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シャア・アズナブル

登録日:2011/04/01 Fri 17:03:07
更新日:2026/09/24 Thu 09:47:12NEW!
所要時間:読ませてもらおうか、約 73 分の項目とやらを


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ガイア・ギア ガンダム キャスバル・レム・ダイクン クワトロ・バジーナ グリプス戦役 サザビー シャア シャア・アズナブル シロウズ ジオング ジオン公国軍 スパロボフリー素材 スパロボ版権作品最後の敵シリーズ ナイチンゲール ニュータイプ パイロット ライバル ラスボス 一年戦争 初代ライバル 宇宙世紀 悪役 所要時間30分以上の項目 所要時間60分以上の項目 新祐樹 機動戦士Gundam GQuuuuuuX 機動戦士Ζガンダム 機動戦士ガンダム 池田秀一 池田秀一ガンダムキャラリンク 百式 第二次ネオ・ジオン抗争 赤いガンダム 赤い彗星 赤い項目←ネタ的な意味で 追記修正しにくい項目 逆襲のシャア



勝利の栄光を、君に!



シャア・アズナブルは、機動戦士ガンダムシリーズの登場人物。
CV:池田秀一、田中真弓(THE ORIGINの少年時代)、小西克幸(ガンダムさん)、関俊彦(バトローグ、THE ORIGINの本物)、新祐樹(Gundam GQuuuuuuX)






【概要】


シャア・アズナブルは、機動戦士ガンダムシリーズの登場人物である。初出はアニメ『機動戦士ガンダム』で、2作目の『機動戦士Ζガンダム』にも偽名で引き続き登場し、3作目の『機動戦士ガンダムΖΖ』には登場せず、4作目の『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』ではラスボスを務めシリーズから退場する。

アニメ『機動戦士ガンダム』の劇中では、赤く塗られた専用機体で通常の3倍近い速さで戦場を駆け巡る姿から『赤い彗星』という異名を持つジオン公国軍のエースパイロットとして活躍していた。
  • このカラーについて「たまたまピンクの絵の具が余っていた」とされることが多いが、これは真っ赤なウソ(赤い彗星だけに)。そもそもアニメの塗料は厳密に管理されているので、余ることはまずない。
    実際は、赤い服を着たシャアがザクの前に立った時に紛らわしくならないようにするため、意図的にモビルスーツの方をピンクにしたとのこと。オープニングでアムロのパイロットスーツが青いのと同じ理由である。
    他にも、「新聞等の画像で白黒にした時、赤は黒くなるがピンクは黒くならないので、宇宙の背景と同化しない」というのも理由の一つなんだとか。

アニメを見ない人々にも知られているなど凄まじい人気と知名度を誇り、『赤』『ロボットアニメ』『ライバル』『3倍』と言えばまず真っ先に挙がるほどというか、現在ではシャアから始まったと認識される要素である。
そのあまりに魅力的すぎるキャラクター像のインパクトは強く、実際各種の人気投票企画ではアムロや後続の主人公を抑えて1位はほぼ定位置(「全ガンダム」では彼に作品別1位を譲ったが)。
後述のようにシャアにも先んじて元になったキャラクターは存在していたのだが、悉く上書きした上に新たな価値観を付与して、更に以降の『ガンダム』シリーズや、その他のロボットアニメ(だけに限らないが)の後継的キャラクター達をも未だに超える知名度と存在感を誇っている。

常に素顔を隠す仮面、不敵な態度や戦場での圧倒的な存在感は以降の作品に多大な影響を与え、シリーズにおけるライバルのキャラ立ての指針となった。
その方法論も様々で、『W』におけるゼクス・マーキスのような「シャアを基盤としたゼクスというキャラクターを立てて、彼に金髪、仮面の人、赤い、ラスボス、スピードキャラ、失脚した指導者の兄などといったシャアの要素の多くを担わせる」作品もあれば、「「赤い機体に乗り、己のあり方について迷いやすいがそれから抜け出せば最強(ついでに足癖の悪さもシャア譲り)のライバル」と「不敵な態度を取る仮面のラスボス」をそれぞれ別のキャラに担わせる」(SEED)、「そもそも仮面枠は最初から出てこず、元々素顔だった人が作中における情勢変化から仮面を被るようになる」(00、鉄血)、「ライバル枠といえる人物は仮面を被っておらず、仮面を被っているのは味方や親兼ラスボス」(∀、水星)といった作品まで様々。
シリーズ外でも「仮面を身につける」「極めて優秀なスピードタイプの戦士」「赤色のパーソナルカラー」などのシャアから影響を受けたであろう要素を持ったキャラクターは数多く、作品によっては明らかにシャアをパロディしたようなものもまた多い。
まさしく日本のアニメ史・サブカル史におけるライバルキャラクターの代名詞と言え、その数の多さから池田秀一氏本人にそのパロディキャラの声を担当してもらうといった事もいくらか見受けられる。

名前の由来はシャンソン歌手のシャルル・アズナヴールであるらしい。
その、リアリティーを増した後続作品からすると怪しい風体は生みの親の富野自身も深く関わった『勇者ライディーン』や『長浜ロマンロボ三部作』で人気を博した市川治の演じる美形悪役(プリンス・シャーキンとかガルーダやプリンス・ハイネル)の系譜を引き継いだもので、同じく市川治に打診しようとしていた所でプロデューサーより子役出身で実写畑で活躍していた池田秀一が推されて変更になったそうな。
池田氏自身も、シャア役を経てむしろ声優としての活動の方がメインとなっていく運命的な配役となった。

生涯を見てみると、妹に慕われていた時期は『優しい兄』、敬愛するリーダーや才能は有るが手のかかる問題児、喧嘩っ早い妹分が側にいた時期や、危ないところを意図せず乱入して助けてくれた民間人?の少女相手だと『面倒見の良い兄貴』として自然に振舞えている。
しかし<赤い彗星>や<新生ネオ・ジオン総帥>と上に立って諭せる人間や自分が監督する責任感を生じる人間が周りにいないととんでもない行動を起こす傾向が有る。
なまじ優れたカリスマ性から「他人に自分にとって都合がいい理想像」を押し付けられる事が多く、だがシャア自身は上記の兄貴分として振る舞うような「ただの1人の人間」として振る舞っている方が伸び伸びと振る舞える人間であり、本質的には自由人で縛り付けられる事を嫌う人間性が伺える。後述の女性関係においてはこの傾向が極まっており、シャアに理想の男性像を押し付けてくる人間は悉く物別れを起こしている。
また、これらの性格は両親の早逝により「甘えていい母性」と「叱ってくれる父性」といった要素を受けられなかった事から、特に前者の欠落に起因しているとも考えられる。
結局、周囲の人間関係で善性が前面に出たり、凶悪な行動に走ったりすると言う点では生々しい人物である。

また、年少者への甘やかし癖と言う重度の悪癖が有り、Ζ第8話で反省するまで自覚すらしていなかった模様。
それ以降は、改善しようと本人なりに努力を始めた様では有るが、最後まで克服したとは言い難く*1、本人に悪意は無くとも結果として何人ものニュータイプの後輩の人生を歪める原因となってしまった。*2

因みに小説版Ζガンダムによると、自覚している苦手分野は日本語(中国語やサンスクリット語も分からないらしいが)と拳銃射撃。特に前者に関しては日本語由来の単語が出ると途端にチンプンカンプンになってしまう程(宇宙世紀の共通言語は恐らくは英語になっていると考えるのが自然だと考察されている)。仲間には日本人の子孫であるハヤト・コバヤシやエマ・シーン、日本での生活経験が有るカミーユ・ビダン等がおり、非戦闘時にはエマやカミーユの兄貴分として面倒を見ていたが、結構苦労してたのかもしれない*3。

【搭乗機】


【劇中での活躍】

〇U.C.0079「一年戦争」


仮面の下の正体は、ジオン建国の父『ジオン・ズム・ダイクン』の遺児、『キャスバル・レム・ダイクン』。セイラ・マス(アルテイシア)の実兄でもある。母親の設定は劇中で登場しない。
「セイラ・マスの兄」としての名前も劇中では呼ばれなかったが、小説版にて『エドワゥ・マス』とされ、後年の作品でも踏襲されている。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でのみ、母親として父の愛人である『アストライア・トア・ダイクン』が登場する。
またエドワゥ時代に瞳の色以外の容姿が自分と瓜二つである『シャア・アズナブル』という青年と知り合い、友人関係となった。
『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー カイ・シデンのレポートより』でも母やジオンの正妻のローゼルシアのエピソードが断片的に語られている。
デザインは『THE ORIGIN』準拠で、安彦良和先生から許可を取っているとのこと。

父を殺し、実権を握った『ザビ家』への復讐の為に、軍に身を置いた。
ザビ家は憎いが単に復讐したいだけなら妹ともども 連邦に亡命して戦う 方が簡単であり、そうしなかったのは「スペースノイドに自治と独立を」という理念自体には共感したためにジオンの戦士の道を選んだとのこと。よってこの頃はシーマのような自分の目的のために連邦への利益をもたらす行為さえ行っていない。
小説版Ζガンダム序盤でシャアによる物語開始時点までの回想シーンにおいては、ジオン公国軍も行ったスペースコローニーへの毒ガス攻撃に関して「凶悪」との嫌悪を抱いているが、スペースノイドの自治権確保と言うジオン公国の主張の根幹には賛同していた点と自分の父の名を冠した国を自らの手で叩き潰す事を嫌った点から、終戦までジオン公国側として戦ったと纏められている。
『THE ORIGIN』では自分の居場所を嗅ぎ付けたザビ家の追手に襲撃され、セイラ共々命の危機に瀕したことにより復讐のため入隊を決意した。
入隊の際本物のシャア・アズナブルも同行していており、キシリアによる暗殺の可能性を見越して、
エドワゥは咄嗟の機転でシャアを騙す形で書類の入ったカバンと飛行便の順序を入れ替えることでこれを回避(本物のシャアはこの時死亡した)。
以降エドワゥは『シャア・アズナブル』として生きることになった。
しかし瞳の色は変えられなかったので訓練生時代は目の紫外線異常を理由にサングラスを常時かけることでこれを誤魔化しており、
後に寮生の計らいで専用のアイマスクを作ってもらい、そしてあの仮面になっている。
(一応ガンダムの原案『トミノメモ』でもテキサスコロニーでセイラとシャアが「本物のシャアが暗殺されたのでキャスバルが名前をもらった」と会話する一幕があったらしく、全くの無から『ORIGIN』で生えてきた設定でもないようだ)

後に永きに渡り確執を抱く事になるアムロ・レイとの戦い、ガルマ・ザビの謀殺、人類の革新ニュータイプ(NT)としての理想像を見出した女性ララァ・スンとの出会い、同じくニュータイプながらも悲運に倒れたシャリア・ブルなどを通じて、考えが変わり始める。
ちなみに、この頃には物語も後半どころか終盤に差し掛かっているが、シャア自身は未だにニュータイプに懐疑的なのが窺え、ララァのことを肯定してはいるが「個人として愛情を持っており彼女の特別な才能に惚れ込んでいる」だけ、シャリア・ブルに対しても「NTという評価については胡散臭いと思いつつも才能は評価し、それ以上に彼の繊細な精神性に好感を持った一方でその繊細さを他人事ながら気遣っている」という描写であった。
ララァの能力を見抜いたシャリアに対して「私は?」と聞いて微妙な反応を返されたことをネタにされることもあるが、この時点のシャアは上述の通りで父の理想論はともかく超能力者紛いのニュータイプ研究には懐疑的で全く覚醒の兆しもなく*8、上記の質問も明確に否定的な反応をされるであろうことを期待していた節もあるのだが、それに対するシャリアの精一杯のフォローが入った返答に苦笑しつつも「いい奴だ」と思っていたまである。

事実、そこまでシャリアの人間性を見抜いていたからか、この直ぐ後にシャリアがガンダムとの戦いに敗れて戦死した時には「(ギレンの思惑通りにキシリアとの板挟みなんぞになる前に)死なせてやれてよかった」と珍しく感情的に語っており、ララァも“同類”であるシャリアを短時間の出会いからそこまで慮ってくれていたシャアの姿に感動すらしていた。

