FINAL FANTASY Ⅱ

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FINAL FANTASY Ⅱ - (2021/02/17 (水) 17:05:50) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/02/10(木) 23:52:32
更新日:2024/03/07 Thu 09:26:12
所要時間:約 5 分で読めます




遥か彼方の世界において・・・・長く続いていた平和が今終わりを告げた
パラメキア帝国の皇帝は魔界から魔物を
呼び出し世界征服に乗り出したのである

これに対し反乱軍はフィン王国で
立ち上がったが帝国の総攻撃に遭い
城を奪われ辺境の町アルテアへと
撤退を余儀なくされた

ここフィン王国に住む4人の若者たちも
敵の攻撃によって両親を失い
執拗な敵の追っ手から逃げ続けていた・・・・



スクウェアが1988年12月17日にファミコンで発売したRPG。後に色んなハードでリメイク、配信した。

誤植と全滅から始まり、複雑なシステムと戦記物のシナリオはゲーム業界に衝撃を与えた。

FINAL FANTASYシリーズの2作目だがクリスタルはあまり重要では無い。
(ミシディアの塔(および封印の部屋)の宝玉4個が、それぞれ4属性のクリスタルになっている程度)

FFの常連のボム、ベヒーモス*1モルボル、FFシリーズでわりとお馴染みの鉄巨人は本作が初登場。

河津秋敏が大きく関わった最初の作品だが既に彼のゲームでありがちな独創的で複雑なシステム、数々の迷言が存在する。

ただしGBA版以降だと大半が台詞変更されているので注意。

以下本作の名(迷)言
(プロローグにて)撤退しなければ ならかった
「貴様ら反乱軍だな!」
「ばくはしましょう」
「……ゴクッ……」
「いいじゃないか!ただだし」
「うわー死にたくねーよー」
「いや、俺達が自分で決着を着けるよ」
「君のお父さんになってもいいかな?」
「この世を支配する物は何か?それは力だ!!」
「身の程知らずの蛆虫めが!死ね!!」
「ウボァー」
「俺達は 色んなことを知りすぎた… もう 昔には 帰れない……」

後に河津と共にシナリオに携わった寺田憲史が本作の小説を執筆。
皇帝の名前がマティウスだったり幼馴染みの女の子が全裸で襲いかかったりする。

ストーリーが重視されるFFシリーズにおいて、無個性主人公を脱した初の作品でもある。
またFC時代のRPGらしくイベント進行自体は一本道だが、序盤から地続きで移動できる場所は多い。
序盤にキャラクターを鍛えてさっさとミシディアで魔法や武器を購入するなど、自由度は比較的高い。
ちなみにストーリーにおいては映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている部分が多く見られるという意見もある*2


◆斬新すぎるシステムの数々

2作目で早くもレベル制を廃止、戦闘で行った行動でステータスが上がる成長システムを採用。
この同じ武器や魔法を使い続けると強くなる熟練度システムは後のサガシリーズで採用された成長システムになっている。
装備する武器もキャラクターごとに制限はないので剣でも槍でも、または素手で殴るというのも自由。素手にも熟練度が存在している。
また「盾」も武器カテゴリ扱いになっており、防御力は上がらない代わりに回避率が上がり、持って戦うことで熟練度によって成長する。
このためキャラクターに「職業(クラス)」の概念はなく、やり込んだ行動に合わせて順次役割が決まっていく。
さらに各キャラには『利き手』という設定があり、利き手に武器を装備すると攻撃力がアップする。盾は利き手の反対に持つのが基本。
もちろん両手で武器を持って二刀流ということもできる。ただし弓のみは両手武器扱い。

また本作から前列・後列という区別が生まれた。後列にいれば物理攻撃を受けづらいが、こちらも攻撃が当たらない。
その代わりに弓だけは唯一後列から攻撃が可能な武器であり、HPの低いキャラはこれか魔法で対応する。
この距離概念は味方だけではなく敵側にもあり、後列にいる敵は基本的に魔法以外で攻撃することはできない。
手前の前列にいる敵を全滅させることで、直接攻撃が届くようになる。(味方側の前列がやられても、後列キャラが強制的に前列になる)

