登録日:2011/05/13(金) 13:22:17
更新日:2024/04/24 Wed 02:41:05
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名称の「ゼロ」とは
Zoning and
Emotinal
Range
Omit
の略。
日本語に訳すと、「領域化及び情動域欠落化」装置となる。
【概要】
極めて簡単に本システムを表現すれば、パイロットに未来予測を行わせるインターフェースである。
高度な演算装置で戦場における様々な情報を分析し、
それらから予測されうる演算値を直接パイロットの脳にフィードバックする事で、
パイロットは擬似的に「未来」を垣間見る事ができる。
また、パイロットに情報を直接フィードバックする手段として、
コックピット内に配置された機器がパイロットの状態をスキャンし、電気的に介入する。
その結果、体内の神経伝達物質等もシステム側に制御され、
反応速度の増大や通常では耐える事の出来ない高Gなどの刺激を緩和・欺瞞する事も可能になる。
即ち総合的に見れば、
「パイロットの能力を人間の限界以上に引き上げる」究極のマン・マシーン・インターフェースと言える。
【構造】
ハードウェアとソフトウェアの両面から構成されている。
ハードウェアであるコックピットには高度なフィードバック機器が装備されているが、ブロックそのものの作りは通常の機体と大きく異なる。
まず、普通に考えて必須となるメインモニターが存在しない。
操縦桿も存在せず、機体の動作制御はスロットルレバーを兼任するグリップにあるスイッチのみで行われる。
これはゼロシステム起動下であれば、パイロットは機体の得た情報を直接フィードバックされる為。
例えばメインカメラやセンサーが得た情報などは即座にパイロットに伝達され、360度あらゆる全ての角度を視覚情報として処理される。
結果として、コックピット正面には巨大なレーダーモニターが鎮座するという特異な構造となっている。
一応サブモニターは配置されてはいるものの、上記の仕様上、デフォルトでは点灯していない。
ソフトウェア自体はコピーと移植が可能だが、ハードウェアありきのシステムなので、ソフト単体ではシステムの本領は発揮できない。
劇中ではガンダムサンドロックが多少の改装で搭載しているが、
これはガンダムのインターフェースがゼロを元としているから可能だったと思われる。
(ついでに言えばサンドロックはコクピットインターフェースの権威であるH教授開発でありゼロシステム自体もおそらく開発主導はH教授である為親和性が高めとも考えられる)
尚、予めシステムの搭載を想定しているハードウェアならば、
パイロットは物理的な操作をパスしてある程度機体を動かす事も可能であるらしい。
資料によれば内壁は360°モニターになっているものもあり、実際劇中で点灯する描写もある。
ただその設定でもゼロシステム最大稼働時にはモニターは消灯しパイロットの脳に映像が直接投影される。
【システムの弊害】
上記の通り、このシステムは恐ろしいほどに強力なインターフェースと言える。
ぶっちゃけて言うと、相応の機体にこのシステムが積まれていれば、
ぺーぺーの新米だろうが実戦をロクに経験していない技術士官だろうが、超一流のパイロット並に戦えてしまう。
が、システムが得た「客観的」な情報が、パイロットの脳にフィードバックされ「主観的」な情報になる時に問題が生じる。
システムは戦場における「あらゆる可能性」を演算し、絶え間なくパイロットの脳にそれをフィードバックする。
その「可能性」には当然、「自分が死ぬ可能性」や「仲間が死ぬ可能性」、「誤射による被害」なども含まれる。
ただでさえ膨大な情報量は精神に多大な負荷をかける上、それらの望まない光景を無数に見続けさせられる使用者の負担は計り知れず、
精神の均衡を崩してしまう。
結果的に視野が非常に狭窄になり、システムの提示する「勝利の条件」に従うだけの部品に成り下がり、多くの場合は暴走。
最悪の場合は精神を破壊されて廃人、もしくはショック死を起こしてしまう。
その為、このシステムを完璧に使いこなすにはシステムが送り込むあらゆる可能性から「自分の望む未来」を選び取り、
それ以外の指示をはね退けるほどの強靭な(人間離れした)精神力を必要とする。
余談だが、システムは起動時のパイロットの精神状態にも大きく左右される。
基本的に戦場では「敵を倒す」という事に意識を傾けがちな為に暴走行為を招くが、
パイロットの思考如何では記憶が戻ったり、進むべき道を示す場合もある。
非常に稀な例だが、秘密結社OZ総帥
トレーズ・クシュリナーダは既に自身の未来を確固たる意志で見据えていた為、
システムは何ら具体的な未来を示さなかった。
凄いな総帥。
【搭載機】