しかし、シャリアが消えたとなると次は訓練でシャリア以上に優秀な結果を出していたララァが送り出されることになるのは必然だった。
勿論、ララァのことを戦場に出しつつも自分が守る気でいたのだが、自分の宿敵にして自分としては単なる短期間で手練れに成長した腕利きのパイロットと思っていたガンダムのパイロット(アムロ)がNTとして急速に覚醒。
シャアはもはやアムロとの実力差を痛感せざるを得ず、しかもシャアの意図とは逆に、窮地のシャアを助けるためにララァが戦死してしまう。
しかも「自分を差し置いてララァと感応した事実を受け容れられず、頭に血が昇った」「実の妹を発見して気が散った」という、シャアが自分の抱える人間性により心を乱しての結果だったので、尚の事にシャアにとっては痛手となったのは言うまでもない。

……それでも生き残った以上は鉄面皮を装いつつもジオンのエースとしてア・バオア・クーでの最後の戦場には出ねばならなかった訳だが、この最終決戦時になって漸くニュータイプへと覚醒。

「遅い!」とツッコミたくもなるだろうが、何しろ元々がパイロットとしての全能力がカンストしているような男*9だったので、それが本能を超えた部分の領域にも至るNT能力の目覚めを遅れされていたような所もある。(シャアの本質は指揮官ではなくワンマンアーミー)
実際、シャアの覚醒も先述のララァやシャリアの死で特別な感応を体感した……とかではなくジオングで戦場に出てみてから→「あっNTなら遠くの敵が見えるとか言ってたな……よし試してみるか……あれ、本当に視えるやん」━━みたいな感じである。正に、常識が邪魔をしていたかのような描写であった。

しかし、ここでネックとなったのはNTに覚醒したならしたで、今や最も分かり合うべき相手となった筈のガンダムのパイロット=アムロとの間にララァを中心とした一連の経緯により既に決定的な溝が出来てしまっていたこと。
そのために、本来は戦艦もバンバン落とせるジオングに乗っているのに期待されていた連邦軍全体相手の大立ち回りもせず、ガンダムを見つけた後は小回りも利かない機体で一騎打ちに挑み、案の定で落とされている*10。
このことは、当人達の思惑以上に後々まで尾を引くことになる。

最終決戦にてお互いにMSを失ってもアムロと激しく戦った末に意思疎通こそ果たしたが、それでも共に道を歩む同志とはなれずにアムロとセイラに背を向けて去り、ザビ家唯一の生き残りにしてジオンのトップとなっていたキシリアを殺害して一年戦争での己の戦いを終わらせた。

ザビ家への復讐を謳ったものの、彼が殺害したのは間接的に死に追いやった*11ガルマと、かなりついでの様に殺したキシリア*12の二名。
後のザビ家一同は一年戦争前に死んでいる(ナリス、サスロ)・謀略も何もなく地球連邦軍と戦い堂々戦死(ドズル)・身内の争い(デギン、ギレン)とシャアとは無関係に死亡。
ガルマのことは坊やだと思っていたが、彼個人には恨みはなかった。
ただし生前はモノローグで小馬鹿にし、死ぬ直前に高笑いしながら謀殺を告げ、死後も「坊やだからさ」と一言の皮肉で済ませるなど徹頭徹尾見下していた。キシリア暗殺の際にも冷たい笑みと共に「あの世で姉上と仲良く暮らすがいい」=「これで寂しくないだろ坊や」と煽るような発言をし、以降ガルマを振り返る事は無かった。

建国者の息子でありながら国を取り返すでもなくただ簒奪者を殺すのみ、しかもチャンスが来なければそれさえしなかったかも知れない、という行動が安彦良和氏には理解し難かったために、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では「狂気の男」として再解釈されている。

『カイレポ』によると、恨みは消えなくとも後悔の念は無くもないらしい。
復讐は優しい心があってこそのもので、その間違いを諭す人間と出会えなかったのが不幸だったと言われている。

小説『密会 アムロとララァ』によれば、ガルマを守れなかった事でジオン軍を追放され一時地球を流浪していたシャアはカバスと呼ばれる娼館紛いの事をしている場所でララァ・スンと出会い、金塊と交換で彼女を引き取った。
同作によるとそれまでニュータイプとは父の方便だったことも理解していたが、前述の通りこれでニュータイプの存在を確信し、形を変えながらもニュータイプ論を信じるようになった。
自身もニュータイプになりたいと望み、他の者も『全員ニュータイプに進化すべき』という、ハマーンの考えの基礎や後に戦乱を起こす考えはここで生じたといっても過言ではない。

一つ一つのアニメイラストが写真という設定の『M.S.ERA ガンダム戦場写真集』には、上述のカバスと思われる場所からララァを引き取る様子が描かれている。


『機動戦士ガンダム MS IGLOO』では本人は喋らないがザクⅡが登場し、『赤い彗星』の由縁である『ルウム戦役』が初めて映像化された。


一方、小説版『機動戦士ガンダム』では本当の意味で成熟した大人物となり、シャリア・ブルの補佐などを得て宇宙世紀そのものの行く末まで見通し、そのための革命を成就させようと奮闘する。
むしろどうしてこうならなかった。まあ、本編では上記の通りで割と手のひらを反すような人だったけどね…。


【この時期の余談】

因みに、本放送ではガルマの謀殺後にフェードアウトしたことが上述の通りの左遷されていたという扱いに繋がっている訳だが、元々は本当に、この時点で番組から退場(しかも、当初は戦死まで)する予定だった。
それというのも、出資する側のスポンサーから番組の低迷の理由として槍玉に挙げられてしまったからである。

この辺に関しては曖昧な部分もあるが、スポンサーとしては『ガンダム』を従来のロボット物と同じ系統のアニメと説明されて出資していたそうで、前述の通りシャアというキャラクターも先の成功例である長浜ロマンロボ三部作の系譜を引き継いだ美形ライバル悪役として説明され番組を引っ張っていってくれると期待していたのに、いざ始まってみると獅子身中の復讐鬼という、見た目に反してネクラなキャラクターになっていたから……ということらしい。

もちろん、こうなったのは御大以下のスタッフが『ガンダム』を従来よりも上の年齢向けのアニメとしてリアリティーのあるキャラ付けを狙った結果であり、実際には、単に『ガンダム』が内容的に従来のロボットアニメのターゲットである低年齢層に受け入れられなかったというだけの話なのだが……。

こうして、フェードアウトさせられてしまったシャアであったが、予期せぬ所から助け船が出されることになる。
スポンサーは予想も理解も出来なかったことだろうが、正に制作サイドがメインターゲットとなってくれることを期待していた中高生以上の、特に女性ファンから「どうしてシャアを出さないのか?」という投書や手紙が多数寄せられ、その声を受けて無事に番組に返り咲くと共に、復活後は“もう一人の主人公”と呼べる位の扱いとなっていったのである。

……一方、このシャアの復活した時期というのが脚本も担当していた御大が“ニュータイプ”なんてもんを思いついてアムロが無双し始めていた時期に重なったので、メタ的に云えば待ち望まれていた復活であったにもかかわらず、本編では初期の圧倒的な強さは何だったのか?……という位に敗走を重ねていくことになる。

最終盤にてシャアもようやく殻を破りニュータイプとして覚醒し始めるのだが、そこに至るまでが長い上にアムロとララァを巡る因縁なんていう後々までの禍根を抱える羽目に。
また、復活に合わせたのかキャラソン『シャアが来る』も用意されたのだが、当初より予定されていた復活ではなかったからか番組中で初めて流れたのが復活より暫く立ち、性能では互角の筈のゲルググ*13に乗ってすらもガンダムの相手にならなくなってた頃というか、具体的には「大佐どいてください!邪魔です!!」と叫ばれる場面という最悪のタイミングだったり、御大(井荻麟)自らによる作詞もそもそも曲自体もとにかくヘンだったりと、色々な意味で現在でもネタにされる程のインパクトを誇っている*14。

まぁ、そうした経緯を経たからこそ、シャアが後述の通りの影響力で言えば(ぶっちゃければ戦場のライバルでしかない)アムロをも超える、シリーズを通じての最重要人物になれたと言えるのだが。まぁ、以下の通りシャア当人は“小さいこと”にこだわったままの人生を歩んだんだけど。

更なる余談なのだが、1st放送当時にセイカから出ていた機動戦士ガンダムの塗り絵でシャアが「敵ジオン公国で一番かっこいいシャア大尉」(原文ママ)と言われているのはまあいいのだが。
何故かアムロに殴られている「アムロのストレートパンチが敵のシャアにめいちゅう」という絵が存在する。
前述のシャアの階級やミライの姓が「エイランド」となっているところを見ると、放送前の準備稿がセイカに資料として渡されたそれを元に描かれたようなのだが、だとすると放送前の検討案では「アムロとシャアが殴り合って戦う」という状況が考えられていたんだろうか…?

〇U.C.0080「アクシズへの脱出」

作品:機動戦士ガンダム 最期の赤い彗星(ゲームブック)

グワジン級戦艦『アサルム』でア・バオア・クーを脱出した妙に仲間思いでニュータイプによる革命を謳うシャアは、グラナダを目前にしたところで黒いザンジバルとガッシャの襲撃を受ける。
人員不足から苦戦する中でアポリーに脱出を促され、単身グラナダへ。更なる襲撃に見舞われながらもキグナンとの接触に成功し、アクシズ行きを決断する。
しかし追手のMS・ドワッジが現れ、辛うじて撃破したそれが無人の機体であることに驚愕。敵のわずかな手がかりである採掘基地『カラコルム6』へと高機動型ザク*15で向かうことに。
激闘の末に黒幕であった強大なNTの操るアクト・ザクとガルバルディを至極真っ当な理由で詰られつつも撃破する。しかし、アクシズ行きの最終便には乗り遅れザクも失ってしまった……と、思いきや、どっこい生きていたアポリーの機転によってアサルムに拾われ、アクシズ行に成功したのであった。

〇U.C.0087「グリプス戦役」


戦後は小惑星アクシズに身を投じていたが、密かに地球圏に戻って、自らを非合法な手段で取得した戸籍を使い、地球連邦軍大尉クワトロ・バジーナと騙って地球連邦軍に身を投じた。
ちなみに地球圏に戻ろうと思った理由については
  • 『小説版Z』:地球の状況を自分の目で見なければ今後のことを決断できないため
  • 『小説版ZZ』:ハマーンの父マハジャラと険悪になったため
  • 『ハイ・ストリーマー*16』:ザビ家残党を糾合するためと、小惑星『アクシズ』内のミネバを守る女たちの造反騒動に厭気がさしたため
と バラバラである。

何にせよアムロ・レイとの接触と地球連邦打倒の工作を兼ねての地球圏帰還ではあったが、どういう経緯でか連邦軍准将ブレックス・フォーラと接触、彼の下で反地球連邦組織『エゥーゴ』の立ち上げに関わることになる。
よほど馬が合ったのか、彼が横死した際には涙を流す程に敬愛した。シャアが生涯で明確に尊敬した唯一の人物に近い。

コロニー『グリプス2』に潜入したところ、カミーユ・ビダンと接触。彼にNTの素質を感じ、導こうとするが……。
メタ的に言うと、エンディングクレジットにて一番上に置かれた上にいきなり正体バレしたりと破格の扱いをされているようで、劇中ではカミーユを食いすぎないようにとの判断故にか、この時期は基本的にお悩みモードで活躍も今一つ。
ちなみに「ジオン公国の軍人シャア・アズナブルはジオン・ズム・ダイキンの息子で親の仇討ちのためにザビ家に牙を剥いた」というのは作中世界で周知の事実となっており、 一般人の高校生に「正確な評論」をされるほどである。
おそらく一年戦争後のホワイトベースクルーは有名人となっていたのでセイラの素性からバレたのだろうが……。
そして情報を探るために地球圏に暮らす諜報員はクワトロ・バジーナ以前からいるため、当然アクシズにもこの次第は知られている。
つまりジオン残党にとって担ぎ上げる「神輿」が「ザビ家最後の血統」「ダイクンの遺児」という 相反する2つの神輿が並立しており 、シャアはその気がなくてもアクシズ内に残るには色々微妙な立場となってしまったのが出奔の理由の一つでもあるのだろう。
その分エゥーゴでは野望はあれどしがらみや重圧からは解放されたこともあり、割とのびのびとした暮らしが出来ている。時折お茶目な一面も。

