邪鬼(彼岸島)

登録日:2009/11/11(水) 09:23:22
更新日:2022/07/02 Sat 00:31:48
所要時間:約 6 分で読めます





邪鬼(オニ)とは、漫画『彼岸島』に登場する化け物。




<概要>

吸血鬼ウイルスによって人間が吸血鬼になり、その後人間の血液を一定期間摂取しないと変態する異形の怪物達。

決して邪鬼眼とは関係ない。男塾帝王とも関係ない。

彼岸島内における最強の存在で、人間を遥かに越える膂力や大きさで主人公の明達を脅かす存在。
邪鬼になると吸血鬼だった頃の記憶も人間だった頃の記憶も無くなり、目に入る全ての生き物を攻撃する完全な化け物になる。
吸血鬼同様に首を斬られると死ぬが、高い生命力を持ち、首が飛んだ後もしばらく動く奴もいる(首が無くなればいずれは死ぬ)。
手の付けられない化け物にも見えるが、吸血鬼のボス「雅」は「サイコジャック」という能力で邪鬼を自由に操れる。
ただし痛みを与えられると解放される。

また「邪鬼使い」という吸血鬼もしくは人間もいる。
人間だった頃、深い繋がりがあったり(親子とか)すると人間が邪鬼に指示を与えたりできる。
他には苦痛を与えることで恐怖で邪鬼を支配する吸血鬼もいる。

あまり描写が無いため、どうやって邪鬼使いの訓練をしているかは謎。

<登場する邪鬼>

『一般型』

手足がすごく長ェ、島の吸血鬼が変態する一般的な邪鬼で数も多い。
邪鬼の中では最弱だが対人間なら脅威となる。
初めてその姿を見た時には「ヒィィイイイイイイ!!!」と叫ぶ事になるだろう。

『石頭型』

刀でも斬れない固い頭を持つ邪鬼。
頭突きで攻撃してくる。
数は少ない。
その石頭の威力を見れば「ヒィィイイイイイイ!!!」と叫んでしまうだろう。

『魚型』

島の周りを取り囲み、島から脱出する者を食い殺す。
顔は秋刀魚みたいで長い手足を持つ。
バタフライで泳ぎ、拾った凄ェエンジンよりも速く泳げる。
こんな奴に後ろから迫られれば「ヒィィイイイイイイ!!!」と叫んでしまっても仕方ないだろう。
音に反応して襲ってくる。
後にモンハンの世界に乱入する。

『太郎』

邪鬼使いの爺に操られた巨大な邪鬼。腹に縦に裂けた口がある。
邪鬼の中でも最大級のでかさで攻撃力も半端ねェ!
腹の口から伸びる舌で遠距離から敵を捕らえ捕縛して食べる。
普段は傘を被っているが、その下には巨大な一つ目が隠されているまさに「ヒィィイイイイイイイ!!!」
雅が役に立たない邪鬼の剥製を飾っておく部屋に登場したので、任務失敗により剥製にされたのだと誰もが思った。
...しかし、その後何事もなかったかのように再登場。
更に、明に切られたはずの手も元に戻っていた。
おそらく、作者が剥製の部屋や手のことを綺麗に忘れてしまったのだろう。

『百目型』

炭坑の吸血鬼が変態する邪鬼。
長い爪を持ち半端ねェ攻撃力を持ち、邪鬼の中でも比較的強い。
首を斬られてもしばらくは生きており、首以外なら再生することもできる生命力が異常に高い邪鬼。
但し、誕生から暫くは繭の状態なので安全。
何故明達が繭の内に殺そうとしなかったかは、彼岸島百不思議の一つである。

『姫』

炭坑に存在する最悪の邪鬼。
おかめ似の女の顔にムカデ状の体という気持ち悪い姿をしている。
何でも噛み砕く口と、無数のおっぱいから放出する酸の母乳が攻撃手段。
百目型の邪鬼を一方的に蹂躙するなど全ての邪鬼の中でも最強クラスの力を持つ。
背骨はトロッコも走れる安全設計。
目を合わせると襲われる。
後に人間軍が奪還した村の襲撃時に再登場し、相変わらずのヒィィィィィな強さを見せつけたが、その後雅様に剥製(!)にされた。
強いのに...MOTTAINAI。

