同化現象(蒼穹のファフナー)

登録日:2013/06/26(日) 18:04:30
更新日:2024/10/12 Sat 18:13:37
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同化現象とは、『蒼穹のファフナー』シリーズにおける非常に重要な現象。
始原にあるのは本作で登場する地球外生命体のフェストゥム及びそれを生み出した光子結晶体の「ミール」であり、そちらの項も併せて参照いただきたい。

フェストゥム及びそれを生み出した北極ミールは全人類を同化する「祝福」を行おうとしたが、取り込まれた人間は個としての消滅を迎えてしまう。
それに対抗すべく人類は、フェストゥムの持つ同化や読心能力を防ぐための兵器「ファフナー」を開発することになった。
ファフナーは元々「機体と高度に一体化して戦う」兵器であるが、フェストゥムの読心能力をより強く防ぐためにはもっと高次元での一体化が求められていた。
そこで、竜宮島を含めたアルヴィス内のアルベリヒド機関では禁断の遺伝子操作に着手。*1
竜宮島に住む日本人の大半は自然受胎能力が喪失していたこともあり、人工子宮「コアギュラ」を開発しそこから生み出された子供達が胎児の段階になると人工的にフェストゥム*2と遺伝子レベルで同化させた。
こうして生まれてきた子供達はファフナーとの一体化を促進する要素である「シナジェティックコード」の形成率が高く、より高レベルの読心対策を有するファフナーとの一体化に成功したのである。

ところが、これによってファフナーへ一度でも搭乗するとファフナーに内蔵されたコア(こちらもフェストゥム由来)によってパイロットの身体に埋め込まれたフェストゥム因子が活性化・増幅するという現象が発生。
それによって染色体が変化していき、最終的にはファフナー(のコア)と同化してしまい"いなくなる"
これが作中で言及される「同化現象」である。

この同化現象、1度乗ったら即座に"いなくなる"訳ではなく、染色体が変化するにつれて後述のようなプロセスを踏むことになる。
ただ竜宮島ではとある理由からこの同化現象に対する研究・治療が他の人類よりは少なくとも進んでいるので、乗っただけで即座に"いなくなる"人が本編中ではいなかったというだけで、
新国連など竜宮島と袂を分っている組織の新型モデルや、竜宮島でも研究が進んでいなかった古い世代の機体に関しては、
機体を起動するだけで即座に同化現象で"いなくなった"パイロットも相当数存在していたことが示唆されている。

染色体の変化はある意味ヒトとしての進化という風にも捉えられるが、大抵の人間はそれによって生じる負荷に耐えられず治療しなければいずれ確実に"いなくなる"。
また、そこまでに至らなくても身体の変貌が確実に進んでいくため、パイロットの心を蝕んでしまうという問題もある。
同化現象に対する耐性は世代差と個人差があり、基本的には本編主人公の真壁一騎達の世代を基準とすると、それより年上の世代はより低く、年下の世代はより高めになっている。と言っても1~2歳程度ではそこまで変わらない。
個人差については「同化耐久率」というデータで表されており、一般的にはコード形成率が高いと、逆にこの値が低い傾向がある。
ただし初期の設定と『THE BEYOND』まで通してみた時の描写では若干差異がある。
例えば遠見真矢は初期設定では「同化耐久率が際立って低い」と設定されていたが、『THE BEYOND』まで通した描写では「全人類パイロット中最高レベルの同化耐久率の高さ」である。*3

また、機体の特性上ノートゥングモデルより進行速度の早いザルヴァートルモデルのマークザインは、同化現象によってパイロットが"いなくなった"場合に備え、フェストゥムに機体を同化される事を考慮し通常の3倍の量のフェンリルが搭載されている(自爆すれば機体はおろか超広範囲が消滅する)。

ちなみに、竜宮島製ファフナーで同化の進行が早いのはマークザインを除くと間違いなくエーギルモデル(ゼロファフナー)。
ティターンモデルはシステム等が欠陥だらけで試作機同然であったにせよ、HAEでパイロットとなった西尾姉弟の両親が搭乗し、死亡したゼロファフナーは核融合炉とフェストゥムのコア、更にジークフリードシステムの雛型が搭載された結果負荷が激増。
複座式を採用して二人のパイロットで同化現象の負荷を分散させていても、基本的に一度の搭乗が限界とされる程であった。

新国連(人類軍)では遺伝子操作を禁止していたこともあって、フェストゥム因子を持つパイロットが操縦する前提のファフナーはザルヴァートルモデルを除いて存在していなかったため、機体に乗ることでの同化現象は発生しなかった。
ただしファフナーとの一体化はその分不十分となってポテンシャルが低くなってしまい、フェストゥムと互角に渡り合えるパイロットは人類でもかなり限られていた。
『EXO』からはフェストゥム因子を後付けする技術が確立し、これによって人類軍製ファフナーもフェストゥム因子を前提とする*4仕様に改められた。
これによって性能の劇的な向上が齎されると引き換えに、人類軍のパイロット達も「自らの機体に喰われる(同化現象に襲われる)」リスクを背負うことになった。