また、自身の思惑から外れた所では、同僚のレコア・ロンドや、思春期から一方的な思慕を向けられ、ザビ家への復讐に取り憑かれた女ハマーン・カーンなど、女性達に悩まされ続けることになる。
彼女達からは赤い彗星の高名の功罪もあるのだろうが、各々に個人的な「男」の役割を勝手に期待されていたとシャア側からは言えてしまうのが何とも……。
レコアに関しては同情めいた感情もあったのか中途半端に応じてしまっていた部分もあったりと、シャアのうだつのあがらないというか大人すぎる態度にも問題があったが、
レコアの方もジャブローでの潜入工作で女性として酷い目に遭っていながら、なおも潜入工作を止めようとしないばかりか、
「いつもギリギリのところにいないと生きてる気がしない」とファに語る等かなり物騒な面*17も持ち合わせていた為に、
そんな彼女に「女」として受け入れる事を強く希求されるのは、戦場で生きたシャアでもついていけなかったのかもしれない。

ハマーンの思想に関しては、自らの思想が強く影響しているとみられる*18他、
アクシズを任せながら再会した時は文句を言いつつ自分は完全にエゥーゴに入り浸り、戻る気もなく、
最終的には精鋭MS部隊をメガ・バズーカ・ランチャーで一掃というとんでもなく酷い裏切り行為を働いているため、
ハマーンが正しいとは言えないがシャアの行動も妥当性はほとんどない*19。
というか、ハマーンとしてはいつかシャアが戻り自分を迎え入れてくれると(後にハマーン自身もやらかしたことになったが)一方的に思っていたのを憧れていた相手から裏切られたというような構図であり……面倒くせぇなコイツら。

そして、最終的にはティターンズとシロッコこそ打倒するも、また嫌気がさしてエゥーゴまで放り出す。

尚、詳細はクワトロ・バジーナの項目を参考にして頂きたいが、富野の初期案では後半からはアクシズに戻りシャアとして復活してハマーンをパートナーに、自らシロッコも倒して自分がラスボスになる予定だった。
……それはそれで面白そうだが、フラグ開始の条件が(本当に同志としたかった)アムロの死だったので関係者から全力で止められた上に、続編も決まったので本作時点では回避されている。

『機動戦士ガンダム U.C.戦記 追憶のシャア・アズナブル』では、過去との決別として百式の色を変えなかったということに。

PS版ゲームのEDアニメでは、ハマーンとの激闘を生き残ったシャアがカミーユの精神崩壊を感じとった場面が存在し、逆襲のシャアでの行動を予感させている。

パラレル作品である近藤和久の漫画『サイドストーリー・オブ・ガンダム・ゼータ』では、セイラを人質に取られた事からティターンズでMS中隊長を務めている。
また、同作者のTVアニメのコミカライズ版だと、情けない場面が大幅にカットされた上で最終話でハマーンを道連れにしてコロニーレーザーの光の中へ消えていくという以降の作品に繋がらない結末を迎えている。
この後の事を考えれば、色々拗らせず、晩節を汚すこともなく死ぬことができたという彼にとってはある意味幸せな結末だったのかもしれない。が、事後処理を押し付けられた周囲は物凄く迷惑だったであろう。


〇U.C.0088「第一次ネオ・ジオン抗争」


放送前の富野監督のインタビューやOP、第一話でのシルエットクイズでのナレーションなどでΖΖ本編登場へ期待されたシャアだが、結局アニメ本編ではアムロ共々出番なし。
第26話でジオン軍残存兵器の「赤いゲルググ」という懐かしいものが登場するが別人のもので、これによりシャア以外にも赤い機体を駆る人がジオン軍にいたと判明。深紅の稲妻「おいちょっと待てコラ」
コミック版ではちゃんと出番あったけどね。

父ジオン・ダイクンを暗殺し国を乗っ取ったザビ家の人間を一年戦争で二人も葬ったシャアだが、その遺児であるミネバ・ラオ・ザビに対しては敵意を抱くことはなく、『機動戦士Ζガンダム』前にはミネバを守るためアステロイドベルトまで後退した。
  • Ζ小説版によれば「シャアはミネバを殺さないどころか能動的に保護した理由については自分でもよくわかっていなかった」と書かれており、『若き彗星の肖像』ではキシリアを殺した時点で無気力状態になったところをマ・クベと合流してそのままミネバ達の護衛に参加する形になっている。まさかロリコンだからでは無いのだろうが。復讐する気満々だった頃のガルマはともかく、適当にキシリアを殺ったのはなんだったのか。
ΖΖのこの時期も、シャアはミネバを争いから遠ざけたいのか保護もしている。
これによってハマーンはミネバの影武者を用意しなければならなくなるなど、絶対と思われた彼女の宰相政治も狂い始めていくことになる。

〇U.C.0090「ザビ家の復讐装置追跡戦」


ネオ・ジオンを旗揚げして決起のために資金・人脈・戦力の確保に奔走中。
公国時代からの部下に「貧しい大佐のネオ・ジオン(原文ママ)」と言われるほどにまだちっぽけな組織のためか、総帥という立場の重さをいまいち自覚していない模様で、部下の胃を痛めながらテストパイロットやら前線での襲撃などをやっている。重ね重ね言うが、このとき既に総帥である。
主に旧公国が遺した生物兵器「アスタロス」を戦力として確保するべく活動している。……本人は忌まわしい記憶を葬り去るためのアクシズ落としと、サイコフレームによるアムロとの決着にこだわりがあるため気乗りしていないが。

〇U.C.0090「ダンジダン将軍との接触」

作品:機動戦士ガンダム シャアの帰還―逆襲のシャア外伝―(ゲームブック)

ネオ・ジオン再編のためにジオン残党ダンジダン・ポジドン将軍との接触を図る。
だがその過程で、記憶操作された強化人間ユマ・カザァマの操縦する、かつてティターンズが開発したサイコミュ搭載MSノクチュルヌに狙われる事になる。
ダンジダン将軍の協力を得る事は出来たものの、将軍はノクチュルヌとの戦闘で戦死し、シャアはノクチュルヌ撃破後にユマを保護しようとするも、彼女は自我崩壊を起こしてしまい、彼らの犠牲を前に、改めて人類の粛清を誓うシャアであった。

〇U.C.0091「伝説巨神の復活」


ネオ・ジオンの部隊を率いて木星圏にいたジュドー・アーシタ、アムロ・レイらと合流。
彼らと協力して巨神の撃退を行う。
その後、ミネバの家族となったジュドーに彼女の未来を託し木星からアクシズへと帰還する。

〇U.C.0093「第二次ネオ・ジオン抗争」


ハマーン亡き後のネオ・ジオン残党や自分についていたエゥーゴ関係者などを纏めた『新生ネオ・ジオン』の総帥として、また難民収容コロニー『スウィート・ウォーター』の救世主として地球連邦政府に戦いを挑む。
シャアは、スペースノイドにダイクンの遺児として祀り上げられ、ザビ家やハマーン、ティターンズなどを糾弾しながら、地球に巣食う人類の粛清を謳った。

「人類すべてをNTにする為には、宇宙に上げる必要がある」と提唱し、『地球寒冷化作戦』を始動、早々に小惑星『フィフス・ルナ』を地球に落下させて大虐殺と地球環境の大破壊を行う。
さらにこれだけでは不足とし、かつてネオ・ジオンの本拠としていたアクシズと、さらにルナツーの核兵器を強奪し、アクシズ落下の衝撃と史上最大の核攻撃によって全アースノイドを根絶し、地球を死の星に変えようとする。
(『ハイ・ストリーマー』では、ここまでする理由の一つとして「スペースノイドに地球が母なる惑星であることを再認識させる」ことも挙げている)
このアクシズ入手の過程で「降伏条約」を連邦と締結しておりテレビ放送までしている*20が、彼はこの条約を本気で守るつもりなどなかった。ジオンのいつもの手口と言えばそうであるが。

一見理想家(?)として行動していながらも、その行動の本音はアムロとの決着(というかララァを奪われたことの報復)を何よりも望んでおり*21、ナナイ・ミゲルにすら「アムロを見返したいが為の行動」と揶揄されていた。事実、νガンダムの完成を手助けしている。
そしてアムロに論難されるや「世直しなど考えていない!」と絶叫してしまうわ*22、ナナイからの撤退進言を「男同士の間に入るな!」と突っぱねるわと、ネオ・ジオン総帥の立場をも全否定してしまった。

最終的に敗れ、図らずもその力を『サイコフレーム』によって地球を救う為に使う事になる。

そしてお互いの信念を最後まで貫き続けたアムロとシャアだが、その瞬間に起きた奇跡のあとに二人の姿はなく、以後彼らは「行方不明」と言う扱いになる*23。

「――結局、人間がかわらない限り戦争の悲劇は繰り返され――地球を押しつぶすのだ……」
「ならば人類は自分の手で自分を裁いて、自然に対し、地球に対して、贖罪しなければならん……」
「(涙を浮かべながら)アムロよ なんでこれがわからん……」

~サイコフレームの共振~

「こ、これはサイコフレームの共振した力(パワー)なのか?」
「恐怖は感じない……むしろ暖かくて安心を感じるとは」
「しかし、この暖かさをもった人間が地球さえ破壊するんだ…それがわからないのか?アムロ……」
「わかっているよ!だから世界に人の心の光を――見せなきゃならないんだろっ…!」
(映画から10年後にPS版ゲームとのタイアップで描かれた、ときた洸一氏の漫画版の台詞より。最後のあの口喧嘩はカットされている。)


アムロも決してシャアの考えを全く理解していなかった訳ではないだろうし、その立場・才覚を認めてもいた。

しかし、シャアの取った非道極まりなく、地球さえ破壊する行いを許すことは断じて出来なかった。

〇U.C.0096「ラプラス戦争」


この時代の設定では、シャア・アズナブル本人はアムロ・レイと共に行方不明となり、その後「シャアの再来」と謳われるネオ・ジオン残党組織『袖付き』の首魁フル・フロンタルが登場する。

フル・フロンタルの正体は、シャアに酷似するよう顔を整形された強化人間であり、シャア本人とは異なる存在である。彼はジオン共和国のモナハン・バハロ国防大臣によって生み出された存在であり、シャア失踪後に低下したネオ・ジオン残党の結束を回復させるための象徴として用意された。
この経緯から、フロンタルはシャア本人はもとより、そのクローンにも該当しない。
しかし、彼には、高次元溶けたシャアの残留思念が宿っていた。

アニメ版では小説版と異なる展開が描かれており、物語終盤において「全体」に溶けたアムロ、ララァ、シャアの残留思念が出現する。そして、フロンタルに宿っていたシャアの残留思念を迎えに来るという描写がなされている。



今作は、主人公ヨナ・バシュタの視点から物語が展開する。U.C.0085年に強化人間の養成を受けていたヨナが、U.C.0097年に連邦軍人として、幼なじみであるリタ・ベルナルの思念が宿ったガンダム・フェネクスを追いかけるという2つのパートを反復する構成である。

シャアはU.C.0085パートに登場し、ダカール演説でティターンズの蛮行を糾弾する姿が新規に描かれている。

〇U.C.0105「マフティー戦争」
作品:機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(アニメ版)

1989年に出版された原作小説では、アムロもシャアも死亡したと明言されていたが、こちらの劇場版ではそこらへんの説明は省かれている。
シャア本人は登場しないが、ハウンゼンでギギ・アンダルシアがタブレットでネットニュースを見ている際に演説をするシャアが、ハサウェイ・ノアの回想としてロンデニオン・コロニーでアムロと格闘するシャアの姿が新規に描かれた。


〇U.C.0200年代


シャア本人は既に死亡している。しかし、シャアの意思は健在である。シャアは生前の彼の体細胞を分割し、再活性化する実験で生まれたクローンであるアフランシ・シャアの深奥の意思として存在している。

小説『ガイア・ギア』は、アニメ『機動戦士ガンダムZZ』の放映が終了した1987年から執筆が開始した。この時点では、劇中でスペースノイド独立運動の伝説的巨人として語り継がれているシャアが何をやったかは詳細不明であった。
翌年に公開された映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の設定を取り込むことで、シャアのバックボーンを補完した。シャアの新生ネオ・ジオンの創設やシャアの反乱はジオン残党に祭り上げられたが故に彼らに応えるべくして引き起こされたものと言い伝えられているなど、映画と徳間書店から発売された小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の描写に忠実な内容となっていて、シャアがニュータイプとしての才能と彼の人徳により地球を汚染しそうになった隕石「アクシズ」の地球への激突を回避して死亡したという部分も映画と小説のあらすじそのままである。