尚、本作でも魔法は魔法屋で売られている物を購入する形式だが、前作とは違い『本』という形になっている。
フィールドでこの本を使う事で誰でもどの魔法も覚えることができるが、こちらも熟練度制になっておりレベル1では微弱な効果しかない。
そのためどんな強力な魔法も最初は貧弱である代わりに、今回は熟練度=消費MPであるため、最大でも消費P16と唱えやすい。(前作は回数制で制限が厳しかった)
この魔法の本は装備画面のアイテム欄に入れておくと、戦闘中に消費アイテムとして使うことができる。
本は消えてしまうが、代わりに発動する魔法は熟練度6~8といったそこそこのレベルなので、序盤で切り札に用いるのも一興。
ただし発動する魔法の効果は普通に唱えるのと同様、使用者の知性や精神による影響を受けるので、過信は禁物。
またバグ技で武器欄に装備させることもできるが、セーブデータが吹っ飛ぶ場合がある。
…次作FF3の学者が本のカドで敵をぶん殴るのはこのバグから来たものだろうか?


◆◆相反するステータスの増減

  • HPが減ればHPの上限が上がり、MPが下がればMPの上限が上がる。
  • 戦闘中に武器を使えば武器のレベルと共に「力」や「体力」が上がる。
  • 魔法を使えば使用した魔法のレベルと「知性」「精神」が上がる。
…という自由度の高い成長システムを取っている。
ただし「力」が上がると「知性」が下がるし、「精神」が上がれば「力」が下がるという、独特過ぎるデメリットが付きまとう。
要するに武器で殴りまくり斬りまくりすれば力は上がるが頭は悪くなり、脳筋キャラができあがる。
黒魔法に頼って薙ぎ払っていけば知性は上がるが体力が下がり、天才ヒョロガリになってしまう。
主人公がバランスタイプなのに弱く感じるのもこのせいであり、万能キャラは作れないように調整されている。
一応、上がる時に必ず反対側が下がるわけではないので、とんでもない時間を掛ければ万能最強キャラも目指せなくはないが…。
基本的にはそれぞれの得意分野を決めて、その道を究めていくという育成方針を心掛ける必要がある。

初期パラメータにはそれぞれ個性があるが、育成が進めばその差は意味が小さくなっていく。
なので、キャラの役割分担はそれ以外の特性*3で割り当てていく方が最終的に有利になる。


◆◆回避率至上主義

本作独特のゲームバランスにして大仕掛け。
初期の攻略本にはこれが載っておらず、終盤に突然牙をむくため当時のプレイヤー達を困惑&悶絶させた。

本作は回避率とそれの基本値になる素早さが非常に重要な存在で、回避率は行動の速さ、攻撃回避、逃走、先制攻撃に関わる。
重要すぎにも程がある。回避率を装備で高くすれば素早さも自然に成長するため回避率を下げる重装備はハズレ扱いされている。
被弾ヒット数が減れば自然に被ダメージも減るしね。
  • 回避率を、「素早さ」から装備の重さを引いた最終的な動きの速さと考えれば逃走や先制攻撃に関わるのはわかる。
    だが盾を持って重くなったはずなのに回避率アップで逃走や先制攻撃が有利になるというのはどういう事なの。

+ もう少し詳しい説明
回避率は「5-68%」などという形で表示される。

頭の「5」は回避レベル。敵の攻撃に回避を試みる判定の回数の事で、敵の攻撃回数がこれを上回っていると
その差分は確定で食らう。回避レベルは「敵の「たたかう」の対象になる」事を重ねる事で上がるため、戦闘を重ねれば勝手に上がっていく。
ちなみにブリンクの魔法はこの回避レベルを上げるという効果なので、回避率が低いと結局ムダだったりする。

後の「68%」が回避率で、回避判定に成功する確率。前述通り、先制攻撃や「にげる」の成功率、攻撃の順番も決定する。
たとえ回避レベルが高くても、これが低いと何回回避判定しても食らうばかりである。
回避率は素早さと装備品の回避率プラス値、そして重さで決まる。

回避率の基礎値を決める素早さのパラメータは
「回避率が高い状態で戦闘を終了する」を何度も重ねる事で上がる。
FC当時、これらの仕様は説明書も攻略本もろくに説明していなかった。

