サウスマウンドトップの戦い

登録日:2009/09/13 (日) 23:49:36
更新日:2025/04/25 Fri 00:41:32NEW!
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ヤーデ伯チャールズに勝利したギュスターヴ軍の下へ、近隣から続々と兵が集まって来た。
一方、和平条約を仮調印した諸侯は、新ヤーデ伯デーヴィドを中心に連合軍を結成。
北・南・西の三方からハン・ノヴァへ向かった。

ギュスターヴ軍は主力で西方軍と対峙し、ボルス率いる部隊で比較的弱い北方軍を迎撃。
ボルス隊は北方軍を見事に撃破した。
ここまではギュスターヴの戦略どおりであった。
しかし、ボルス隊は禁止されていた追撃を敢行
ハン・ノヴァへの帰還が遅れる。
ギュスターヴはボルス隊帰還後、全兵力で連合軍の要、デーヴィド軍に当たるつもりであった。
しかし、ボルス隊は追撃から戻らず、先に南方軍がハン・ノヴァに迫った。
ここに到り、ギュスターヴ軍は現兵力での戦闘を決意する。

──1305年初夏、
史上名高いサウスマウンドトップの戦いが開始された。

【概要】

サガフロンティア2における、ギュスターヴ編最後のシナリオ。
そしてこのゲームのコンバットバトルの最難関
コンバットバトルが苦手な人には、ある意味エッグ戦よりもきついかもしれない。

兵力ではヤーデ軍が劣っているが、ラウプホルツ軍との合流を待てば形勢は一気に逆転するという戦況。
ラウプホルツ軍が到着する前になんとかデーヴィドを討とうと、均衡状態を破って先に偽ギュスターヴ軍が仕掛けてくる。


勝利条件
  • 偽ギュスターヴを撃破する
  • ラウプホルツ公の軍が到着するまで持ちこたえる(8ターン終了まで)

敗北条件
  • デーヴィドが撃破される
  • 本陣に侵入される


サルゴン達のようなエーデルリッター達が率いる遊撃兵の一個小隊は然程脅威ではない(それでも先制攻撃をされてスマッシュ・フレイムナーガ等を食らうと高確率でやられる)が、真の恐怖は4ターン目から鉄鋼兵が動きだすこと。
重い鎧に身を包んでいるため、とにかく防御力が高く*1、素早さも高い。
彼ら4人がチャージを繰り出したらまず間違いなく全滅させられる。
一方の自軍サイドは全員汎用の歩兵と弓兵であり、技も貧弱。
歩兵の『火炎龍』は威力が最も高いが、行動開始が遅くなるため先手を取られる可能性が高い。
『草伏せ』スタン効果があるが、弓兵の支援と合わせても打点が足りず倒せない事もあり、こちらも必ず先制できるわけではない。
状況や好みに合わせて使い分けよう。
また歩兵は盾を装備しているので「身を守る」を選択すればディフレクト(ダメージ無効)の確率も上昇する。
弓兵は直接戦闘ではまず無抵抗でやられてしまうが、周囲8マスで戦闘を行えば援護射撃(全体30ダメージ)が発動するという特性を持つ。
弓兵の直接戦闘は必ず避け、歩兵は必ず弓兵の援護範囲内で戦うというのが勝利の大前提となる。



これよりも前のシナリオ『バケットヒルの戦い』『ハン・ノヴァの戦い』では味方に鉄鋼兵がいて頼もしい限りだったが、敵に回すと、かくも恐るべき相手となる。
本陣目がけて一直線に向かってくる偽ギュスターヴ軍はまさに恐怖そのもの。
基本的に歩兵・弓兵がHP100で設定されている中、鉄鋼兵はHP150×4、偽ギュスターヴに至ってはHP200
さらに予備兵(1人でも生き残っていたら補充される)が大量にいるため、鉄鋼兵や偽ギュスターヴを撃破することは困難、というかまず無理*2
何も対策なしに鉄鋼兵に特攻しても、あっという間にゲームオーバーになるのが関の山。

ただ単に攻め込むだけではなく、戦略が要求される面が大きいコンバットであり、それゆえにこの手のゲームに慣れていないプレイヤーのトラウマとなった実際は慣れてるプレイヤーでもきつい
ここまでのコンバットが特に戦略がそこまで要求されるような構成でもなく、前述した二つに至ってはゴリ押しで勝ててしまうことからの落差もあるだろう。

ちなみに難易度が高い理由は明確で、このコンバットがギュスターヴ編のラストバトルに当たるためである。


【 対策 】
3ターン目までの戦い方
  • 弓兵を歩兵の周囲に配置し、支援攻撃を利用する
  • 目安としては左右に味方ユニットを分断し、歩2:弓1と歩3:弓1のまとまりを作る
  • 3ターン目終了までにエーデルリッター達のユニットを全滅させる
  • 3ターン目までに鉄鋼兵の下に味方ユニットを配置すると鉄鋼兵が4ターン目より先に進軍を始めてしまうため、鉄鋼兵の下二マス以内にはユニットを置かないように注意