アフランシ・シャアを作り出した組織ズィー・機関は、シャア・アズナブルの意思を再現しようと行動しており、最終的に第二のシャアであるアフランシにより、地球保全を万全にした連邦政府を構築するという計画シャア・コンテニュー・オペレーションが進めていた。

彼の頭部には、膨大な情報量を収めたセル・チップスがある。セル・チップスが共振、目覚めることで、アフランシに恐竜の絶滅といった過去の記憶の集ったものを視覚現象として見せるのである。

小説の連載版では、最終的にアフランシはビジャン・マハを掃討し、許嫁のエヴァリー・キーを迎える所で話は終わっている。加筆された文庫版では、アフランシにより、エヴァリーが子供を身籠もり、家族3人で汚染された地球を生きていく事となった。


〇SDガンダム


謎の仮面の騎士(ナイト)、シャアとして登場。その正体は嘗て闇の皇帝ジークジオンに呪いを掛けられて獣人のような姿にされたユニオン族の騎士だった。
行方不明の騎士セイラを探すために三種の神器を必要とし、そのためには人質を取ることも厭わないが、
探していたセイラがスライムアッザムに変えられており、サタンガンダムの撃破で元に戻った後は協力を申し出る。
OVA版ではとにかく不意打ちが得意で、騎士ガンダム一行、騎士ギャン、騎士サザビー、ジャイアントジオング、と彼の戦果はすべて不意打ち。
なお、サタンガンダムの遺体がブラックドラゴンに変化する直前までは全員同じ部屋にいたのに、ブラックドラゴンに変化した途端画面からいなくなっており
ガンダム以外脱出した後にしれっと合流しているので、サタンガンダムが起き上がった途端一目散に逃げ出したのでは?と一部で話題に。

サタンガンダムの撃破後も彼自身の呪いは解けなかったため解呪方法を探し求め、
ラクロアの勇者編以降は伝説の巨人編でガルバルディβとの戦闘(ルフォイの星を狙い、サラサを襲うβをまたも不意打ちするも返り討ちに遭う)で負傷後、
正体を隠すため百式をモチーフにした黄金の鎧(実はスペリオルドラゴンの力の片鱗だった)を着込んで黄金の騎士として参戦。この時は既に徹頭徹尾騎士ガンダムの味方。
サイコゴーレムやジークジオン撃破の一助となった。何気にアムロ以上に活躍している。(一応アムロもアルガス王国で主役やってたのだが)

聖機兵物語編(SDガンダム外伝)・機甲神伝説編(SDガンダム外伝)
ジークジオン撃破後は、ジークジオンの復活を予期して軍師クワトロとしてネオジオン族に潜入。
映画版ではパンゲア界に迷い込んだGP02を捕えるなどガチで裏切ったかのような言動を見せていたが
復活後は正体を明かし、ラクロア騎士団の団長となったアムロと共に、逆シャアバージョンの衣装をアレンジした出で立ちでジークジオンに挑む。
総帥Ver.の衣装でアムロと共闘するのはスパロボDに先駆けてこれが初である。
…しかし、よく見るとこの時のシャアはオールバックにしていた前髪が解けかかっており、エピローグでは髪型が1st時代のものに戻っていた
元々『機甲神伝説』ではクワトロ名義で逆シャアモチーフの恰好になっていたため、本心ではクワトロとして道化を演じる自分が嫌で嫌で仕方なかったのかもしれない

ちなみに、スダ・ドアカワールドのシャアとセイラはこれが本名であり、OVA版ラクロアの勇者では「セイラ…」と呟くシャアが見れる。
ララァとの関係も曖昧であり、恋人なのか敵なのか利用されているのかハッキリしない。OVA版ではなんとララァに「余計なことだ!!」と馬上から斬りかかる衝撃映像も。
一応OVAの魔導師ララァ(CV:林原めぐみ)はサタンガンダムの側近で、シャアのことは妹を探していることは知っているがそれがサタンガンダムに関係していることも知らない程度の関係で
分断された僧侶ガンタンクに今まさに襲い掛かろうとしていた瞬間に割って入ったため、別にシャアが極悪非道な人間なわけではない。
ほしの漫画版でも同様にセイラ(サタンガンダム打倒の前に呪いが解けている)を狙った雷を反射してララァを倒している。
一方横井漫画版やSFCの『大いなる遺産』などララァから想いを寄せられていてララァの仇を討つためにナイトガンダム一行との神器争奪戦から降りる媒体もあり、
軍師クワトロの背後には彼女の霊が描かれることで正体を示唆しているのでララァから想いを寄せられているのが公式設定の様子。
更にセイラは光の騎士編では一線を退き、なんとアムロと結婚したことになっているため、スダ・ドアカのアムロとシャアは義兄弟。
シャアが己を隠さず、アムロと同じ道を歩むという、ファンなら感涙モノのシチュエーションである。
このシャアは王家や貴族の出でも何でもないので、血縁や因縁に縛られずにクワトロのままでいられればこのようなシャアも本編で見られたのかもしれない。

なお、肝心のHPはジークジオン編のラストで1000の大台に乗ったのを最後に転落。『機甲神伝説』終盤で参戦した際にはHP700。
とはいえ、この世界の人間がモチーフのキャラは主役級や強豪やラスボス格ですらガンダムやラスボスクラスの機体と比べて低めの数値に設定されやすいうえに、原作とはうってかわって小物臭い役割を与えられてしまうどころか出番なしなんてこともしばしば。そのためHP500を超える実力を持たされ原作よりもだいぶん物分かりが良く義弟のアムロを影ながら支えた彼はだいぶんマシな扱い。
というか寧ろ人間族なのに後世でもそこらのガンダム族が霞むほどの伝説の強者として言い伝えられ登場している騎士アムロや召喚士ルーの方がおかしい。

〇その他SD作品

…しかし、かっこいいシャアが見られるのはこれまで。同時期に作られた他のSDガンダム作品ではあの池田秀一氏をして「SDのシャアは嫌い」と言わしめるほどである。
ストーリーや役柄は作品によって違うが、大体共通するのが作風のせいもあって下品でマヌケ、スケベでとにかく情けない。

  • ブライトの経営するストリップ劇場でヨダレを垂らしてオペラグラス(シロッコから購入)に噛り付く
  • ゼータ国を侵略する大魔王として復活するも、ドアの鍵穴にされた挙句、グレたアムロ・カミーユ・ジュドーに奴隷同然の扱いを受ける…etc

色んなポジを器用にこなすアムロ、大体キ○ガイなカミーユ、大体チンピラのジュドー、大体クズのブライトに比べると扱いは非常に悪い。
ハッキリ言ってガンダムさんのほうがマシなレベルで、色々なキャラが崩壊しているのだが、シャアやシロッコ辺りは特に酷い。
シャアは元々原作でもアレな人だがベクトルが異なる。

『SDガンダム列伝 ガンダム騎士団(パワーズ)』では、首から下が サタンガンダム 、正体がデビルスペリオルという
闇の盟主シャア がラスボスとなった。外伝世界の騎士シャアとは完全に別人であるが、
騎士シャアと同じ顔で腕から触手を伸ばしてノーベルを操る様はなかなか衝撃的である。

〇その他作品

〇『ガンダムビルドファイターズ バトローグ』

第1話では一年戦争時代のシャアの疑似人格AIが登場し、リボンズおよびアムロの疑似人格AIと戦いを繰り広げた。
なお、上述したようにリボンズとアムロはオリジナルの声優だが、シャアは池田氏ではなく関俊彦氏のため、
『THE ORIGIN』に登場したキャスバルではない本物の「シャア・アズナブル」ともとれるものとなっている(さすがにセリフ群や人間関係はキャスバルの方だが)。
……ガンダムで関俊彦かつ仮面キャラということでラウ・ル・クルーゼを思い出したという人も多かったようだが。

〇機動戦士Gundam GQuuuuuuX


「モビルスーツの迎撃には、私が出る!」

2025年1月17日に先行上映が開始された『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』公式ネタバレ動画、そのラストにおいてシャアそのものの格好をした人物が登場。
どうやら赤いガンダムらしきモビルスーツに乗っているようだが……?

その真相は、シャア本人である事は確かだが我々がよく知るシャアとは別人、いわゆるパラレルワールドにおける同一人物。
この世界でもシャアは最初のサイド7の偵察を行うのだが、あちらでは部下のデニム、ジーン、スレンダーに任せていたのに対し、こちらではシャア直々に出撃。
なんと「ジーンのザクが故障した」から本人が出張る事となったらしい。
しかし(細部に違えはあれど)ジーンの代わりに出たことで彼の運命は変わっていく。

まずシャアは、別時空ではジーンがやったのと同様に偵察という任務を無視して独断で基地を襲撃。
しかし腕前の差か次々と連邦のミサイル車両を撃墜。相手方は射撃する暇も無く次々と爆散していく。
確認できる範囲では百発百中で全く無駄がなく余計な被害も出していない。
市民が避難ユニットに入っていても爆発を近くで起こさないから縦しんばアムロがいてもノコノコと外に出てこないし、危険を感じた避難民が外に出ても流れ弾を当ててフラウに負けヒロインの運命を背負わせることもしなかった。

そんな折に……デニムが連邦の新型MS「ガンダム」を発見。
それを見たシャアは何かしらの「ひらめき」を感じ、そのガンダムを強奪。
「5倍以上のエネルギーゲイン」という発言や、迎撃に出てきたガンキャノンを原作のデニム撃破みたいな構図で真似したりガンダムのカラーリングを「いくらなんでも目立ち過ぎる」と評したりと大満喫。
単なるファンサービスかもしれないが、言動がアムロそっくりなのはなんというかシャアらしいというか。
なお、シャアザクはサイド7に乗り捨てられた上にその後一切出てこない。

こうしてシャアは新型MS(&ペガサス級戦艦)を手に入れ、さらに連邦側に強力なパイロットが現れなかった事からジオン軍は大躍進。
ガンダムも赤く塗られ、宇宙で大活躍し、ジオンの勝利は近い…
……と言いたいが、劇中で描かれていないだけで北米・オデッサではジオンは敗北し、地球から叩き出されていたり、その後しっかりソロモンも陥落しているため、
実は衝撃的な絵面が続く事で勘違いしている人も多いが、ここまで正史を改変する展開を経てなお国力で優る連邦の力は凄まじく、なんとか互角に持ち込めたという方が正しい。
またニュータイプ繋がりで出会った木星帰りの男シャリアとは原作以上に親しい関係となり、彼と共にツーマンセルの戦い方の「M.A.V.」を編み出し、後のMS戦の基本となる。
黒い三連星「一人余るな…」

そして連邦軍は宇宙に残ったソロモンをグラナダに落とすというまさに乾坤一擲と言っていい作戦に出る。ソロモンは連邦に残された数少ない宇宙での軍事拠点であり、これの消滅は制宙権の放棄を意味するのだが、それでも「痛み分け」に持ち込むために決死の覚悟で決戦を挑んだのだ。
だがその捨て身の計画は結果的に奇襲となる。グラナダではキシリアが指揮を執ってこそいたが、ジオンの部隊はルナツーへの攻撃のため殆ど残っていなかった。
……だがその残っている部隊こそが、ジオンで最強のシャアの部隊。
ペガサス改め「ソドン」を中心とした4隻の艦隊で弾幕厚い敵陣に切り込み、そしてソロモンの内部で爆弾代わりのMSを爆破し、ソロモンの重心を崩して落下軌道を変えようという計画だ。
作戦は上手く進み、シャア達はソロモンに爆弾を設置することに成功。後は脱出して起爆するだけだが…、シャアは部下たちを帰投させた後、その爆弾を抜き去ってしまう。ザビ家への復讐のために。
だが、そこに来襲してきた軽キャノンと連邦のニュータイプ。果敢に攻撃してくるそれを圧倒し、とどめを刺そうとした瞬間乗っているのが妹のアルテイシアと知ったシャアは攻撃を躊躇し、さらにソロモン内部の崩壊により埋まってしまう。
万事休すのシャアだったが、そこで彼は「なにか」を見…後に「ゼクノヴァ」と呼ばれる謎の爆発が発生。
最後にシャリアに「刻が見える」という通信を残し、赤いガンダムと共に行方不明となった。
結果的にシャアの犠牲によって連邦軍の作戦は失敗し、その後の展開は描かれていないものの、ジオンは念願の独立を成し遂げたはいいが、この戦争で相当消耗したらしく戦後の経済能力は終戦から5年経ってもサイド6にも劣っている事が明言されている。
……つまり、シャアは正史よりも13年も早く、サイコミュの光に飲み込まれたことになる。

眼の前で親愛する上司を失ったシャリアはその後5年に渡り、半ば独断でシャアを探し続けている。
やがてシャアの乗っていた赤いガンダムは謎の少年が手に入れる(よく見るとサイコミュがちらっと映っている為確定)が、乗っていたパイロットの行方は杳として知れなかったが……?