『蛇型』

巨大な蛇の化け物で、人間を見つけるとエリマキトカゲのような姿になり威嚇する。
エリマキには眼があり、舌には無数の人間の顔がある。
もはや人の原型すら保ってない気がするが、気にしたら負け。
冗談じゃねェ尻尾を持ち、牙と尻尾で人間を殺戮する。
西山が作った手作りの大砲でも傷一つつかない。 

『足長婆さん』

老婆の顔にクモの体を持つ邪鬼。
なぜ婆さんだと分かるかと言うと、垂れ乳があるから。
尻には毒針があり、人間を麻痺させて巣に持ち帰って食べる。
食べられる時に歯茎に付いた白い点に「え? 何?」と気が付くだろう。
無数の牙が生える穴です。

『満腹爺』

双頭に骸骨の体を持つ爺の顔した邪鬼。
邪鬼の中では最大級のでかさで姫と同じく最強クラス。
斧神曰わく「腕はどこまでも伸びる」。
匂いに反応して襲うらしく、体にウンコを付けると離れていく。
攻撃方法は長い腕と巨大ゴキブリ産み。なお産み落とされたゴキブリには満腹爺の顔と同じ人面が付いた気持ち悪い外見。
他に周りが熱湯だった場合、それを飛ばしてくる。

チワワ様

五重の塔1階の門番であり、雅のペットの犬(但し顔がなまはげ)。
塔内に入った者にはたとえ吸血鬼でも襲いかかり、口から吐く炎で黒焦げにする。
首が「こいつの関節はどうなってんだ!」状態であり、グリングリングリングリングリン回る。
その恐ろしい姿を見ると誰もが「ヒィィイイイイィイイイ!!」となる。

『大糞赤子』

蚊の第一育成所で生まれた。
名前の由来は尻尾から臭ェウンコを垂れ流しながら歩くから。
赤子の顔をしてるが頭がパックリ割れた様に真の口があり、吐く息は鉄さえも溶かしてしまう。
凄ェ長いヘソの緒を引きずっていて、触れると怖ェくらい怒る。

『牛乳女』

上記の大糞赤子の母親。ワクチンの隠された洞窟にいた。
長い首と爪、複乳を有する巨大な女性という、邪鬼の中では一番人間らしい外見。
生き別れた子を求め、人や吸血鬼を連れさらっては、複数付いた乳房から母乳を飲ませる。
母乳には栄養はないがヘロイン並みの中毒性があり、飲んだ者は中毒となり、栄養失調で死に至る。
また股間から分泌される体液に触れると、漆のように激痛を伴いながら被れ腫れ上がる。
邪鬼でありながら会話できる程度の知性が残っていた珍しい邪鬼でもある。
最後の47日の最後の方は、この母乳の中毒を抜くのに費やされた。

『椿』

蚊の第三育成所の地下で登場。かつて雅の付き人だった女吸血鬼が邪鬼化した姿。
雅への叶わぬ恋に嘆き彼の茶に毒を盛るがばれてしまったため、自ら目を潰し、その後邪鬼化した。
目の部分には捕食器官があり、人間や吸血鬼を捕えてはバァァンと潰して殺害する。
明のギロチントルネードによって右半分の腕を失い、更に頭部も斬り飛ばされるが・・・

『吉昭』

本土にて吸血鬼の拠点となったショッピングモール「JOSCO」に登場。
ケンちゃん2号の知人であった野球部の隆史の弟が邪鬼化した姿。
後頭部が長く、背中にも鼻と口があり、先端が鋭い三又の槍状となった尻尾を持つ。
かつては美少年として有名で、雑誌モデルなどを務め、性格も良かったというが、吸血鬼の死体を貪り食う醜悪な姿へと成り下がってしまった。

『ユリ』

岩田健太の妹。吉昭とは同級生だった。
ワーム状の胴体に腕が3対と脚が1対生えた姿をしており、顔の右半分から胴体の背部にかけて無数の乳房に覆われている。
推定15mの吉昭が赤子に見えるほどの巨体。
吉昭の呼び掛けに応じるかのように現れ、彼に近づき何とその場で交尾を行う。
戦闘シーンが描かれなかったため、特殊能力に関しては不明。