特性上、フェストゥムにより近い存在となっている場合は同化現象が発生しない、もしくは進行がかなり遅い。
具体的に言うとフェストゥムそのものであるイドゥンや操、フェストゥムとの融合独立個体となった『EXO』の甲洋、新人類とも称せる美羽と『THE BEYOND』の総士、
そして竜宮島ミールの祝福を受けて生と死の循環を超えた一騎は、ファフナー搭乗における同化現象は発生していない。
『EXODUS』の総士も一度はフェストゥムの側に行って戻ってきた人物だが、フェストゥムの世界を完全に理解しきるには至らずファフナー搭乗による同化現象は発生していた。

ちなみに、いくら対策しているとはいえフェストゥムに機体諸共(或いはパイロットをピンポイントで)同化されるケースもあり、これも同化現象と言われる。
フェストゥムに同化されると同化の進行によって機体表面や身体に緑色の結晶が生え、この時パイロットは臓器が結晶化して身体を内側から引き裂かれる激しい痛みに襲われる。
また、ジークフリードシステム側からは機体が侵食されていく様子がモニター越しに分かるが、パイロットとはシステムを通して感覚を共有しているので同化されていく様子を感じ取ってしまう。
このジークフリードシステム自体も、内実としては各機体との一体化=同化のリスクを少なからず抱えてはおり、ファフナーに内蔵すると同化現象のリスクが跳ね上がる(後に対策できるようにはなった)。

逆に同化現象が末期になっている(ファフナーに喰われかけている)場合、性質がフェストゥムに近くなるためフェストゥムの同化攻撃やワームスフィア現象のダメージを受けにくくなる。
末期症状を発症して無防備になっているパイロットがフェストゥムから狙われにくかったり、マークアインがマークニヒトのワームスフィアを至近距離から直撃しても装甲の損壊程度で済んでいたのはこれが理由と考えられる。

劇中でいくつか症状が確認されており、まだ下記以外にも症状が出ると思われる。

主な同化現象

ニーベルングの指輪の跡が残る
ファフナーから降りても、両手の十指からニーベルングの指輪(搭乗時に手を突っ込む赤いゼリーみたいなのの中にあるアレ)の跡が取れなくなる。
単に接続の跡が残っているだけにも見えるが、総士曰くこれも小規模の同化現象だとか。
後の剣司の説明によると、指の付け根の末梢神経に起きる小規模な同化現象という事が分かっている。
小説版ではこの指輪の跡がベテランパイロットの証とされている。

目の赤色化の継続
ファフナー搭乗時に赤く変色し、降りたら元通りになる筈の眼の色が赤いまま戻らなくなる。
これは瞳の色素が失われたため。
TV版でバーンツヴェック内のシーンで蔵前がこの状態になっているが、まだファフナーや島の真実が隠匿されていたため、特殊偏光レンズを用いたメガネで隠していた。
蔵前のように同化耐久率が低いと数回の搭乗でこの状態になる。
ノートゥングモデルより圧倒的に同化速度が早いティターンモデルに搭乗し、残存していたパイロット達も作戦終了の約26日前に発症している。またHAEでカノンと暉が発症した。
尚、同化抑制技術の進歩によりHAE以降はファフナー搭乗時の目の変色は起こらなくなっている(上記の二人のように敵に同化されたりして急速に同化が進んだ場合は起こるが)。

『EXODUS』以降は「目の赤色化(の継続)だけ」という事象はあまり起こっておらず、後述の頭痛や麻痺などと同時に目が赤色になる(つまり「末期現象」として目が赤くなる)ようになった。
末期症状からどうにか回復した24話の暉がこの状態になっていた。

突発的な頭痛・脱毛症状
21話で咲良が、22話で一騎が、『EXODUS』21話で一騎・総士・暉が、『THE BEYOND』9話で零央と美三香が発症したもの。戦闘継続が困難な程の激しい頭痛に襲われる。
咲良のように脱毛と共に昏睡状態の前兆として表れる場合もある。
談笑中に起こったことはない

視力の低下・失明
22話及び最終話で一騎に襲った症状。アクティビオンで止めていた症状が総士救出時に再発すると同時に悪化。
視界が終始ぼやけるほどに視力が低下し、マークニヒトをマークザインに封印する過程で完全に失明した。
その後、総士のナビで直進すれば島に帰れる場所まで辿り着くが…
昏睡状態から回復した一騎は、この状態(明るい場所では薄らぼんやり見える程度)まで回復しているが、色彩を感じられなくなっている。
ちなみにこの症状に明確になったパイロットは一騎だけだが、『RoL』『EXODUS』では似たような見た目になったパイロットが何人も出ている。

麻痺症状
身体に麻痺症状が表れる。一騎の場合は右目の視力が低下(あるいは失明)すると同時に右半身が麻痺し、松葉杖がなければ歩くこともままならなくなった。
なお、麻痺症状が右半身に出たのは、幼い頃に「右手」で総士を傷付けてしまったことによって「右」に対して罪悪感を抱いていた事が関連しているとの事。
また、右手で直接スカラベR型を抑え込んでいたのも原因だと思われる。
ここまでの症状ならアクティビオンによる(その場凌ぎ程度の)治療は可能。