後述のパーティーアタックでHPを上げ、重装備の属性耐性を活かす事で中~後半までは普通に進む事も出来るのだが、最終盤になると通常攻撃に追加効果を持つ敵*4が急増する。
この追加効果は属性耐性では防げない(リボンも無駄)ので、素早さ値と盾の熟練度を高め、全よけするしか対処法が無いのである。
ようするにいかに防御力が高かろうが耐性が多かろうが何の意味もないのである。源氏シリーズなどもってのほか。
更にダメージはHP割合タイプなどになり、HPが確定で満タンになる魔法がない(最高レベルのケアルでも不可能)のでHPが高ければ高いほど戦闘不能者は戦線復帰が絶望的になる素敵仕様。
逆に回避率さえ維持すればHPは3桁台でクリア可能*5
ラストダンジョンのモルボルグレート・クアール・デスライダーの三巨頭は強い雑魚(ゲーム)の典型例として未だに語り草である。

◆◆罠だらけの魔法干渉

装備品には隠しステータスの魔法干渉値(魔法妨害率とも)があり、高いほど使用者の魔法の性能が下がる。
重い金属防具はこの干渉値が軒並み高いため、特に後列の魔法担当にとっては禁忌。
  • 「~のよろい」「~のかぶと」「~のこて」などが名に付く防具は「魔法干渉&重さ」が高い重装備品扱い。
    逆に「~のむねあて」やパワーリストなどの「こて」「よろい」「かぶと」が名に付かない防具は軽装備。
  • 手に持つ武器にも魔法干渉値がある。ナイフは干渉値が低く、は高い。
    なおに魔法へのプラス効果は何もない。使用すると魔法が発動するものはあるが、基本的には殴打武器
中盤高性能の軽装防具が手に入るまで、後列の魔法担当はいっそ無装備の方がいいというレベル。
本作の魔法、特に白魔法は成長システムとの相性も良く、補助や即死*6で有用なので性能ダウンさせるのはもったいない。これも重装備の問題点だった。
ただし前列担当はを持たないといけないので、ある程度魔法妨害を背負うのはやむを得ない*7
  • 後列で魔法をフルに使うキャラを育てるなら、手には何も持たせないのが基本。
    だが前述通り回避率が行動順番に関わるので回避率は上げておきたい。たまに盾を持たせて素早さ上げをするか、
    パラメータが未成長な前半の内にナイフのレベルを上げておき、マインゴーシュを持たせるといい。
このシステムは、恐らくTRPGの影響を受けたものだろう。
装備品、特に金属製品が魔法に悪影響を与えるというシステム・世界観はTRPGの世界に時折見かけられた。
問題はそれらを何も説明なしの隠しステータスにしていた事である。

◆◆パーティーアタック

仲間に対して攻撃ができる。正確に言えば、「たたかう」も魔法も敵味方区別なくターゲットにできる。
これ自体は敵アンデッドに回復魔法をかけたり、癒しの杖で味方を殴るなど色々面白い応用が効く斬新なシステムで、後のFFの基本にもなった。
これで仲間のHPを減らす事でその仲間のHPを上げられるので攻略本でも裏技として推奨されているが、
実際はHPが高いと敵が逃げてしまうために他のステータスがあげられなくなる。
さらに後半は最大HPに比例したダメージを与えてくる敵も出てくるので本作の難易度を上げる羽目になった。攻略本の残念さが光るお話である。
なお、MPに関してはその限りではないけどねッ!
死の淵から生還することで成長する為、FF2の連中はサイヤ人なのではとも言われる(皇帝もアレだし)

◆◆その他の厳しい制限

本作では戦闘中に自由にアイテムを使う事ができない。
基本的に各キャラの「道具欄」という箇所にたった二つだけしか持てないという仕様。
合計でも1回の戦闘に8個までしか使えないということである。
こちらも前述のTRPGに影響を受けたと思われるリアリティ重視の発想と思われる。
パーティ全体での制限も厳しく、所持限界はわずか32「個」である。
一つのアイテムで一つの欄を使う、いわゆるドラクエと同じ方式を取っている。
しかもイベントアイテムも別枠ではないので、アイテム欄は常に逼迫することになる。
ドラクエには預り所システムがあるのでイベントアイテムは用済みになったら預けてしまえばいいが…。
無駄なアイテムはさっさと売るか使うかしなければならない。