『ユキ』

吸血鬼の拠点と化した大阪通天閣にて登場。レギュラーキャラのユキが吸血鬼化した後、邪鬼に変貌した。
同じく吸血鬼化した西山にコントロールされている。
花のような形の頭部に、細長い背骨からクモのような複数の手足と尾を生やした、作中最大の大きさを持つ超巨大邪鬼。
通天閣を引っこ抜いて大阪城までブォンブォンと投げ飛ばす凄ェ怪力と、頭部を切り落としても再生する高い生命力を持つ。
頭部の口の部分にある蕾状の部位から針のような触手を伸ばし攻撃・捕食する。
弱点は背中から瘤のように生えたユキの上半身。

『死神』

芦ノ湖周辺に登場。邪鬼になる前の経歴等は不明で、「死神」と呼ばれ恐れられている。
眠っている間は大人しいが、わずかでも身体に触れられると目覚め、人間、吸血鬼問わずに食い尽くす。
尻尾にも無数の腕が生えており、それで獲物を捕らえて口まで運んで捕食する。
鮫島の弟・精二の船を襲い、船上で眠っていたが、船に居た女が身体の一部に触れてしまった事で目を覚ました。
一度は退けられるが、すぐに再び襲い掛かってきた。
その際に背中から羽を生やし、空を飛んだ。初の飛行する邪鬼。

『エテ公』

神奈川・箱根の仙石原のすすき草原に登場。
元々は近辺に出没していた痴漢で、勃たないくせにとにかく女の身体が大好きだったというエロジジイ。
周囲からはエテ公と呼ばれバカにされていたそんな彼が邪鬼化した姿。
女性の身体の頭の部分にエビの尻尾が生え、股間部にジジイの頭が付いているというなんとも珍妙な姿をしている。
邪鬼となっても女好きは変わらず、女性の匂いに敏感に反応し、女性や周辺にいる者を見つけては舌で捕え、口で吸って捕食する。

『ネズミの王様』

東京へと続く地下の下水道に登場。
その名の通り巨大なネズミの胴体を持つケンタウロスのような姿をした邪鬼。
王様という呼び名やオヤジのような見かけの上半身から男のように思えるが、元は妙子という名の可愛らしい少女。
頭部のように見える箇所はサソリの尾のような捕食のための器官。
腹部には無数の小さいネズミの頭が生えており、捕食した獲物を噛み砕いた後決まってお腹のネズミたちに分け与える習性を持つ。
邪鬼化する前に両目を抉られたため目は見えてないが音には敏感。
なお、「無知な化け物」「野獣」と言われる邪鬼の中では、意外にもかなり知能が高い。
具体的に言うと、邪鬼になる前の声色で勝次をおびき出す、捕らえた勝次と会話する、勝次の挑発に乗って激昂する、等。

『眠り姫』

タコの体に女性の頭部を持つ邪鬼。
国連軍の空爆によって湖と化した池袋の湖底に潜んでいた。
普段はずっと眠っていたことでこう呼ばれていたが、人間狩り部隊が連れてきた邪鬼によるビルの崩落によって目覚め、周囲の生物を人間、吸血鬼、邪鬼問わず食い始める。
前述の一般型の邪鬼を一口で食べる程の巨体を持つが、泳ぐスピードはかなりのもので、全力で逃げる吸血鬼の筏に楽々追いつける程。
女性の頭は視力が弱く、人間サイズのものは動いていないと見えないが、胴体にもう一つ目を持っており、これは人間サイズのものも十分補足可能。
よって、一度こいつが目覚めたら、周囲の生物はよほどの幸運がない限り、まず助からない。

『糞喰い爺』

こいつは捕まえた人間を直接は食べず、コモリガエルのように背中に捕らえる。
そしてその人間の大便を食べるという、邪鬼の中でも特に醜悪な邪鬼。
なぜこんなことをするのかと言うと、こうすることで若さを取り戻せると信じている為。
元々は駄菓子屋の気のいい店主だったらしいのだが、吸血鬼化、そして邪鬼化したことで若さへの病的な執着が表面化した。
外見はまんまチ○コで、顎に付いている玉袋は強力なハンマーにもなる。
鮫島は、そそり立つ男性器こそがこいつにとっての若さの象徴なのではと推測している。
生命の危機に直面すると、脱包茎皮を自ら剥ぎ、無数の触手を出現させ、捕らえた人間を食べて体力の回復を図る。

