エッグ(サガフロンティア2)

登録日:2012/04/27(金) 00:45:04
更新日:2025/06/04 Wed 22:23:20
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【この項目にはサガフロンティア2ネタバレを含みます】






では始めよう。

人の群れを用い、

人を平らげる大戦を。






エッグとは『サガフロンティア2』に登場するクヴェル(古代文明が作った秘宝のようなもの)の一つ。
見た目はその名の通り卵型の物体だが、古代文明によって作られた凶悪なクヴェルで、所有者のアニマ(万物に宿る魔力・霊のようなもの)を吸収し意のままに操る。
主人公の1人ウィリアム・ナイツ(ウィル・ナイツ)が人生をかけて追い続ける全ての元凶である。


誕生

人類発祥以前、高度な術文明を築いた先住種族が存在していた。
本編の400万年前、南大陸に人類の祖先にあたるサルが現れた頃、先住種族は滅びの道を辿ろうとしていた。
しかし先住種族の何者かは、己の意識を移したクヴェルを封じ込め、やがて現れるであろう次代の支配種族にこれを拾わせた際にその意識を乗っ取ることで滅びを回避することを画策。
こうして作られたクヴェルがエッグである。
このエッグを過酷な環境である南大陸の大砂漠の真ん中に作られたメガリスの最深部、それも敢えてアニマを最も遮断する鉛製の棺に収めることで、これを踏破しやって来れるほどの高度な知性を持つ生命体の誕生を期待した。

その後、人類の祖先は12万年頃には現在のように進化、氷河期が終わり生息地を広げていった人類は7000年前頃には極北の極寒の地で発見したクヴェルを使うようになり、3500年前頃には人類は術の発明に至った。*1

クヴェル自体はいずれも先住種族の遺産なのだが、前述の通りエッグは先住種族の意識が封入されている点で他のクヴェルとは一線を画している。
内包された意識が持ち主を操るだけでなく、これを決して手放そうとしなくなるので、所有者が正気に返ることはない。この意識の乗っ取りと操作は人の精神構造上絶対に抗えないものであり、この点がエッグが最凶のクヴェルと呼ばれる所以である。

持ち主が入れ替わると、以前の持ち主を殺害するなどしてアニマを捕らえて吸収する性質がある。
そのため、所有者が入れ替わる毎に知識と経験が蓄積されていく。
ただし持ち主の性格に行動指針は強く影響され、目的こそ一貫しているがその手段は持ち主の人格に左右される。

ヒエラルキーの頂点として再び君臨することがエッグとしてのゴールだが、その為に何をしろとかの具体的な指令はない。
また、エッグは「一度失敗した手法はたとえ改良すれば有効であっても二度は使わない」という特徴*2を持っており、持ち主の性格に合わせて手探りで様々な手法を試みていく。*3
しまいには目的に合致した性格の人間のもとに転がり込む形で持ち主さえ選んだ。


発見

サンダイル歴1224年、ディガー(発掘技師兼探検家のようなもの)であるヘンリー・ナイツとゼルゲン3兄弟(長男アレクセイ 次男ニコラ 三男ピーター)は大砂漠探索の末に「南大陸にはメガリスは存在しない」という定説を打ち破る「大砂漠のメガリス」を発見する。
しかし、メガリスが周囲のアニマを吸収して鉛の棺に送っていることに気付いたヘンリー・ナイツはさらなる危険を察知して最寄りの町フォーゲラングへの撤退を決める。
これに反してゼルゲン3兄弟はヘンリーの危惧を無視して設備破壊の道具を持って再度「大砂漠のメガリス」に向かい、メガリスのアニマ吸収機能を壊して鉛の棺からエッグを発見した。

なお、パーフェクトワークスとアルティマニアでやや設定が違っており、下記は詳細に限り資料によっては当てはまらないことを注釈しておく。
「※印」はゲーム内に登場していない設定上の人物であり、すべてパーフェクトワークス準拠の設定にしか名前が存在していない。