目の金色化
主に上記の突発的な頭痛の前後、或いは同時に起こる事が多い。目の赤色化とは別に、光彩が金色に転じる。
半同化状態に陥った事で脳死状態となった甲洋もこの状態となり、砕け散る寸前の美三香もまた目の金色化を起こしていた。
一瞬金色になって赤色に戻る場合もあり、「パイロットを少しでも長くファフナーに乗せる」エインヘリヤルモデルであればその状態ならある程度は戦闘継続が可能。

色素の白化
最終話で一騎が発症した症状。髪の色や肌の色が白っぽくなる。
1話の冒頭と最終話の最後で比べると、黒だった髪が灰色に近くなり、肌も病的に白くなっている。

昏睡状態
瞳から光がなくなり、意識不明となる。昏睡状態時は目を見開いたままだが、これは肉体の性質がフェストゥムと同じケイ素に近付いたことで肉体が硬質化しており、見開いたままというより閉じることも閉ざしてやることも出来ない。
咲良の場合は倒れる寸前に毛髪が抜け落ち、「心が消えていく」ような感覚に襲われた。
甲洋もまた脳死状態に陥る寸前に「何も感じない」と発言しており、最終的に溝口や真矢はおろか誰より想っていた筈の翔子の事も思い出せなくなっていた。


「これが、同化されるってことなのか…? 何も感じない…悲しいことがあったはずなのに…。そう…翔子が…」
「今救援が来る、甲洋!」
「しょう…こ…。だれだったっ…け…」


L計画参加パイロットの内3名は全てを飛び越えてこの症状にいきなり襲われた。
しかも、最速では通算6度目の戦闘で。
L計画では治療法が確立されていなかったので、こうなると手の施しようがなかった。

咲良はHAEでこの状態から回復したが身体能力は以前より明らかに低下し、車椅子での生活を余儀なくされている(皮肉にもこれが変性意識が"父親を奪ったフェストゥムへの憎悪"から"体を動かすことへの憧れ・喜び"に変わる要因となった)。
『EXODUS』では車椅子生活からの脱却に成功、杖で歩き回れるようにはなったが、依然として前のように動き回れるほどではない。
マークニヒトとの一騎打ちでワームスフィアの直撃を食らった道生がこれに似た症状を起こしている描写がある。
甲洋が同化される時の様にモニターに現れている黒い六角形、瞳から光がなくなっている
一騎はTV版最終話直後に昏睡状態に陥ったらしい(HAEの一年前に回復した)。
『EXODUS』22話で一騎は竜宮島に帰還するが、繭のような形で消し炭状態となったマークザインからサルベージされたもののこの状態に陥った。
ナレインはシュリーナガルミールによって延命させようとするが、織姫が「違うミール同士による共食い同然の同化が始まる」と制止した。
何の処置を施されないままこの状態が続くと、やがて末期症状である肉体の結晶化が始まる。

『THE BEYOND』の時代においてもこの症状にまでなってしまうと明確な治療はできず、延命することしか出来ない様子。

なお、あるパイロットだけは感情が高ぶると「種が割れるイメージ」と共にこれに酷似した状態に陥るが、意識混濁や視力の低下などの障害が発生せず、代わりに瞬間的な反射反応速度の増大や集中力の強化などといった特異な身体症状が発生することが判明している。
そもそも同化現象ではないし、第一彼は別作品の登場人物だから当たり前だが


肉体の結晶化
末期症状。
全身が急激に緑色の結晶に覆われ、砕け散って"いなくなる"。皮肉にも砕け散る時は綺麗。
だが、RoLにて次々に昏睡状態のパイロット達と僚に救助されたと思われた幸弘が目の前で砕け散っていく様子はトラウマもの。
総士が22話でジークフリートシステムごと同化され、その上23話でマークニヒトにクロッシングされた末、EDで首から下が全ていびつに結晶化している。
(更にAlvisのほぼ全域がシステムダウンした事で空調もストップした為、システム内部の温度が下がって凍死寸前だった)
竜宮島を立て続けに襲った悲劇(アルヴィス壊滅と道生の死)に追い打ちを掛けるように一騎と視聴者を絶望と悲しみのドン底に叩き落とした。
また、最終話後に一騎が末期症状を起こして「いなくなる」案もあった。
『HAE』では操のミールによる同化を一騎が肩代わりし、彼をニヒトから引き剥がすも急速に結晶化。操の心からの絶叫により「いなくなる」寸前で結晶化は止まった。
『EXODUS』ではファフナーに寄生し、パイロットごと無理矢理同化させ操るタイプのフェストゥム「ディアブロ型」が登場。
このフェストゥムに寄生され、同化された人間は金色の結晶に覆われた姿になっていた。
こうなってしまうと助ける手立ては皆無で、人類軍では交戦規定アルファ(核攻撃ではなく、味方同士での交戦を許可するもの。おそらくこちらが交戦規定アルファの本来の使い道だと思われる)を発令し、同化された味方を討っていた。
9話ではザインに乗る一騎が同化現象を引き受けることにより、同化された人類軍兵士の半数が生還し、残り半数も命は失ったが肉体は帰ってくることができた。
20話では美三香が発症。アルヘノテルス型の猛攻に耐え続けたが、アルヘノテルス型の攻撃で剣司のSDPの中継機であったトルーパーモデルが全滅した事により、剣司のSDPで軽減されていた負荷が激増。遂に身体が限界を迎え急速に結晶化を起こし砕け散った。
なお、これは一騎世代以降の竜宮島所属パイロット初の末期症状発症例である。
21話では拮抗剤のストックが切れた事からペルセウス中隊所属パイロットの多数をはじめ、大規模戦闘中に一騎・総士・暉が発症。
竜宮島パイロットは「いなくなり」こそしなかったが、暉は末期症状(砕け散る)寸前、総士は両腕及び機体の左肩まで結晶化、一騎は接続機器ごと右腕が砕け散るという重症状態だった。
一騎は右肩を結晶化させ止血する事で失血死こそ免れたが一時的に昏睡状態に陥り、後に竜宮島のミールの祝福を受けて永遠の戦士として覚醒し、残り3年まで迫っていた生命のリミットが消失した。
暉は海神島上陸作戦にてエーギル・モデルに同乗した里奈の接続を切って同化を肩代わりした結果、限界が訪れ「いなくなってしまった」。


