コーデリア(サガフロンティア2)

登録日:2011/10/02 (日) 23:22:06
更新日:2025/05/23 Fri 08:06:51
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これでも実力には自信があるのよ
足りないのは経験だけよ





【概要】

コーデリアとは、スクウェアが製作したサガフロンティア2の登場人物。
フルネームはコーデリア・エメリー、愛称はコーディー。
作中世界サンダイルの歴史の裏を描いたウィル・ナイツ編に登場するキャラクターで、新米の頃に主人公ウィリアム・ナイツと出会い、行動を共にする。

金髪の三つ編みにレース付の赤頭巾がトレードマーク。服装も東欧の民族衣装のようなエプロンドレス風でとてもかわいらしい。ローゼンメイデンの一体と言っても通用しそうである。

キャラデザイナー兼ドッターはぴぃたぁそると氏。FFTのユニットのドットを打ったり、「ソード・ワールドRPGリプレイ第4部」で挿絵を描いていたことで有名な人。

ウィルと良い仲になり、シナリオの展開によっては彼の妻になるが、あるシナリオで彼女を操作キャラに選ぶと、また別の運命を辿ることとなる。


【生涯】

《運命の出会い》

1235年。おてんばな少女として育った15歳のコーデリアは、古代文明が作り出した遺物「クヴェル」を掘り出す者たちである「ディガー」が集まる東大陸の街ヴェスティアに、ディガーの護衛をする者「ヴィジランツ」として訪れる。
しかし遅刻してしまい、集合場所である酒場に着いた時には参加を予定していたパーティーは既に出発してしまっていた。
ここでディガーとして旅立とうとしていた同年代の少年ウィル・ナイツと出会い、あるパーティーへの参加を辞退したナルセス・ピローニ3世、頼れる漢タイラー・スティーブンソンと共に彼のパーティーの一員となる。
その後、ハンの廃墟でクヴェルを見事発掘したパーティーは酒場へと帰還、パーティーを一時解散させることを決めたウィルに「ママのおっぱいが恋しくなったの?」とからかうも、彼の両親は彼が幼い頃にこの世を去っていたと聞かされ、慌てて謝る。
しかし、これを受け入れるほどの優しさを持ったウィルが解散の直前、悪名高いディガー、アレクセイ・ゼルゲン*1の話に喰いつく様子を目撃する。

1236年。コーデリアは仲間と共にヴェスティアの酒場でウィルを待っていたものの、当分の間は会えないのではと心配していた。
そこにやって来たウィルから、彼の叔母で育ての親のニーナ・コクランと共に両親の死の謎を調査するため南大陸にある大砂漠へと向かうと聞くと「ディガーのあなたが行くのなら」と快く承諾する。
南大陸調査の最終目的地は、ウィルの父親ヘンリーとアレクセイらが向かった大砂漠にある「メガリス」と呼ばれる古代文明の遺跡。
そこでアレクセイが発掘した卵型のクヴェル「エッグ」が収められていた最深部に広がる異様な光景に、コーデリアは思わず帰還を促す。
結局、調査自体は空振りに終わり、アレクセイから直接聞きだすしかないと分かった。

《運命の分岐点》

1238年。両親の死について真相を知るため、ウィルは悪名高いアレクセイ一味に正体を隠し仲間となって潜入することを計画する。
しかしアレクセイの危険性を知るニーナは、ウィル一人では行かせられないと主張。
ウィルは仲間を一人選び、*2先行してアレクセイ一味に潜入させるのだが……。

この『潜入!アレクセイ一味』においてコーデリアを潜入させた場合、ナルセスやタイラーとは違った展開になる。

《コーデリアに潜入を頼んだ場合》

先にコーデリアが潜入し、二人はウィルの両親を殺した疑いを持つアレクセイについて調査する傍ら、アレクセイが求める魔物除けのクヴェルを探すことに。
しかし、アレクセイはウィルとコーデリアの素性を見破っており、ウィルに父を刺したのは母キャサリンだと告げる。
この告白により当時の記憶を取り戻したウィルは放心し、動けなくなってしまう。
一方、コーデリアは件のクヴェルを持つ子供を発見。直後、子供から魔除けを強奪すべく襲いかかるアレクセイの手下と戦闘に入る。
いくら彼女が才能あふれるヴィジランツといえど、所詮は一人。無数の手下の前についには敗れ、倒れ伏す。*3
致命傷を負った状態で発見された彼女はウィルの腕に抱かれながら、彼の両親を殺害したのはアレクセイだと伝え、最期に別れを告げて息を引き取る。
享年19歳。余りにも若すぎる死だった。
かけがえのない女性を失ったウィルは深い悲しみを覚えると共に、またもや自分から親しい人を奪ったアレクセイへの怒りをより一層募らせることとなった。


本作は歴史小説を紐解くような形で語られるためキャラクターの運命がプレイヤーによって大きく左右されることはほとんど無く、コーデリアに関しては唯一の例外と言える。
設定資料集パーフェクトワークスや攻略本アルティマニアの小説では彼女が死亡するルートが採用されている一方で、
プロデューサー兼シナリオディレクターの河津氏は「プレイヤーが辿った歴史が正史」と発言している。