所有者 ニコラ・ゼルゲン

3兄弟の次男だがアニマを扱う素養が乏しく末っ子のピーターにも見下されていたニコラがエッグを触った瞬間、アニマの暴走を引き起こしニコラの左手と末っ子のピーターが消し飛んでしまう。
400万年の時を経てエッグが目覚めた瞬間である。
アレクセイと共に帰ったニコラだったが、町に着くと人々を虐殺し始めた。

町に滞在していたヘンリーはエッグが原因であると気付き、金属製の棒でニコラの手からエッグをはたき落とした。
その瞬間エッグは見切りをつけてニコラの肉体からアニマを解放して吸収、ニコラは息絶えた。

所有者 ヘンリー・ナイツ

代々優れたアニマ感知能力を持ち、偉大なティガーに贈られる称号「タイクーン」を戴く者を多数輩出するナイツ一族の一人。
ニコラが落としたエッグを拾ってしまったことで次の宿主となってしまう。
ヘンリーは元来温和な紳士と呼べる人格者であったが、エッグを拾った途端に周囲の人間をクズ呼ばわりするなど、エッグの影響を受け始める。
とはいえ、この時エッグはまだヘンリーを完全には支配できていなかった。

3年後、ついに完全にヘンリーを支配下に置くが、妻のキャサリンは夫の変貌に気付くと、
フォーゲラングへの帰還後に投獄されていたものの脱走していたアレクセイに連絡を取り、エッグ奪取を持ちかけた。
そして自宅でキャサリンが急所を外してヘンリーを刺し、その隙にアレクセイがエッグをもぎ取った。
だがエッグを持った瞬間、ヘンリーへの憎しみの感情が爆発したアレクセイは凄まじいアニマの奔流でナイツ夫妻を殺害、更にヘンリーのアニマもエッグに吸収されてしまった。

他方、この吸収されたヘンリーのアニマは彼の息子であるウィルことウィリアム・ナイツによって感知されるようになってしまい、後に全てを知ったウィルはこれを活用してエッグの追跡と破壊を目論むようになる。
凡そ100年に渡るエッグとナイツ一族の因縁の始まりである。

所有者 アレクセイ・ゼルゲン

ナイツ夫妻の殺害後、キャサリンから連絡を受けてヘンリー宅にやってきたヘンリーの妹ニーナ・コクランと遭遇する。
しかしアレクセイが彼女に対して恋心を持っていたため、当時4歳のウィルを抱えて逃げる彼女には手出ししなかった。

エッグに支配されたアレクセイは、アレクセイ一味を結成して強引な手法でクヴェルを集め始める。
1238年、夜の街で魔物除けのクヴェルを手に入れた後、クヴェルを使った実験をする為に一味を解散させ、一人で石切場跡へと向かう。
この時、両親の死の真相を探るべくウィルが正体を隠して一味に潜入。
即座に見破ったアレクセイだったが、エッグについて何も知らないウィル*4を脅威足りえない存在とみなして警告するに止める。
そして翌年、石切場跡まで追跡してきたウィルとその仲間たちと対決。
アレクセイは魔物除けのクヴェルの力を応用して強大な力を持つ龍型モンスターのヘルウィンガーを操り襲わせるが、ニーナの全アニマを使った術によって一掃される。
今度は別のモンスターであるナイトサーバントに乗って襲い掛かるも、復讐に燃えるウィル一行に敗北、谷底へ落ちて死亡した。

作中で目立った出番が多かった割に、資料によって設定の違いの有無がいくつか存在する。
ニーナ絡みのほぼ全てに関しては、パーフェクトワークスに有ってアルティマニアに無い設定と言える。

所有者 デレク※(アレクセイの部下→アニマ教徒)

アレクセイの持つエッグを羨望していた部下のデレクが、石切場跡の谷底に落ちていたエッグを手に入れた。

自宅にて力尽きたニーナを看取った後、テルムの町でウィルはエッグから感じる異様な感覚……吸収された父ヘンリーのアニマを再び感知。
ここで初めて諸悪の根源はエッグの方であると悟る。

