ザクⅡ

登録日:2012/01/02 Mon 23:59:37
更新日:2019/08/07 Wed 06:42:21
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やってやる!いくら装甲が厚くたって・・・!
見せてもらおうか、連邦軍のMSの性能とやらを!


ザクⅡとは、ジオン公国軍が開発した量産型MSである。
MSならではの優れた汎用性と運動性により従来兵器を擁する連邦軍を圧倒し、一年戦争序盤のジオン軍の快進撃の立役者となった。

モデルは恐らくゼロ戦
また、一部設定にはⅣ号戦車が参考にされている。
名前は歩兵の歩く音(ザク、ザク、ザク)から取られているとされている。

『機動戦士ガンダム』以前のロボットアニメにおいて、敵役ロボは巨大ヒーローものの怪獣の延長上にある存在であったが、
本機は「兵器=戦場で兵士が使う道具」として描かれ、そのデザインも「機械仕掛けの巨人兵士」というイメージでまとめられている。
本格的ミリタリーアクションとしての要素を持ったロボットアニメとして一世を風靡したガンダムの個性を象徴する、ロボットアニメの歴史を変えた敵役ロボである。



●スペック(F型)
全高:17.5m
重量:56.2t(67.1t)
出力:976kw
推力:43,300kg
装甲:超硬スチール合金



●概要
独立戦争開戦の準備を進めていたジオン軍は、世界初の実戦型MSザクⅠ(旧ザク、旧型ザク)を開発、量産した。
しかし最初期の機体なためにトラブルや運用面での問題も多く、早々に後継機の開発が行われ、その結果完成したのがこちらのザクⅡである。
本機はザクⅠをベースとしながらも実際の運用で得られたデータを基に、内蔵されていた動力パイプの再配置や格闘戦用装備ヒートホークの搭載などの改良が加えられ、兵器としての完成度や信頼性が格段に高められた。
また、ザクⅠとほぼ同じ操縦方式であったためか機種転換も比較的容易に行えたのもポイント。
こうして完成した本機は大量に生産され、ジオン公国は開戦へと踏み切るのであった。



●実戦
開戦と同時に投入された本機は、一週間戦争やルウム戦役において連邦軍艦隊を圧倒。
MSの威力を見せ付け、それまでの兵器体系を大きく塗り替えた。
かつて航空機が大艦巨砲主義を過去の遺物としたように…

しかし「V作戦」発動により完成したガンダムを始めとする連邦軍の新型MSが登場してくると状況は一転、旧式化の一途を辿る。

よって、機動戦士ガンダム劇中においての役割は

やられ役

である。

また、宇宙戦闘では活躍したものの、地上戦では関節部にかかる負荷が無視できないレベルで高く、機動力も思うようにはいかなかった。
そのため、ザクに代わる地上用MSは開戦前から開発が始まっている。

また、いくらザクでも連邦軍主力・61式戦車の誇る150mm連装砲の火力は脅威であり、
さらに戦争中盤からは連邦側が既存兵器によるMSへの対策を編み出してきたため、戦場のいたるところで撃破されるザクが増えてきた。*1
…もっともこれらのケースも「こちらに有利な地点で待ち伏せして集中砲撃」が基本であり連邦側の犠牲者も少なくなく、やはりまともにぶつかるのは無謀な相手だったのは事実ではあったようだ。

だが、連邦軍がいよいよ本格的量産MSジムの生産・配備に踏み切ると、ザクの優位はあっという間に急落していった。

が、基本設計は優秀であり、終戦までリック・ドムなどとともに実質的な主力機であり続けた。
後継機たるゲルググの開発が難航したことや、MSの生産能力そのものが落ちていて旧式のザクでも使わなければならなかったという理由も大きいが、
それでもジオン公国軍を最後まで支え続けた存在感は無視できるものではない。