半同化
中枢神経を中途半端に同化されたことで脳死状態に陥る。結晶化とは違う、ある意味では同化現象の終着点とも取れる。
本編開始前の皆城鞘(皆城兄妹の母であり公蔵の妻)と、1期の甲洋がこれに当たり、甲洋がこの状態に陥った際は虹彩が金色に転じ、フェストゥムの触手にも見える縦線が走っている描写がされた。
鞘がこの状態に陥った時は折り悪く乙姫を身籠っており、彼女がコア型となる切っ掛けとなった。
甲洋は皮肉にもこの状態に陥り、目覚めた後に翔子の服を着たカノンと出会ったことで「翔子は"いない"」と認識。スレイブ型に覚醒した。


超次元現象(SDP)の副作用による新たな同化現象

『EXODUS』11話において、・里奈・彗・美三香・零央の5人が、13話でカノン・咲良が発症した症状。
結晶化によって「いなくなる」ことを避けるための症状であるらしいが、徐々に人間という枠から逸脱していく。
以下の症状が上記7名に露見したが、それ以前にも全員が別々に異常現象とも取れるものを発露していた。
基本的には大きく分けて様々な方面での体質の変化と、SDPの暴走ともとれる超常現象の頻発と言う形で現れている。
ファフナーへの搭乗回数が重なる程重症化の一途を辿っており、説として「フェストゥムに近付いて行く同化現象ではなく、ファフナー(のコアになっているゴルディアス結晶)に近付いて行く同化現象なのでは」というものがある。
また、過度の行使は通常の同化同様やはり「いなくなる」ことに繋がり、実際にカノンが「いなくなってしまった」
ただし美三香は「いなくなった」とも「まだそこにいる」ともとれる微妙な状態に置かれていた(詳しくは後述)が、一騎の祝福で戻る事が出来た等、まだまだ未解明の部分が多い。

ちなみに、SDPとはフェストゥムが持つワームスフィアーや同化などの能力の総称でもある。それぞれの症状や質量の変化などの新たな現象から、「何かとクロッシングしている影響では」とも囁かれている。
竜宮島のゴルディアス結晶と(おそらく)リンクしていることによる現象であるため、竜宮島を離れているファフナーパイロットにはこの症状は発生しない(普通の同化現象として現れる)。
また、『EXODUS』終盤から『THE BEYOND』までの間に芹以外のパイロットはこの現象に伴う様々な障害から脱している事が確認できる。


触れるもの全てが無差別に結晶化する
  • 現在描写されている限りでは、芹自身が「食べたい(例:配給食)」「飲みたい(例:コーヒー牛乳らしきもの)」と考えたものを中心に結晶化しており、何かしらの条件がある模様。
  • 栄養は一応同化により吸収されているようだが、あくまで「同化による栄養吸収」の為、「食事」とは言えない。
    • 直接間接問わず織姫との接触によって封じる事は可能な模様。
    • これにより精密検査を受けられるようになり、織姫に介助されることでまともな食事を取れるようになった。
  • 第三次蒼穹作戦時の芹のセリフからすると、芹の感覚としては「食べること=同化すること」「食欲=同化欲求」となっているらしい。
    • これがファフナー搭乗時の変性意識なのか、芹の精神が根本的に変化したのかは不明。

里奈
異常な倦怠感・昏睡状態
  • 12話時点で「何時間寝たと思ってるの」と叱咤するレベルでの昏睡状態或いは意識障害が発生している。17話で起きている時間と眠っている時間の比率が逆転、24話では更に悪化しており、搭乗中にもかかわらず再び眠りに落ちてしまった。
  • 13話では「ファフナーに乗れば目が覚める」という発言をしている為、あくまでも非搭乗時のみ眠気に襲われる模様。
  • 17話にて眠りから覚めた直後、カノンが未来に突破口を開くべく戦っていること、広登が「還ってきた」事、その広登が「もし敵や、誰かがいなくなってもそれで強くなれる。力を育てろ」と言っていた事を伝えている。
    • カノンはその時はたから見れば長時間に及ぶドライツェンの起動試験中であり、広登はアルゴス小隊の襲撃により「いなくなって」いる。これらのことを島に残り頻繁かつ長時間眠っていた里奈が知る由はない為、眠りを介して何かにクロッシングしている可能性があるが…?
    • これを受けた祖母の行美は「力を育てろ」という言葉でを切っ掛けに「務めを果たす」という言葉を口にしており、調査の結果ゴルディアス結晶成長のメカニズムが解明された。
    • だが里奈の発言やゴルディアス結晶成長の起点が「フェストゥムと島民がいなくなった事」である事、結晶はオルガ以下遠征部隊4人+広登と思われる1人分成長していることから、広登は島に「還って」きているが弓子は「還って」きておらず、「いなくなった」人物としてカウントされていない事になる。
      • 弓子は「美羽を守る存在」として本来いなくなるところを島のミールが存在を維持しているため、この説は恐らく正しい。
  • ファフナーに乗っていない時に眠る=ファフナーが動いている時は目が覚めるということから、一番ファフナーに近づいているのでは、とも言われる。
    • 劇中描写から、里奈が眠りを介してクロッシングしていたのはゴルディアス結晶とそれに宿るミールでは、というのが現在有力な説である。