1247年、宗教というものに興味を抱いたエッグは、アニマこそ全てと唱える宗教、アニマ教の信徒になる。
1256年、フィリップ二世暗殺事件がアニマ教徒による犯行と断言したギュスターヴ13世が軍を率い、アニマ教の拠点であるハンの廃墟へと攻めてきたので逃れる。
この時、ウィル達もエッグの噂を聞いてやってきたが、ギュスターヴ13世の侵攻による混乱からアニマ教徒と間違われないために早々に帰ることとなり、遭遇せずに済んだ。

資料によって裏設定が大きく異なる事件のひとつ。
所有者の具体名や背景が設定されているのがパーフェクトワークス準拠であるのは他例にもある通りだが、彼の場合は暗殺事件への関与の有無そのものが異なっている。
パーフェクトワークス準拠の場合は戦乱を引き起こすことを意図的に狙った、エッグが裏で手を引いていた暗殺事件。
アルティマニア準拠の場合は暗殺事件そのものには一切絡んでおらず、時期が偶然一致していただけであることが明言されている。

所有者 オルフェ※(海賊)

海賊になる。だが宿主は泳げない上に船酔いするような弱い人間で、海賊の中でも下っ端でしかない。
1257年、海賊たちは夜の街にクヴェルがあるという情報を手に入れ、モンスターをも操って襲撃を掛ける。
しかしこれは「海賊がエッグを持っている」という噂を聞いたウィルの策略で、住民たちは軒並み避難してウィルの仲間とギュスターヴ13世の軍が待ち構える街に突入することになり、大半が返り討ちに遭う。
慌てて逃げ出すもウィルに船内へと潜入されていたため、エッグの持ち主であるオルフェとウィルは船上で対決。
戦いの結果、エッグはオルフェの手から離れて海へと落ちてしまう。
オルフェは泳げないにも拘らずエッグの後を追って海に潜ったが、海中でアニマを吸収され息絶えたとされる。

所有者 ミスティ

1275年、エッグは海岸で4歳の女の子、ミスティによって拾われる。
1277年、ウィルの息子リッチことリチャード・ナイツと遭遇。そのアニマの特徴から即座にナイツの一族だと看破したエッグは、いつかウィルを殺すからそう伝えろと宣言し立ち去る。
1290年、北大陸のノースゲートでリッチと再会。人々からアニマを吸い取って別の物に移すクヴェルを自作して実験を行い、化石にアニマを与えて復活させることに成功したが、一般人程度のアニマでは期待外れの出来になると分かった。
1291年、リッチを北大陸奥地にある虫のメガリスに誘い出し、自分を手にかける一瞬の隙を突いてエッグをリッチに渡して死亡、アニマも吸収される。

所有者やその経緯が詳細にわたって描かれているため裏設定の入る余地があまりないエピソードだが、
上記にて海中に沈んだはずのエッグが地上に出現した経緯に関してはこれまた資料によって違っている。
パーフェクトワークス準拠の場合は海中から自然に海上へ偶然打ち上げられた。
アルティマニア準拠の場合は複雑で、海中に沈んだエッグが自然に地上へ流れ着くことを本来ならありえない現象とし、なんらかの特殊能力がエッグに内包されている可能性が示唆されている。
また、アルティマニアの設定においては、持ち主を意図的にエッグ側が選び始めたのはここからである。

所有者 リチャード・ナイツ

「卵なんぞの指図は受けん! 俺はリッチ・ナイツだ!!」
ミスティからエッグを受け取ってしまったものの、「所有者は意識を乗っ取られるうえ、エッグを手放せなくなる」というカラクリに気付いたリッチは、すぐさま崖から飛び降り自ら死を選ぶ。*5
故郷で待つ妻ディアナと、生まれたばかりの娘ヴァージニアを残して……

乗っ取りが完了する前に自決したため、リッチのアニマはエッグに吸収されなかった。所有者にはなったがアニマを吸収されなかった劇中唯一の例。
なお、父ウィルからエッグについて聞いていた様だが、元々偉大過ぎる父とあまり関わりたくなかった上にエッグのことになると人格が変わったかのように豹変したために*6余計に煙たがり、詳細を聞きそびれていた。