そのドラマチックな展開やキャラクターとしての魅力からプレイヤーはもちろんスタッフからも愛されており、アルティマニアのおまけ小説は彼女にスポットライトを当てたものになっている。挿絵もコーデリアばっかである。


《コーデリア以外に潜入を頼んだ場合》

……とはいえ、初見で「優秀とはいえ、敵の中にたった一人で女の子を潜入させるのは危険すぎる」と考えるプレイヤーも多いだろう。
どうして私を選んでくれないの?」という咎めるようなセリフに耳を塞ぎつつ他の仲間に潜入を頼んだ場合は、コーデリアは勿論その仲間も命を落とすことなくシナリオが進行する。
特にアレクセイとの対決を経た後のシナリオではコーデリアが得意とする武器で強力な物が二つも手に入るため、いよいよ彼女の本領発揮となる。
その一方で、彼女がパーティーインすることで中盤のシナリオで活躍するキャラクターが成長する機会を奪ってしまう側面も。
また生死分岐の関係上、プレイヤーの操るウィルに話しかけられた時以外には話さなくなる。

その後もウィルの冒険に同行し、彼が偉大なディガーへと贈られる「タイクーン」の称号を戴いた後、彼と結婚する。ラベール*4涙目。
ナイツ一家は東大陸から南大陸ワイド領へと移住、1255年には息子リチャードを儲ける。
1277年にリチャードが実家に帰省した際には台所で家事をしている様子が見られるが、夫と息子の会話に混ざることなく再び家を出るリチャードを見送っている。

そして1291年に孫娘ヴァージニアが生まれた際には彼女の姿はなく、
1305年に「卵の事」で東大陸へと足を運ぼうとするウィルが同行をせがむヴァージニアに「ママを一人にするつもりか?」と発言していることから、この頃には既に天寿を迎えてしまっている可能性が高い。



【ゲーム中の性能】

可憐な見た目に反して武闘派で、槍と弓の資質を持つ。
最も得意とする武器は槍で、次点で弓。また、資質こそないが初期装備の斧も同様によく成長する。
ただ、槍は火力・デバフ・連携し易さ、いずれの面でも期待できる優秀な技・術技が揃っており、弓と斧は他に使い手がいるため、自然と槍使いとして活躍することになるだろう。

一方で術は樹・石・水・音の資質を持つものの、上記武器ほどの成長率はない。
しかしながら、習得の難しい割に使い勝手はあまり良くない術である「風と木のうた」を学習できるキャラの一人でもある。

HP・WP・JPの成長率もまずまずで、総合すると、武器によるパーティーの火力面を期待されるキャラクターと言えるだろう。
実際、再序盤に登場するキャラクターであるにもかかわらず、武器の成長率に限れば全キャラクターの中でも上位にランクインしている。「足りないのは経験だけ」という言葉に偽りなし。

特筆すべきは、ウィル・ナイツと共に合成バグ*5の対象者の一人であること。
これにより、コーデリアが有さない資質の技・術であっても一部だけなら比較的簡単に習得できる。
特にハンの廃墟には優秀な先生方もいるので、最序盤でありながらここで大半の技・術を覚えることも可能。

とはいえ、前述の通りコーデリアはあくまで物語前半のキャラクター。
あまり時間を掛けて鍛え上げても後半のシナリオには登場しないため、ある程度の技と術を習得できたら彼女の育成はほどほどに切り上げよう。

リマスター版では鍛えた能力と初期値の差分を他のキャラクターに継承させる「成長能力継承」のシステムが追加され、コーデリアのような物語前半~中盤のキャラクターも育てた分が無駄にならなくなった。
むしろ初期値が低く成長率が高いコーデリアは、継承元として非常に優秀なキャラクターの一人となった。早速ハンの廃墟と岩荒野に籠って修行だ。*6
継承先としては、中盤ではコーデリアと同様に槍の資質を持ちつつも初期値が低いディアナ、
最終パーティーでは同じく物理型で高い成長率の槍・斧の数値を更に伸ばしつつ成長率の低い石・水・音の成長を補えるプルミエールが順当か。


【余談】

『潜入!アレクセイ一味』より先に『コーデリアが登場するが、年代が後になるシナリオ』をプレイしていた場合、コーデリアを潜入させようとしても「体調が悪くて」と断るので、悲劇は避けられる。
後のシナリオに矛盾が出ないようにするための処置だろう。


「これでも実力には自信があるのよ。足りないのは追記・修正だけ。」

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最終更新:2025年05月23日 08:06

*1 コーディーとナルセスは当初彼のパーティーに参加するつもりだった。

*2 但しニーナは面が割れているため除外。

*3 このバトルは敵を全滅させる度に次から次へと敵が現れるイベントバトルであり、結局勝利することは出来ない。

*4 アレクセイ一味の撃退後のシナリオで加入する弓使いの女性。コーデリア死亡時のウィルの妻。ラベールは通称であり美人という意味なので、つまり美人を自称しているということになる。まあそのぐらい押しが強く女性でもないと傷心したウィルの心を射止めることはできないだろう。

*5 敵と一対一で戦う「デュエル」を選んだ際、技や術の閃きレベルが極端に大きく変動するバグ

*6 クリア後に追加されるシナリオにはより効率の良い道場があるが、そこで励むにもある程度の準備育成は必要。