あらゆるもの(例:早苗の遺品・里奈)を引き寄せる・体重の異常増加
  • 合宿中は100kg近くを測定したが12話時点で更に増加しており、最早自分で立つ事もままならなくなるほどの重量となっている。
  • 彗の設定上での体重は52kgである為、倍以上に重くなっている可能性がある。
  • 13話ではファフナーに搭乗しても体重異常増加は改善されず、ファフナーの重量そのものも増加している模様。
    • 第三次蒼穹作戦前の戦闘でアザゼル型ウォーカーのコアの引き寄せが失敗した際に悪化、ノルンによる介助がなければ飛べなくなっており、松葉杖がなければ壁に手をついても立つことも困難になるなど深刻化した。
  • 24話における海神島上陸作戦前には母親にブルグまで車椅子で移動させて貰っている描写があり、度重なるコアの引き寄せと後述の荒業を行使した結果、ファフナー搭乗中にもかかわらず飛ぶことはおろか自力で立つことも出来なくなっていた。
  • 里奈のSDPの副作用が発生すると勝手に発動して彼女を近くに引き寄せている。湯舟に浸かっている最中や階段を上ってる途中で眠ってしまった彼女を引き寄せているため、彗がいなければどうなっていたことか…
  • 視認したもののみならず、イメージしたものも引き寄せる事ができるので距離は問わない模様。
    • ただし、高速移動中などの物を引き寄せると、慣性キャンセルはかからずに引き寄せてしまうらしい。
      階段から落ちかけた里奈はベッド上に転移していなければ頭をしたたかに打っていた可能性が高い。
    • オルガの引き寄せの際はアマテラスのコクピット前面に激突していた。恐らくもう持たない身体ではあっただろうが、結果としてトドメを刺してしまった可能性も…。
    • また、ベイグランドに取り込まれたウォーカーとの決戦の際にはこの特徴を利用して、反射されたゼロファフナーの砲撃を引き寄せることでウォーカーの死角から攻撃を直撃させるというという荒業により、とどめを刺すことができた。
  • 18話において「いなくなった」カノンを引き寄せようとしていたが失敗に終わっている。このことから、引き寄せられる対象はこの世に「ある(いる)」ものに限られている事が発覚している。

美三香
緑色の障壁の出現・肩甲骨周辺に6つの黒い球体の出現(12話終了時点で増加し背骨に沿って出現)
  • のちに顔にまで出現。年頃の娘にとっては過酷過ぎる代償である。
    • 17話ではさらに身体が結晶化を始めており、左目にまで及んでいる。これ以降、眼帯を付けるようになった。
  • 20話における第三次蒼穹作戦時、ついに同化現象の末期に到達。全身が結晶化し砕け散るまでに至った……が、それでもなおツクヨミは稼動を続けクロッシングを維持、作戦終了まで踏ん張り続けてみせた。
    • そして作戦終了後、コックピットからは一個の黒い球が発見された。甲洋いわく「心はそこ(球の中)にある」らしいが、具体的にどのような状態かは未だ不明。
    • -剣司はこの時「クロッシングは続いていた(その事から結晶化を起こして「いなくなった」事を把握出来なかった)」と発言している事から、確かに彼女の意思や意識は黒球の中にあると思われる。
      • ただ、肉体が全て失われ球に変じたことで、むしろツクヨミの力が増した演出があったことから「この球は力を引き出すために最適化された状態なのでは」という推測が存在する。
        • 黒球となった後、壁を発生させながらひとりでにツクヨミのコックピットへ転移し戦列に加わっていること・ツクヨミ自体に空戦能力はないにもかかわらず浮遊していること・障壁の出力が上がっている上に核弾頭を捻じり切って無力化しているなど、この説が現在最有力とみられる。
      • 人としての形から完全に逸脱してしまっても島や島の人間の為に戦線に立った美三香だった黒球に、母親は不気味がる事も忌避する事もなく「よく頑張ったね……っ!」と声をかけている。オカンマジいい人……
    • 海神島への上陸作戦中、覚醒した一騎の「祝福」により同化が解除され、元の姿に戻った。

