなく「(あの世でガルマが)姉上と仲良く暮らすがいい」とガルマ基準でキシリアをあの世に送っている。

*7 解説すれば“戦場でシャアと遭遇してしまった一般兵”のギリギリの心情を歌ったものなのだが、御大特有のハイセンスな言い回しや詩のセンスもあってか、この辺すら理解しきれずにネタにする人間も多いのが余計に混乱に拍車をかけている。

*8 R-2ザク幻の五機目であり、下地の特殊塗料剥き出しなために赤い

*9 とは言っても、地球圏に帰ってみたら「シャアがジオンの息子でザビ家へ報復を企んでいた」と言う情報が一般にまで出回っていたので、ザビ家を旗頭にするアクシズに帰ったらほぼ間違いなく消される立場になっていた。

*10 Ζ小説版によれば「シャアはミネバを殺さないどころか能動的に保護した理由については自分でもよくわかっていなかった」と書かれており、『若き彗星の肖像』ではキシリアを殺した時点で無気力状態になったところをマ・クベと合流してそのままミネバ達の護衛に参加する形になっている。ロリコンだからでは無いのだろうが

*11 ただし、アクシズは金塊との裏取引で入手している

*12 シャアのララァへの依存の深さが見えるが、逆にアムロは、夢に現れるララァの幻影を疎むなど、ララァの存在を乗り越えようとしていた。二人の変化・成長の格差がここにも見える。一応脱出ポット射出後の会話でも地球と人類に対して言及していたあたり扱いが軽いだけで方便も全てが嘘ではなかった模様。

*13 このセリフの直後、まだかろうじて対話を試みていたアムロが完全にシャアに対して愛想をつかし「そうかい!!」と呆れと失望の混じったような一言と共にシャアを完全に殺しにかかり、サザビーの脱出ポッドを掴むまで会話をしなくなる上、ラストではシャアに勝ち逃げだけはさせないとばかりに落ちるアクシズに埋め込んで押し返そうとする等、一見すると心中のような行動に及んでいる

*14 貴族から軍属になるか、あるいは余程の人材不足であれば20代で佐官はありえる話。シャアの場合、経歴から前者の可能性はゼロ、後者の状況になる程ジオンが人材不足だったかは不明だが、少なくともこういった事情があったとしても実績で成り上がったのは事実である

*15 というか、ファルメル/シャア専用ムサイ自体元々ドズルの座乗艦だったのをルウム戦役の功績を讃えてシャアに与えられたものなので、普通はシャアが艦長を務めるのが筋である

*16 この構想が先延ばしされていったに過ぎないのは『ZZ』と『逆襲のシャア』を見ても解る筈。シャアどころかアムロも死ぬ予定だったのを止められたから続編が増えたに過ぎず、その意味でも矢張り世界観の根底、別格的な立ち位置のキャラクターなのが解る。(特に赤い方。)

*17 恋愛感情を伴わない肉体関係というなら既にレコアさん辺りで匂わされてたし。

*18 劇場版のカミーユの台詞も、シャアの内心を無意識に察知したかのように、シロッコ・ハマーン・シャアまとめて非難してるのでは?と考察されるような台詞に差し替わっている。

*19 さらに言えばア・バオア・クー戦に参加した兵士はベテラン兵ですら自分の身を守るので精一杯なのに対し、アムロとシャアはお互いが遭遇するまで一般兵達を複数人で挑んでも勝負にならないレベルで圧倒し次々と撃墜している。

*20 当たり前だが、この時のネオジオンはシャアありきの組織なので、たとえ自軍で最強の戦闘ユニットだとしても万が一にも拿捕されたり戦死されたら政治云々以前に組織の死活問題である。……にも関わらず、当の総帥は付いてこれる者が居ないとはいえ僚機も付けずにワンマンアーミーしてるんだから危ないなんてものじゃない。せめて、簡単には死なないように過剰な装備と生存システムを備えましょ……という話。ジェネレーターには限界があるけどね!

*21 というか、常に先読みするデキる上司のようでかっこよく聞こえるのだが、本編からして「補給を待たずに出撃することを指摘されたことへの返し」であり全然カッコよくない。ガルマ謀殺を筆頭にサイコフレーム横流しなど結構思い付きで行動することも多いため、近年は『ガンダムさん』のこのギャグも「笑い話では済まないのでは?」というファンからの感想も多い。こればっかりはどれだけ先を読んでもそれを上回るアムロが化け物すぎるのもあるっちゃあるのだが。

*22 パロディでは敵の攻撃を避けながら嘲笑のように使われるセリフだが、実際のところはガンダムの性能にビビり散らすスレンダーへの無茶振りな発言。この後スレンダーがビームライフル一発で落ちてしまった事には「い、一撃で!一撃で撃破か!?」と当たらなければどうということはないが、当たったら終わりという事実にシャア自身ドン引きしている。

*23 「嘘の情報を鵜呑みにするようなガルマが坊や」という意味合いも勿論あるが、ガルマ亡き後虚しさを覚えていることから「その場では大したメリットもなかった復讐心と友情を天秤にかけて復讐を取るような自分の精神が『坊や』だったから、ガルマは死んだ」という自嘲の意味も含まれているのでは?と考察されている。主語がないだけに、多様な解釈の出来る秀逸な名言。

*24 「顧客を失ったアナハイムに回させた」とのことで、アムロとブライトが拘束・サイド3で軟禁状態となった事で納入先が無くなって宙吊り状態になっていたものと思われる。直接的な登場こそしないがアナハイムはやはり死の商人を満喫していた

*25 ちなみにジュドーとは原作で直接かかわってないためアムロ達に比べると絡みは少ないが、彼からも終盤に「戦争が終わった後にまた同じことをやるつもりなら俺もあんたを止める側に回る」と釘を刺されている

*26 シャアルート44話において本人の口から「UC」じみた展開になることに対して否定的な辺りからうかがえる。