HGオールガンダムプロジェクト

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HGオールガンダムプロジェクト - (2016/12/15 (木) 16:04:03) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/05/25 (Sun) 13:30:00
更新日:2022/12/17 Sat 20:34:27
所要時間:約 9 分で読めます




HGオールガンダムプロジェクトとは、2013年に始まったガンプラの企画である。
ガンダムビルドファイターズの放映と並行するような形で展開された。
両者は密接に関係しており、HGBFビルドストライクガンダムとHGCEストライクガンダムの金型の共用が代表的な例。
尚、本項目ではビルダーズパーツHD及びシステムウェポン、システムベースについても記載する。

  • ラインナップ

  • 概要
ガンキャノンから始まったHGUCシリーズは途中で多少のネタ切れ感を出しつつも、ガンダムUCという新しい弾や
宇宙世紀以外のラインナップ(HGFC、HGAWなど)で活路を見出し続けてきた人気シリーズである。
ただし最初にRX-78-2ガンダムが出たのが21作目ということからもわかるとおり、主役機のガンダム系列は割と出し惜しみしてきた。
これはシリーズの弾切れを避け、間にメジャーマイナーどころを多く出すことを目論んだためと思われる。
そのため未だにラインナップに加わっていない主役機好きにとってはいつかはと期待しつつも気長に待つシリーズであった。


だが2013年、「ビルドファイターズ」のお披露目と共に発表されたHGの発売予定表は、キット化に恵まれてこなかった主役機で占められていた。
MGが散々な出来だったF91は念願の初1/144化、MGではEW版ばかり出ていたウイングゼロはまさかのテレビ版をチョイスといった具合に、
これまでのガンプラ展開に不満だった層に応えるかのようなラインナップだったのである。
該当するシリーズのファンは歓喜し、「流石バンダイ」「バンダイはやればできる子だと信じていました」と絶賛したのだが……。

  • 評価点&問題点
何よりも評価できるのはそのラインナップだったということは前述したとおりだが、その他にも良い点はあった。
まずは現代の進化した技術を使った変態的なまでの可動範囲。その恩恵によってポーズつけが自由自在である。
また従来のABSと切り替わるように採用された新型の軟質プラスチックは、白濁しやすい欠点はあるものの割と好評である。
ギミックも存分に再現されており、ウイングガンダムのシールドの折れ方など再現度は高い。


しかし問題は「共通関節」にあった。
ユーザーが組み換えやすくなることを考えて採用したのだろうが、いかんせん15m級の機体と18m級の機体に同じものを使うのは無理があった。
そのため特にヴィクトリーガンダムは手足のバランスが取れていない。
また共通関節を使う都合からかF91はMGでも指摘されていた丸みを帯びたデザインを再現していない点がそのまま引き継がれている。
そして価格を抑えるためか手首については握り手と武器持ち手しかつかなくなり、せっかく素晴らしい可動範囲を持ちながら
平手が無いことであまりかっこいいポーズをつけられないというジレンマが発生してしまったのである。


現時点で一番最後に発売された∀ガンダムではそれまでとは一転して表情豊かな平手が付属し
ポリキャップを「PC-002」からHGUCグフカスタム等に採用された「PC-001A」へ差し戻すことで特徴的な関節と丸みを帯びたデザインを再現することに成功した。
しかも∀の構造を考慮し、通常のグレーのものではなく唯一白いポリキャップを採用している。
プロジェクトの〆でありながらその理念を根幹から否定するような仕様となってしまっている。もちろん素晴らしい出来である。


と、パチ組み派からはかなり批判が目立つ結果となってしまったが、結局の所、立体化してくれただけで嬉しいという人もいる。
デザインが嫌なら改造すればいいというモデラー寄りの意見もあるので、それそれの考え方次第だろう。
このシリーズの組立の難易度は下がっているので、難しそうと尻込みする人にもチャレンジしていただきたいシリーズではある。
お値段も大体1500円前後、場所によっては1000円以下で買えるのでとてもリーズナブル。
サイズも大体大人の平手からはみ出る程度で、そこまでデカい物もないので置く場所にも困らないだろう。