ちなみに今回のシャアを演じたのは新祐樹。あのかぼちゃマスクの人である。
声質の違いと意図して演技を変えているために今までの池田シャアのような感じはしないが、それでも鼻に付くような自信満々な声であり「シャア」というキャラクターには十分にあっている。またところどころで池田シャアっぽい演技もあり、そこはそっくり。
背格好はシャアだが声が違うというのは「これは今までのガンダムとはまた違う」、「あくまでもパラレルワールドでの物語」という事への現れだろうか。
今のところ過去作からの登場キャラ全員声優が違うが、キシリアやマ・クベは原作に寄せている声色の為にシャアの変貌はなおさら目立つ事となっている。

なお、行方不明になった後は「ジオン・ズム・ダイクンの遺児」という噂が流れているが、正史とは異なり眉唾物の噂話止まりとなっている。
実際には事実ではあるものの、上記のような状況から考えるとジオンに政治的に利用されている可能性も捨てきれない。
また、シャアの名を騙る偽物も何人か現れたらしい。




【余談】

  • 名前の由来
シャンソン歌手のシャルル・アズナヴールに由来する。『ガンダムさん』では「シャーっと飛んでくるからシャア」とハゲが言っていたが。

  • キャラクター造形
『勇者ライディーン』のプリンス・シャーキンや『長浜ロマンロボ三部作』に登場したプリンス・ハイネルなどの美形悪役の系譜を受け継いでいる。
当初は声優の市川治が打診されていたが、プロデューサーの推薦で子役出身の池田秀一に決定。この配役が池田の声優キャリアを決定づける運命的なものとなった。

  • 昇進の秘密
左遷という形で物語から一時退場したにもかかわらず、再登場時には中佐、直後大佐に昇進したのは「シャア少佐」が言いづらいと故・永井一郎氏から苦情が入ったため。
『機動戦士ガンダムさん』でも語られておりネタ話かと思いきや、『機動戦士ガンダムUC』の公式Twitterからも事実と明かされた。

  • 昇進スピード
「20歳で少佐、後に大佐というのはいくらなんでも出世が早すぎ」というのはよく言われる話。
実際の歴史では、例えば昭和天皇のような特別な貴族*28か、戦時中に多大な功績を挙げた人物なら、20代で佐官や将官になるのはあり得る。
リアルシャアとも名高いハンス・ウルリッヒ・ルーデルを例に取れば、軍属6年目の27歳で少佐('44年3月)、同年12月に大佐に昇進。
しかしシャアはかのルーデル閣下よりも数年単位で早い。というか弱冠20歳ということは士官学校を卒業してせいぜい2〜3年、しかも左遷期間があり、それでなお大佐まで上り詰めたというのは尋常ではない。
一応、シャリア(28歳で大尉、『GQuuuuuuX』では34歳で中佐)やランバ・ラル(35歳で大尉)のようにシャア程ではないにしても出世スピードが早い者はおり、黒い三連星は士官学校を出ずに尉官までのし上がったとされているので、ジオンの人材不足も鑑みれば経歴や年齢よりも実績を重視した方が良いのだろう。
連邦に目を向ければ、士官学校を出ないと二階級特進でなければ佐官にはなれない(MIAとなったアムロが『UC』で中佐)らしいなので、『ガンダム』で階級周りの設定と現実性を深く気にするのも負け…かもしれない。

もっと言うと佐官クラスになると普通は責任ある部署を任され、パイロットをしない。
それこそ軽巡洋艦ファルメルの艦長くらいが適任であり、ファルメルにシャアと同格以上の人物が配属されていなかった場合、シャアは艦長でありながら前線の先陣を切っていた可能性がある。
(まあ、現実の航空自衛隊でも三佐位は普通にパイロットしている人もいるし、戦時中ならなおさらである)
なにを突飛な…と思われるかもしれないが、ガンプラではファルメルに「シャア専用ムサイ」という名称が与えられていたことがあったり、シャア自身ネオ・ジオンの総帥となっても「自分用のMS作らせて敵のエリートと戦いてぇ!」とかやりだす人なので、一年戦争時代のシャアが実は艦長だった、ということは割とあり得る話なのだ。*29

だからかは不明だが、『THE ORIGIN』『GQuuuuuuX』では「ドレンにファルメルやソドンの艦長代行を任命する」とシャアが推薦する形で「佐官なのに前線に出る」理由が補完されている。
ただ、シャア以外にもジオン兵は佐官になってもパイロットをやりたがる人が多く、そもそも兵士が連邦に比べて圧倒的に少ないことを考えるとシャアが前線に出るのも頷ける話ではある。ファースト第1話でも、V作戦対策に自身が出ることは「もしかしたら」という可能性の話としてあげていることから、「出られるなら出たいが、出なくてよさそうならそれでよし」のスタンスであることがうかがえる。

  • ニュータイプの素質
NTとしての優れた才能を持ち、旧態依然とした体制からの脱却を目指す姿勢が目立つ人物だが、富野監督曰く「感性はOT(オールドタイプ)」。
個人的な確執や過去といったしがらみに縛られており、積極的に「分かり合おうとする」といった姿勢はない。
シャア自身自覚はあるようで、『逆襲のシャア』でもナナイにだけは「自分がニュータイプではない」という事を自覚、または自嘲しているような態度を見せている。
「パイロット」、「政治家」、「NT」、それぞれで高い才能を持ちながら、人間の業からは抜け出せなかった悲劇の人物とも言える。
しかし行動はするので、巡り巡ってアムロやジュドーは彼の尻ぬぐいに奔走することになる。カミーユは彼に裏切られたとも言える。
そもそも、最初の構想ではきれいに終わらせたはずなのに、無理やりに作らせた上に『ガンダム』の呪縛の始まりとなった、
創案者(富野)には望まれていなかった続編『Zガンダム』の真の主人公はシャアであり、オマケに前述の通りで『Ζ』の時点で逆襲し、理想を掲げた戦いの末に敗れて死亡する予定だった。またかよ。
カミーユは、そのシャアの理想の中で(シャアを倒す役目ながら)犠牲となる役回りだったそうで、結局は作品として世に送り出された本編にも最初の構想の影響が残っているのは視聴した人間なら何となく察せる筈。*30
第1話目のエンドクレジットで主役を差し置いていの一番に名前が出たことをネタにされるが(しかも表記はシャア)、これはそもそもがシャアが主役だった構想の名残りというか、世界観の構築においては間違いなくシャアを中心に置いていた証左と言えるし、その後の拡がり続ける世界観と歴史に於いて、アムロ以上にシャアの方が最重要人物として扱われるようになっていくメタ的な視点をも含めた始まりでもあった。

「RAPPORT DELUXE12 機動戦士Zガンダム大辞典」の富野のインタビューによれば、『機動戦士Ζガンダム』におけるアムロ・レイは、シャアの変化に気づかなかったのは「アムロはシャアのことが好きだから、理解できないのだ」と述べている。
シャアは「一見リベラルに見えるが、実際には極右と極左の対立のように単純ではない、曖昧な立場」に立っており、そのような位置で上手く生き抜ける人物は少ないという。富野は、もしシャアが「自分がザビ家をやっても良い」と思えるほどに割り切れたなら、それはそれで格好良かっただろうが、実際にはそこまで到達していないと評している。
仮に『機動戦士ガンダムΖΖ』の時点で彼がその覚悟を持っていたなら、ハマーン・カーンを倒し、同時にアーガマを敵に回す立場にもなっていた可能性があるという。その場合、ジュドーはそんなシャアを非難し、戦いを挑む展開も考えられる。シャアはジュドーに敗北しかける中で、怒りや迷いを捨て、本当の意味で強い男になる――というのが、冨野の考える一つの展開案であった。しかし、同インタビューで富野は最終的に、「シャアは負け続ける男である」とも語っており、そうであるならば、シャアは地球連邦政府の大統領にでもなればいいと提案する。しかし、シャアがそのような段階に至るにはまだ若すぎる、と締めくくっている。

『機動戦士ガンダム』最終話でのキシリア・ザビ暗殺や、『機動戦士Ζガンダム』におけるジャミトフ・ハイマン暗殺未遂は、シャアの政治的・策略的側面を象徴する場面として知られている。
一方で、富野由悠季は「アニメック1986年5月号」のインタビューで、「もしシャアが“悩む”ことから脱したら、アムロを狡猾な手段を使わずに倒せるほど強い」と語っている。
つまり、内面的な迷いを克服したシャアは、ニュータイプの洞察力で未来予知的に戦況を識るアムロ・レイすら圧倒し、もはや政治的謀略を必要としない存在になるという見解である。
しかし富野は同インタビューで、「どれだけ強いか、と言うとそれこそ物語があっという間、『ZZ』なんかは5本もいらずに終わってしまうでしょうね。」とも述べており、シャアの戦闘能力の高さでTVシリーズのような長尺の話が作れないとも語った。
この概念を象徴的に描いたと思われるのが、大森倖三が執筆した漫画『機動戦士ガンダム U.C.戦記 追憶のシャア・アズナブル』第1話「シャア専用ザクVSリック・ディアス」である。
同話では、模擬訓練中に整備士により誤って出力補正が600%に上昇したガンダム(劇中表記では“ガンダムファースト”)の動きが高速過ぎて人間がほぼ視認出来ないものであったが、百式に搭乗したシャアはそれを完全に読み切り、二丁のビームライフルで撃破してみせる。
ちなみに原本となるGUNDAM EVOLVEと同じスタッフが製作したサンライズ監修、製作の「MSグラフィカ」では百式の敗北となっている。
これは富野の語る「悩むことから脱し、純粋に強いシャア」のイメージを反映したエピソードと解釈できる。

  • 女性関係
逆襲のシャアでは、劇中でも弱い部分をナナイ限定ではあるが曝け出して甘えていた。
1stやΖガンダムなど、アムロに敗北を喫したりカミーユにあえて自分を殴らせたりと、弱い部分もあったシャアだが、「女性に率先して甘える」というシーンは今までなかったので当時の視聴者には衝撃的だった。
劇場版なら攻めた演出が出来る!…という程度の話だったのかもしれないが。恋愛感情を伴わない肉体関係というなら既にレコアさん辺りで匂わされていたし。
これは偉大なる父ジオン・ダイクンの名前を継いで行動していることからくる心理的な重圧によるもので、小説『ハイ・ストリーマー』ではこの辺りの心境がクローズアップされている。
そして、こんなことまで言うので深読みするファンからはファースト当時からあったシャア=富野説が確信めいて語られるように。

ララァに魂を縛られている事で寝言でもララァの名前を出しているらしい。それを一度寝たNT研の女から噂話として流され、ネオ・ジオン兵や視聴者から「ロリコン」と陰口を叩かれている。
富野監督はシャアがロリコンだったかもしれないという部分を面白がって描いていたと後に語っている。
このロリコンネタは『機動戦士ガンダムさん』等のガンダム系のギャグ漫画ではよくいじられている。

ΖガンダムTV放送当時はハマーンとの関係が不明で、お互いの接し方(特にハマーン側)から恋人同士だったのでは?と感じる視聴者が大半だったし、実際にそういった感じを匂わせる外部作品も多かったが、後に恋人ではなかったとする設定が広まっている感じである。
恋人だとしたら年の差もそうなのだが、それ以上に交際開始した時期にもよるが非常に危ない感じになるため、ロリコンかもしれないという視聴者の疑惑はここから始まっている。

同じくZではレコアとも男女関係にあったようだが、恋人なんだかそうじゃないんだか微妙なポジションであり、レコアの性格の問題もあるが、シャア側の対応も上手く対処出来ているとは言い辛い。
やがてシャアはレコアもハマーンも敵に回してしまい、苦戦することになる。