所有者 デーニッツ※(偽ギュスターヴ)

1297年、鉱脈調査隊を率いる青年将校デーニッツは虫のメガリスを探索中にエッグを拾ってしまう。

1300年、東大陸の戦乱で活躍してみたいというデーニッツの心理に則って東大陸に渡ったエッグは、亡きギュスターヴ13世の孫を名乗る者が大勢現れたことで激化する後継者戦争の現状を知る。
そこで、酒場に行って自分もギュスターヴを名乗って人を従えさせられるか酒場の客に聞いたみたら「うほほほほほ」と笑われてしまった。
何がいけないのか尋ねると、ギュスターヴ公は金髪だったからせめて金髪じゃないとと言われ、即座に髪色を銀髪から金髪に変化させてみせる。
他にも何か必要か聞いたら頼りになる部下が必要と言われたので、その助言に従うことにした。
人間の力とは個人の力ではない」とエッグが気づいた瞬間である。

その後は強いアニマを持った人間を見つけると、勧誘や誘導によって石切場跡に秘匿された未解明のメガリスに誘い込み、一緒に(あるいは事前に)集めておいた複数の人間からアニマを抽出、本命に強制的に吸収させることを繰り返す。*7
こうして誕生した忠実な6人の強化人間部隊、『エーデルリッター』を組織する。
1301年、かつてリッチ・ナイツとも冒険を共にしたことがある優秀なヴィジランツ(ディガーの護衛を務める者たち)のサルゴンは、村に出没するモンスターを退治するために仲間と共に石切場跡へと足を運び……不幸にも仲間のアニマを吸収させられてエーデルリッターの最初の一人となってしまった。


1302年、エッグはギュスターヴ13世が築いた都市ハン・ノヴァ周辺の小領主たちを従えてギュスターヴ軍を組織、ついに歴史の表舞台に姿を表す。
ヤーデ伯ケルヴィンの死後、覇を唱えようとする息子のヤーデ伯チャールズに対する諸侯の牽制は、戦乱を利用してのしあがりたい偽ギュスターヴに利していた。

1305年1月、「ハン・ノヴァの戦い」にて偽ギュスターヴ軍は寡兵でありながら最大勢力の一つであるヤーデ軍を撃破。ヤーデ伯チャールズ敗死の知らせに、和平会議中の諸侯に衝撃が走る。
しかし、父チャールズに代わり出席していたデーヴィドはその場でヤーデ伯の地位を継承すると、鮮やかな交渉で会議を休会させることなく和平条約を仮調印、そしてデーヴィドを中心とした連合軍が組まれる。
時を同じくして、「偽ギュスターヴがエッグを持っている」という話の真偽を確かめるためにハン・ノヴァへと潜入して来たウィル・ナイツと互いに存在を感知。*8
始末すべくエーデルリッターによる包囲網を敷くが、すんでのところで突破される。

1305年初夏、偽ギュスターヴ討伐を旗印に結成された諸侯連合軍が北・南・西からハン・ノヴァに迫る中、多くの志願兵を迎え入れたことで精強な鋼鉄軍を多数用意し、更にエーデルリッターたちを将校として参加させた偽ギュスターヴ軍はこれを迎え撃つ体制を整える。
緒戦となったボルス率いる別動隊と北方軍の戦闘では勝利を収めたものの、ボルス隊が敗走する北方軍を追撃してしまった為に、次に迫るデーヴィド率いる西方軍を迎撃するのに想定していた十二分な戦力でなくなる事態に陥る。
それでもボルス隊を除いた偽ギュスターヴ軍の兵力は西方軍のそれを上回っていたが、南方軍が到着すると兵力差は逆転されてしまう。
そのうえボルス隊の帰還が南方軍の到着までに間に合わないと見込まれた為、偽ギュスターヴは完全に勝ち目を失う前に西方軍を叩かざるをえなくなってしまう。
こうして幕を開けた「サウスマウンドトップの戦い」は、兵力で劣る西方軍が南方軍到着まで粘り強く耐え続けたことで、最終的に偽ギュスターヴ軍が敗北する結果となった。*9
だが戦場にいた偽ギュスターヴとエーデルリッターの首は確認されず、北方軍を独断で追撃したボルスも消息を絶った。

