ALI PROJECT

登録日:2012/02/02(木) 23:44:58
更新日:2024/01/01 Mon 16:56:54
所要時間:約 6 分で読めます




ALI PROJECTとは、宝野アリカ(作詞・ボーカル)と片倉三起也(作曲・編曲)による日本の音楽ユニットである。通称はアリプロ。


●代表曲(タイアップ曲)
  • コッペリアの柩(NOIR:OP)
  • 月蝕グランギニョル(AVENGER:OP)
  • 未來のイヴ(〃:ED)
  • 禁じられた遊び(ローゼンメイデン:OP)
  • 聖少女領域(ローゼンメイデン・トロイメント:OP)
  • 薔薇獄乙女(ローゼンメイデン・オーベルテューレ:OP)
  • 私の薔薇を喰みなさい(ローゼンメイデン(2013):OP)
  • 阿修羅姫(舞-HiME 運命の系統樹/修羅)
  • 亡國覚醒カタルシス(.hack//Roots:ED)
  • 跪いて足をお嘗め(怪物王女:ED)
  • 勇侠青春謳(コードギアス 反逆のルルーシュ:ED)
  • わが臈たし悪の華(コードギアス 反逆のルルーシュR2:ED)
  • 鬼帝の剣(鉄のラインバレル:OP)
  • コトダマ(シゴフミ:OP)
  • 暗黒天国(かみちゃまかりん:OP)
  • 裸々イヴ新世紀(宇宙をかける少女:OP)
  • 地獄の門(Phantom:ED)
  • 戦慄の子供たち(〃:OP)
  • 堕天國宣戦(戦う司書:OP)
  • 亂世エロイカ(Fate/EXTRA)
  • 刀と鞘(刀語:OP)
  • 凶夢伝染(Another:OP)
  • 愛と誠(pop'n music14FEVER!)
  • 暗黒サイケデリック(同上 17ザ・ムービー)

1992年にメジャーデビューした。何気に20年以上活躍しているベテランである。

元々は暗いドリカム(宝野アリカ談)といった感じの爽やか音楽ユニットだったのが、どこでどう間違えたのかいつの間にか


【独自音楽ジャンル・ALI PROJECT】

の道を歩むようになった。


アリプロの曲の最大の特徴は何と言っても、良くも悪くもイントロを聞いた瞬間に一発で分かってしまうアリプロ臭さであろう。

この傾向はアニメタイアップ曲において顕著であるため、非ファンからは

「アリプロはどの曲も一緒に聞こえる」
「ウォーリー探すよりもアリプロの曲を聞き分ける方が難しい」
「あだち充とアリプロはもはや伝統芸能」

などと揶揄されることも多い。
が、実はこのアリプロ臭さは意図的なもの。
オリジナルアルバムにはバラードを始め、大和ロック、インドの民謡風など様々なジャンルの曲が収録されている。

ファンの間では激しいまたはダークな曲には黒アリ、激しくないまたは乙女チックだったり穏やかだったりする曲には白アリと区別する為の名称がつけられているが、明確な基準などは存在せず、各々がなんとなくで決めている。
そこ、黒蟻だとか白蟻だとか言うな。

ちなみに意外にもスパロボのBGMに楽曲が採用された事があり(『鉄のラインバレル』OPの「鬼帝の剣」)、上記のアリプロ臭さもバッチリ再現されている。

  • 引用について
アリプロの曲にはクラシック音楽から引用されている部分がわりとある。

分かりやすいところで言うと、「戦争と平和」(アルバム『EROTIC&HERETIC』収録曲)のサビ部分ではバッハの「小フーガト短調」が引用されている。
少しマニアックなところだと、「聖少女領域」の間奏部分は『ペルシャ市場にて』というクラシック曲から引用されている。

さらにアニメ『.hack//Roots O.S.T.』のOP、「GOD DIVA」では冒頭でモーツァルトのオペラ「魔笛」の中の「夜の女王のアリア」を歌っている。
この曲は本職のオペラ歌手にさえ難しいと言わしめるが、アリカ様は見事に歌い上げている。

