一方通行(アクセラレータ)

登録日:2009/10/28(水) 21:54:32
更新日:2020/04/04 Sat 21:31:35
所要時間:約 11 分で読めます






こっから先は一方通行だ!



とある魔術の禁書目録』の登場人物。


7人の超能力者(レベル5)の第一位。学園都市最強の能力者。
アレイスターの計画(プラン)の核となる存在、第一候補(メインプラン)

本名は不明。苗字は2文字で名前は3文字、変な名前が多いとあるワールドにおいてはそれほど珍しい物でもなかったらしい。
「鈴科百合子」ではないか?という上条さンの妄想もこの条件に当てはまるのもあり、概ねこの名前でネタキャラ扱いされている
アニメでは「アクセラレーター」と誤植されることがあッたが、正しくは「アクセラレータ」。

新約一巻では、黄泉川、芳川、番外個体打ち止めとともに*1住んでいる。


能力

能力は「一方通行(アクセラレータ)」。
体表面に触れたあらゆるものの向き(ベクトル)を操ることができる。
一部分にでも触れてさえいればその物体全体のベクトルを掌握可能(大気や地球など)。
この際、ベクトルを直接増幅することこそできないが、周囲の力のベクトルをかき集めて合成すれば強大な力を生み出せる。
実質なんでもあり。

さらに、無意識レベルの演算で成立する「反射」があるため、寝込みを襲おうが不意打ちしようが全く効かない。
具体的には、生命活動に必要不可欠な最低限のものを除く、自身に向かってくるものすべてを真逆の向きに変えてしまう。
ほぼ無敵バリア。

弱点が全くないわけではなく、作中でもいくつかの攻撃が通用している。
たとえば、外に逃げるベクトルが内側に向かって反射してしまう点を利用したいわゆる木原神拳や、「最低限」受け入れている本来有益無害なベクトルを、未元物質との干渉で攻撃的性質に変化させての偽装攻撃は反射を貫いた。
また、あくまで能力であるため、演算を妨害したり、演算が間に合わないほどに多種多様な攻撃を素早く仕掛けることでも反射を突破可能。
もっとも、一方通行の演算を超える速度*2での攻撃など例外にもほどがあるため、平素なら弱点と言えるものでもないが。

実はベクトル制御は付加価値にすぎず、能力の本質は「自身が観測した現象から逆算して、限りなく真実に近い推論を導き出すこと」である。
垣根帝督の「未元物質」の攻撃にすぐ対応できたのはこのため。
能力名を「アクセラレータ」にしたのも、無意識のうちにこの本質に気づいていて、物質の本質を観測し推論するための粒子加速器(アクセラレイター)になぞらえたため。

13巻で覚醒した「黒翼」を筆頭に、圧倒的な力を持ついくつかの「翼」の能力を持つ。
「黒翼」の力は、インデックス曰く魔術サイドの「天使の力(テレズマ)」に酷似しているようだが、
実質的には違う謎の力で、また「聖人」でも扱いきれるかわからないほどの量とのこと。
そんなものを制御できる能力共々、正体は謎に包まれている。


容姿

紫外線なども反射しているため髪は白色化しており、瞳は赤色に近く、男か女かも分からない体型をしている。
本人はその理由を外部刺激を受けていないためホルモンバランスが崩れているからではないかと仮定している。
実際に尋常性白斑と呼ばれる状態ではホルモンバランスが崩れることがあるらしい。

作中の三人称は「彼」で美琴からも「男」と呼ばれ一人称も「俺」だが、作者は「一筋縄ではいかないのです」とのコメントを残し、
男性にカウントしていない
下記の彼に関する魔術的要素から「無性別」や「中性」と表現するのが現状的確なのかもしれない*3

初登場時から現在まで半年以上月日が経過しているので髪が物凄く伸びているのも特徴。
私服はストライプTシャツを着ていることが多い。


人柄

普段は冷めた態度を取っているが、本来は短気を通り越した熱血漢。
世の中の不条理に対しては非常に激しい怒りを覚え、そうと決めれば自分の命を投げ出してでも他人を守る。
しかし戦闘では極めて残忍。13巻を筆頭に数々の戦闘で残虐な殺しを行った。
暗部落ち当初は「悪党」を自称していたが、「ドラゴン」曰くこれは上条のような善への強烈な渇望の裏返しであり、上条の背中を無意識に追う行為とのこと。
最終的にはそうしたラベリングを超越した。