結果的にビルドファイターズの人気の影に隠れてしまい、未だ立体化されていない(旧キットしかない)主役機たちを残し
HGオールガンダムプロジェクトは一つの区切りを迎えた。

とはいえ、その後もガンダムエアマスターやZII、G-セルフといった主役機やMSVが発売されている。
また、クロスボーンガンダム魔王のランナー配置から予想されていたが、クロスボーンガンダムX1の発売も決定。
俺たちのバンダイがX3をプレバン限定なんて真似をするわけがない
Gのレコンギスタやビルドファイターズトライの放送も始まったので、上記の問題をクリアした上でプロジェクトが再開されることを予想&希望されている。



さて、前述の問題点の一つとしてあげられた平手がないという点だが、一応解決策はある。

一つは旧キットや別のキットから流用。
これは再販されていれば可能だが、ちと難しい。
というか再販が不定期。

二つ目はB-CLUB等のレジン製改造キット等を使用する方法。
ただ、これは塗装が必要だったりするものがあったりするのでパチ組派には厳しい。
更に価格が高いという難点がある。

三つ目は別売りのガンプラ公式改造パーツであるビルダーズパーツHDシリーズの使用。
これが現時点で最も確実な方法と思われる。

…とか言っていたら、なんとビルドカスタムシリーズとして「次元ビルドナックル角」が発売。
1/144スケールオンリーだがビルドバーニングガンダムと同仕様の拳、武器持ち手、表情が付いた平手が
S、M、Lの3サイズ入った「一体バンダイどうしちゃったの」と言わんばかりのお得なセットである。
「丸」の発売も決定したのでジオニスト諸兄や「初代ガンダムは丸指だろ」派な方も安心である。

せっかくなのでビルダーズパーツHDシリーズについて説明しよう。
このビルダーズパーツHDシリーズ、ビルドファイターズと同時期に発売されたシリーズであり、その内容も……

  • サイトレンズ(ザクのモノアイやらガンダムのビームライフルのサイトとかのアレ。無色、グリーン、ピンクの3色)
  • 手(連邦・ジオン両方有り。01の連邦、02のジオンは其々1/100と1/144あり。03は連邦sサイズ、04は連邦Lサイズ。色つきのも発売)
  • バーニア(01、02、03の三種類。01のみ1/100スケールと1/144スケールあり)
  • エフェクトパーツ(ビームやバーニヤのエフェクト。1/144と1/100あり)
  • スパイク(ザクの肩のアレとか、1/144と1/100あり)
  • ブレード(早い話がV字アンテナや隊長ザクのアンテナ)
  • スラスター
  • プロペラントタンク
  • 人(ご丁重に1/144と1/100の二種類有り)
  • パネル(装甲板とか)
  • レドーム
  • エンブレムレリーフ
  • ディティールパーツ(ハイメガキャノンやフック等)
  • パイプ(ジオン系MSによくあるアレ)
  • ウィング
  • キャノン(キャノン砲に手持ちのハンドグレネード、着脱可能なミサイル付きの二連装ミサイルランチャーのセット)
  • ランチャー(三連装ミサイルランチャーと鞘付きの日本刀風ブレードのセット。ぶっちゃけ日本刀の方が目立ってる)
  • ファンネル(着脱可能のファンネルが三つ付いたファンネルコンテナとキュベレイ風ファンネルコンテナのセット)
  • MSソード(大小MS用ソードと装着パーツのセット)
  • アーマー(パネルを強化したようなもの)
  • 局地戦向け強化パーツ(陸戦向け強化のグランド、水中戦用のマリン)