◆◆ワードメモリーシステム

会話の中の重要な言葉を覚える事が出来るシステムを搭載。
その言葉について誰かに尋ねるとシナリオが進行する。
プレイヤーではなくゲームキャラが覚える必要があるが、これで取れるアイテムはいいものが多く、見返りは大きい。
誰にでも「のばら」は誰もが通る道。


◆主要登場人物

  • フリオニール
CV:小尾元政(PS/PSP版FF2)/緑川光(DFF)
本作の主人公。名台詞&迷台詞が多い。戦闘グラは前作の戦士そっくり(微妙に違う)
幼い頃に実の両親を亡くしており、マリア達の両親に拾われ、レオンハルト、マリアの義理の兄弟として育てられた。
とあるシーンのせいで童帝という不名誉な称号をもらうことに……
小説版では冷静で何にも動じない性格で出身地はサラマンド、ミシディアに住んでいた18歳の青年になっている。
FC版にはバグがあり、マリアよりもこのフリオニールの方が魔法担当として優秀*8
初期能力は平均的であり良く言えばバランスが取れているが、悪く言えば中途半端で扱いづらい。
何でも器用にこなせるが、どれも得意分野の者には及ばないといった感じ。
そもそもバグにより精神が上がりやすいということは、力が下がりやすいということ。狙われにくいので知性も高くなる。
このせいで実はそもそも戦士タイプに不向きという。パッケージでは剣を構えてるのに…。
白魔法で精神の高さを活かしつつパラディン的な剣士に育て上げると良い。こだわりが無ければ完全魔法特化がオススメ。
リメイク版ではバグが修正されているので、素直に剣士で育てよう。専用武器も剣だし。


  • マリア
CV:下屋則子(PS/PSP版FF2)/三石琴乃(DFFOO)
レオンハルトの実妹。帝国軍と気丈に戦い続ける少女。元祖FFハイレグレオタードヒロイン。
露出度が高く、巨乳。フリオニールとは義兄妹にして幼なじみの美少女。属性もりもり。
大戦艦での「ばくは しましょう!」が状況(王女ごと)と合わせて迷言に。
力と初期HPが低く、知性が高く後列で弓を装備しており「いかにも…」な感じだが、
系は武器の中で魔法干渉値が最も重い*9ので、弓のままいくと魔法が苦手になってしまう。
つまり「後列で弓と魔法」はいきなりキャラ構築失敗である。悪意の誘導か!
初めから魔力や知性があるから白魔法要員として育てがちだが、剣や槍を持って前衛で戦うのもいける。
後列なら物理攻撃を捨て、さらに魔法干渉を避ける為に全裸にし、魔法のエキスパートを目指すというのもありだろう。
少なくとも弓を使い続けるのはお勧めしない。フリオニールを魔法特化にするなら、彼女を代わりに前衛をするのもいい。
ガイに次いで狙われやすい(少女だからか?)ので、これを利用して回避と素早さが上げやすい。その場合は剣と盾がおすすめ。
小説版では全裸で水浴びをしているところをフリオニールに覗かれる場面とそのイラストが存在する。*10

  • ガイ
CV:三宅健太(PS/PSP版FF2)
フリオニール達の友人でマリアの両親に拾われた。巨体と怪力の持ち主だが優しい性格。
拾われるまでは狼に育てられてきた為、言葉が不自由で片言だが代わりに動物と意思疎通をはかれる。
なお成長システムの関係上戦士タイプだけでなく魔法使いタイプにもなれる。HP・力・体力の初期値は3人の中で最も高い。
戦闘時のグラは前作のシーフそっくり。何故か敵によく狙われる(もしや仲間をかばっているのだろうか?)
そのおかげで素早さ・回避・魔法回避がめきめき育つ。反面狙われやすいので知性と精神が下がりやすい。
イラストなどではがっちりとした鎧を着込んでいたりするしパワータイプなので重い鎧を着させられがち。
しかし上記のステータスが上がりやすいので、軽装でいるのが一番特徴を活かせる。初期装備は斧だが、好みで選んでいい。
ただしPSP版以降では専用斧『ギガントアクス』が追加されたので、そちらでは斧がおすすめ。*11