零央
瞬間移動・心臓の消失及び背部まで貫通する孔の出現(搭乗回数の増加に応じて肥大化)
  • 心臓が文字通り消失しているにもかかわらずバイタルサインそのものは正常を保っている。
  • 心臓の消失はパイロットスーツが凹んでいる為視認可能。またパイロットスーツが凹んでいる為、物理的にも消失している可能性が高い。
  • 瞬間移動を行使する際、13話ではスサノオの胸からワームスフィアが広がっている為、瞬間移動の起点が零央の心臓である可能性もある。
  • 17話で美三香の部屋へ飛んだ時点でへそ辺りにも穴が空いている(つまり消化器官も消失)。食事は問題なく行える模様。
    それでも美三香を励ます為に「背中が無くなったよ」等と明るく振舞う…。零央ちゃん、マジイケメンである…。
  • 消化器官消失の際、腹部で結晶化が起きているような描写がされているが、詳細は不明。
  • 19話では症状がさらに進行、右脚大腿部に孔が出来はじめている。更に24話の出撃直前には両肩にも小規模な孔が出現している。

カノン
ファフナー搭乗・非搭乗を問わない不規則な未来予知・体重の減少
  • 見えるのは不確定な未来すら含まれており、約十数分後から半年後まで振れ幅は大きく13話時点で同日の不確定な未来が3つ示された。
  • ファフナー搭乗時は時間表示・搭乗記録等である程度の時系列の把握は出来る。
  • 記録はデータとして残りはするが、カノン以外は再生しても映像として認識できなかった。
    • カノン自身が未来に介入することもできるが、介入中は実時間とファフナーの搭乗時間に倍以上の差が出る(搭乗時間が実時間の倍の速度で進んでいる)。
    • また、搭乗記録を元にカノンがマーク付したカレンダーによると、「?」が付いた日があるが…?
  • 未来予知の精度そのものは不正確らしく、伏兵部隊の未来予知にはいたスフィンクスB型は実際にやってきた伏兵部隊の中にいない。
    • また、キャンプでのザインとアザゼル型の交戦を見ている為、竜宮島内部の未来だけを見るわけではない模様。
  • 正体はドライツェンのシステムとの一体化により、未来の可能性を引き出し、介入することでさらなる可能性を引き出す力。織姫が待望していた力でもある。見える未来はカノンのイメージに影響される。
    • 未来においてドライツェンで敵を倒すことによって、「現在」が微妙に変化する。新しく見える可能性はその「現在」から進む結果となる。
      • 理論上では、「全ての滅びの未来に至る可能性や元凶を潰せば、竜宮島にとって最良の未来に至る」ということになるが、そのために必要な「犠牲」も必然的に生じる。
  • 見えてしまった、或いは搭乗記録が存在する未来は以下の通り。なお、カノンがそれぞれに介入して分岐させているため、一続きではないことに注意。

  • 2151/7/18/07:21(13話の出撃の十数分後) 伏兵部隊によって竜宮島が蹂躙される
  • 2151/7/18/07:31 不確定な未来の記録が3つ存在(それぞれ何があったかは不明)
  • 2151/??? アザゼル型とマークザインが荒野で交戦開始(後に遠征部隊側で現実に起きた)
  • 2151/??? 竜宮島の墓地に島民の墓が乱立・残留のファフナー隊が全滅
    • ノインはコックピットを何かに刺されており、ツクヨミはぐちゃぐちゃに捻れ、スサノオは自分のレイヴンソードでコックピットを刺し(割腹?)、アマテラス(浅瀬)・ツヴォルフ(地上)もそれぞれの場所で倒れ伏している。
    • 墓石の名前がフルネームだったり、そもそもそれだけの墓を誰が建てたかなど不自然な点もある。
    • 13話でスレイプニルシステムを搭載したドライが出陣したにもかかわらず、咲良の墓はあるがドライの残骸がない事が指摘されている。
  • ???/??? 所在不明の格納庫に収容されている謎のファフナーを目撃する(形状等からエインヘリアルモデルの可能性が高い)。
  • 2151/?/?/12:58(7月18日~8月1日の間が濃厚)
  • 2151/7/21
  • 2151/7/27
  • 2151/8/1/16:20
  • 2151/8/3/07:51 遠征部隊の一部が帰投直前にアザゼル型率いるフェストゥムに襲撃され4名死亡。この時点で広登を含め5名死亡である事はカノンは把握済。
    • また、遠征部隊側の状況や日付等から広登が「いなくなった」のは8月1日16時20分である可能性があり、カノンもこの未来を見た可能性もある。
  • 2151/8/7/09:11
  • 2151/8/10
    • 2151/8/13?
  • 2151/8/15/05:42
  • 2151/8/15/09:18
  • 2151/8/16/16:57
  • 2151/8/18/10:28
  • 2151/8/22
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  • 2151/09/21/12:11(一騎の誕生日)
    • 2151/9/25?
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    • 2151/10/27?
  • 2151/11/2
  • 2151/11/3/12:15 竜宮島が壊滅。マークザインが単機で戦闘を続行。
  • 2151/11/6
    • 2151/11/8?
  • 2151/11/11
    • 2151/11/14?
    • 2151/11/19?
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    • 2151/11/23?
  • 2151/11/27
  • 2151/11/30
  • 2151/12/01/15:01 ブルグが廃墟化。
  • 2151/12/7
  • 2151/?/?/??:?? 第二次L計画が実行、それにより戦力が半減し、島が敵襲される。
  • 2151/12/10/??:?? 既に島が廃墟化しており、フェストゥムが数体蔓延っている
  • 2151/12/11
  • 2151/12/13
  • 2151/12/14
  • 2151/12/17/??:?? 以降の記録がなかった。 (因みに12月17日はリアルタイムでは最終回1話前、つまり25話の放送日一日前である)
  • 2151/12/18:??:?? カノンの奮闘によりこれ以後の記録が表示。