こちらも作中で明かされているエピソードが多いため、裏設定は最小限に留まっている。
資料によって異なる点は概ね、デーニッツという所有者本来の人物名の設定の有無と、その人となりの設定の有無ぐらいである。
余談だが、サウスマウンドトップの戦いにおける偽ギュスターヴ軍の構成がギュスターヴ13世の軍隊の模倣に留まっていたのに対し、
デーヴィド軍は(設定上は)鋼鉄と術の混成軍の発展形&術者と術不能者の融和の未来も見据えた構成となっている。

最後のメガリス

1306年、エッグはサウスマウンドトップの戦いで破れた者達のアニマも取り込み、6人のエーデルリッターを率いて北大陸奥地の未踏領域、星のメガリスにてついに復活を目論む。
エーデルリッターはそれぞれ6種類のアニマに応じた将魔になり、各種アニマを外界から吸収してエッグに送り込むアンテナとしての役割を与えられた。

偽ギュスターヴ一派が北大陸奥地へと向かったという情報を掴んだリッチの忘れ形見、ジニーことヴァージニア・ナイツは、祖父のウィリアム・ナイツ、仲間のロベルト・ビラスプルミエールグスタフミーティア・シーンと共に親子三代に渡る因縁に決着を付けるべく星のメガリスへ突入する。

「来たぞ、エッグだ!! 今度こそ終わらせてやる!」

「勝てるのか俺達で、こんな奴に…… くそっ、やるしかねえ!」

「なんてアニマなの! 体を貫かれるような…… お義母さま、父上、お力を!」

「ファイアブランドが…… エッグと共鳴する! ファイアブランドよ、お前を信じていいのか?」

「ヴァン先生、こんなのが相手だって知ってて私を行かせたんですか? ヒドイです。」



「パパ…… ママ…… おじいちゃん…… みんな…… エッグなんかに負けないで!!」




サガフロンティア2 ウィル・ナイツ編ラスボスにして、実質上のラスボスに当たる(ギュスターヴ編をクリアしてもクリアデータが作成できないため)。
そしてサガシリーズの伝統に漏れず強ラスボスである。
ギュスターヴ編の最終シナリオ『サウスマウンドトップの戦い』と並び、実に鬼畜難易度。


最大10形態もの多彩な形態と全員のLPを削るスタークェイク、耐性があってもたまに貫通してLPを削るシューティングスター、設定ミスのせいで超理不尽な全体石化技・エインシェントカース、高威力の全体技・世界の合言葉は森など多彩な技を使ってくる。
ジニーのLPが低すぎるのも問題だが、連携してこないのだけが救い。

前作サガフロのラスボスが弱かったことや、ここまでのさほど苦労せずに進んでいける難易度から舐めてかかるもLPを削られボコボコにされて石化し煮え湯を呑まされたプレイヤーが続出する羽目に。
一度ダンジョンに突入してしまうと街に戻れない仕様も難易度を上げている。

対処方法は、

  • 将魔を倒す
各将魔を倒すと倒した分だけ出現形態が減る。減る形態は将魔によって決まっている。が、全員倒すことは出来ないので、倒す将魔を選ぶことが重要。
パーティーバトルは水火、それぞれ登場マップに入らないことで回避も可能。
デュエルは音獣石樹の四体から最大二体、ジニー以外のキャラが選択して受け持てる。無視も可能。但し将魔デュエル時は倒せなくても15ターン経過した場合でも勝利となる。
前述の「エインシェントカース」と「世界の合言葉は森」を防ぐためにも石と樹の将魔を倒すのが通常プレイでは定石。残った獣と音の将魔形態の能力は鍛えているなら、大して脅威ではない。
「エインシェントカース」を無力化するために耐石化防具で固めるという手段もあるにはあるが、人数分揃えるとなるとしっかりとした下準備が必要なためあまり現実的でない。
……が、序盤と中盤で2度訪れるハンの廃墟でスケルトン先生に鍛えてもらうついでにPTバトルを挑めば「石甲の胸当て」のドロップを狙うことも可能。LPブレイクを防ぐデッドストーンも手に入れるということであれば結構アリ。
ウィル・ナイツはいくら強化しても良いのだ。あと実機勢は育てにくいミーティアもここに置いていけ。*10