『カメレオン型』

武闘大会の予選の相手として用意された邪鬼。
明の相手となった。
吸血鬼曰く、「手違いだ、こいつは強すぎる」とのことだが、明の敵ではなく、あっさり倒された。



<亡者>

項目の最初に血液を一定期間摂取しないと邪鬼になると書いたが、弱い者は『亡者』という化け物になる。
動きが鈍く、臭いため吸血鬼からも嫌われている。
面積の小さい彼岸島には亡者の森という大きな森があるが、そこで虫を食べて生活している。
極度の寂しがり屋で、縄張りに入ってきた人間には、待ち伏せしたり、地面に埋まったり、合体して巨大化したりして襲い掛かる。キモい。


混血種(アマルガム)

また、吸血鬼に別の吸血鬼の血液を与えると、99%以上が死ぬが、1%に満たない非常に強力な吸血鬼が変貌する種族。
人間並の理性に吸血鬼以上の身体能力に、邪鬼に匹敵もしくはそれ以上の特殊能力を持つ最強の存在。
ただし身体能力自体は混血種より邪鬼の方が高いため混血種は全員武器で戦う。
また、パワーアップの副作用か醜悪な外見となってしまう場合も多い。

<現在登場した混血種>

『雅』

彼岸島ラスボス
全ての吸血鬼騒動の原因で、全ての吸血鬼を統率している。
生物に触れることで「サイコジャック」という能力で他の生物を自在に操る。
ただし痛みで解放される。
戦闘能力は高く、篤とほぼ互角に渡り合うほど。
一般型の邪鬼なら一撃で殺せる。
意外と女好き。
吸血鬼を中心とした凄ェ理想があるらしいが未だに読者には教えてくれない。

『師匠』

本名は青山竜之助。
2m以上ある混血種。
仮面を被って素顔を隠しているが素顔の方がよっぽどマシな気がする。
腕力が強く邪鬼の首を引っこ抜くほど。
あれだけ刀がありながらなぜか丸太で戦う。そんなに丸太が好きなのか。
混血種で人間以上の力を持ちながら、明や篤よりも弱いのは納得いかない。

『邪鬼化した師匠』

体内のウイルスを抑えることが出来ず、ついに邪鬼化した師匠。
巨大な口が付いた頭部と長い手、ハサミムシのような尾を持つ。
完全に理性を失っており、明を攻撃し、かつての部下を多数食い殺した。
だが部下達の呼び声で意識を取り戻し、地面を割って出現。
邪鬼を切り裂き、吸血鬼を叩き殺して、生き残っていた人間軍を逃がすことに成功する。
そのままチワワ様にも戦いを挑み、頭を噛み砕いて倒すことに成功するが、やってきた雅に頭を跳ね飛ばされて死亡した。
絶命の瞬間、「明が必ずお前を殺す」と言い残した。

斧神

本名は村田。
山羊の頭(被り物)に鋼の体を持つ混血種。
雅の腹心で温泉街の管理人を担当している。
頭は被り物なのに「メ”ェエエエエエ」と鳴く。
実は元レジスタンスで篤の親友。雅の凄ェ理想に共感してその配下となった事を除けば結構常識人。
だから理想って何だよ。
斧で戦う姿から斧神と呼ばれる。
詳しくは項目参照

まり子

五重塔二階の番人。
和服姿だが、頭部が縦に肥大していてま○こみたいな一ッ目を備えている。
移動する時は常に毬をつき、その「ボンッボンッ」と言う音を聞けば思わずヒィィィイイイイイイ!!となるだろう。
口から出す「卵の腐ったような匂い」のする幻覚ガスを使って獲物を捕え、塔三階にある自室で手足ボトボトなんて序ノ口な拷問にかけるのが大好きな異常性癖。
詳しくは項目参照。

『金剛』

斧神と並ぶ雅の右腕。
名の通り金剛力士像を模した姿をしているが、この姿は混血種になった際に醜くなった体を自ら彫刻刀で彫って整えたもの。
生命力の高い吸血鬼の中でも別格で強力な再生能力を有している。
吸血鬼を喰らうことで、失った片目を再生させたり脱皮による成長・巨大化を行うことも可能。
ただし完全に再生をコントロールできるわけではないようで、変なところに余計なパーツが生えたり自分が2体に分裂したこともある。
ちなみにそのときできた分身は彼の邪な心が分離して生まれたものらしく、武人気質の本人とは対照的にゲスでクソ野郎。

