登録日:2020/05/24 Sun 18:32:44
更新日:2024/02/20 Tue 11:54:58
所要時間:約 12 分で読めます
目次
プロフィール
生年月日:2132年7月8日
血液型:A型
搭乗機:マークツヴォルフ
CV:
福圓美里
人物
竜宮島に住まう少女。
ストレートの黒髪を切りそろえたボブカットが特徴。
真壁一騎や
皆城総士たちより一つ下の世代で、西尾里奈&暉の双子や
堂馬広登の同級生。
先輩たち同様アルベリヒド機関の被験者であり、先天的なフェストゥム因子の移植によるファフナーパイロットとしての適性を備える。
実家は鈴村神社。父・真幸は神主、母・鈴奈は服飾店を営んでいる。
中学校では生物部に所属。
他の部員たちが鳥や魚を観察したがる中、一人だけ
カブトムシなどの昆虫を好んで観察している。
年相応の好奇心と男子にも負けない気の強さを持つ活発な性格。
同世代の中では常識的なツッコミ役を担ったりもする。
同時に、人間だけでなく他の生き物の命を考え、他者を思い遣れる優しさを秘める。
そして、その優しさと面倒見も良さから、偶然出会った「島のコア」との絆を育むこととなる。
劇中の活躍
13歳。
中学校に通っており、一騎たちの後輩として登場。
パイロット候補ではあるものの正式なものではなく、
フェストゥム襲撃後もアルヴィスには出入りしていなかった。
そして物語中盤。
竜宮島が
人類軍によって占領されようとした際、部活の一環で山に入ったものの他の部員たちとはぐれてしまい困っていた芹。
彼女はそこで見知らぬ少女……ワルキューレの岩戸から出たばかりの島のコア・
皆城乙姫と出会う。
最初は突然現れた乙姫に驚いて悲鳴を上げたが、一人でいた彼女を心配した芹は彼女に同行。
道すがら昆虫観察のことなどを教えて親しくなり、乙姫にとって「初めて出会った人間」であると同時に「初めての友達」となる。
その後フェストゥム襲撃によって一旦は別れるが、乙姫が中学に入りクラスメイトになったことで再会。
西尾姉弟や広登らも交え学校以外でも彼女と行動を共にするようになる。
やがて乙姫が何者なのかを朧げに理解していくが、その関係に変わりは無く、彼女との交流を重ねていった。
終盤には先輩パイロットたちが倒れていき芹もパイロット候補としてアルヴィスに出入りするようになるが、蒼穹作戦には参加せず島に残る。
だが時を同じくして島のミールに「生と死の循環」を教えるため、その命を終えようとする乙姫の身を案じ、島に生きる者として、そして友達として最後まで彼女に付きそうことを選択。
岩戸へと向かう中、自身の存在が消えることを恐れながらも皆のために岩戸へ向かう決意を固めた乙姫の姿に涙を流しながら、島のミールに同化されていく乙姫の姿、そして彼女の消滅と共に生まれた「新たな島のコア」の誕生を見届けるのだった。
16歳。
相変わらず昆虫の観察に精を出しながらワルキューレの岩戸に通い、新たなコアに語り掛けその誕生を心待ちにしている。
ちなみにこの時点では新しいコアにまだ名前が無いため別人とは認識しつつも便宜上「乙姫ちゃん」と呼んでいる。
新たな戦いの始まると、広登たちと共にレギュラーパイロットに就任。
乗機としてノートゥングモデル12番機・マークツヴォルフに搭乗することとなる。
最初の模擬戦で
「生き物の命を奪う罪悪感と、相手が攻めて来なければ殺さずに済むのにという怒り、それらが交互に現れる」という変性意識を発現。
恐らく彼女自身の優しさと乙姫の島を守るという決意からくるものであろうが、感情の振れ幅が激しく非常に不安定。
特に怒りの感情が出ている時は後先考えずに敵に突撃し、終いには自機への損傷を考えず
頭突きを繰り出す始末で、保からは「頭部で攻撃するやつがいるか」と呆れられていた。
仲間たちとともに島の防衛戦に参加するようになりその激情によってフェストゥムを撃破していくが、その中でフェストゥムたちが何かを訴えていることに気付く。
戦いを重ねる内、やがてそれが「痛い」「苦しい」「助けて」という悲痛な叫びであると理解。
罪悪感と溢れ出る悲しみによって芹もまた嗚咽を漏らした。
その後は戦いの傍ら、一人森の中で自分たちが倒したフェストゥムたちために小さな墓を作り弔っていた。
そんな芹の優しさと乙姫との繋がりを考えた史彦の提案で、長引く戦いによって危機に瀕する島のコア、その負担を軽減するための代替者となることを承諾。
かつての乙姫と同じように岩戸に入ってミールと繋がり、意識のみの存在となった乙姫との再会を果たし、彼女に寄り添いながら仲間たちの戦いを見守る。
第二次蒼穹作戦では激戦によってとうとう負担が限界を迎えミールに同化されそうになるが、広登の奮戦と岩戸に現れた
ミョルニアが命と引き換えに負担を引き受けたことで一命をとりとめる。