4ターン目以降
  • 3ターン目終了までにエーデルリッターの全滅が成功したら、鉄鋼兵よりも1つ下に味方を配置
  • バトルでは『身を守る』を選択し退却。次ターンで再び鉄鋼兵の下に味方を配置。一マスずつしか進ませないように心掛け、8ターン目を待つ


相手の前衛を倒したら主力に張り付き、後退しながらでも全速前進させないようにして食い止める流れに持ち込めば勝機がある。
かなり端折ってるからちゃんとした攻略法知りたかったら攻略本でも読んでくれ!
ちなみにこの耐久戦術が一番楽な勝利方法ではあるが、「エーデルリッターを全滅させる」時点で相手の動きや確率に頼らなくてはならず、かなり運が左右される。

この他、偽ギュスターヴを上手い事囲んで退却不能にして勝利するという方法もある。
しかも3ターンで勝利するという荒技。
が、かなり運に左右される方法であるので成功するか否かは神のみぞ知る。
アルティマニアではこちらの「退却失敗で勝利」の具体的な手法が掲載されているが、実は耐久戦以上に運に左右される。
それでも成功・失敗パターンは共に比較的短時間で終わる。





【戦後】

勝利後はデーヴィドの尽力により、初の全世界的な和平条約『ハン・ノヴァ条約』が成立される。
彼が存命中の50年間、この条約は守られ続けて平和な時代が続き、『デーヴィドの平和』として語り継がれる*3

ギュスターヴ13世という1人の男が巻き起こした新しい時代のうねりを終息させ、戦乱の世に終止符が打たれた。


ちなみにジニー編にも同名の『サウスマウンドトップの戦い』というシナリオがある。
こちらは会話のみで進行するシナリオだが、プルミエールの過去や、グスタフの本名等が明かされる重要なシナリオになっている。

このシナリオを見るかぎり、グスタフも戦場に赴いてデーヴィド軍に加勢している事になる。
しかも『ギュスターヴの剣』と『ファイアブランド』という世界最強の剣を二つも携えて。

しかしこのイベントを見た後でギュスターヴ編のサウスマウンドトップの戦いを選択しても最後までグスタフは現れてくれない。
彼がいれば楽に勝利出来たはずなのに…。
…と言いたいところだが、4対4のバトルはあくまでゲーム上の表現でしかなく、「グスタフ1人いるくらいでは戦局に影響を与えるようなことはない」という意見もある。
何よりそのようなことは「個人では超強いエーデルリッターたちが敗れた」ことで証明されている。
どちらかというとあまりの難易度に苦しんだプレイヤーからの「お前がいればもっと楽だったのに!」という怨嗟。

なおジニー編の街イベントではこの戦いについて「ヤーデ軍が持ち堪えてラウプホルツの援軍が来るまで粘った」という顛末が語られている。
前述したように攻略法は他にもないわけではないが、公式の想定は耐久での勝利ということだろう。

【リマスター版では】

公式配信でも「サウスマウンドトップの戦いの難易度は変更していない」と明言されており、難易度も攻略法も特に変わっていない。
変更点としては、追加シナリオに伴い各エーデルリッターに過去や専用グラフィックが追加されたのでマスコンのアイコンも汎用から変更されている。
ウィル編視点のシナリオは「彼の戦場を望んで」に改題された。

また偽ギュスターヴ軍の敗因の一つであったボルスの独断専行についても、エーデルリッターとなる前のボルスは「自分の才や力を認めない周囲を見下している」といった問題のある人物だったことが触れられている。
彼の過去も追加されており、少年時代にギュスターヴ13世の生き方に憧れたものの、それを自分本位に曲解し人の意見すら聞き入れない傲慢な一面を持っていた。
そうした面を無謀な冒険に同行したタイラーとラベールに諌められていたが、50代となった後も改めることなく拗らせていたのである。
他の人選であるサルゴン、イシス、ミカ、モイ、トーワに関しても正規の軍人ではなく、個人としては強いが歴史に名を残す将の器があるかといわれると疑問符がつく。

手駒を人格や軍の統率力などではなくアニマの高さだけでしか見ていない」という偽ギュスターヴ(エッグ)の人選が墓穴を掘ったということだろう。

追加シナリオ「デーヴィドとギュスターヴ」で描かれたグスタフの戦果に関しても、結局本隊とは合流できず、途中遭遇した敵補給部隊に奇襲で損害を与えた程度のものであった。
それ自体は重要な役割ではあるが、軍と軍のぶつかり合いにおいて、ファイアブランドがあろうと単騎で戦況を左右する等出来るはずもないし、
そこまで過剰な期待を掛けられていたわけでも無かったのだ。



追記・修正は援軍が来る8ターン目終了までにお願いします。

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最終更新:2025年04月25日 00:41

*1 内部データでは性能の良い全身鎧をつけているため。偽ギュスターヴのユニットの場合はさらに質が上がっている

*2 恐ろしいことに偽ギュスターヴ撃破でクリアした狂人は存在する

*3 「50年とか短くない?」と思うかもしれないが、それまでのサンダイルは各国の覇権を争って血で血を洗う戦が繰り広げられていることを忘れてはいけない