  • 補助術で強化しまくる
『リヴァイヴァ』  (HP0のとき1度だけ自動復活)
『魂の歌』     (ターン終了時にHP自動回復+与ダメUP)
『ガードビースト』 (30%の確率であらゆる攻撃を回避する魔法盾を張る)
『ロックアーマー』 (被ダメ15%カット)
『マインドスケープ』(状態異常耐性・連携成功率UP)

サガフロ2の補助術はどれも強力なので、これらでパーティをガチガチに強化するとエッグ戦の難易度を大幅に下げることができる。
特にデッドストーン装備の際は被ダメージが増えるため、ガードビーストやロックアーマーで生存率を高めておくのがとても有効。

  • 4連携を決める
通常形態以外のエッグは5ターン経過するとHP全快して形態チェンジする。決定力不足で倒せない……ということを避けるためにも4連携を事前に作っておきたい。

  • LP耐性をつける
スタークェイクで容赦なくLPを削られるため、LPブレイクを防ぐ装備のデッドストーンか樹の将魔が確定で落とすラストリーフがないと苦しい。
が、最終形態はデッドストーンの弱点をついた必殺技「ゼノサイド」を連発してくるため要注意。
これがかなり問題視されたのか、リマスター版ではミーティアがLPブレイクを防ぐ武器を装備している他、追加シナリオでデッドストーンのほとんど上位互換となる防具が手に入る。
LPの高いロベルトやグスタフにデッドストーンを持たせず、回復に専念させるのもあり。

  • 隊列・ロールを見直す
長くなるので説明は割愛するが、サガフロ2の敵は
①ある確率で自分から最も近いキャラをターゲットにする
②それ以外の確率で技ごとに設定された優先目標に合致したキャラをターゲットにする
という特徴がある。
デフォルトのパーティ設定だと主人公であるジニーが先頭になっているため狙われやすく、よりにもよってパーティで最もLPが低いため「主人公ジニーがLP0」=「ゲームオーバー」ということになりやすい。
この事態を防ぐため、ジニーの並びを先頭から外し、かつジニー以外のキャラにロール「オトリ」*11を付けておくと比較的安全になる。
良く使われる戦術として、パーティ内で最もLPの高いロベルトを、防御力の高い装備で固めたうえで「オトリ」を付け隊列の先頭に配置する「ロベルトオトリ作戦」がある。

  • スキルレベルを徹底的に鍛える
強力な技や術・術技を覚えたうえで、スキルレベルを上げる。本作では技の鍛え具合が行動速度に直結する(術ではダメ)。
これに4連携が加われば、エッグを形態変化させるだけの大ダメージを1ターンで与えられる。
そして、エッグは形態変化したターンはそれ以上攻撃して来ない。
つまり、先手で大ダメージを与えさえすれば、事実上エッグは何もすることができない
ハードルはそうとう高いが、万策尽きたと思ったら試してみる価値はある。レベル40程度あれば望みはある。
エッグは圧倒的な火力で攻めるタイプではなく、長期戦の末にジリ貧を狙ってくるタイプなので、超火力にはめっぽう弱い。


これらの対処方法が分かってパーティーを鍛えれば、システム上回復が容易なこともあって結構余裕で勝てたりする。
しかしデッドストーンの複数個入手にはかなり前の段階から準備をしておかねばならないのが辛く、最終パーティーの育成シナリオも限られており、将魔も知らなければ順番に倒していくことで自然と石と樹が残り、攻略情報無しの初見で勝つ事は非常に困難である。
正直なところ戦闘面での難所はここぐらいなので、エッグ戦に役に立たないアイテムはバンバン処分してしまっても構わない。