好物は缶コーヒー。気に入った味があればそれを何十本も買い込ンで飲み続けるが、飽きるのも早い。
ファッションにも詳しく、他人の着ている服でも見ただけでブランド名がわかるらしい。特に少女(幼女)服に詳しい。

あらゆる点で本編の主人公上条当麻と好対照な主人公。
上条さンを魔術サイドの主人公とするなら、科学サイドの主人公は彼であると目されており、上条さンと並び読者から高い人気を誇る。
例えば上条さンの好みがお姉さン好きに対して一方通行は少女もとい幼女好きである。

このライトノベルがすごい!の男性キャラランキングでは惜しくもトップ10入りは逃したが、11位にランクインした。
その後は人気が上昇し、ランキングの常連になっている。

上条さンとの大きな違いといえばあちらが次々とフラグを乱立していくのに対し、
こちらは(中の人共々)打ち止め(ラストオーダー)一筋といったところか…
ただし、彼の打ち止めに対する想いは恋人ではなく家族へ向けるものだと明記されている(父性か母性かはわからないそうだが)。
というか誰かに恋愛感情を向けるところが想像しにくいキャラでもある。


来歴

幼少期

樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)」曰く、(安定した)「絶対能力者(レベル6)」へ進化できる可能性のある唯一の存在。
「絶対能力者」の創造(=神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの(SYSTEM))が学園都市の表向きの最終目的であることもあり、
うら若き日の一方通行を実験台とし、あらゆる犠牲を払ってでも絶対能力進化(レベル6シフト)実験が行われることとなった。

当人としても、際限なく挑んでくる他者をその能力で傷つけ続けてしまい、以来他者を傷つけないために他人を拒絶してきた過去を持っていた。
「最強」の自分を倒そうと誰かが挑んでくれば、それを「反射」で否応なしに傷つけてしまう。ならば「最強」を超え、挑む気すら起きない「無敵」になればいい。
……と吹き込まれ、「絶対能力(レベル6)」を目指すこととなった。

で、「あらゆる」ってどんな犠牲かって? 御坂美琴の劣化コピーであるクローン人間(シスターズ)を2万体ほどぶっ殺すだけ。ね、簡単でしょう?

当然、そんなことをさせられる側は心理に大きな歪みを抱えることとなる(ましてや彼はまだ学生である)。
初めて「妹達(シスターズ)」を殺した*4時、「目の前にいるのは薬品と蛋白質によって合成されたただの人形だ」という研究者の言葉に無意識に*5縋り現実逃避を繰り返した結果、精神がぶっ壊れる。
その後も実験を進めていくうちに、イカれた殺戮者という他ない人格が形成された。


旧約時代

3巻
「絶対能力進化」実験中に乱入してきた上条と交戦。
その圧倒的な能力で上条を追い詰めるも、幻想殺しで「反射」を無視して殴られるという未知の体験に動揺。
いままで脳死の能力頼りで勝ててきた一方通行は、上条さンに素の喧嘩の腕では大きく劣っていることもあり、窮地に陥る。
葛藤の末、大気のベクトルを操るという発想に至って形勢逆転しかけるも、御坂美琴に鼓舞された妹達に妨害され失敗。
上条の修正パンチで敗北した。


この戦闘での彼の名(迷)ゼリフとして「くかき…」という奇声を発する場面があるが、アニメで彼を演じた岡本はそれを完璧に演じ声優の本気を垣間見せた。
余談だが、岡本はその年の新人賞を受賞する。
「これで俺も立派な声優だァ!」
また、アニメ超電磁砲第二期にも同様のシーンがあるが、禁書一期の頃と比べて演技が格段に進化していた。気になる人は聴き比べてみよう。

5巻
打ち止めと出会い、ロリに目覚m…上述したような過去の葛藤、さらには実験の過程で殺した「妹達」に対して内心では「自分を止めてほしい」と願っていたことまでも見破られる。

なおよく勘違いされるが、あくまでも実験中はそんなことは一切思っていない。
心の奥底にそういう願望がある、というだけで、実験中はただのイカレタ殺戮者になりきって現実逃避している。

その後、彼女を救うために脳に損傷を負い、演算・言語能力を失う
が、ミサカネットワークによる補助を受けることで、時間制限付きながら脳機能を取り戻すことに成功。
打ち止めとの間に深い繋がりができる。

