SSP(ウルトラマンオーブ)

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SSP(ウルトラマンオーブ) - (2020/10/11 (日) 21:51:44) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2016/11/15 Tue 17:15:55
更新日:2023/05/02 Tue 20:33:43
所要時間:約 12 分で読めます






「SSP(サムシング・サーチ・ピープル)、出動!」
「「了解!」」

SSP(サムシング・サーチ・ピープル)は、ウルトラマンオーブに登場する怪奇情報追跡サイト。

【概要】

ウルトラマンギンガ』を除くそれまでのウルトラシリーズと同様、
『ウルトラマンオーブ』にも主人公・ウルトラマンオーブ=クレナイ ガイと深い関わりを持つ組織が登場するが、
それまでの作品とは異なり、このSSPはごく普通の一般人が運営するウェブサイト運営組織であるのが大きな特徴となっている。
ある意味では、『ウルトラQ』シリーズにおける主人公3人組の発展形のようなものなのかもしれない。


そんなSSPは、キャップこと夢野ナオミを中心に設立された、様々な怪奇現象の真相を探る情報サイト。
宇宙人、UMA、超常現象などオカルトチックな現象を追って日々活動している。 
モットーは「ネバー・セイ・ネバー(出来ないなんて言わないで)」
メンバーは後述の通り「夢野ナオミ」「早見ジェッタ」「松戸シン」の3人。最近は居候の「クレナイ ガイ」も半ば一員となっている。

だが、その志とは裏腹に経営は芳しくなくいつも火の車。
北川町にあるオフィスも度々家賃を滞納する事態になっており、第1話の時点で水道が止められる危機にも瀕していた。
また、度々ウェブサイトに掲載した内容のせいで炎上したり、ガセネタばかりと子供たちに言われてしまったりと評判もイマイチの様子である。

その一方でビートル隊の渋川一徹がその情報を参考に仲間に指令を与えたり、独自に集めた情報が事態解決に繋がったり、重要な役割を担う事も多かった。
そして第24話で、「太平風土記」の原本を所有していた岸部教授とその奥さんがSSPのサイトの常連だったと言う事実が判明。
最悪の事態を防ぐべく、シンとジェッタがその原本を預かる事となった。

そして、この原本を基にマガタノオロチの弱点を見事に解析。
最強の魔王獣を倒す最後の切り札になったばかりではなく、サイト自体も全世界で2億4千万アクセスを記録している。

なお、上記のように防衛組織として「ビートル隊」と言う組織も登場しているものの、本編では渋川一徹以外ほぼ脇役となっており、
劇中でもその全容が世間に中々明らかになっていないと言う描写がなされている。

SSPの名前の由来は科学特捜隊(Science Special Search Party)が元ネタだと推測されている。


【メンバー】

◎夢野ナオミ

演:松浦雅
SSPのキャップ。今作のヒロイン。漢字表記は「夢野 奈緒美」
小さい頃から見続ける「怪獣と戦う光の巨人」と言う不思議な夢がきっかけとなり、
大学時代に知り合った友人たちと共にSSPを立ち上げた経歴を持つ。

SSPのモットーである怪奇現象の取材には毎回力を入れており、怪獣災害に巻き込まれたり宇宙人に捕まったりと危険な目に遭う事もしばしば。
後述のガイ曰く「いるべきじゃない時に居合わせる、不注意の塊みたいな女」

ただ、いまいちキャップとしての威厳が足りないせいか、
逆にジェッタやシンに振り回される事もしばしばで、時には自分が荷物持ちをさせられてしまう事もある。
またいつも火の車なSSPの経営を支えるためチラシ配りに精を出したり、工事現場や喫茶店など様々なアルバイトを掛け持ちする苦労人な一面も。
そんな自分に劣等感を抱えていたようで、第19話「私の中の鬼」でそれがとんでもない騒動を引き起こしてしまう事になった。
また足元に無用心なのか、よく何かにつまづいて転ぶ。そしてその度にふとももを晒す