パイロットの腕次第ではジムとも互角以上に渡り合い、ア・バオア・クー攻防戦においても多数の機体が投入されている。
むしろ、キシリアによると後継機であるリック・ドムやゲルググよりも活躍していたようだ。
当時のMSのなかでは旧式かつ非力なほうであるザクがこれほど活躍できたのには、一年戦争終盤には腕利きパイロットがザクに好んで搭乗したという理由も大きい。
(機体性能よりもパイロットの腕でゲルググやリック・ドムより活躍した、と言い換えてもいい)
だが、それでも歴戦のエースパイロット達が専用のリック・ドムやゲルググを受領し戦果を挙げている事からわかるように、これはザクがドムやゲルググより優れていたから……といった話ではない。

当時のジオンのMSは機種ごとに操縦系統が異なり、乗り換えには機種転換訓練を必要とした*2
しかし当時のジオンは連邦の反撃により、軍の再編成や訓練のための時間を用意することができなかった。
結果として多くのベテランパイロットは、いくら高性能でもザクとは操作性の異なるドムやゲルググを忌避し、慣れ親しんだザクに乗ることを選んだ。
逆にリック・ドムやゲルググには、とりあえずの戦力として新兵や学徒動員兵等訓練を終えたばかりで実戦経験もほとんどない少年兵たちが配備され、結果としてザクとそのほかのMSで パイロットの質に大きな格差ができてしまった というのが実情。
更に新兵や学徒動員兵の中でもパイロット適性の高い者は古参兵との連携を期待して、ドムやゲルググではなくザクを与えられていた。

それによってザクの練度は上がったが、他の機体の練度は落ちてしまった。
ザクの活躍とはゲルググ、ドムの不振と表裏一体だったのである。


ともかく、一年戦争を通して「ジオンの顔」だったこの機体が後世に残した影響は大きく、「ジオン=ザク」のイメージが定着し、デザインを組織の求心力向上に利用されたりもした。
また、この機体以降のジオン軍の指揮官機や隊長機にはマルチ・ブレード・アンテナや角飾りを装備することが伝統となった。



●派生/発展機
ここでは直系の機体のみ記す。
詳しくはザクⅡの派生機一覧も参照。

  • A型(MS-06A)
最初期の量産機。
ザクⅠからの過渡期のため、肩のシールドとスパイクが無い。
すぐに下記のC型に取って変わられたため大した数は生産されず、もっぱら実習訓練用に用いられた。
バズーカの弾が先込め式等後々のMSの装備から考えると特異な面が多い。
生産数が非常に少なかったが実戦で使われる事が殆ど無かったためか戦後も実機が現存している。


  • C型(MS-06C)
初期量産機。
キシリアの進言で対MS戦を意識しシールドやスパイクが取り付けられ、ヒートホークが装備された。
そして本機種最大の目玉は核弾頭を通常兵器として搭載していた点。核攻撃用の機体は肩を赤く塗られていた
外見的には普通のザクだが、自分の撃った核バズーカの放射能で自滅しないよう、対放射能装備を持つためデブ気味。
大戦初期の一週間戦争等に参戦したジオン軍で名を馳せたエースパイロットの多くは、本機を使用して多大な戦果を挙げた。
最も著名なのはレビル将軍を捕虜にしたガイア、オルテガ、マッシュの3人からなる黒い三連星。

一年戦争のザクシリーズで最も敵を撃破した機体であるとともに、
軍人・民間人問わず最も多くの人間を虐殺し、最も多くのコロニーを破壊し、コロニーを落として地球そのものに破滅的損害を与えた血の機体。

またコロニー落としの時は重機としても使われたのだが、稼働時間延長のために冷却タンクや燃料タンクをさらに背負ったところ、
ただでさえ鈍重なのがさらに動きにくくなり、連邦艦隊の砲撃でかなりの機体が宇宙の藻屑になってしまったらしい。
一週間戦争で「旧式の連邦艦隊を圧倒した」割に、ジオン側の開戦前からのベテランパイロットが多く戦死してしまったのはこれが原因。



  • F型(MS-06F)
中期量産型
本編で出てきた機体は大体こいつ。
単に「ザク」と言えば大体この型。
耐放射能装備を排除したからか、C型から30t以上の軽量化に成功しており、C型の問題点だった運動性が向上している。
また、その気になれば地上(コロニー内部)でも問題なく使用できる。
著名なパイロットは白狼ことシン・マツナガ中尉、真紅の稲妻ジョニー・ライデン大尉、そしてガンダムにアムロを乗せる元凶となったジーン伍長など。