某スマイル動画に元曲と比較した動画があるので、気になる人は『アリプロ クラシック』で検索してみよう。

主に引用されている作曲家は次の通りである。元ネタと合わせてぜひとも聞いていただきたい。
  • アルバート・ケテルビー
  • ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
  • フレデリック・ショパン
  • フランツ・シューベルト
  • グスタフ・マーラー
  • イサーク・アルベニス
  • エリック・サティ
  • ミハイル・グリンカ
  • レオシュ・ヤナーチェク
  • カール・アマデウス・ハルトマン
  • エンリケ・グラナドス
  • ジャック・イベール
  • アンリ・デュティユー
  • セルゲイ・ラフマニノフ
  • フェリックス・メンデルスゾーン
  • バルトーク・ベーラ
  • イーゴリ・ストラヴィンスキー
  • ベドルジハ・スメタナ
  • レオポルド・ゴドフスキー
  • モーリッツ・モシュコフスキ
  • エルネスト・レクオーナ
  • ゲオルギー・スヴィリードフ
  • ピョートル・チャイコフスキー
  • ヨハネス・ブラームス
  • フランシス・プーランク
  • ヘンリク・グレツキ
  • ジョージ・アンタイル
  • クロード・ドビュッシー
  • カロル・シマノフスキ
  • フィリップ・グラス
  • アレクサンドル・スクリャービン
  • カール・ジェンキンス
  • ヤニス・クセナキス
  • ヴィトルト・ルトスワフスキ
  • セルゲイ・プロコフィエフ
  • ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
  • エドヴァルド・グリーグ
  • ジャコモ・プッチーニ
  • ピエトロ・マスカーニ
  • ルッジェーロ・レオンカヴァッロ
  • スティーブ・ライヒ
  • リヒャルト・ワーグナー
  • ジョージ・ガーシュウィン
  • ミシェル・ローラン
  • サルヴァトーレ・カルディッロ
  • アレッサンドロ・スカルラッティ
  • ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
  • エマニュエル・シャブリエ
  • アストル・ピアソラ
  • ホアキン・トゥリーナ
  • フランチェスコ・パオロ・トスティ
  • オットー・ボルグマン
  • スティーヴン・ライニキー
  • ガブリエル・フォーレ
  • アントニオ・カルダーラ
  • ガエターノ・ドニゼッティ
  • ロベルト・シューマン
  • ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル
  • ジャン・シベリウス
  • ジョン・アイアランド
  • クリストフ・ヴィリバルト・グルック
  • アルフレート・シュニトケ
  • ジュール・マスネ
  • エフゲニー・スヴェトラーノフ
  • ティヴィダール・ナシェ
  • 武満徹
  • ニコロ・パガニーニ
  • ルイス・モロー・ゴットシャルク
  • アナトーリ・リャードフ

  • 歌詞について
アリプロの大きな特徴の一つに、歌詞が厨二すぎて何を書いてあるのかがさっぱり分からないという点が挙げられる。
これは作詞担当の宝野アリカが三島由紀夫、中井英夫などの文学作品に傾倒しているためである。
大体一度聞いただけだと、サビ以外何を言っているのかちんぷんかんぷんで、歌詞カードを見ながら何度か聞き直して初めて意味がわかることが多い。

例として、アリプロの出世曲の一つである『AVENGER』のOP曲「月蝕グランギニョル」は中井英夫の『虚無への供物』のオマージュであり、「ディレッタントの秘かな愉しみ」(アルバム『Dilettant』収録)は江戸川乱歩の名作『屋根裏の散歩者』をモチーフとしている。

特に「月蝕グランギニョル」は宝野アリカとミステリー作家の綾辻行人を繋ぐきっかけにもなった。 

そのほか和歌から題材を取ることもあり、「阿修羅姫」などの一部にそれが見られる。


余談だがアリプロ初期の曲には「LABYRINTH」というビックリするぐらいアリプロらしくない曲があるのだが、この曲は20代なら必ず謎のデジャヴを起こすので該当年齢の方は是非とも聞いていただきたい。

同じく初期の曲で『CLAMP学園探偵団』のOPとしても使われていた、「ピアニィ・ピンク」は黒アリが好きな人には劇薬レベルの猛毒なので要注意。
アリカ様の可愛いお声を御拝聴できるぞ。
しかし、そんなモノで驚いてはいけない。アリカ様にはアリプロ好きにとって究極の黒歴史に等しい劇薬が存在する。
ジブリアニメ『魔女の宅急便』のイメージソング「好きなのに!」がそれである。
麻生&久石コンビによるこの曲を歌うアリカ様は最早別人である。


同じ頃の曲に、『緑山高校甲子園編』のED、「ストロベリーパイをお食べ」がある。こちらも負けず劣らず可愛い歌声だが、歌詞はカニバリズム



アリプロ以外の名義

アリプロとしてではないが、片倉&宝野コンビで
「あんなかお こんなかお」
という曲を製作したことがある。



追記・修正はアリプロの曲を聞き分けられる人がお願いします。

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最終更新:2024年01月01日 16:56