撃破すると晴れてエンディングが流れる。100年に渡る戦いの結末をぜひとも見届けよう。


エッグの失敗

「一度失敗した手段は二度と使わない」「『集団』の強さを理解して軍隊を率いる」などは一見学習しているように見えるが、結果的にこのどちらもがエッグ自身の首を絞めている。

エッグの基本方針である前者に関して言うと、アニマ至上主義を掲げるアニマ教に潜伏しアニマを吸収するという手段自体は悪くなく、それがバレたのはウィルの感知能力のせいで、ギュスターヴ13世が殲滅に乗り出したのもエッグとは関係なかったはずだった。
ギュスターヴを騙り本格的に狙った、戦乱で生じた死者のアニマを吸収する手法も手を変え品を変えればいつの時代でも通用しうる手段であり、一度表舞台から姿を消して潜伏し次の機会を待つことも出来たであろうが、この手段には見切りをつけて別の手段に移行した。

後者に関しても、そもそも頼れる部下として創設した6人のエーデルリッターたちは結局のところ「アニマを超高めただけの存在」でしかなく、軍を率いる将軍としては不適格な面があった。
特にリマスター版では、その人選はヴィジランツ、歌姫、ならずもの、脱走兵、人格破綻者、社会不適合者……とことごとく「アニマの強さ」だけでしか人を見ていないことが露呈している。
リーダーで元ヴィジランツのサルゴンは相対的にマトモなほうで、残る5人は表舞台にいられない立場だったり、先住種族にメンタルが寄りすぎたり、傲慢さが災いして何も成せなかったりと散々。
その結果、単なる『集団』を超えた『組織』としての統制を欠いたことで、長年エッグを追跡・対峙してきたナイツ一族が妨害するまでもなく、エッグが着目し利用しようとした「人間の力」そのものに敗北している。
アニマを持たないとされたギュスターヴ13世の後継者を自称しておきながら「人の持つ力とはアニマの優劣で決まるものではない」ということにまで理解が及んでいない証拠である。
よしんばデーヴィドに勝っていたとしても、いずれ破綻していたことは想像に難くないだろう。





とてつもなく大量の追記・修正が行われていく!

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最終更新:2025年06月04日 22:23

*1 「パーフェクトワークス」および「サンダイル年代記」の記述より。この2つの資料では、ゲーム内および「アルティマニア」における年表の「3500年前(紀元前2000年ごろ)に術発見」という記述の詳細を掘り下げている。「サンダイル年代記」によると、3500年前の記録が当時の術に関する最古の記録だから年表にこう記述された、とも。

*2 これはエッグを作った先住種族の精神構造に由来する。

*3 ただし実験に過ぎない試みなら、失敗しても選択肢から除外していない。

*4 アレクセイとの対面時に異様な感覚を覚えたものの、それがエッグから発せられるものだと気づいていなかった。

*5 この時、エッグを即座に放り投げる等の行動を起こさなかったのは、意識は乗っ取られていなかったものの手放せなくなる性質は既に働いていたため。

*6 これは精神異常などの類ではなく、前述の通りエッグによってウィルの親しい者が多く亡くなり、人を操って悲劇を巻き起こし続け、幾度もケリをつけたと思っても復活してくる非常に危険なものだったためであり、単純につい感情的になってしまう。

*7 これはミスティの時に行った実験の応用となっている。

*8 この時、同行していた孫娘のジニーはエッグの気配をほとんど感じ取れていない。これは吸収された曾祖父ヘンリーから世代を経てしまっているため。

*9 この戦いをプレイするシナリオではプレイヤーの戦略と運次第では西方軍だけで撃破することも可能だが、戦後の住人たちの会話を聞く限りはこちらが正史の模様。

*10 リマスター版は即死無効・武器性能40の斧が固定装備の為、サクサク進めるプレイスタイルなら有力。

*11 上記②のターゲット選択確率を上げる