実家の夢野家は代々酒造を営んでいるが、
何故かずっと女子ばかりが生まれ続けているせいで「好きな事をしたければ跡取りを用意しなければならない」と言うしきたりが存在する。
そのため、度々母の夢野圭子から結婚の催促をされるが、その度に彼女は何とか逃れようと懸命である。
一方、謎の居候風来坊、クレナイ ガイに対してどこか不思議な感情を抱いているようで、
彼が他の女性と仲良くしていたり、その事をからかわれると不機嫌な様子をしばしば見せる。
一時母を何とか誤魔化すためにガイに婚約者役をお願いする事態になった事も。

第14話「暴走する正義」、第15話「ネバーセイネバー」で起きたギャラクトロンにまつわる事件で、
オーブの容赦ない攻撃にさらされた挙句意識不明の重体に陥ってしまう。
だが何とか一命を取り留めた後、どこまでもオーブを信じ続けるという決意をSSPの面々に語った。
そして、彼女の強い意志がウルトラマンオーブの真の姿が復活するきっかけとなり……。

+ ナオミとガイに纏わる真実
実は、108年前にクレナイ ガイ=ウルトラマンオーブの戦いに巻き込まれ、
命を落としたと考えていた異国の少女、ナターシャ・ロマノワの子孫

手製のスープにガイが懐かしさを覚える、何故かガイの奏でるオーブニカのメロディを知っている、お守りとしてマトリョーシカが代々受け継がれている、
など様々な伏線が張られた後、そのマトリョーシカの最後の1つの中身をガイが知った事により全てが明らかになった。

そして、ナオミがずっと夢に見てきた巨人こそ、ウルトラマンオーブが取り戻した真の姿・オーブオリジンである事も判明している。

「夢で見た……光の巨人!」

○早見ジェッタ

演:髙橋直人
SSPのウェブ・カメラ担当。
ナオミたちとは大学時代からの友人で、カザモリ・マサキの息子本名は「早見善太(はやみ ぜんた)」
実家はピザ屋を営んでおり、ナオミとは昔からの幼馴染だったらしい。

お調子者のムードメーカーで、子供たちを相手にするのが上手い。押しが強い所もあり、
キャップを差し置いて号令を掛けたり、ガイを無理やり調査に巻き込むこともあった。
妹がいる関係で裁縫が得意と言う意外な一面もある。

いつか大スクープを取って世界中にその名を馳せるのが夢で、常に大スクープを探す事に余念がない。
ただしせっかく見つけたスクープが大手メディアにパクられたり、実況付きの解説動画が炎上したりとまだまだ未熟な所が多い。
その一方、昔からヒーローに憧れを抱いており、例え炎上しようとも自分たちの動画を見て避難する人が1人でも多くいてほしい、と願う熱い心も有する。

その「ヒーローへの憧れ」故に、オーブと出会って以降その正体が人間ではないかと睨み、その正体を探ろうと常に奮戦している。
一応ガイではないかと考えていた時期もあったが、その後は謎の青年・馬場竜次ビートル隊隊員・渋川一徹が正体だと考えていた。
その後どちらもウルトラマンオーブの正体ではない事が判明したのは言うまでもない。

ただ、そんな彼も第15話でオーブがキャップにお構いなしにギャラクトロンを攻撃し、
挙句光線を放って意識不明の重体に陥らせた際には、味方だと信じていたのに、と絶望してしまった。

しかし、その後ビートル隊がオーブを攻撃対象に認定した事や、「何かを守るには何かを犠牲にしなければならない」と言う一徹の言葉、
そしてオーブを信じ続けるキャップの思いを知り、懸命に戦い続けるオーブの中継を敢行。

その結果、オーブが自分たちを守る様子の撮影に成功し、その映像を見たビートル隊がオーブを攻撃対象から外す事となった。
それ以降も、彼が取材した映像が戀鬼(紅蓮騎)を鎮めるのに一役買ったりと、少しづつだが彼の活躍が世間に認められ始めている。