A.C.歴で初めて設計されたガンダムにして、最強のガンダム。
当時は様々な問題から開発されなかったが、H教授の手によってコクピットブロックだけは完成していた。
ちなみに名称は「ウイングガンダムZERO」なので、一部媒体で書かれていた「ウイングガンダム0」という表記は略称である。
トレーズが五機のガンダムと、どこかから入手したゼロシステムのデータを利用して開発した新たなガンダム。
兵器としての実用性を度外視した「敗者の為の機体」だが、スペック自体はウイングゼロ以上であり、
強固な要塞バルジを一刀で両断陥落させたりしている。
実は公式でAC歴最強のMS。
尚、起動時に「SYSTEM EPYON」と表示されるが、実態はゼロシステムと同じ。
【システム搭載機同士の戦闘】
前提条件として、
- システムの命令するままに戦った状態
- 互いの総合戦闘力がほぼ同等
という状態で戦った場合、システムが特異な反応を示す事がある。
簡単に言うと、
↓
↓
↓
↓
…………
となっていき、最終的に「千日手」の状態となってしまう。
この場合システムがオーバーフローを起こし、過剰な情報量がパイロットの脳に多大な負担をかける。
事実、人間離れした強靭的な精神と身体を持つ
ヒイロ・ユイと
ゼクス・マーキスでさえ、
このオーバーフローに陥った直後は歩く事すらままならない状態となっていた。
またときた版コミックではヒイロとゼクスの決闘を無意味と判断しシステムが停止している。
【応用】
本来、このシステムはモビルスーツを「究極の戦術単位」に押し上げる為のものである。
が、システムの特性上、正しく使いこなせばパイロットは戦略的な視野をも持つ事になる為、戦術指揮システムとしてもその力を発揮する。
特に
モビルドール(MD)の指揮においては、
味方の損害を考慮しないというゼロシステムの弱点と、死んでも替えが利く上に命令通り正確に動くが
高度な判断ができないというMDの弱点を補いあうことが期待できる。
ちなみに、そんなゼロシステムも『Endless Waltz』では(MD共々)軽視されがちだったりする。所詮機械という事か。
二次創作にもちょくちょく出てくるが、公式アンソロではリリーナがヒイロをストーキングするために使ったり、
麻雀の最善手を導き出すために使ったり、占いマシンと化したりとカーナビ扱いされたりと、とても平和的()な使い方をされている。
【関連システム】
近年では公式続編への一部設定の逆輸入により公式か非公式か判断に困る外伝「
ティエルの衝動」において、ゼロシステムのver2.0及び2.5が登場。
2.5は一般兵にも使えるようになっており、基本的にメンタルの弱いティエルでも難なく扱える点からして信頼性は高い。
しかし究極的な性能ではオリジナルより劣っており、またパイロットが窮地になると
パイロットの意思を無視して反撃を行うなど暴走の危険性が全くないわけではない。
またティエンロンガンダムに搭載されているものはゼロシステムを介してモビルドールを遠隔操作できる機能も存在している。
作中ではティエンロンのゼロシステムに呼応するよう調整されたマリーメイア軍の試作型モビルドール・キャプリコーンを操っている。
搭載機は
ウイングガンダムセラフィム及びティエンロンガンダム。
2.0は試験型という事もあり重大な欠陥が存在、システムの出した答えを直接フィードバックしパイロットを洗脳する危険な代物と化している。
結果としてテストパイロットのカール・ノンブルーはゼロシステムに洗脳され失踪してしまうことになる。
搭載機はガンダムルシフェル。
【ゲームでの扱い】
『EXVS』シリーズにおいては、一定時間誘導を切る効果の時限強化技として登場。
FB時代はゼロを最強格にせしめた技であったが、MB以降は1出撃1回に回数が限定され、使い辛くなった。
スーパーロボット大戦シリーズにおいては、当初は気力130以上でパイロット能力を増加させる能力であったが、
能力上昇幅があまり大きくなかった。しかし、
第2次スーパーロボット大戦Z再世篇以降、気力に応じて能力上昇幅がアップするようになり、
気力限界突破や再攻撃といった一部スキルとの相性も良くなり、一気に強力な能力となった。
また、Zシリーズではガンダム00との絡みとして、イオリア・シュヘンベルグの遺産とされた。
奇しくも、ゼロシステムはヴェーダと同じ量子演算コンピューターの一種である。
何気にビリーも乗ってしまった(原作でのトラント特尉の代役であると思われる)。
再世篇中盤、
ある人物の未来を見たために、ウイングゼロに乗ったヒイロと戦うことになる。
時獄篇では
シャアが己の迷いを断ち切るために使用した。
なお、スパロボでは何度か「ゼロシステムを以てしても勝利を予測することができない」という場面が何度か描かれている。