13巻
以後は打ち止めと共に黄泉川愛穂の保護を受けるが、13巻で再び危機に陥った打ち止めを木原数多から取り戻すために奮闘する。
「一方通行」の脳を知り尽くした木原くンに「反射」を突破され大苦戦するが、AIM拡散力場のベクトルを操って「翼」を形成する新たな能力が覚醒、演算補助デバイスなしで発動したことにより大逆転。打ち止め救出に成功する。
その後、学園都市上層部から「学園都市が被った損害8兆円」分の借金を押し付けられ、打ち止め達から離れて暗部組織『グループ』に身を窶すことに。
悪党を自称し、闇の道を歩むことになる。

『グループ』加入後は能力一辺倒の戦い方をやめ、拳銃を取り入れた立ち回りを獲得。

15巻
アレイスターの「第一候補」の座を狙う「第二候補(スペアプラン)」、第二位の超能力者垣根帝督と交戦。
「この世に存在し得ない物質」を利用して「反射」をすり抜ける謎攻撃を受け苦戦するも、結局は「第一位」と「第二位」の格の違いを見せつけ勝利。
垣根の悪あがきから黄泉川や打ち止めを守ろうとした結果、「黒翼」が暴走、圧倒的な力で垣根を虐殺する。
しかし打ち止めが彼の元にたどり着いたことで暴走は止み、再び彼女と出会ったことで「闇の最下層から光を目指す」ようになる。

また、『グループ』加入時に「暗部の技術で稼働時間を伸ばす」という名目で回収されていた演算補助デバイスには、
遠隔で演算補助を打ち切れるバックドアが仕込まれていたことが判明。
学園都市上層部の一存でいつでも演算を打ち切られて無力化されうる窮状に陥る。

19巻-旧約ラストまで
「遠隔操作用の電波だけを妨害するジャミング装置」を作ることに成功し、上述の「ミサカネットワークからの隔離」の危機を脱する。

『グループ』の仕事を続けていくうちに、学園都市の最重要機密コード『ドラゴン』へと接触する。
しかしそこで打ち止めに死の危機が迫っていることを知り、彼女を救う方法を求めて学園都市を脱出。
『禁書目録』という言葉を手がかりにロシアのエリザリーナ独立国同盟へと向かう。

が、一方通行用の刺客である新たな「妹達」、「第三次製造計画(サードシーズン)」・番外個体(ミサカワースト)の心理攻撃を受け精神崩壊。
そこをたまたま通りがかった上条当麻に「黒翼」まで使って八つ当たり再戦を挑むも再び敗北(この闘いで一つの悟りを開いているとも言える)。
その後は上条に導かれ、エリザリーナ独立国同盟を訪問。番外個体と「取引」して休戦したり、ロシアのスパイを尋問したりした。

そうこうしているうちにフィアンマが大天使を出撃させるも、ヒューズ・カザキリと共に大天使を迎撃。
後方のアックア、上条当麻の間接的な援護もあって何とか撃破した。

風斬から打ち止めを救うヒントを得た彼は、
「自身が観測した現象から逆算して、限りなく真実に近い推論を導き出す」能力の本領を発揮して
見様見真似で「魔術」を行使、打ち止めを救うことに成功する。
直後に「ベツレヘムの星」からのテレズマを防ぐため「白い翼」を発現し、見事防いで見せた。

打ち止めを救ってからのテレズマを防ぐまでの流れは素直に感動したという声が多い。

新約

新約(とくに『グレムリン』編)では明確に、上条・浜面と並ぶ3人の主人公格として描かれている。

『グレムリン』編(新約1-10巻)
新約1巻・2巻では暗部組織を解体し、魔術サイドの存在を知った。

新約3巻では、御坂美琴に「妹達」に関して「(DNAマップを提供した)お前も加害者」と発言し、一部読者の不興を買った。*6

新約6巻では復活した垣根帝督に圧倒されるなどバトルではいいところがなかったが、
精神面では上条への憧れを捨て、自分がやるべきことを見つける決意を固めた。

新約7巻では出番こそ少ないものの、人的資源事件で暴走したヒーロー達の鎮圧に活躍した。
ちなみに彼の能力「一方通行」自体は、同巻に登場する能力借りパクサイボーグ・恋査によって有効利用されている。