そうしたシャアの複雑な心情を察して献身的に支えてくれたのがナナイだったが、シャアはそれでもララァへの未練が全く抜けておらず、
かつて一年戦争時にアムロとの戦いでララァを失った時の事を回想で反芻し、私を導いてほしかった……と物思いに耽り、劇中ラストではララァが母になってくれるかもしれなかったと過去形で表現した。
途方もなく業が深い様子や、女性に求めるものが複雑・大きくなりすぎている様子が垣間見える。

なお、『GQuuuuuuX』ではララァとちゃんと出会うのが最後の最後なのでこの辺りの女性関係の拗れが一切ない。強いて言えば、壁に激突しそうなマチュを抱き留めながら庇うイケメンムーブでマチュをときめかせたくらい*31ついでにそのおかげでマザコンを全く拗らせなかった。
『GQuuuuuuX』時点でララァも完全に成人しているので、この後交際を始めたとしてもロリコン呼ばわりされる謂れもない。ララァと出会うのが5年遅れるだけでこうも違うのか……

  • 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』
本作では、幼少期のシャアがクローズアップされている。
そこではザビ家による陰謀に巻き込まれて母親と引き離され、最終的に母親アストライアが死亡してしまうという衝撃的な出来事が幼いシャアの心理にトラウマとして刻まれたという解釈をしている。
本編(テレビ版)の時のシャアでは、ゆがんだ心性の説明がつかないと安彦良和が考えたことからこういう過去が付加された訳である。
とは言え、どの道実の母親を早期に亡くしていることもあり、元々こういった側面を持っていたとしてもなんらおかしなことではない。

  • ブレックス・フォーラとの関係
クワトロ時代に、自身の素性を察しながらも、面倒な政治ごとを一手に引き受け、パイロットに専念させてくれていたブレックス准将の存在はシャアにとってはとても大きな存在だったようで、滅多に他人に気を許さないシャアが、珍しくかなりの信頼を寄せていた。

最終決戦でのハマーンとのやり取りが、TV版では「人類がNTになるのを待つ」という希望を持ったものであったのに対し、
劇場版では「人類をNTにする」と、自身が手を下さん勢いの台詞に差し替わっている*32。
この事から、劇場版ではカミーユとの交流が少なかったが故に、新たな希望が持てず、ブレックスの死の段階で世界に見切りをつけ、カミーユの崩壊を経由しない劇場版からの展開でも逆襲するのではないか、と考察されたりもする。
そもそもカミーユの崩壊が原因というのは一説に過ぎない上に理由の一端でしかないため、特別な何かが起きなければ似たようなことをしでかす可能性がかなり高いと思われる。
ブレックスは武力組織の結成やテロ活動も辞さないが、ちゃんと世界的な会議にも出席するなど、単なる反体制運動だけに走らず、宇宙と地球の平和に向けて実戦的な行動をする男であり、シャアはそんな彼にエゥーゴの人間の中でも尊敬に近い感情を抱いていたと思われる。


  • 漫画作品のシャア
『月刊ガンダムエース』の漫画では重要な役が多い。
THE ORIGIN、C.D.A.、カイレポ、追憶のシャア、逆シャア BEYOND、Ζ Define等。
ゲストは幼年学校、カタナ、デルタの鼓動、EXA辺り。

北爪宏幸氏による初代とΖを繋ぐ漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』では、ナタリー・ビアンキ中尉と愛を育んだ。
中尉の体には子供ができるが、ある事件で母と子は死亡する(ハマーンも一因)。
何というか好き放題している物語という風に受け取られやすく、賛否両論の激しい作品である。

ときた洸一氏の漫画『ガンダムEXA』では「自分が過去に過ちを犯し、失った者」として、ララァとはにゃーん様ことハマーン(C.D.A.)がイメージで出ている。

北爪氏の描く『機動戦士Ζガンダム Define』では、後に百式に改修される予定の零式(MSZ-000)が登場。
アニメとは異なり、しばらくはこちらが活躍する。

【強さ】

『機動戦士ガンダム』においてホワイトベース隊と交戦する立場にあるシャアやランバ・ラルといったジオン公国側エースパイロットは、結果として部下の損耗が激しい傾向にある。シャアに関して言えば、初代ではデニム、ジーンを始めとした部下が全滅、『機動戦士Ζガンダム』ではカミーユ・ビダンとファ・ユイリィを除いて死亡、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』ではレズン・シュナイダー、ギュネイ・ガス、クェス・パラヤといった名有りパイロットが全滅している。

ただしこれは、エース級やニュータイプとの戦闘が主であった事情によるものであり、一般兵の視点から見ればシャアは十分に規格外の存在である。実際、『機動戦士ガンダム』の第42話「宇宙要塞ア・バオア・クー」ではジオングでアムロと再戦した際には、別人と錯覚させるほどの圧倒的なプレッシャーを与え、互角に近い戦闘を展開した。ア・バオア・クー戦においても、ベテラン兵ですら生存に精一杯の中、アムロとシャアの両者は遭遇するまでに多数の敵機を単独同然で撃破している。

さらに『機動戦士Ζガンダム』においては、キュベレイやジ・Oに性能的に劣る百式でコロニー・レーザー防衛を成功させている点が特筆される。シロッコがシャアとカミーユの連携を極めて警戒していたことも重要であり、激昂状態にありながらも両者に挟撃される状況を避けて撤退を選択している。この判断は、単なる戦術的後退というよりも、撃破の危険性を明確に認識した結果と解釈できる。

漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』においても、シャアは「赤い彗星」の名にふさわしい実力を示しており、ヴァースキ・バジャックの偽名を名乗っているヤザン・ゲーブル、ジオン公国時代に急速成長胚を使用して作り出されたイングリッド0などのエース級パイロットを驚愕させる描写が存在する。

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、サザビーに搭乗したシャアはロンド・ベルの一般兵が乗ったジェガンを寄せ付けない戦闘能力を発揮し、νガンダムに乗ったアムロに対しても危険な局面を作り出している。加えて、歴代においてアムロと交戦したパイロットの中で最も長く生存した点も注目に値する。シャアを完全に撃破したのはアムロのみであり、決着には一年戦争から逆襲のシャアに至る長い期間を要し、その決着もナナイ・ミゲルの思惟による横槍でシャアの集中が一瞬途切れたというものであった。



シャアの実力評価において重要なのは、彼がしばしば性能面で不利な機体に搭乗していた点である。加えて、アムロのように急激な覚醒を見せるニュータイプと比較されたことで、相対的に評価が抑えられている側面もある。一方で後年においては、アムロと並ぶ最強のパイロットとして扱われる評価も確立している。

小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』でシャアが自身をニュータイプでないと否定する場面があるが、これは思想に基づく側面が強い発言であって、サイコミュを使える能力や戦場での洞察力に関わった部分ではない。あくまで、シャアのニュータイプ論において、ニュータイプはピュア(純粋)な人間であるから、俗人の自分はニュータイプではないという否定である。
実際には『逆襲のシャア』において終盤ファンネルを高度に操り、アムロの操るフィン・ファンネルとドックファイトを繰り広げるなど、その能力の高さは明白である。

戦闘スタイルに関しては、シャアは近接戦闘を得意とする傾向が強い。一年戦争時代から格闘戦の片鱗は見られたが、逆襲のシャアでは正面から突撃し、ドッグファイトで敵部隊を殲滅する戦法が顕著となっている。ジェガン部隊への突撃と正面制圧は、その象徴的な例である。脚本上では「見えない斬撃」とも形容されており、技量の高さを示している。

サザビーは、ZZガンダムの額部のハイメガキャノンのように、単機で複数の敵を撃破出来る高火力の武器が腹部に内臓されていたのだが、複数のジェガン、続けてアムロのνガンダムとの連戦でパワーダウンを起こす原因ともなっている。この点が長期戦における不利要因となり、ビーム・サーベルで白兵戦をした際に、コクピットに僅かに刀身が届かないなど、最終的には決定打を欠く要因ともなった。
パワーダウンしていたとはいえサザビーの腹部のメガ粒子砲に対して、νガンダムのバルカンでそれと拮抗させたアムロの操縦技術も極めて高く評価されるべきである。

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』においては、サイド7奇襲の段階でシャアがガンダムを鹵獲したことにより、圧倒的な戦果を挙げている。アムロ・レイやカイ・シデンといった民間人出身のニュータイプが存在しないため、連邦軍は戦力面で大きく低下しており、対抗可能なパイロットはごく少数に限られていた。

第9話では、GQuuuuuuX世界のララァ・スンが語る「あちら側の世界」において、シャアの機体がすべて白いMSによって撃破されていた事実が明かされる。さらに、アマテ・ユズリハ達の存在する世界は、その「あちら側の世界」のララァが生み出した数多の世界の一つであり、シャアがガンダムを強奪したことで戦死の可能性が排除された世界であることが示される。

最終局面では、整備が万全とは言えない赤いガンダムに搭乗しながらも、シャリア・ブルの駆るキケロガによる不意打ちを完全に回避し、さらに相討ちに持ち込むという卓越した操縦技術を披露している。この時点のシャアは「シロウズ」という偽名で長期間戦場から離れていたにもかかわらず、そのブランクを感じさせない操縦精度も特筆に値する。

以上を踏まえると、シャア・アズナブルは状況・機体性能・対戦相手のいずれにおいても不利を抱えながら最前線で戦い続けたパイロットであり、その実力は単純な戦績のみで測ることが難しい領域に達していると評価できる。

【名台詞】


「認めたくないものだな。自分の若さ故の過ちというものを」

「見せて貰おうか。連邦軍のMSの性能とやらを!」

「戦いとはいつも二手三手先を考えて行うものだ」
「二手三手先は考えるが……一手先は考えてません」ドレン「そーいやアンタけっこーいきあたりばったりだよなー」(『ガンダムさん』より)*33

「当たらなければどうということはない!」*34

「ええいっ、連邦軍のモビルスーツは化け物か!」

「更に出来るようになったな、ガンダム!」

「私は、君を殺す」

「ガルマ、聞こえていたら君の生まれの不幸を呪うがいい」
「君はいい友人であったが、君の父上がいけないのだよ。フッハッハッハッハッハッハッハッハ!」
ガルマ「シャア、謀ったな!?シャアッ!」

「私の弟。貴公等の愛してくれたガルマ・ザビは死んだ。なぜだ!?」
「坊やだからさ」

「ガンダムのパイロット、アムロと言ったな! どうする、あのニュータイプに打ち勝つ方法は……あ!!」
「ララァ教えてくれ……どうしたらいいんだ!!」

「ガルマ、私の手向けだ。姉上と仲良く暮らすがいい…」

「これが若さか……」

「まだだ、まだ終わらんよ!!」

「私、シャア・アズナブルが粛清しようと言うのだ!!アムロ!」
「エゴだよ、それは!」
「地球が保たん時が来ているのだ!」

「私の復讐劇は、君から始まるのだ!!」


「30過ぎてもガンダム、ガンダムって…どうかと思うねボカァ!」(『ガンダムさん』より)
ララァ「大佐……いけません大佐……」


「同士になれ!アムロ」


「待ったか…!ガンダムよ…!!」

「足は付いていない」
整備兵「あんなの飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ」

「…ところで貴様、オペラグラス持ってないか、買うぞ」
「ありやすありやす!シロッコ印の双眼鏡からバードウォッチング用、女風呂覗き用、暗闇でも安心変態用までなんでもありやす!
「おまけにシロップも付けますぜ!」

【Gジェネにおいて】

作中の扱いや初代ライバルとしての格もあってか『Gジェネ』では戦闘系パラメータや指揮・魅力がトップクラスであることが多い。
特に『F.IF』以前はCCA時代のアムロとシャアが際立って強く、ニュータイプ至上主義も相まってシャアの実質的な格闘値は東方不敗を超えてトップ。
さすがに『NEO』以降はそこまで極端な強さではなくなったが、リーダー向きの強パイロットかつアビリティシステム実装以降は赤い機体に乗ると強化補正が働く『赤い彗星』の習得等もあり十分な活躍が見込める。