『名称不明』

武道大会で、後述する姑獲鳥の対戦相手になったアマルガム。
姑獲鳥以上の巨体と反り返った角を持つ。
胸に五つの顔があり、それぞれが言葉を発している。
自信満々で姑獲鳥に挑むが、胸の顔を一つ一つかじり取られた上、頭を噛み砕かれて死亡した。
姑獲鳥曰く「なんて不味い頭だ」とのこと。

『凸様&凹様』

血の楽園に居た夫妻のアマルガム。
首から下は全裸の人間のそれだが、凸様は梟のような頭、凹様は半月に顔が付いたような形容しがたい頭をしている。
戦闘時には凸様が頭を膨らませ、凹様がへこませるように頭を湾曲させ二人の頭を激突させるツープラトンの合体技を持つ。また武器として凸様は金棒、凹様は大鋏を使用。
並の人間ならば血のシミとなり、列車すら両断してしまう合体技に明も苦戦するが勃起と同じで長時間の頭部の肥大硬化は難しいと言うあんまりな分析をされタイミングを突かれ夫妻共々動きを縫い留められたところを明に両断。
最後は明を認め凸様は妻と共の死を望み微塵切りにされた。
夫婦、合体技、そして凸凹に勃起とのことからまず間違いなく彼らの名前や戦闘は性交がモチーフかと考えられる。

<雅の息子>

東京を支配下に置いた雅が、数万人を対象にアマルガム化の実験を行った。
大半は体が破裂して死んだが、その中から数百人のアマルガムが誕生した。
そのアマルガムに殺し合いをさせたところ、5人が生き残った。
その5人は雅の息子と呼ばれ、特に可愛がられていると言う。
兄弟としての順番は強さ順で決められるという仕組みになっている。
鮫島曰く「アマルガム中のアマルガム」。

『姑獲鳥』

最初に姿を現した雅の息子。
その名の通り、鳥の頭部を持っている。斧神と違って、本当に頭が鳥の形をしている。
巨大な刺叉が武器。
人間、と言うか弱い奴はおつまみ程度にしか思っていないが、金剛と同様に武人気質なところがあり、自分と互角に戦った明が気絶している間にとどめを刺すことを良しとせず、必ず上野に来ることを約束させ、担保に勝次を連れ去ったことでその場は見逃した。
雅の息子として恐れられているが、人間時代はいじめられっ子で毎晩泣いているという過去があったり、アマルガム化した後も雅の息子としては最弱の立場に置かれるなど、武人気取りに反して苦労している。

その後、明が勝次奪還のために出場した武道大会に登場。
多数の吸血鬼を食い殺しながら勝ち進み、決勝で明と対峙する。
明の刀を追って追い詰めるものの、義手の仕込み刀によって逆に刺股を折られ、頭部を切られる。
だが致命傷には至らず、今度は武器を捨てて素手で明に挑む。
周囲の吸血鬼を手当たりしだいに投げつける、観客席をもぎ取って叩きつけるといった、手段を選ばない戦いで、多数の吸血鬼を巻き添えにしながら大暴れする。
一見ブチ切れて我を忘れているように見えるが、実は素手でのパワーファイトが姑獲鳥本来の戦い方であり、刺股は武器を使う雅に憧れて使い始めたものらしい。
明と死闘を繰り広げるが、ワイヤーに足を取られて転倒したところを、胴体を真っ二つにされる。
その後、明に東京ドームの屋根に連れて行かれ、「俺は強かったか?」と訪ねた。
そして「お前は強かった」という言葉を聞き、満足げに息絶えた。


『蟲の王』

雅の息子の中では四男に当たる、陸上自衛隊の一個中隊(戦車等で武装した)を一人で壊滅させたとされるアマルガム。
生き残りの連隊長が目撃したその姿は、カタツムリの殻のような体に女の頭が付いた巨大な怪獣の如き化け物だった。
体から無数の羽虫を生み出しているが、これが体内に侵入すると、前述の地雷型のような邪鬼に内部から変化させられてしまう。
ただ、「息子なのに女の頭を持つ」「どう見ても邪鬼」という点が指摘されており、この巨大なものが蟲の王そのものなのかはまだはっきりしなかったが……