そして戦いの終わるとともに島のミールへと意識を同化させる乙姫から島のコアを託され、彼女の別れの言葉を受け取り、生還した。
17歳→18歳。
乙姫の影響かロングヘアになっており、身長も伸び、ビジュアルがガラっと変化。
ちょっとお転婆そうだった少女から綺麗なお姉さんという感じになってきた。
乙姫への思い入れも変わらず特殊医療とドクターコースを選択し、総士や千鶴と共にコアの成長のための研究を行っている他、岩戸に出向いてコアに語り掛ける日課も続けている。
一方、研究に没頭しがちなため周囲から孤立することを広登に心配され、彼の作る番組にタレントとして駆り出されたりしている。
芹も広登の配慮を薄々理解しているため出演しているが、実家手伝いの巫女服姿だけでなくクワガタのコスプレをさせられたりしており、「もう付き合わないからね」と愚痴っている。
戦闘では先輩たちのほとんどが引退となった中、同期と共にレギュラーパイロットを続投。
相変わらず変性意識によって吶喊しているが、僚機との連携も見せ前衛役を担う。
後輩組が出撃するようになると同じく切り込み役の零央と連携することも多くなる。
島外派遣の話が持ち上がると芹は島に残留することとなるが、派遣部隊に志願した広登に「お前や皆城乙姫が喜ぶような希望を持ち帰る」と約束され心配しながらも彼を送り出す。
それから間もなく、岩戸で急成長を遂げた新たなコアが覚醒。
その誕生を察知した芹は総士たちとともに駆け付けるが、新たなコアは自分が乙姫と同一視されること嫌いつっけんどんな言動を見せ、乙姫との違いに芹は戸惑ってしまう。
更にその直後フェストゥムが襲来しその迎撃に参加するが、島のファフナーの戦いを観察し学習した敵のスフィンクスB型に追い詰められ、強力なボディブローを叩き込まれ瀕死の状態となってしまう。
しかしコアの覚醒とともに生じたゴルディアス結晶、その未知の力によって「同化能力とそれによる自己再生」という超次元現象(SDP)を発現。
完全回復を果たしたうえで敵を撃破し生き残った。
その後、新たなコアから命じられていた「彼女の名前」を考え、総士にも相談した結果、誕生日に因んで「皆城織姫」と命名。ヘラクレスオオツバキ……
喜んでもらえるか不安だったようで伝える際大分早口になっていたが、コアは承諾し「皆城織姫」の名を受け入れた。
以降、勝手に自室のベッドに潜り込んでいた織姫と添い寝しようとして寝相で蹴落されたり、一緒に自宅で食事や入浴をしたり、何かと行動を共にするようになっていく。
その様子はどこか姉妹のようでもあり、芹は織姫を乙姫とは違う一人の人間として大切に思うようなっていく。
しかし度重なる戦闘によってSDPを使い続けた結果、他のパイロットたち同様
新同化現象を発症。
しかも芹の場合
「生身のままでも接触した物体を自身の意思に関係なく同化してしまう」という周囲を巻き込みかねない厄介な症状で、戦闘以外は研究施設内でしか行動出来なくなってしまう。
織姫と一緒にいれば新同化現象を抑制できるため、依然二人で行動することは多かったものの、それでも家族や仲間たちと接する時間は大きく減ってしまった。
そんな芹の孤独を考えた織姫から「島を出れば症状は治まる」と告げられるが、織姫やいずれ帰ってくるだろう広登たちのため、島を守り続けることを選択。
だが、織姫からは「そうすべき時が来たら、迷わずそうしなさい」と島を出るよう念を押される。
そうして仲間たちとともに島を守り続け、第三次蒼穹作戦では新型のエインヘリアルモデルを駆り、島を飲み込もうと超大型のリヴァイアサン型を単独撃破するという戦果を挙げた。
だが、島外派遣部隊の帰還後、海神島上陸作戦で暉がいなくなり、更にその直後帰還した総士たちがもたらしたのは広登の戦死という報せだった。
この場面の総士たちの悲痛な表情と、それを見て広登の死を察した芹の反応は切ない。
そんな悲劇を経たものの、広登たちが守ろうとした希望を繋ぎ未来に進むため戦うことを決めた芹は、第四次蒼穹作戦に参加。
海神島に迫りくるフェストゥムの大群を相手にその力を振るい、多くの敵を撃破していった。
しかし、純粋ミール・アルタイルの到来と共に竜宮島脱出作戦「プランデルタ」が発動されたことを知り、織姫の身を案じた芹は
剣司の制止も聞かず単身竜宮島へ急行。
織姫諸共竜宮島を同化しようとしたアルタイルに斬りかかるが、アルタイルの圧倒的な力を前に為す術も無く打ち倒されてしまう。
あまりのダメージに意識を失いかける中、今すぐ島を脱出するよう織姫が訴えるが芹はそれを拒否する。
織姫ちゃん……いつも一人で泣いてた……
悲しくてもみんなを守って……
アタシが織姫ちゃんを守るよ……
ずっと一緒にいるよ……
やめてよ……やだよぉ!