  • これらの「滅びしかない」未来はカノンの介入により「その先」が開かれており、さらに新たなファフナーの存在が提示されている。
    だがその代償は、余りにも大きすぎた……。
    • 第三次蒼穹作戦時に甲洋がマークフィアーと共に彗を助けた事・織姫の「未来に辿り着いた」「未来に至るために必要な力(甲洋・剣司のSDP)が揃った」という言葉から、
      第三次蒼穹作戦が実行されずプランデルタが実行された、或いは第三次蒼穹作戦は行われたが剣司のSDPが発現しなかった等の理由で失敗に終わったのが、ファフナー部隊が全滅し墓が乱立するなどのどん詰まりとなった未来である可能性が高い。
  • SDPに伴う同化現象は体重(質量)の減少。未来予知や未来への介入を行う度に減少し、最終的には21gまで消失した。
    • 彗の質量増加とは逆であり、これはフェストゥムが内在的な質量を四次元方向へ放出しているとされる現象に近い。
    • 日本消滅によりこの質量の消失を伴う「飽和現象」の研究成果がロストしている為詳細は不明だが、過度の同化により自壊に似た現象を引き起こしたフェストゥムの質量は同型の別個体より減少しているとのこと。

咲良
体温の低下
変性意識の変容(「身体を動かすことへの歓び・憧れ」が「大量の自分が存在し、死ぬことへの恐怖」へと変化)
自我の際限ない分裂(損壊したトルーパーモデルの増殖)・自我の在処を見失う
  • 最終的には4機だった筈のトルーパーモデルが26機まで増殖。7機に増えた段階で「どれがわたしなの」「暑いのに寒い」「わたしはどこ」と怯えていた。
    • 同時に左肩・右手・右足・脳・対数スパイラル形成(クロッシング)に異常が発生しており、肉体的異常箇所は直前のシーンでスフィンクスB型と交戦していた、増殖したトルーパーモデルの被弾箇所と一致する。
    • この事から増殖したトルーパーモデル全機ともスレイプニルシステムを介したクロッシング状態にあり、ダメージは全てドライに搭乗する咲良へフィードバックしていると思われる。
  • 織姫曰く増殖に関して「咲良は理解している」らしく、「一(咲良)が全(増殖したトルーパーモデル全機+ドライ)、全が一」という状態についていけていないのではという説がある。
    • なお、この状態はある種フェストゥムに近い(フェストゥムは本来フェストゥム全体が1つの存在であり、北極ミール崩壊時に与えられた祝福により「個」を確立した)
  • ただし意識や自我への負荷は現在の所はファフナーに乗っている時のみ作用している様子で、これらは飽くまでシステム的な副作用であり、同化現象は体温の低下のみとも考えられる。
    • 事実、エインヘリアルモデルへの換装後の戦闘では負荷がかなり軽減されているようであり、戦闘終盤に差し掛かるまでは一切変調を訴えず、周囲の状況を気遣う余裕も持てていた。ただし戦闘終盤、「体が熱い」と訴え昏倒している。
    • 体温の低下については、舌下測定にも拘らず「29.2℃」と非常に低い。以降も体温が下がっているのか常夏の竜宮島において半纏を着て体温を温めている。
      • カノンの前例を考慮すると、体温が0℃を下回ると「いなくなって」いた可能性が高い。

剣司
皮膚感覚の消失
  • モノに触れた時の触感や熱さ冷たさ、果ては「痛み」まで感じなくなってしまう。
  • 「痛み」を感じなくなるのはフェストゥムに同化されたパイロットの最期にも共通するものがある。
  • 後述する治療法が確立した後にファフナーに乗ったことや、トータルの戦闘回数が少なかった事もあり致命的な破綻に至ることなく戦いを終えている。

この新同化現象は剣司の調査により、ファフナーにもっとも近い位置であるパイロットの「指」と「脳」に関係し、
搭乗時にクロッシングを行う脳のダークフロアのR部分が同化されているのが原因であると判明している。
指の付け根にニーベルングの指輪の痕(接続痕)が残るという同化現象の小規模な初期症状と同じ原理らしい。
これはカノンの未来予知にもなかった事象であり、カノンが未来を切り開いた事が現実に影響を及ぼしている事の証左。
17話でこのメカニズムが分かった後、比較的早期に脳の同化現象の侵行を抑える薬が千鶴と剣司によって開発され、咲良や里奈といった日常行動に支障が出ていた面々も夏祭りに参加出来た。

EXODUS放送終了後のイベントでの冲方氏の発言によると、もし広登のSDPが覚醒していた場合発現するのは「敵の力を弱める」能力で、副作用の同化現象は「敵の痛みを背負ってしまう」というもので、
これは広登の「敵と分かり合いたい」「そのために敵に近付きたい」という願いから発現するものだったらしい。