  • レオンハルト
CV:山口隆行(PS/PSP版FF2)/小原雅人(DFFOO)
マリアの実兄にして長男。拾われ子のフリオニールやガイとは義兄弟でもある。
最初に帝国軍の黒騎士に襲われた際、彼のみはぐれて行方不明になる。そして後々衝撃の真実が明らかに…。
ストーリーがかなり不足しており、スケジュールのためにカットされたエピソードがあるのでは?と言われている。
仲間になるタイミングがあまりに遅すぎる上、俺様っぷりの割りに物凄く打たれ弱いのでネタにされる。あとMPも5しかない。
魔法も何も覚えていない…ただし魔力と知性は高いので育てればめきめきとMPも成長していくので心配はいらない。
もっとも終盤になって魔法を一から育てる大変さを考えると、熟練度が低くても有用な魔法であるデジョンやエスナやバーサクなどだけで充分。
最終的には「俺たちは…もう昔には戻れない」と言い残して、一人旅に出ていく。SWでいうダースベイダーの位置付け。
一応剣と斧を両手に装備しており、斧・剣・槍と様々な武器に熟練した前衛向きの能力値となっている。
…Ⅱの世界で重武器二刀流?熟練度上げの為以外では自殺行為に等しい。どっちかにして盾を持たせよう。ダイヤフル装備とかもやめろ。
実戦で使いたいならパンデモニウム突入前に、両手盾にして盾の熟練度だけでも最低限上げよう。そうしないと毎戦闘死ぬことになる。
育てるのが面倒だという場合は軽装にしてディフェンダーを持たせるのがおすすめ。最後の仲間であり離脱しないので好きに育成すると良い。
実は失踪後にFF3のサロニアに辿り着いた暗黒剣の開祖であり、FF4でファブールに訪れ暗黒剣『デスブリンガー』を残した。

  • ヒルダ
フィン王国の王女。有名な合言葉「のばら」を教えてくれる。
病に伏せた国王の代わりに反乱軍を指揮している。途中偽者が誘惑してきたり闘技場の賞品になったりする。
ゴードンの兄・スコットとは婚約者だった事もあり、この戦いは彼の仇討ちと弔い合戦でもある。
そんな経緯もあってか結構感情的になる面も多い。物語中盤で唯一の肉親まで亡くすので仕方ないが…。
とはいえ思慮深い性格であり、反乱軍に加わろうとしたフリオニール達を当初は諫めたりしていた。

  • ミンウ
黒騎士に襲われ瀕死だったフリオ達を助けた白魔導士。白ターバンを巻いた褐色肌のアラビア風の男。
スポット参戦の鑑みたいな強さだが、役に立たないアルテマのせいでよく無駄死にだとネタにされる
何気にFF史上初のイベント専用キャラチップを、しかも2つも持っている*12。GBA版以降の追加シナリオでは実質的な主役に抜擢。
そのシナリオで自分は無駄死にではない筈だとしきりに主張していた…おまけにそんなアルテマを手に入れてしまう。*13
彼がいればフィン城下町のキャプテン程度、軽くひねれるので稼ぎに重宝。序盤からミシディアに向かう場合にも心強い。
FC版では離脱のタイミングが分かりやすいので装備品を剥がれ、軍資金に充てられがち。
GBA以降でそれをやってしまうと追加シナリオで痛い目を見ることに…というか最悪それで詰む。*14
ちなみに小説版だと死なない(リチャードとヨーゼフは出番すらない)。

  • スコット
フィン城下町のパブの地下で傷つき寝込んでいるカシュオーンの第一王子。
帝国軍との戦いで深手を負っており、フィンにある隠しパブの更に奥で匿われている。
彼との接触がプレイヤーの最初の目的となる。一行にリングを託して…。
彼が残した功績が、たびたび活路を開いている。GBA版以降の追加シナリオでは主人公になった。
その強さは初期HP700と王子なのに戦闘職の竜騎士リチャードより高い。しかもかなりの容姿端麗。
さらにMPも100あり、魔法も一通り鍛えている。ゴードンが劣等感でコンプレックスを抱くのもやむなし。
カシュオーンに代々伝わる素晴らしい切れ味の『ミスリルの剣』を受け継いでいる。