人間だった頃の経歴が「病弱かついじめられっ子で奇妙な生物が跋扈する人が居ない妄想世界をノートに書きとどめていた小学四年生」と判明。
そのまま吸血鬼が大量発生したXデーに歓喜すると同時に、アマルガムの存在を知り自らもまた力への渇望からアマルガムとなることを選ぶ。
姑獲鳥と重なる部分が見える経歴だが、雅の息子となるようなアマルガムになれる条件は「力に飢えた弱者」なのだろうか……?
邪鬼のような姿も全ては自身がノートに妄想していたクソアート芸術に基づいた姿であり、妄想の内容をインスピレーションに自他の能力や姿を改造する言わば改造能力の結果。
顔面や眼球などをマシンガンで撃たれても平然としている凄まじい強度と、カタツムリ型の殻をほどいて叩きつける攻撃など高い戦闘能力を誇る。

自衛隊壊滅後、占拠した国会議事堂に改造吸血鬼の巣(ダンジョン)を作り上げるが、乗り込んだ自衛隊&明たちの連合によって部下の拷問野郎が捕獲され上記の経歴を知られる。
更に命からがら逃げ戻った拷問野郎に人間を趣味で改造吸血鬼にしていたらネタが尽きたからノートを持って来るようおつかいを命じ、
明にまんまとノート置き場を突きとめられ自分自身の改造の設定を知られるハメに。
ノートの設定だと弱点位置は殻をほどいた先……つまり体内の一番奥にある心臓。おいその場所は武器として叩きつけてなかったかお前?
自衛隊の捕まっていた部下からの情報でも蟲の王は元々心臓病を患っており「消せなかった弱点部位」とも言える部位であると知っていたため、
明と勝次は蟲の王の殻の根本、顔面の下にある呼吸部から入り殻の奥の心臓をめざし破壊を試みる。
鼻毛に大量の鼻水、羽虫を生み出すバッタなどの体内の汚くてグロい関門を突破した勝次は、明がバッタ相手に時間稼ぎしている中、羽虫のせいで片腕が変異しながらも心臓破壊に成功。
弱点部位を破壊されたことで急激に老化、その肉体強度を失った蟲の王は外に残った仲間たちのマシンガンでボコボコにされ、殻を切断して出てきた明の手で顔をたたっ斬られる。

  • 羽虫
蟲の王の胴体の巨大な穴から吐き出される寄生虫。
ビジュアルはムカデの胴体に蜻蛉のような翅と無数の眼球を生やした醜悪な姿。
鋭い顎で生物の皮膚を食い破りながら体内に潜り込み、人間や吸血鬼を変貌させてしまう。
食いつかれ僅かでも体内に入り込まれた時点で肉体変異が始まってしまうが、完全に潜り込まれる前に引き抜くことができれば何とか完全な変異は回避できる。

  • 地雷型
吸血鬼の拠点となっている国会議事堂の敷地内に多数埋まっている邪鬼。
巨大な、口しかない頭部に直接足が生えた姿をしている。
外敵が侵入すると、地中から飛び出してその巨大な口で噛み付いて自爆する。
その威力は戦車を破壊し、制度は小さな飛行ドローンも捉えられるほど。
自身が死ぬことを前提としたその習性に皆は驚いていたが、雅の息子の一人である「蟲の王」によって人間や吸血鬼が変化させられた、言わば蟲の王の兵器と呼べる存在であることが明らかになった。

  • 保存容器型(仮名)
ツボから足が生えたような姿をしている変異種。
獲物の人間などを食べて、蟲の王用の食料とし、自身の体内に貯めている。満タンになるとアジトの天井に張り付き足も取れて無くなり、完全な置物と化す。