同化現象への対策・治療法の変遷など

初期の頃はそもそもファフナーへの搭乗・戦闘の経験自体が竜宮島では乏しく、同化現象が起こっても治療する術は全く無いという有様であった。
それによって甚大な犠牲が発生してしまうが、その際にとあるパイロットから齎された「同化現象に関する情報」は同化現象の対策・治療に大きく貢献することになる。

TV一期の時点ではノートゥングモデルから同化現象の負荷激増の原因であるジークフリードシステムを分離するなど、同化現象への対策はある程度行われてはいたが、
同化現象の治療については難しく、最も戦闘回数の多かった一騎は真っ先に同化現象の初期症状が発生、自らが"いなくなる"恐怖に苛まれることになる。
後に島を訪れたミツヒロ・バートランドはファフナーパイロット達を「(使い捨ての)電池」と呼び大人子供の双方から激しく憤られることになるが、直後に咲良が同化現象で倒れてしまい、
治療法もなくいずれ"いなくなる"のを待つだけの状態になってしまい「電池」呼ばわりも止むからぬものと剣司や視聴者に見せつける事になった。

同化現象の治療はできないがファフナーとの一体化を促進する薬剤については早い時点で開発されており、作中では道生、由紀恵、そして一騎が投与を受けている。
道生と由紀恵はファフナーに乗るためだが、一騎については同化現象で身体が不自由になりファフナーの操縦も難しくなったため、
ファフナーとの一体化を促進する=同化現象を進行させるリスクを背負うことで再び身体を自由に動かせるようにするという、元気の前借りのようなことをしていた。
(結果的に一騎の同化現象は著しく進行してしまい、松葉杖なしでは歩けなくなった)

だが、北極ミールの上級端末であるマスター型フェストゥムでありながら同化した人物の影響を強く受け、最終的にミールと拮抗し個としての存在を最初に確立したミョルニアによって、「未来に繋がる情報」である同化現象の大幅な緩和と治療方法が竜宮島に齎される。
これによって同化現象の治療薬「アクティビオン」が投与可能となり、末期に近い症状になっていた咲良の容態が大きく改善。
身体に異常をきたしていた一騎もこれによってかなり回復することになった。
『HaE』までの二年間で同化現象の治療と緩和策も進歩しており、ファフナー搭乗に伴う目の赤色化が発生しない(=それほどまでに搭乗時の負荷が減る)までに至る。

『EXODUS』では新たなコアに道(竜宮島が新たに地球に飛来するミールへの接触を試みようとする未来)を示したことに伴い、ミールの「祝福」としてノートゥングモデル搭乗時の同化現象が更に緩和されたが、
前述の通り新たな力であるSDPの発現に伴い、別の同化現象が発生し治療法に難儀することになる。
治療法確立後に開発されたエインヘリヤルモデルは、当時の人類軍ファフナーと比較しても圧倒的に同化現象の抑制が行えているらしい。

『THE BEYOND』の1話では、年齢的に明らかに搭乗限界を超えているはずの里奈や真矢が全くの負荷なくファフナーに搭乗しているが、
これは一騎が『無限のクロッシング』という能力を用いて全員の搭乗に伴う同化現象を肩代わりしていたためである。
生と死の循環を超えた一騎はこれで"いなくなる"ことはないものの、"心が消える"リスクを背負ってしまう。
そのため、一定の負荷を超えた時点で(それでも最初は負荷が極めて重かったらしく、操曰く「(一騎は)もう空がきれいだと思わなくなる」状態になってしまった)空母ボレアリオスに強制送還する対策が取られたが、
これによって戦闘可能時間が極端に減ってしまうという問題を抱えることになった。
海神島での戦闘以降はより重い負荷を一騎が背負うことになったので、無限のクロッシングは使用できなくなってしまった事が示唆されている(戦闘可能時間の短さは解消されている様子)。


ちなみに同化現象とは言うなれば個の消失であるため、個を強く保つ……早い話が気合いでどうにかしているケースがちょいちょいある。
末期症状まで行くと流石に無理だが、フェストゥムの接触による同化やファフナー起動時の負荷などは気合いで耐えようと思えば耐えられないことはない様子。
美三香「へーきへーき、同化現象なんてツバ付けとけば治る!」
もっとも、これはフェストゥムの因子を持つ=生まれながらにして同化への耐性を有している竜宮島の子供達だからこそできる技であると考えられる。
一般人がやろうとしても即座に砕け散るだけかもしれない……





追記・修正は同化現象(昏睡状態)から回復してからお願いします。…パリンッ

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最終更新:2024年10月12日 18:13

*1 と言ってもこれは人類からもフェストゥムからも狙われる立場となったことで、次代の子供達を1人でも多く長く生き残らせるための苦肉の策でもあった。

*2 厳密に言えば竜宮島が保有するミール由来の因子。ただし根本的な部分ではフェストゥムと一緒である

*3 もっとも彼女の場合は他の同世代パイロットとは違う経過を辿っていたり、本人曰く「消耗しない戦い方をしている」という理由もあるらしい

*4 パワーズモデルのみ、従来通り因子が無くても搭乗できるシステムが用意されているが性能は大幅に落ちる