【スパロボにおいて】

もちろんその筋では有名なスーパーロボット大戦シリーズにも登場。
Ζ時代の姿であるクワトロ・バジーナと異なり、この名義で出て来る時は基本的に敵。
特に「逆襲のシャア」が参戦している場合はほとんどの作品で終始敵対する。(そもそも1stガンダムは機体しか参戦しないことも多い)
「IMPACT」や外伝作品「バトルロボット烈伝」ではラスボスの座を得て最後に立ちはだかる役どころまで体験している。

味方の場合は大抵はアムロやカミーユと同等かその手前くらいの能力のことが多い。 
ニュータイプ能力に限界を感じていた描写を踏まえてか、近年ではニュータイプレベルがトップクラスに一歩劣る数値に設定されていることが多い。
とはいえ補正の影響力は大きく、あまり弱くするわけにもいかないからか、おおよそ7ぐらいに設定さることが多い。
乗ってくる機体や仲間になる時期が微妙なことが多く、サザビーを奪われて倉庫番していることもしばしば。
ただし、能力的にはエースになる強さであることは間違いない。
そのためアムロからHi-νを奪うことも。

しかし契機と言える作品もあり、その一つがGBA版「D」である。
この作品ではミリアルドと結託して原作通りアクシズを落とし(しかも事前に根回しをしてアムロ・ブライトらロンド・ベルのメンバーを拘束するという念の入れよう)、さらに成功させる秒読み段階まで持っていった。
ミリアルドの発言的に彼の擁するモビルドール部隊もネオ・ジオン軍の戦力として運用されているようで、無人機にアクシズの大気圏突入までの護衛を行わせることで人的資源の消耗も抑えており、
そもそもアクシズ破砕作戦の中核となるロンド・ベル隊が結成されなかった上にOZがクーデター真っ只中という状況も相俟って、原作と違い原型を保ったままと思われるアクシズを落とす寸前まで持って行っていたなど、戦術/戦略の両面でシャアの勝利が確定しているような状況だった。
が、南極で起動したファブラ・フォレースの影響で地球が外界から遮断され、それにアクシズが巻き込まれて消滅したため作戦が失敗。

クーデター真っ只中のOZ、勢力を伸ばしていたザンスカール帝国に対して、
合同で状況把握を行うべく停戦協定を持ちかけるも双方に蹴られ(ただしOZは現状を憂えたレディ・アンがデルマイユ派の一掃をネオ・ジオンに依頼したことで共闘が実現した)、
先のファブラ・フォーレスの余波でネオ・ジオンの艦隊も半分が壊滅するという大損害を受けたことに乗じてザンスカールからの先制攻撃を受けかける事態にまで発展。

軍は半壊、外交カードは0という背水の陣に初っ端から立たされただけでなく、
直後に超長距離移民船団襲撃事件の発生やザール星間帝国の来襲など地球圏全域で問題が噴出したことで、
もはや世直しや粛清どころではなくなり、地球圏を守るためアムロ&ブライトや宇宙へ飛ばされてきた主人公、
月で平穏に暮らしていたカミーユに協力を依頼。ブルー・スウェアの枢軸として立ち回ることになった。

このため、パイロットの「シャア・アズナブル」というよりはネオ・ジオン総帥で指揮官の「シャア・アズナブル」として描写が多く、
序盤の混迷期は胃に大穴が空きかねない苦労を強いられることになっていた。
また、宇宙ルート第2話でザンスカール帝国軍による先制攻撃を受けかけた際は、「軍が半壊し、ネオ・ジオン軍も住民も混乱の渦中にあるサイド3の目と鼻の先まで、ザンスカール軍の部隊が近付いている」という一番重要な情報を最後に出すことで、
シャアへの憤りと事態が呑み込めない混乱がヒートアップする一方だったアムロに現実を叩きつけ、「最低限自分達の命を守りたければ、一先ずは共闘せざるを得ない」という状況に持ち込むなど、指揮官としての強かさも見せている。

なので、相変わらずパイロットだけをやっているアムロが指導者としてのシャアに感心すると、
「私はお前とは違ってパイロットだけをやっているわけにはいかなかったのでな」と皮肉ってアムロを閉口させている。
ブルー・スウェア結成直後の地上ステージでもナイチンゲールは開発中で、サザビーを残したまましばらく部隊から離脱しており、指導者としての仕事をしていたと思われる。
自軍にあるはずのトールギスIIが唐突に別行動中のトレーズが乗り込んで単身防衛戦にはいるシナリオがあるので、仮にレウルーラが襲われたらなぜかサザビーがワープしてきた可能性はある

先述のアムロとブライトの拘束というのはあくまで表向きであり、
アクシズ落としへの協力要請というのもあったが、OZのクーデターから彼らを保護していたというのが最大の理由。

アムロに関しては本心では決着を付けたかったことを本人を前にして明言している。
つまり逆に言えば、アムロとの決着よりもアクシズ落としや地球圏防衛を最優先としていた。

ブライトに関しては彼の家族も保護しており、ザン・スカールの攻撃を受けて中立地帯であるフォン・ブラウンへ避難させるだけでなくシャトルや身分証もネオ・ジオンで用意し、
地球消滅という異常事態にアムロ達と共同戦線を組むことになった際はアナハイムで建造されていたラー・カイラム(核ミサイル付)*35を彼に手配し、
クルーに関してもブライトの指示に従う者をネオ・ジオンから選抜している等かなり手を回していた。
家族も匿ってもらっていた事もあり、ネオ・ジオンとの共闘を打診された際は最初こそ状況が把握できていなかった事も相俟って戸惑ったものの、拒絶反応を示したアムロとは対照的にすんなりと受け入れている。*36
なお、ハサウェイは最後まで匿われたままだったのでクェスと出会う事すらなかった
クルー達は不慣れだろう連邦軍仕様の艦内レイアウトにスムーズに慣熟するだけでなく、
嘗ては敵将の一角であったブライトの指揮下に入る事に対して抵抗感を抱くどころか、「あのブライト・ノアの指揮下で戦えるなんて」と士気も非常に高かった。*37
上記の通り、本作ではアムロ達は「OZのクーデターから統合軍を追われた被害者で、ネオ・ジオンはそれを匿っていた」という点も大きいだろう。そのOZともすぐ手を組むけどね

カミーユに関しては再び戦場へ引っ張り出す事をカミーユの精神状態を慮ったアムロには苦言を呈されているが、
その際に「私も通常ならば考えはしない」「あの戦いの中で私は結果的に彼を見捨てることにもなったのだ」と漏らしており、
カミーユに対しては居場所や現状などはある程度把握しつつも、負い目を感じて地球潰しには関わらせないよう自制していた模様。

その一方で、アムロには開口一番殺意をストレートにぶつけられ*38、
カミーユには仲間達がシャアを信じて死んでいった結果が地球潰しだったことに深く失望され*39、
地球消滅でパニック状態になった民間人や兵士に対する表向きの情報公開の何やかんやを全面的にネオ・ジオンの広報担当にぶん投げていたが。

この作品では片腕となっているゼクス共々逆襲絡みの発言をしてはアムロに糾弾される場面が時々出るが、
最後まで直接行動には出ず、もう一度人類を信じることを選択したため「一番空気の読めるシャア」とあだ名されている。


そして、第二の重要タイトルが、自分を模して造られたフル・フロンタルと共演した第3次Zである。

この作品では、原作における負の面を全部フロンタルが持っていったため、相対的にこっちがよりいい人になっている。
アクシズを舞台に、アムロと肩を並べてフロンタルと戦うシャアの姿は必見の名場面。
総帥としての立場にあったシャアが、様々な世代と共に困難を打ち破る力となっていくのである。

またソーシャルゲーム「スーパーロボット大戦Card Chronicle」ではなんとネオ・ジオンがシャア派とハマーン派に内部分裂。
ギュネイとクェスを引き連れて自部隊に合流し、アクシズの落下を阻止した。その後ハマーン派との和平が成立した後は彼女とも共闘している。

また、例外というには少し違うが、『V』では第二次ネオ・ジオン抗争が終了済みであるため、故人となっている。
(『BX』でも故人であるが、それは宇宙世紀作品がUCしか参戦していない都合でもある。
Ζ・ΖΖ・逆シャアが参戦しており、カミーユやアムロが健在であるにもかかわらずシャアだけが故人、というのはシリーズものである第3次αを除けば初のパターン)
こちらでは幽霊(?)としてアムロと邂逅し、最終的には改心したフロンタルに後を託して成仏していった。


Vに続くタイトルとなる『X』、『T』ではシチュエーションこそ違えど、平然と2回行動してくるなど大ボス格として登場。
カミーユがらみの痛みを引きずっていた中、遥か遠い未来に生まれた少年に、バイアスのない最も若い世代に影響を受け、異世界でライバルと共闘することになったり、
地球が危機を体験していた黄昏の時代において、共に地球の未来を憂う者と共通の志で行動し、ついでにジオンの名を反地球の旗印にできなくさせるよう、*40あえて悪役を演じて見せたりする姿を見せてくれる。

その反動か、VXT三部作の次作『30』ではアクシズ落としに失敗して生き延びたというありそうでなかった設定で登場。
生き延びてしまったからには混迷の世界を前に何もしないわけにもいかないためクワトロとして自軍に参入してくれるが、地球潰しをした大罪人のためある程度事情を知っているキャラからは白い目で見られ続けジオン残党からも失敗への怨嗟の声を浴びせられる散々な役どころ。
精神コマンドも精神状態を表してか集中も閃きも直感も覚えない。
格納庫が彼の居場所となるくらいには自軍部隊に馴染めておらず、スパロボ史上最も情けないシャアとなった。こんなシャアにも絡みに行くエル君マジ天使。
シャアとしては生きれない証か、今作ではサザビーもナイチンゲールもない。

続く『Y』ではその真逆アクシズ落としをせず戦争を終え、政治家として大成したという設定となった。当然こうならなかった『30』のシャアが改めてネタにされる事態になった
条件を満たせば中盤手前で仲間になってくれる。
政治家はもちろん戦術家・パイロットとしても優秀で作中でも何度もその能力を発揮する。
カミーユもネオジオン総帥として迷いのないシャアと対話しようとしていたり、ギュネイも嫉妬はあるが純粋にシャアを目標にしていたりと人間関係でも恵まれている。もちろんアムロやブライトとも良好な関係。
発売数か月前の『GQuuuuuuX』における「ジオンのトップに立てば、いつか必ず地球を滅ぼそうとする」という視聴者も頷かざるを得ない指摘が記憶に新しいのに、「ジオンのトップに立ち地球を滅ぼそうともしたが寸前で人類への希望を取り戻し、思い留まった」という展開が描かれた事にコイツ何度ネタにされても味変してくるな…感慨を覚えたプレイヤーも多かったとか。
誰が呼んだかシャアの夢小説。


『バトルロボット烈伝』では、異世界の人物の複製を「ブランチ戦士」として召喚する「デュプリケート」の技術を持つ惑星ウルスにて、 ブランチニアンと呼ばれるウルス人とブランチとの混血で迫害されていたゲルスター帝国軍の参謀エレノア=バラージュと共にウルス人を粛清する為に動き、最後には敗れた彼女の命でハイパー化したサザビーを駆る。
『リアルロボット戦線』では、 過去3度デュプリケートされてその度に反乱を起こした ため実力は折り紙付きながら名指しでデュプリケートを禁じられている曰く付きの人物となっている。
ブランチ戦士は使い捨て感覚で戦わされ多くのウルス人からも差別されているが、シャアのブランチの一人はウルス人との間 息子 ラズロを持ち、
ひょんなことからノーザンブライト軍に再びデュプリケートされたシャアと自らの出自を知った 孫娘 ムジカ・ファーエデンがストーリーに大きく絡む。

【ギレンの野望において】

シリーズ全作品に登場。
「ジオン公国」と「正統ジオン」ではいちパイロットとして登場。
『ジオンの系譜』からは小説版ガンダムをベースにした、仮面を脱ぎ捨て「 キャスバル・レム・ダイクン 」として立ち上がる「 ネオ・ジオン(キャスバル) 」シナリオが追加。
『アクシズの脅威』では逆シャアシナリオの「ネオ・ジオン」で総大将として登場。
『新ギレン』ではパイロットシナリオでは1st版、総帥シナリオでは逆シャア版が登場。