芹ちゃんは生きてよぉっ!
いなくならないでよぉ…!!
それは織姫に寄り添い続けた芹にとって譲ることの出来ない、大切な絆だった。
そして完全に意識を失った芹は、織姫によって休眠状態にされたアルタイル、竜宮島と共に海中へと消えていった。
絆を育んだ二人のコアやいなくなった仲間たちの記憶に抱かれながら、芹は長い眠りについたのだった。
搭乗機
ノートゥングモデル・マークツヴォルフ
アルヴィス製
ノートゥングモデルの12番機。淡い赤紫色の装甲が特徴。
『HAE』からの乗機で、ワームスフィア対策などが施された改良モデル。
マークアインやドライ、エルフなどと同じく汎用タイプらしく、基本装備はサブマシンガン「スコーピオン」。『EXO』からはロングソードをよく装備している。
模擬戦の結果、先述の通り変性意識のせいで苛烈な攻撃を繰り出してしまうことが判明。
特に頭突きは頭部の破損を招いてしまうため、それをカバーすべく頭部後方に折り畳み式の
「ショットガンホーン」を追加。
このショットガンホーンは展開時に先端部にエネルギー衝角を発生させ、目標を直接ぶち抜き破壊するという代物。更に先端部はプラズマ砲としても機能する。
展開状態だと頭部の上に角が生えたような形になるため、視聴者からは「カブトムシ」と称されることもある。
『EXO』では空戦用にドライとは色違いのリンドブルムを装備したこともある。
SDP発現後は強力な同化能力を発現。
ロングソードやショットガンホーンなどを基点に敵フェストゥムの肉体を丸々同化吸収してしまえる。
同化自体も刺突した場所から同化結晶を出現させたり、ワームスフィアを作り出して敵を呑み込んだりと形は色々。
更に同化能力とともに機体とパイロットが負った損傷を瞬時に回復させてしまうことが出来るようになり、これに元々の変性意識も加わり、敵の攻撃に真正面から突っ込んでダメージを負ったそばから回復し同時に攻撃も行う、というかなり無茶苦茶な戦い方も可能になった。
しかしSDPに伴う新同化現象の対策は施されていなかったため、芹自身の同化は進行し続けることとなった。
エインヘリアルモデル・マークツヴォルフ改
カノンが遺した設計図によって改装されたマークツヴォルフ。
基本的な装備は以前と同じだが、SDPの強化と新同化現象の軽減などが盛り込まれており、SDPを更に活かした戦闘が可能になった。
その結果、60キロ級のリヴァイアサン型すら容易く同化してしまうという凄まじいポテンシャルを発揮した。
だが、このSDPによる同化は依然として無差別攻撃であり、カノン式アクセラレーターによる増幅ので範囲がより広範囲に及ぶようになってしまい、芹に随伴しようとした零央を制止するなど、本作に置いて忌避されることが多いローンドッグ(=単騎戦闘)が最適解という状況に陥ってしまった。
第四次蒼穹作戦の終盤、単機でアルタイルに切りかかるも返り討ちに遭い、最後は芹と共に沈みゆく竜宮島で眠りについた。
関連人物
初代竜宮島のコア。
出会いは偶然だったが、初めて接した人間である芹との交流を経てその価値観・人格形成に大きな影響を受けた。
彼女にとっても芹はかけがえのない大切な友達であり続けた。
二代目竜宮島のコア。
外見は乙姫とそっくりでありながら芹に対してもやや高圧的ともとれる言動を見せた。
しかし実際は島民たちの未来を案じ彼らを導くため厳しい言葉を口にしていただけであり、その根底には乙姫と変わらぬ深い愛情があった。
同級生。何かとお調子者なため芹にツッコまれることも多い。
『HAE』では芹の敵への優しさを理解出来ず泣かしてしまったが、最後は同じ境地を見出した。
『EXO』では共に乙姫のことと島の未来を考え希望を託し合い島外派遣へ赴くが、再会は叶わなかった。
同級生の双子姉弟。
里奈はやや気が強く時たま喧嘩していたが芹と親友であり続けた。
『HAE』以降共に戦うことになるが暉が喋れるようになった際には芹もかなり驚いていた。
両親。
家に泊まるようになった織姫をしっかり受け入れていた。
ちなみにあのやたらカラフルで前衛的なデザインのアルヴィスの制服は鈴奈がデザインした物らしい。
乙姫の兄。