  • FS型(MS-06FS)
指揮官用に開発されたF型のカスタム機で頭部に40mmバルカン砲を装備し、マルチ・ブレード・アンテナを標準装備している。
ただ、このアンテナは機能しないただの飾りである機体が多かった。
主に小隊長から中隊長クラスに配備された。
地球方面軍指令ガルマ・ザビ大佐の茶色の機体が有名。


  • J型(MS-06J)
F型から宇宙戦用装備を排除したタイプ。陸戦型ザクⅡとも。
区別がつきにくいが、地上に居るザクは大体こいつらという認識で問題ない。
マゼラ・トップ砲やミサイルポッドも使う。
また対人用兵器Sマインも装備。
グフとは違う

宇宙用の装備がないため、宇宙では溺れる。その場合ボールのエサ。かつての設定では短時間程度なら宇宙でも使えるはずだったのだが……
マイナーチェンジタイプに東部方面用のJC型(MS-06JC)がある。
著名なパイロットは北米キャリフォルニアベース所属キリー・ギャレット。


  • F2型(MS-06F-2)
後期生産型。0083に登場
統合整備計画に沿って開発された第二期生産型。
対MS戦を目的とした改良が施され、優秀な性能となっている。
カタログスペック上はグフとほぼ互角。
戦後はデラーズ・フリートや接収した連邦軍によって運用され、主にソロモン、及びアフリカ方面軍に配備された。

クリーム色の連邦仕様や緑のデラーズ軍仕様、茶色のキンバライト基地所属機など、カラーリングの豊富な機体でもある。
またキンバライド基地所属機にはアップリケアーマーを頭部に施した機体やバックパック両脇にブースター(見た目は小型ロケットに近い)を追加した機体、パーツの共食いで上半身と下半身の色が異なる機体が存在した。

ノイエン・ビッター専用機はバックパックを中心に改修が施されている。


  • FZ型(MS-06FZ)
最終量産型。
詳しくはザクⅡ改を参照。


  • S型(MS-06S)
俗に指揮官用と言われる、マルチ・ブレード・アンテナ(こちらはほとんどの機体が機能していた)を標準装備した、熟練パイロット向けのカスタム機。
通常のザクより推力が30%アップしたじゃじゃ馬であり、ベテラン以外に乗りこなせなかった為に中隊長クラスや熟練パイロットに配備された。
有名な使用者は赤い彗星シャア・アズナブル少佐



この他にも多数の派生機を持つ。

後継機としては

などが挙げられる。



  • ボルジャーノン
∀ガンダムに登場。ルジャーノ・ミリシャが発掘・使用する。
外見はザクによく似ているが、ホバー機能があることなどからおそらく再生産された機体と思われる。

黒歴史の映像を見たルジャーノ兵の『ギャバン隊長!ボルジャーノンはいつの時代も大活躍ですぜ!』は、言い替えればいつの時代もザクは大活躍ということに他ならない。
まさに黒歴史すらも超えた名機中の名機といえる。



また、汎用性の高さから多彩な携行火器、オプション武装が開発されている

武装
  • ヒートホーク(白兵戦用の)
  • 120mmザクマシンガン
  • 280mmザクバズーカ
  • ザクバズーカ(核弾頭仕様)
  • mmp80(90mm)マシンガン
  • ショットガン
  • 腕部及び脚部装着型ミサイルポッド
  • アサルトライフル
  • クラッカー(ザク用の手榴弾)
  • スタン、ヒート、スモーク等各種グレネード
  • マゼラ・トップ砲



ガンプラ
ガンダムを代表する機体であるのと大体シャア専用ザクⅡが立体化するためその金型流用で一般機の立体化率も高く、
1/144、FG、HG08小隊、HGUC、MG、PG、メガサイズ、RG……
といったように数多くの種類が発売されている。
バリエーションも含めればかなりの数になる。




「ザクはジオンの誇りだ。その項目を追記・修正しないとは…断じて許さん」


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