……と、こちらも中々のラインナップ。
お値段も大体5~600円前後とやっぱり懐に優しい。
場所によってはワンコインで買えることも。
成型色はライトグレー一色だが塗装しやすく、合わせ目もモールドとして目立たなくさせる工夫も施されている。
後になって色違いのバリエーションも展開された。無塗装派の人はこちらを選ぶのも手だろう。
色によってはウェルドライン(成型時に発生する筋状の模様)が目立つのは内緒だ。
武器系統、キャノンやランチャー、ファンネルとかはHGBCシリーズのガンプラバトルアームアームズやスカルウェポン、パワードアームズパワーダーやボールデンアームアームズのアーム系統との相性が良い。

……何、コトブキヤのMSGの方が安いしラインナップも豊富だって?
こまけぇこたぁいいんだよ!!
ていうか、コトブキヤMSGとかWAVEのパーツ各種への対抗馬ですし、歴史もあちらの方が長いし…。
モノによっては3ミリジョイントで付けたり外したりできるのもあれば要接着剤というのもあったり、パーツのモールドが煩くて組み合わせるキットを選ぶ、などの問題点も。
あと、一度品切れになると中々再生産されないなど。特にハンドパーツの連邦Sサイズとパイプはネット販売や規模の大きい店舗では再版されてもあっという間に売り切れる。
それ故にこのビルダーズパーツが無い時にコトブキヤMSGとかWAVEなど他社ブランドを使う人も普通に多かったりする。
あと、やはり他キットのパーツとか。


また、システムウェポンなんてのもある。
こちらはハイクオリティな武器二種類(組立済)+武器のバージョン違いを再現するためのパーツ&ウェポンラック&ハンドパーツのセットとなっておりこれまでに9種類発売されており、さらに1種類発売される事になっている。

  • ラインナップ

001 ユニコーンガンダムのビームガトリングとザク系MSのザクマシンガン
002 ゲルググ系MSのビームライフルとザク系MSのヒートホーク
003 ガンダム試作1号機のビームライフルと陸戦型ガンダム系のシールド
004 ジム・スナイパーII(WD)とかが使っていたロングレンジビームライフルとグフのヒートソード
005 ガンダム5号機のジャイアントガトリングとガンダム系MSのシールド
006 ジオン系MSのラケーテン・バズとザク系MSのザクシールド
007 シナンジュのバズーカとジム・ストライカーのツインビームスピア
008 Zガンダムのハイパーメガランチャーとジム系MSのビームスプレーガン
009 THE ORIGINジオンのザクバズーカC1型、D1型
010 ガンダムSEEDのストライクバズーカ、ビームライフル

何というか……濃いラインナップである。
そして、物凄くカオスな箱の装備例。
ガンダムビルドファイターズでも003のビームライフルを組みかえたものがハイパーメガランチャーとセイが言わしめる破壊力を見せている。
半完成品ゆえのクオリティと発想次第で組みかえる事が可能な、まさにガンプラは自由と言える一品ではないかと思われる。

しかし、お値段が1200円前後と下手なHGが買えるほどの高額。
しかも仕上げの悪さ(ゲート処理の甘さ)も批判対象。
更に、ウェポンラックとか要らないから、組立済にしなくていいいから安くしてくれというユーザーの声多数。


他にも、HG(1/144サイズ)のMS等を飾るためのシステムベースなんてのもある。
システムベース001は通常のグレー、ガンメタル色、ホワイトの三色がラインナップされている。
幅の調節も可能なので入らないキットはそう多くないだろうが、上下の高さは変えられないので、キットによっては上の空間が余ることがあるのは気をつけたいところ。

これらを踏まえると、バンダイもかなりこのシリーズに力を入れていることがわかる。


余談
システムウェポン003のMk-II用ビームライフルのパーツを組み替えるとゼフィランサスがドラマCDとかで使っていたロングライフルに、陸ガン用シールドのパーツを組み替えると、ジム・ストライカーのスパイクシールドや外伝等で登場したクロー付きシールドになる。


追記・修正はオールガンダムプロジェクトで出して欲しい機体を思い浮かべながらお願いします。


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