64では敗北する未来しか見せないため、パイロットがそれに抗いながら戦うしかなく、
Wでは
現時点では絶対に勝利できないとしつつも、
不確定要素の存在を示し、
SC2では
絶対に勝てないので沈黙した。
あと、
とある迷子を探し出すためだけに使われた事もある。
ちなみに同名の架空請求会社があるので注意。
もちろんガンダムWとは何の関係もありません
「怖いんだね……項目が消されるのが……」
「だったら、追記・修正すればいいんだよッ!」
- 廃人製造機。チートなんだがな… -- 名無しさん (2013-09-25 00:36:11)
- ゼロシステムで囲碁とか将棋させたら凄そう。 -- 名無しさん (2013-09-25 00:49:27)
- 大量のガンダムデスサイズが襲ってくるという、明らかに有り得ない光景をデュオが幻視したのは何故だろう? -- 名無しさん (2013-09-25 01:41:46)
- 改めて説明されるとかなり能力バトルっぽいシステムなんだな。それもビジュアル的なマンガ系ではなく観念的なラノベ系。よくアニメでやってたな…。ウイングは中近世ファンタジー+SFな作風だったけど、ガンダム→聖剣、ガンダムパイロット→騎士、ゼロシステム→神託、みたいな意味合いがあったのかな。で、SF的に神=機械となっていて、「未来を選び取る人間の意志」でそれを克服するという少年物の王道でもあると。 -- 名無しさん (2013-11-02 09:33:41)
- AGEシステムとつなげたら。ZEROシステムが予測した未来をもとにAGEシステムが武器作ってさらに搭乗者に負担かけそうだなw -- 名無しさん (2013-11-02 11:28:41)
- ゼロからこのシステムだけ取り外せばだれでも乗れるんじゃね?と思ったがそれだとゼロのスペックを100%引き出せないんだろうな・・・・・・ -- 名無しさん (2013-11-07 18:28:31)
- そもそも操縦システムがゼロシステムありきだからな -- 名無しさん (2013-11-10 02:27:37)
- ゼロシステムが脳内に映像投影してくれるからコクピットに画面ないんだっけか -- 名無しさん (2013-11-10 03:31:21)
- ゼロシステム、EXAM、NTーD… 何れも常人で扱える代物ではないわな -- 名無しさん (2013-11-29 04:37:21)
- その代物を一年以上?も使いつづけたヒイロ…化け物ですな。ゼクスでさえスクラン2の話だがゼロシステム使い続けるのは無理って言ったのに。 -- 名無しさん (2013-11-29 05:01:45)
- W世界って血の通った人間を一律の記号としか見ていない思想があちこちで目立つな。天才ゆえの共感性の欠如というか -- 名無しさん (2013-11-29 08:46:53)
- ギアスの項目であったが、スパロボのヒイロはゼロレクイエムの未来をこれで見といてルルをほぼ見張るだけだったり何でそうなったかの要因に手を打てなかったのはマズい気がする。ごひが黒の騎士団批判したのもお前が言うなになりかねん -- 名無し (2013-11-29 16:43:31)
- ↑深読みだがギアスやWの意地悪なアンチが脚本でジ・エーデルみたなのとルル離脱防げないで対峙したら(二次とかでネタにされる)平行世界で生き残り、ゼロレクイエム台無しにして破滅したナナリーやスザクに関わってしまったリリーナとルルがブリタニア壊さなければ駄目になってた世界とかをシステムで見てしまってルル本人を救う気が希薄だったとか詰られそうだ。 -- 名無しさん (2013-12-06 18:46:33)
- ゼロシステムとガンダムシリーズのDG細胞やELSを合わせたらどうなるんだろ? -- 0238 (2014-02-15 21:29:37)
- これ設計思想自体が機体に無理矢理パイロットを合わせるなんだよなw -- 名無しさん (2014-02-15 21:42:20)
- ↑だからこそシステムを完全に制御下に置きつつゼロの要求に応えれるパイロットは人外扱いされる -- (2014-03-06 05:23:49)
- ↑2 無茶苦茶な考え方はトールギスの時点から -- 名無しさん (2014-03-06 06:14:07)
- 上の方にあるが、大量のデスサイズは『コロニー市民だけでなくあの疫病神が本気で敵についた』という想定だと思う、地球の資本とコロニーの資源とプロフェッサーの技術が結び付けばガンダムも量産できてしまう的な -- 名無しさん (2014-04-16 08:26:42)
- 今度のスパロボではシャア(総帥)が借りて起動してみるとか、なかなか挑戦的なことやってるわ -- 名無しさん (2014-04-16 09:34:58)