なお、ガイに対しては第5話辺りまで敬語で話していたが、彼が居候を始めて以降はタメ口で話しかけている。

○松戸シン

演:ねりお弘晃
SSPの調査分析担当。丸眼鏡が特徴で、SSPの面々も含め敬語で話しかける事が多い。
小学校時代にカオス理論の高次元定理を発見し、わずか23歳で博士号を取得した大天才。
人工知能やUMA発見装置、生態分析装置など様々な発明を手掛ける他、古代の書物の知識、さらに情報収集能力にも長けたSSPのブレーンだが、
天才肌のせいかたまに空気が読めなかったり暴走気味になってしまう時もある。
また、発明品自体も電気代を喰ったり大掛かりすぎたりでキャップたちからの評判はイマイチ。
ちなみに本人曰く「車の運転をするには進化しすぎた人間」という理由で車の運転は苦手らしい。

将来の夢は、1位「人の役に立つ災害救助用ロボットを作る事」、2位「タイムマシンの発明」、3位「獣医」
そのうち3位の「獣医」に向けた知識は、高熱に苦しむラゴンの子供を助ける事に一役買ったが、
1位の「巨大ロボット」に関しては、空の贈り物・ギャラクトロンに無惨な形で裏切られてしまった。
そのせいで一時「科学で平和なんて作れない、作れるのは暴走する怪物だけだ」と落胆するまでに至ってしまう。

小学生の頃に挑んだロボットコンテストで入賞を逃した際、
審査員を務めていたコフネ製作所の小舟社長からアドバイスを貰った事がきっかけでお世話になっており、現在もよく工場の手伝いにお邪魔している。
熱い心の小舟社長は今もなお良き心の支えになっており、
上記のように落ち込んだ際も「機械に心は測れない、頭ではなくハートで心を見ろ」と励まされている。

オーブの正体については質量保存の法則から「人間が変身する」と言う説を否定していたが…。

応援上映時に寄せられた質問の回答によるとSSPには半ば強引に誘われた経緯があり、そのせいで最初はナオミを怖い人だと思ってしまっていたらしい。

クレナイ ガイ

演:石黒英雄
SSPのオフィスで居候みたいな事をしているラムネのお兄さん風来坊の青年。今作の主人公。
第1話のマガバッサーを巡る事件で偶然出会って以降、第5話まで様々な事件の現場で出会い続けていたが、
同話のラストでナオミたちにスープをごちそうになった事や、彼女からの言葉を受け、居候生活を始める事となった。

畳がある空間でゴロゴロしていたり、半裸でハンモックの上に寛いでいたり、勝手にジェッタやシンの服を借りたりと完全に居候生活を満喫しているが、
勿論ぐうたらしているだけではなく、時にはジェッタたちに振り回される形で調査に協力する事もある。

第15話で一時SSPの元から離れてしまうものの、17話で無事帰還している。

ジェッタから一時期オーブの正体ではないかと疑われていたが、その正体は皆様ご存じの通り……


【協力者】

※渋川一徹

演:柳沢慎吾
ビートル隊の隊員でナオミの父方の叔父。
軽く飄々とした人物だが、使命感は強く義理堅い面もある。
危険なところにもお構いなしに入り込んでくるSSPの面々には手を焼くことも多いが、
一方で彼らのフットワークの軽さを買っているところもあり、怪事件に関する手がかりや公的機関であるビートル隊では行えないような調査を依頼すること、
はたまた、すれ違い気味だった一人娘徹子に関する個人的な相談を行うこともあった。
またプライベートでの関わりも深く、オフィスの掃除の手伝いや、小船製作所で彼らとともに焼きそばを食したこともあった。
柔道五段、空手三段の腕前を持っているほか射撃の面に関してもそれなりの腕を持ち、
シン開発のSAPガンでマガジャッパの足止めを行ったり、ナックル星人ナグスやシャプレー星人カタロヒに立ち向かったこともあるものの、
劣勢に追いやられることも多い。

17話ではビートル隊がオーブを攻撃対象としたことをジェッタとシンに伝え反感を買うも
何かを守るってことは何かを傷つける覚悟を持つってことなんだよ」と伝え、正義の光と闇を彼らに示すこととなる。
その後は苦悩を押し殺しながらもオーブの出現を本部に伝え、事の成り行きを見守るも、
SSPの面々の中継でオーブの信頼が取り戻されたことには心から喜んでいた。

ウルトラマンオーブが現れた後に決まって彼らの前から姿を消すため、ジェッタによって「オーブの正体では?」と推測されたが、
18話にてウルトラマンオーブがベムラー(強化)と交戦している傍らでシャプレー星人カタロヒと交戦していたことから、
その推測は外れることになった。