  • 拷問野郎
蟲の王の配下にして側近のような役割を担う変異種。
左右に手がくっついてカニの手芸みたいな形状になった頭部と痩身の身体、6本も腕を持つ。
明確な知性を持ち、巣に入り込んだ人間の拷問を担当するサディスト。
顔さえ無事ならばどこを切られても行動が可能であり、顔がない他者の死体を自身が顔として寄生することで奪って動くことが出来る。
その正体は蟲の王が自分の脳を一部だけ与えて作り出した片割れとも言える重要な存在である。また、正式名称が「ハンディ・ハンディ」と判明。
吸血鬼からはファンも多く都市部ではマスコット人形まで作られていると言う一体誰が得をするのかわからない事実まで判明した。

  • 門番型
蟲の王が存在する地下の部屋の門番をしている超大型の邪鬼のような変異種。
顔はあるがそこに目や口は存在せず、代わりに身体部分に複数の目がある。
巨大な棒を持っていて絶大な破壊力を持つが、身体部分の目が弱点であり、そこに威力の高い攻撃を受けると倒されてしまう。
超巨大だがやはり元はただの人間だったようで、蟲の王が死亡した際に身体が灰として崩れ落ち、中から人間の死体が出てきている。

  • バッタ
蟲の王の体内に巣食う成人男性ほどの大きさのトノサマバッタの邪鬼。
人間を餌として喰らい、同種のバッタと交尾を重ね尻から大量の羽虫を産み出す性質を持つ。
なお腹部は縦に裂ける巨大な口となり蟲の王の体内に侵入した人間に襲いかかる。


『豹丸』

雅の息子の中では三男に当たる、旧お台場にある吸血鬼の住む要塞都市『血の楽園』を統べるアマルガム。
蟲の王にも劣らぬ巨体だが、上半身は筋骨隆々で長髪の人型、下半身は四つ足の虎と言うある種のケンタウロスのような姿をしている。
人間部位には顔に隈取があり、胸元には豹のような柄がついている。おそらく豹丸という名はこの胸元の豹柄から。
周囲からの敬称は「豹丸様」のほか「上様」と言うのがある。
刺又を持ち、殺さず捕獲する必要のあった巨体の変異吸血鬼をアッサリと取り押さえるなど圧倒的な機動力、パワーを持ちあわせる。
また血の楽園を統治するにあたって人間を家畜として制御し、吸血鬼の議会を造るなど秩序をもたらした。
文化も文明も崩壊しがちな本土で現代社会となんら遜色のない文明的生活を送らせることを可能にする異質な知性の持ち主である。

固有の能力で食った相手の能力を己に積み上げると言う特性が拷問野郎の言葉で判明。
下半身の虎も元々有していた姿ではなく虎のアマルガムを喰らって手に入れた姿である。
元来の豹丸は姑獲鳥や蟲の王のように都市管理などに興味は無く力を求め喰らいつくすある種の戦闘狂。
力を手に入れた豹丸は主である雅にすら反旗を翻し喰らわんと挑むが、返り討ちにあい胸から上を千切られる状態まで破壊されてしまう。この際雅にもかなりのダメージを与えたとあるが、当の雅はほぼ目元から血が垂れた程度で服すら破れていなかった。
そのまま処刑されるかと思いきや雅はまた挑みに来いと楽しみな相手として豹丸を許してしまう。
豹丸はまた力を求め再度様々な相手を喰らい元の姿を取り戻すが、最終的に「私に足せる物は後は頭脳かもしれん」と知性を求め反乱を起こしていた人間たちのリーダーの脳髄を喰らってしまう。
その取り込んだ知性が影響してか、人格に変調をきたし血の楽園の統治に力を入れるようになってしまったと言う顛末である。

  • 対ミサイル型
カテゴリーとしては蟲の王のところにあった変異種。手足の生えた袋のような芋虫のような姿をしている。
血の楽園の巨大な壁の上を徘徊し、ミサイルなどが飛来するすると飲み込んで体内で爆発させ無力化する言わば対空防衛装置。
大規模な吸血鬼の活動地域となっている血の楽園が国連軍のミサイル攻撃などからも安全でいられる理由で、これを生み出した功績があるため拷問野郎(ハンディ・ハンディ)は血の楽園では人気者。


加藤「ヒィィイイイイイイ! 俺には彼岸島の魅力なんて伝えきれねェよ!」

明「なら、俺が追記・修正する!」

ケンちゃん「さすが明だぜ!」

加藤「凄ェ!」

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最終更新:2022年07月02日 00:31