1st版はジオンでは数少ないニュータイプであり、能力も高水準のエースパイロット。
しかしイベントに引っ張られることが多々有り、V作戦やマッドアングラー隊のイベントを進めていくと部下が次々と戦死していく。
第二部以降もある作品ではエゥーゴに転向し、条件を満たして戻ってきても第三部開始時に離脱する。
指揮官用ザクⅡにシャアを乗せて改造すると強力なMSのシャア専用ザクになる。ジオン第一部の彼の存在意義でもある
正統ジオンなら最初から最後まで自軍のまま離脱することもなく、本格的に使えるのでエースとして働きが期待できる。

キャスバル版はララァやシャリア、そして立ち上がった同志達と共に「宇宙移民者としてのニュータイプ」の未来のために連邦・ジオン両軍に戦いを挑むシナリオ。
総大将なので撃墜されるとゲームオーバーだが、シリーズによっては撃墜されても入院するだけで済む。
展開次第ではホワイトベースのメンバーが加入したり、ネオ・ジオンの同志が加入したりする。カオスプレイではニュータイプの修羅場が見れるぞ!!
また、開発プランを実行することでキャスバル専用ガンダムを開発可能。

逆シャア版は概ね原作通り。連邦はもうすでにジェガンを生産できる状態で、まだこちらには対抗できる量産機が少ないのが難点。
サイコフレームイベントでは諜報部が持ってきたνガンダムの設計図にサイコフレームを組み込んだシャア専用機を作る提案が出る。
アライメントがLAW寄りだとマフティーやギギ、CHAOS寄りだと何と プルクローンが5人 加入する。
敵として登場する場合は一部のシナリオを除き実質的に最後の敵となる。





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最終更新:2026年09月24日 09:47

*1 カミーユが仲間や後輩を思いやる様になったり、ミネバが真っ当に育ったのが成果と言えば成果か

*2 両親を早くに失い、親の仇を討つよう洗脳教育を受け、跡取りとして認めてくれたブレックスとも本格的な後継者教育が始まった段階で死別したので、大人、特に家庭人としての成長の機会が「アルティシアの兄ちゃんのキャスバル君」で止まっていたと言う不幸も重なっている。

*3 TV版Ζ第23話でカミーユとエマが「立つ鳥跡を濁さず」と言う日本語に絡んだ会話をしており、立ち聞きしていたファも理解している描写が有るので、カミーユとエマが日本語を絡めた会話を自然にしている事は明示されている。

*4 以下、ギャプランから量産型キュベレイまでのMS(+リック・ディアス)はゲームブックで搭乗する可能性のあるMSであり、選択肢次第では乗らない可能性もある

*5 トニーたけざきのガンダム漫画における一発ネタ。妙に武装が盛られている

*6 以下、ゾゴジュアッジュ、ビット、ザクポンは『機動戦士ガンダムさん』における一発ネタ系。ただしゾゴジュアッジュは見た目の特徴から「まさか!?」とカイとセイラが言うだけに留まっているが、後にシャアが開発に携わったことは明かされている。ザクポンはそもそもダンボールで作ったコスプレでしかないのだが、キシリア様がMSだと言うんだからきっとMSである。大切なのはMSと言い張る勇気。

*7 以下、ヅダから名称不明のMSまでは『GQuuuuuuX』においてララァ・スンが作り出した並行宇宙での乗機としてイメージ映像のみの登場。

*8 一応、アムロからは最終決戦にて覚醒したシャアを以前のシャアと比較して「シャア以上のニュータイプかもしれない」と評しているので、やっぱり“只者ではない以上”の何かは発揮していたと思われる。素質はあるのにニュータイプとなることを受け入れなかった『Zガンダム』でのヤザンみたいな状況だったのか?

*9 どれくらい彼がすごいかというと、『1st』の第40話でララァの1日に4隻戦艦を沈めたのを「これは空前の壮挙であった」とナレーションが言っているのに、ずっと前の第2話で「ルウム戦役でシャア1人で5隻の戦艦が撃破」とそれよりすごい戦果がパオロ艦長の口から出てくるほど。(矛盾しているようにも思えるのでファンから「シャアの記録は数日間の合計ではないか?」とも言われてたが、公式で「ルウム戦役は電撃戦で数時間もなかった」とされている。)

*10 相打ちとはなったが本体を失って動ける頭部になってからなので一対一ではジオングでは流石にデカすぎた。既にアムロはもっとデカいブラウ・ブロもエルメスも攻略しているし、同レベルのサイコミュしか備えてないジオングもそれら以上に“強い”とは言えないだろう。

*11 直接的な死因は言うまでもないがホワイトベースの連中たちによる攻撃。

*12 アムロとの対話では「敵ではない」ととりあえず否定し、妹に兄さんの敵はザビ家では?と問い詰められると「それはもうついでの事だ。これからはNTの時代だ(※中略)」と言い、その直後、結局アムロをNTの同志に引き入れられず瀕死のジオン兵を置いてキシリアが脱出したと知ると妹に「ザビ家の人間はやはり許せぬと分かった。」とかなり短期間のうちに返答がコロコロと……。言い方から察するにNTへの希望からか復讐心が薄まっていたらしいことは原作でも確からしい。

*13 一応、ゲルググがガンダムと互角以上のスペックであるというのは後付けなので作劇時にどういうイメージだったかは不明。寧ろ、この時のガンダムはマグネットコーティングによる強化も受けているので性能でもハンデを付けられていたという想定で描かれていた可能性まである。

*14 解説すれば“戦場でシャアと遭遇してしまった一般兵”のギリギリの心情を歌ったものなのだが、御大特有のハイセンスな言い回しや詩のセンスもあってか、この辺すら理解しきれずにネタにする人間も多いのが余計に混乱に拍車をかけている。そもそも流れた場面でギリギリの心情を抱くのはシャアなので……

*15 R-2ザク幻の五機目であり、下地の特殊塗料剥き出しなために赤い

*16 徳間書店版逆シャア小説版のこと。

*17 今で言えばメンヘラ、軽いヤンデレと呼んでも差し支えない

*18 シャアを明らかに強く慕っているし、幼い頃から接していたと思われるので当然のことである

*19 とは言っても、地球圏に帰ってみたら「シャアがジオンの息子でザビ家へ報復を企んでいた」と言う情報が一般にまで出回っていたので、ザビ家を旗頭にするアクシズに帰ったらほぼ間違いなく消される立場になっていた。

*20 それとは別に連邦政府高官への賄賂も送っている。もちろんこちらは公開されていない。

*21 シャアのララァへの依存の深さが見えるが、逆にアムロは、夢に現れるララァの幻影を疎むなど、ララァの存在を乗り越えようとしていた。二人の変化・成長の格差がここにも見える。一応脱出ポット射出後の会話でも地球と人類に対して言及していたあたり扱いが軽いだけで方便も全てが嘘ではなかった模様。

*22 このセリフの直後、まだかろうじて対話を試みていたアムロが完全にシャアに対して愛想をつかし「そうかい!」と呆れと失望の混じったような一言と共にシャアを完全に殺しにかかり、サザビーの脱出ポッドを掴むまで会話をしなくなる上、ラストではシャアに勝ち逃げだけはさせないとばかりに落ちるアクシズに埋め込んで押し返そうとする等、一見すると心中のような行動に及んでいる

*23 1988年の『逆襲のシャア』を特集した際の月刊ニュータイプ誌で「アムロもシャアも死んでいく」と予告されていた。

*24 なお、かき上げてオールバックになっていた前髪はマチュが壁に激突しそうになったのを庇った際の衝撃で元に戻った。

*25 そもそも『GQuuuuuuX』世界のシャアはララァとの交流がない状態なので、GQシャアから見れば「知らない女が自分を生かそうとしているのはわかるが、なんか変な執着してくる」という状況である。自分への配慮は理解しているので「元の世界に返してやろう」と考えてるだけでもまだ優しい方だろう。

*26 実際、シャアはそれなりのカリスマがあり人を導く能力はあるが、逆シャアのように暴走してしまっている。

*27 とはいえ、シャリアは直前までキシリア護衛のギャン部隊と交戦していたため、若干疲労していたのに加え機体のキケロガも推進剤など相当に消耗とも思われる……が、当のシャアは数年のブランクがあると思われる状態で未整備かつ型落ちしているはずの赤いガンダムに乗り込んで、武装はハンデレベルで、そもそも完全に油断している時に不意打ちを当然のように回避するという頭のおかしい事をやってのけている。

*28 『機動戦士ガンダム』ではザビ家の面々はこれに該当する。

*29 というか、ファルメル/シャア専用ムサイ自体元々ドズルの座乗艦だったのをルウム戦役の功績を讃えて少佐への昇進と同時にシャアに与えられたものなので、普通はシャアが艦長を務めるのが筋である

*30 この構想が先延ばしされていったに過ぎないのは『ZZ』と『逆襲のシャア』を見ても解る筈。シャアどころかアムロも死ぬ予定だったのを止められたから続編が増えたに過ぎず、その意味でもやはり世界観の根底、別格的な立ち位置のキャラクターなのが解る。

*31 「シュウジの事が好きなムーブしてるくせにシャアにときめくのかよ」という視聴者からの意見もあったが、「あのイケメンにあんな庇い方されてときめかない女はいない」というツッコミもあった。さもありなん。

*32 カミーユもTV版では「本当に排除しなければならないのは、地球の重力に魂をひかれた人間達だろう!」と直後に大量虐殺こそ否定しつつも後のシャアと大差ない事を口走っていたのが「本当に排除しなければならないのは、地球の重さと大きさを想像できないあなた達です!」と『シャアの内心を無意識に察知してシロッコ・ハマーン・シャアまとめて非難しているのでは?』と考察できそうな台詞に差し替わっている。

*33 というか、常に先読みするデキる上司のようでかっこよく聞こえるのだが、本編からして「補給を待たずに出撃することを指摘されたことへの返し」であり全然カッコよくない。他にもガルマ謀殺、サイコフレーム流出、『GQuuuuuuX』でのソロモン落とし阻止妨害など、結構思い付きで行動することも多いため、近年は『ガンダムさん』のこのギャグも「笑い話では済まないのでは?」というファンからの感想も多い。ガルマを殺せば後から滅茶苦茶後悔する羽目になり(結果的にララァと出会えたが)、サイコフレームを横流ししたら苦戦を強いられるなど、自分の首を締めることもしばしば。『GQuuuuuuX』では完全に思いつきで大量虐殺に乗っかったため危うく大惨事になるところだった。

*34 パロディでは敵の攻撃を避けながら嘲笑のように使われるセリフだが、実際のところはガンダムの性能にビビり散らすスレンダーへの叱咤と激励。シャア自身、このセリフの場面では冷や汗を流しながらで余裕はまったくなく、さらに直後にスレンダーが一撃で撃墜された際にはその威力に驚愕している。

*35 「顧客を失ったアナハイムに回させた」とのことで、「艦内レイアウトは連邦軍(統合軍)仕様」という発言も加味すると、建造完了した後にアムロとブライトがOZのクーデターで拘束・サイド3で軟禁状態となり納入先が無くなって宙吊り状態になっていたものと思われる。この後「OZのクーデター後にアナハイムはネオジオンに売り込みをかけてきた」とシャアが明かしており、直接的な登場こそしないがアナハイムはやはり死の商人を満喫していた。ただ原作を考えるとザンスカールには協力していないと思われ、地上に開発拠点を持ちフォン・ブラウンの工場を接収していたOZには反感もあったようでシャアとの交渉でフォン・ブラウンを解放してくれればフォン・ブラウンの統合軍用の生産ラインもネオジオンに回す事を了承するなど、結果的に本作ではアナハイムが全面的に自軍側になっている。

*36 もちろん「地球潰しではないのなら協力してもいい」と最低限の線引きはしている。

*37 比較的連邦軍仕様に馴染みがあり、ブライトへの敵意も薄いであろう旧エゥーゴの構成員から選抜していたのかもしれない。

*38 なお、その際アクシズ落としが失敗したことは嘲笑したが、ファブラ・フォーレスの余波に巻き込まれるなどで亡くなった将兵については「その将兵やその遺族には申し訳ないが、自業自得だ」と一応配慮はしている

*39 ちなみにジュドーとは原作で直接かかわってないためアムロ達に比べると絡みは少ないが、彼からも終盤に「戦争が終わった後にまた同じことをやるつもりなら俺もあんたを止める側に回る」と釘を刺されている

*40 シャアルート44話において本人の口から「UC」じみた展開になることに対して否定的な辺りからうかがえる。