- ↑まだ途中だが、今回のシャア離脱→総帥就任はそれなりの描写になってる気がする。 -- 名無し (2014-04-16 11:08:57)
- 天獄篇にティエルの衝動が参戦したらいいなあ -- 名無しさん (2014-04-16 11:42:56)
- ↑そこでまさかのフローズンティアドロップ -- 名無しさん (2014-04-16 13:05:58)
- ヴァルヴレイヴと合わせると・・・ -- 名無しさん (2014-08-25 21:43:04)
- クルスト・モーゼス「ブルーデスティニーにこれも積もう(提案)」 -- 名無しさん (2014-08-25 21:46:26)
- 漫画版ゾイドにも似たようなシステムがあったな -- 名無しさん (2014-08-28 02:15:55)
- 科学者「トールギス作った」→軍「性能が高すぎてパイロットが扱えないから却下」→科学者「 -- 名無しさん (2014-09-20 08:02:25)
- ↑投稿ミス。 -- 名無しさん (2014-09-20 08:03:14)
- 人外ってか、設定的なことかんがえたら厳密には耐えられる人間なんて存在しないだろ。神経伝達物質の分泌制御して疲労や痛みを欺瞞するとかやってることがドラッグの効果まんまだしな(笑
絶対搭乗時間が長いと後遺症に悩むだろ。気合いや根性とか精神的に人外だからとかどうとか人間の意識ではどうにもできないシステムだし
実のところ、単純に幻覚見せてるだけじゃなくて上記のことができるシステムである以上、膨大な情報を与えるだけじゃなく戦闘を強要するために神経伝達の分泌物の分泌制御して禁断症状(精神的不安など精神的ストレス状態)、あたえて戦闘を強要したりするなどもやってんじゃないのかとおもうな…
ゼロシステムの与える幻覚みてからのパイロットの動きがおかしいしな
-- 名無しさん (2015-01-03 19:09:38)
- なにこの改行… -- 名無しさん (2015-01-03 20:05:11)
- 未来予測に目が行きがちになるけど、これ応用すれば盲目の人にも目が見えるようになるのかな? -- 名無しさん (2015-12-29 18:55:02)
- ↑一応そっちはスペア(クローンの部品)を使った再生治療とかが発達しているらしい。ドクターJは機械的な義眼で補ってるが -- 名無しさん (2015-12-29 19:11:22)
- 鉄血の阿頼耶識がこれに近いね -- 名無しさん (2015-12-31 21:27:50)
- ↑阿頼耶識は機体とパイロットの神経系を有線で直結するシステムだから接続無しで脳波や神経に干渉・さらに未来予測まで行なうゼロシステムとはまた違うと思う。 -- 名無しさん (2015-12-31 21:56:43)
- ↑2 直感的な操作インターフェイス位しか似てないような?パイロットが廃人化したりショック死しない分安全…かと思いきや成長期の子供に失敗リスクの高い外科手術をしないといけない前提や正規パイロットを育てるより遥かに安価な特性上子供を拐って無理やり手術させて使い捨て上等で運用する分ゼロシステムより酷いけど… -- 名無しさん (2015-12-31 22:05:06)
- まあヒイロもミカも戦災の犠牲者ではあるからな -- 名無しさん (2015-12-31 22:19:58)
- 何の学びもない人間にもMSを動かせるようになる点では双方共に優れてるね。下手すれば死ぬ点を除けば -- 名無しさん (2016-01-13 21:54:51)
- 効率重視の人間とは、この上なく相性がいいシステムかもね。もしこれが兵器だけでなく一般社会に何らかの形で普及したら・・・。 -- 名無しさん (2016-07-12 15:05:40)
- そういえばこれに似たシステムがクロスドライブに出てたよね…。 -- 名無しさん (2016-08-23 14:20:41)
- タグに幻魔拳とあるけど、あちらのほうは未来を見せてくれたり、記憶喪失を治してくれたりはできないぞww -- 名無しさん (2016-08-23 14:49:23)
- 人間はふだん目や耳で戦況を判断しているが、ゼロシステムは脳に情報が直接入力されるので視野角や死角の概念が無い(かもしれない)。ゼロに頼って戦えば、視野が一時的に360度全天・全周囲と化して、しかも今だけじゃなく未来の仮説まで何通りも見える状態になるわけだ。なるほどそりゃ死ぬわ。 -- 名無しさん (2016-08-23 16:05:39)
- Zガンダムでフォアが言ってた気持ち悪い感覚が大量に頭の中に流れ込んでくる、と思ってる -- 名無しさん (2016-10-04 11:46:32)
- これを非常にマイルドな形にするとバイオコンピュータになる -- 名無しさん (2017-11-12 12:39:21)