『EXO』では共に研究者であり島のコアを思いやる者同士接することも多かった。
芹から織姫の命名を相談されるが、その際芹に誕生日プレゼントを贈ろうとして「そういうの誤解されますよ」と注意されている。
ファフナーが初参戦した
黒歴史『
K』では芹は登場しなかったため、本作が初登場。
第二部にて原作同様の経緯で乙姫との関係性を育み、第三部で『HAE』の展開に突入した際にマークツヴォルフと共に自軍加入する。
しかしルート分岐中にコアの代替を務め、復帰するのが『HAE』シナリオ終了後なので、他の後輩組より使用できる期間が短いのが難点。そのくせ離脱までに後輩組の合体攻撃を一度は見ないと操が仲間にならないという罠もある。
マークツヴォルフの戦闘アニメーションでは
頭突きもしっかりと再現されている。
シナリオ面やクロスオーバーとしては、フェストゥムだけでなく
ELSや
バジュラに対しても
「
最初から伝えようとしてたんだよね。ごめんね…!」という特殊戦闘台詞が用意されたりと、
フェストゥム以上に人間と異種間のコミュニケーション文化の相違がもたらしてしまった悲劇に対して真摯な姿勢が明確に描かれている。
このため、バジュラが終盤
人類軍によりインプラントで制御され襲い掛かってくる事には愕然とする一幕も。
この時はあの
真上が「汚れ役は引き受けるので戦いたくないなら下がっていろ」が芹に対して配慮を見せていた。
その一方、
スクラッグに対しては「
やだ!あたしの好きな虫じゃない!」と拒絶。
まぁこいつらについてはフェストゥムやELS、バジュラなどとは根本的に異なる「悪意の侵略者」なので仕方ない面もあるが。
エピローグでは原作と異なり日本が健在な事もあってか、理科の教師になるため広登と共に本土への進学を目指す様子が描かれる。
フラグが折れた続編の設定を踏まえると「巫女先生」という妖しさ満載な属性持ちになりそうである
追記・修正は頭突きと共にお願いします。
- ビヨンドでどうなってるのか気になるなあ -- 名無しさん (2020-05-24 20:30:43)
- 子総士が地下で会ったでっかい金髪の子が芹ちゃんに似てた気がしたけどどうなんだろう -- 名無しさん (2020-05-24 21:06:53)
- 広登と良い感じになってたのになあ。だからこそもう一つの大事な存在である織姫(と乙姫)のために何かしてあげたかったんだろうが。 -- 名無しさん (2020-05-25 00:05:21)
- ↑なんとなくだが、ファフナースタッフは芹と織姫(乙姫)、それに一騎と総士の関係を恋愛や性別を超えた絶対的なものとして描こうとしてるように思える。そうすると広登やカノンの存在はある意味で障害になってしまうんで、退場(死)という形にしたんじゃないかと。真矢はまだいるがこっちはへスターの後継者の路線に進みつつあるし -- 名無しさん (2020-05-25 04:43:23)
- アルタイルに島のコアに成長したゴルディアス結晶と添い寝とか復活した時いろいろ超越しちゃってそう -- 名無しさん (2020-05-25 17:25:03)
- ↑2 男女の行き着くところまで行きついた関係はRoLで描ききっちゃってるんだよな。だから一騎世代以降はどうしても恋愛になりそうな存在は消してくしかない。 -- 名無しさん (2020-05-25 20:44:29)
- 近藤夫妻や御門世代は恋愛面は成就してるけど彼らはあくまでサブキャラだしなあ。というかexodusは三角関係になりそうなキャラが一気に清算されたな -- 名無しさん (2020-05-25 21:17:16)
- ビヨンドのラストで里奈と今でも親友であることを思い出した -- 名無しさん (2022-09-18 03:01:44)
- 本人曰く「自分は死なないから」って頻繁に言ってたのが気になりすぎるんだ。でも一騎や甲洋みたいなエレメントじゃなくて純粋な人間らしい。コアの影響何だろうか。広登はいなくなってしまったけど彼女は本当に報われて欲しいんだ。 -- 名無しさん (2023-06-19 17:16:13)
最終更新:2024年02月20日 11:54