  • ヨーゼフ
雪原をテリトリーにしているハゲの格闘家。妻はおらず娘がいる。素手で魔物を撲殺する猛者。
最初に協力を求めた際には、娘と町の住人を人質に取られていたため協力に応じることができなかった。
にんにくを装備している作中屈指の漢。GBA版以降ではにんにくを取られた代わりに追加シナリオで活躍の場を与えられた。
つるっぱげなのだが「金の髪飾り」が装備できる。突き刺すのか?
WSC版以降ではボーゲンの死に際のセリフが追加され、あのシーンの演出がより際立たされるようになった。
SORでは意図して鍛えない限りお荷物になりがちな不遇なオッサンでもある。専用武器がなく防具だし。

  • ゴードン
カシュオーン王国の第二王子。祖国が襲われた際に兄のスコットを見捨てて逃げてしまったヘタレ*15
臆病な面もあったがそれを後悔しており、のちのち成長する(駄目な方向に)。兄とヨーゼフを死なせ美味しい所だけ持っていく形。
FC版は顔グラも青髪の頼りなさげな王子然としていたが、GBA版の顔グラがひどいことになった。
性格はダメなボンボン、装備熟練度オール1と『弱い』というイメージが強いが、実はそこまで弱くもない。
初期HP、MPは低いが、それ以外の初期ステータスは全体的に高い。全然ポテンシャルを活かせないだけで。
しかもすぐ離脱してしまうのでほとんどのプレイヤーは彼を育成しない。DFFではジャッジシステムを説明してくれる。
ちなみに実はGBA追加シナリオのスコットは、回避率と魔法防御のみゴードンのステータスを引き継ぐ。
よって本編でゴードンを育てず適当に扱うと思わぬ苦戦をさせられることになり、余計不評を買う事に…。

  • レイラ
フリオ達をだまして身ぐるみを剥ごうとした海賊達のボス。得意武器はナイフ、得意魔法はサンダー。
子分を倒すと仲間になり船も渡してくれる美人だが漢な人。フリオニールに惚れてしまう。
「ディストでも せかいのはてでも あたいはあんたについてくよ!」
リバイアサンに船が呑まれた時ただ一人行方不明となる。何気に珍しい左利き。
泥棒繋がりでポールとも交流があり、自慢話をよく聞かされるらしい。パルムの人々とは顔なじみ。
初期装備の金の髪飾りはかなり使える防具なので遺品にはいでおこう。ひょっこり生きてるけど。
偽ヒルダ事件においては偽ヒルダに応じるフリオを案じ外で控え、結果として事態を阻止した。
素早さが高く回避率も良いので、両手に拾える強力な短剣を二刀流で持たせると良い。

  • リチャード・ハイウィンド
巨大魚(リバイアサン)の中にいる最後の竜騎士。但し初期作なので得意武器は剣*16でジャンプもできない。
顔グラは紫色のロビンマスク。でも戦闘グラは何故か金色の甲冑。裏切ったりはしない。
アルテマを彼に覚えさせるといろんな意味でミンウが浮かばれなくなる。そもそも魔法が超苦手だが。最大MP5。魔力も5*17
前衛で戦えば非常に頼り甲斐がある男。なおディスト島最後の竜騎士の生き残りで、親友フィリップの妻・エリナに気があった。
「君のお父さんになっていいかな?」 ※ある意味、親友への裏切りか。ちなみにその子の名前はカイン
なお、ハイウィンドの性はGBA版以降から。GBA版以降の追加シナリオで活躍する。
最期の最後でフリオ達を守るために囮となり、たった一人で復活したラスボスに立ち向かい…。

CV:堀内賢雄(DFF)
本作のラスボス。最初から倒すべき敵なのはFFでは珍しい。リメイク作では優しい皇帝なんてのも出てくる。
彼の断末魔は伝説になった。FF12では彼をモデルとした召喚獣「背徳の皇帝マティウス」が登場する。
中ボスに当たる皇帝の貧弱さはよくネタにされる。詳しくは詳細項目を参照。