新約10巻ではオティヌスを救うために世界の敵となった上条に対し、第1の刺客として送り込まれるも、やはり倒される。
ただし、この時の一方通行は学園都市第1位の自分が負けることで上条から学園都市の手を引かせることが目的だったため、
上条を助けるためにわざと負けたという方が正しい。
この行動について、ミサカネットワークの「総体」は「『敗北する事で何かを与える』という、最強しか知らず、勝つ事しかできなかった一方通行もちょっとは成長した」と評した。
一方、「殺伐とした闇」という得意分野に逃げ込むな、と釘を刺されたり、自分を神聖化して人間扱いしていないと駄目だしされたり、童貞臭い人生経験の不足を指摘されている。

『魔神』編(新約12巻-)
基本的に「上条当麻」と「上里翔流」の物語であるため、蚊帳の外。
去鳴(サロメ)からは「上条当麻のとびきり面倒くさいファン」などと揶揄されている。

イギリス編(新約19巻-22巻)
新約19巻では、ついにアレイスター・クロウリーと対峙する機会を得る。
しかし、彼(女?)が全く悪びれていないこと、追い込まれた結果学園都市統括理事長としての「人間」の顔を捨てて魔法少女☆あれいすたんになっていることなどから、その場での殺害はせずに終わる。

続く20巻では、不完全燃焼の苛つきをそこらの騎士に八つ当たりして晴らす。
霊装のおかげで死なないとはいえ、まるまる太った中年のおっさんを能力全開でボコった挙げ句、1km近く蹴り飛ばすとかいう鬼畜の所業はさすが一方通行である。

紆余曲折の末、魔術知識を補うために人造悪魔・クリファパズル545を麾下に加える。
これがどんな悪魔かというと、みすぼらしい衣装のロリ巨乳やっぱりロリコンじゃないか…

その後伝説の魔術師集団、『黄金(S∴M∴)』の面々と遭遇するなどした末、クリファパズル545をミサカネットワークに接続、
これを魔術的に解釈させることで「生命の樹(セフィロト)」「邪悪の樹(クリフォト)」に並ぶ「人造の樹(クロノオト)」の概念を提唱。
超大規模な魔術的基盤を得たことでコロンゾンに致命傷を与え、イギリス編終結の決定打となった。

最終的にはアレイスターから学園都市統括理事長としての全権を委譲され、2代目統括理事長に就任。
もともと科学サイド最強で、魔術的にも超強化を得た彼には能力的にもふさわしい立ち位置と言えるだろう。

22巻リバース
とびきり面倒くさいファンの面目躍如。
本物より本物らしい偽上条さン(中条さン)が大手を振るなか、世紀末帝王HAMADURAと共に上条さンの味方について相談に乗ってやったりする。


その他

余談だが、PSPでは反射が再現されていなかった(まあ完全再現されてしまえばほとんどのキャラクターで太刀打ちできないぶっ壊れキャラになってしまうが)ものの、
自動でゲージを消費してある程度の攻撃を無効化する特性を持っている。


2011年8月24日に打ち止めと共にキャラソンが発売された。


主人公に並ぶ知名度と単純なバリアではないベクトルという防御能力の面白さからか、
作中最強クラスを退いてなお度々他作品との強さ議論に駆り出されている。
だいたいが「○○なら反射ぶち抜いて一方殺せるんじゃね?」。ここまで徹底してサンドバック扱いなキャラも珍しい。
他にも「地球を壊して窒息死」とか「亜空間に追放」とか「洗脳して降参」とか…それはもう戦いと言えるのか?

しかも何故か一方通行側は一切の反撃をせず棒立ちのまま動かない前提である。
要するに本人ではなく能力…しかも、ベクトル操作というより、反射能力に関してだけ議論されている感じか。
まあ持ち出す側が禁書をよく知らないが故の現象なのだろう。
というか、上述したような能力は後に禁書本編にも出てきている

同作内だと黄金錬成天罰術式を相手にするのはちと苦しいかもしれない。


「月刊コミック電撃大王」にて、2014年2月号より一方通行を主人公としたスピンオフ作品『とある科学の一方通行』が連載開始。

さらに2015年12月号からは一方通行を主人公にした4コママンガ『とある偶像の一方通行さま』の連載も開始した。
ノリノリの服装とポーズでマクロスよろしく「俺サマの歌を聞きやがれェ!」とステージで叫びながらも目が完全に死んでいる一通さんはシュールの極み。








「俺達がどンなに腐っていてもよォ、どうしようもねェ人間のクズだったとしても、この項目が追記・修正されなくても良い理由にはなンねェだろォが!!」


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