実は情報特務隊隊長の肩書きを持つ、ビートル隊でもかなり偉い立場にいる人(日本支部のナンバー2)。
今までおまわりさんよろしくあちこちにフラフラ出没していたのも、現場で収集した情報を元に攻撃部隊の行動を決定するためである。
最終回ではSSPのサイトに記載された情報を基に、ゼットビートル全機に攻撃命令を行っている。
なお、その光景を見るまでジェッタもシンも渋川さんが偉い人だと全く気付いていなかった模様。


【メカニック】

○SSP-7

SSPが使用していた、黄色いボディの自動車。
一般人のウェブサイト運営組織という事もあり何の変哲もないごく普通の自動車だが、何故かやたらタフであり、
怪獣のせいで横転させられたり竜巻に巻き込まれても傷一つ負う事がなかった。

だが、ギャラクトロンによってナオミと共に吸収されてしまった後、暴走するオーブの攻撃に巻き込まれた挙句、
最終的に光線によって大破させられてしまった。
怪獣災害保険に加入しており、支払われた保険金ですぐに直せたのが不幸中の幸い。

モデルは、トヨタbBオープンデッキ。

○ストームチェイサー

シンが開発した気圧センサと磁力測定器を組み合わせた万能気象追跡マシン
1話にてマガバッサーの引き起こした台風による異常気象の発生を調査するために使用された。

その後6話にて入らずの森の調査にも同型のマシンが用いられていたが、
13話にてオフィスの床を転がっていたため別のマシンだと考えられる。

○SAPガン

シンが開発したSuper Abusorbent Polimer GUNの略で吸水性ポリマーをビーム状に放ち水を固形化させる作用を持ち、
オフィスの水道修理の応急処置に用いられたり、渋川の射撃でマガジャッパの足止めに用いられたりもしたが、マガジャッパの反撃により破壊されてしまった……。


【ウェブサイトについて】

今作において重要な要素となっている「SSP」のホームページだが、実は皆様がいるこの世界にも実際に開設されている
勿論本人たちではなく、劇中とのタイアップ企画のような形となっており、
本編にリンクした記事からより理解を深めさせてくれる補足記事まで様々なものがアップされている。
特に「魔王獣」の情報が描かれている「太平風土記」の資料は一見の価値があるかもしれない。
また、横に表示されている広告を見て懐かしい気分になった人もいるだろう。

更新頻度は遅めなのが玉に瑕かもしれないが……。


【余談】

  • 企画当初は『少年探偵団』を意識した少年少女による組織を構想していたが、子役のスケジュール確保が難しい事からこのような形になったらしい。

  • 『ウルトラマンオーブ』では、OPが流れた後にタイトルが登場怪獣やウルトラマンオーブの影絵と共に表記されるが、総集編も兼ねた第13話「心の大掃除」ではSSPの3人組が影絵として登場。鳴き声の代わりに冒頭の決め台詞が流れている。 

  • 前作『ウルトラマンX』にも、松戸シンと苗字が同じ「松戸チアキ」と言う女性オペレーターが登場していたが、どちらも世界観が異なるため関係はない。

  • 大阪にある遊園地「ひらかたパーク」で2016年に行われたウルトラシリーズの企画でもSSPが名前だけ登場しており、予算の都合で大阪に行けない彼らの代わりにひらかたパークに出没した怪獣たちを調査して欲しい、と言う形で遊園地内に出没した怪獣・宇宙人を撮影する、と言う内容になっていた。

  • ナオミ役の松浦雅さん、シン役のねりお弘晃さんは特撮ヒーロー作品初出演となる一方、渋川一徹役の柳沢慎吾さんは、『ウルトラマンG』にて、UMAのチャールズ・モルガン隊員の吹き替え、ジェッタ役の髙橋直人さんは『特命戦隊ゴーバスターズ』のオペレーター・森下トオル役、ガイ役の石黒英雄さんは『仮面ライダー電王』のラスボス・カイ役で出演歴を持つ。



「よーし、SSP(サムシング・サーチ・ピープル)、追記・修正!」
「「了解!」」

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