  • シド
後にシリーズの名物キャラクターとなるシドの初登場は本作。
飛空艇を開発し、それを使って商売をしている元フィン騎士団長でもある。飛空艇に心奪われて騎士団を辞めたらしい。
本作では白髪の渋いおやっさん。しかし皇帝が生み出した「竜巻」に巻き込まれて…。

  • ポール
最初の町にいる、どう見ても忍者な不審人物。自称「世界一の盗賊」
神出鬼没の義賊を名乗り、帝国からしか盗まないと徹底したポリシーを貫く大泥棒。
義理に篤い男であり、鉱山でフリオニールに助けられた恩を命知らずなやり方で返す。
彼のとっておきの装備が仮に彼の戦士としての物だとしたら、相当のツワモノだった事が予想できる。
GBA版以降では天野氏の設定画を参考に見た目が大幅に変えられている。

  • チョコボ
こちらもシリーズ初登場。ちなみに実は当時は隠しキャラだった。「チョコボみーっけ!」
カシュオーンの南にあるチョコボの森にのみ生息する、黄色いダチョウのような鳥。
…だが、実は本作登場時は白色だった。生息地の関係上、カシュオーンに向かう以外であまり役には立たない。
なお全長10mぐらいあるらしい。

  • キャプテン
「きさまら はんらんぐんだな!」
名も無き帝国兵士。ランクが下のソルジャー・サージェントや、最上位のジェネラルが存在する。
フィン城下町で迂闊に話しかけると反乱軍扱いされ、強制戦闘になって多くの初心者が星になった。
しかし、得られるものがおいしい人間系で合ったのが不幸。そして彼らは今日もトードのほんをはじめとするブツを強奪されるのであった。
ミンウがいれば然して苦労もせず倒せる*18が、素手レベルを素振りバグで16まで上げれば、北斗百裂拳ばりの連打でぶち殺せる。
ミシディアでの買い物をする為には大金が必須なので、ちゃんとこいつらからカツアゲしておこう。

  • ラミアクイーン
「どうしたの?そばにきて・・・はやくきて、じらさないで・・・」
「・・・・ゴクッ・・・・」
フリオニールを誘惑した張本人。エロイ。リボンを強奪しなければならかった。
他にもダイヤのむねあてや守りの指輪を落とすのでラスダンでも補填で狩られる羽目になった美味しいやつ。
ただしこいつはイベント戦があった為に中ボス扱いになっており、強敵と組んで現れると逃げられない地獄を味わわせてくれる。

  • ボーゲン
元はカシュオーンに仕えていたが帝国側に寝返った男。
威張り散らしているだけの典型的な無能将軍で弱い。ただし死に際にこちらの仲間を道連れにした。
地獄やGBA版追加シナリオでゾンビになって登場する。もちろん弱い。

  • ジャイアントビーバー
雪原の洞窟に住み着く謎の生き物。ガイと意思疎通し重要な情報を与えてくれる。
ちなみに元はモーグリだったが諸事情で登場機会がなくなり、そのドット絵を流用して作られた。


◆有名なアイテムや魔法

  • げんじシリーズ
源氏の鎧、兜、籠手がある本作最大の罠防具
ラスダンの宝箱や強力なモンスターが守っている、然も最強の防具といった風体であり、防御力も確かに最強なのだが…。
一応さまざまな耐性を持ち高い魔法防御も持っているので、優秀な防具であることは間違いないはず…であった。
しかしその実、攻撃魔法系属性には一切耐性がなく、状態異常系の属性もラスダンの敵には耐性が得られない。
更には敵の攻撃が割合ダメージになっているので、そもそも防御力が高くても何の意味もないという。状態異常で当たれば死ぬ。
全装備の中でぶっちぎりの重さ、そして魔法干渉を食らう。全部装備すれば回避率0%で魔法もカスになる。

  • マサムネ
源氏シリーズが罠装備ではあるが、同じ侍装備でもマサムネはちゃんと最強の片手剣である。
全武器中最強の剣で、しかも戦闘中に道具として使用すると全体に「ヘイスト11」の効果がある。
但しFC版だと道具で使うと低確率で壊れる。やっぱり罠付きか。普通に斬ろう。
武器で唯一魔法干渉0のうえに回避倍率2と、攻撃力以外の性能も折り紙付き。
イメージ的にはエクスカリバーがフリオニール、レオンハルトにはマサムネな気もするが、魔法干渉や回避倍率で選ぶと良い。

  • ブラッドソード
今作の最強武器候補。 攻撃した敵のHPを1HIT毎に1/16吸収する という効果で、剣のレベルが高ければ
数回殴るだけでボスも瞬殺できるという強力な剣(ただしアンデッドには反射される)。
極限まで育てれば皇帝陛下すら「たたかう」1回16HITでウボァァァ
流石にまずいと思われたのかGBA版以降は入手本数が減るなど対策がなされた。
ちなみに敵「デスライダー」はこの武器を装備しているという設定。防御力無視ダメージを与えてくるのはこのせい。
後の作品でも登場するが聖剣伝説を除いてはそこまで強力な武器ではなくなっている。

  • こだいのつるぎ
武器としての能力は低いものの攻撃時に呪い効果(全能力半減)を付与する。
今作では武器の追加効果は無効化できないので剣のレベルが高いキャラがこれを振るえば大抵の敵を弱体化できる。
そのためレオンハルトに持たせるに最適解な剣でもある。

  • ねむりのけん
武器としての(略)攻撃時に眠り効果(起きるまで行動、回避不可)を付与する。
今作(略)剣のレベルが(略)大抵の敵を行動不能にできる。スタン効果は非常に強力。
レオンハルトを二刀流にする場合は、回避の「ディフェンダー」、状態異常の「こだいのつるぎ」、スタンの「ねむりのけん」のいずれかから二つ選ぶと良い。

①ディフェ+古代:回避率と状態異常により安定した戦力。特にボス戦や強敵戦に。
②ディフェ+眠り:回避+スタン効果なので敵の猛攻を止められ、最も死にづらくなる。
③古代+眠り:状態異常特化型。型にはめれば強いが回避を上げてないと死にやすい。


  • アルテマ
フリオニール達が様々な苦労を重ね、リチャードが態々ディストから出向き、ミンウが命を賭して封印を解いた究極の魔法。
どんなキャラクターが使用してもレベルに関係なく100前後のダメージを与えることが可能。
こうてい「わたしのHPは10000だ。」
ミンウが無駄死にと言われるのも当然である。あまりにあまりなので、後に二次解釈が多数生まれた*19
一応擁護しておくと、脳筋パーティーでもどんな装備をしていても1発100ダメが確定するという意味では有用。
WSC版以降では「アルテマ以外の魔法や能力をレベルアップさせると強くなっていく」という形で超強化。
最終段階の単体アルテマは理論上9300ぐらいは出る。もっとも使いこなせるのはミンウぐらいなものだろう*20

  • バーサク
後のシリーズのものとは違い、本作のバーサクは狂戦士化ではなく単純に攻撃力をアップするだけの効果。
序盤~中盤の雑魚モンスターである「マジシャン」が落とす、ある意味最強の攻撃補助魔法。
連続ヒットを採用している 本作における「攻撃力アップ」は1発ずつに乗るうえ、強化した通常攻撃は魔法と違い相手を選ばない。
マジシャン以外だとラスダンの隠し魔法屋経由でしか手に入らないのも納得である。

  • アスピル
終盤に出てくる「ウィザード」が落とすシリーズ屈指の鬼性能なアスピル。他は宝箱から1つ手に入るのみ。
アンデッド以外には確実に利き、しかも術者のMPが満タンでも敵MPを減らす効果は有効というのが凶悪。
FF2の敵の特殊攻撃は全てMP消費なのでコレで吸い尽くせばブレスにも悩まされないし、何よりラスボスにも効いてしまう。
あとはブリンクでもかけておけばブラッドソードとかがなくても落ち着いて相手が出来るほど。
この呪文でパーティアタックを繰り返してMP上げというひどいプレイもある。


追記・修正は「いつの日か きっと!!」

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