ノートゥングモデル(蒼穹のファフナー)

登録日:2011/05/24(火) 12:42:15
更新日:2024/01/15 Mon 14:35:06
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ノートゥングモデルとは『蒼穹のファフナーシリーズ』に登場するロボット兵器「ファフナー」の機種名。
主役陣営であるアルヴィスが保有するファフナーのほとんどが属する。
また、ノートゥングモデルをベースにして開発された後継型「エインヘリアルモデル」についても本項目で記述する。

その名の由来は、北欧神話を題材にした楽劇『ニーベルングの指環』に登場する竜殺しの霊剣から。
因みに、ファフナーの名の由来は宝物を守る為に竜に変身するドワーフの戦士からなのだが……命名者は随分と洒落の効いた人物のようだ。


以下、第一作から『THE BEYOND』までの内容を容赦なくネタバレしているので未見の方は注意されたし。








概要


竜宮島(アルヴィス)で開発された第三世代ファフナーに与えられた名称で、世界中が開発を断念していた幻のモデルを日本が独自に再開発した、という経緯により誕生した。
開発者は、羽佐間容子、近藤彩乃、皆城公蔵ら。

「ファフナー」とはそもそも、地球に飛来し全人類の同化を目論もうとするケイ素生命体「フェストゥム」に人類が抗うために開発された機体であり、
彼らが持つ「人の心を読む」読心を無効化することで攻撃を当てる*1事を究極的な目標として開発されている。
第三世代モデルであるノートゥングモデルはその意味では完成形に近いものであり、「EXODUS」作中では(本モデルを保有しない)人類軍の兵士から「伝説の機体」とまで言われている。

機体特徴としては、第一、第二世代モデルと比べても極めて小型の全長(汎用型で35mなのでガンダムなどと比べるとバカでかい)が挙げられる。
これは、近藤彩乃の提案でジークフリード・システム(読心を防ぎつつパイロット間およびパイロットと指揮官の連携を取れるシステム)を機体から分離したから。
他にも、ミールの研究を応用し、人間のあらゆる感情をデータベース化する事で、機体に人間の感情のうち、操縦関連に役に立つ事を学習させる事により、人体と機体の更なる融合による細かな動きが可能となった。
操縦に関係ない日常生活の思考からも操縦に関連する部分を拾い上げるという、ぶっちゃけガンダムの学習型コンピュータの凄い版。
操縦系統についてはファフナーは機体と一体化して乗る兵器であるが、本モデルについては上記の恩恵もあって「操縦する必要がない(つまり文字通り人機一体となる)」とハッキリ明言されるほど。
また、読心能力を封じ込めるためにメインシステムに瀬戸内海ミールを封じ込めた「コア」が使用されており、コアを内蔵していないファフナーと比較すると基礎ポテンシャルには大きな差がある。
まさに「フェストゥムから島を守る剣」と呼ぶに相応しい性能であろう。


と、いいことずくめに見えるのだが……当然、欠点も存在する。

まず、操縦するためには極めて強固なシナジェティック・コードを形成する必要があり、操縦者の適性は10万人に1人と言われるほど少ない。
そのため、人工子宮によって人為的にシナジェティック・コード形成率の高い子供が生み出される事となった。
また同時に「コア」との一体化を促進してファフナーを「操縦する必要がない」状態にもっていくための因子も定着させているのだが、この「コア」とは出自こそ違えど本質的にはフェストゥムそのものであり、
(少なくとも最初は)「無」であるフェストゥムと一体化するということはすなわちパイロットの存在さえも無に帰すことに繋がる。
1回乗ったぐらいで即死することは流石にないが、機体に乗り続ける程体内のフェストゥム因子が増大し無に近づく同化現象を加速させてしまう。
実際、同化現象の加速が原因で数名のパイロットが命を落としている。
ちなみにこの因子は一応後天的に付与することもできるのだがリスクが非常に高く、成功しても(ファフナーに乗ったら)パイロットの余命は著しく短くなってしまう。
シナジェティック・コードの問題もあり、ノートゥング・モデルに搭乗できるのは長くて20代前半が限界(10代のパイロットと比べると基礎ポテンシャルは著しく下がる)の模様。
これでも前モデルであるティターンモデルよりは遥かにマシになっているが、彼らの犠牲があったことで研究が進んでマシになったというべきだろう。
ティターンモデル同様にジークフリード・システムはファフナーに組み込むこと自体は可能だが、同化耐性の高い総士ですら48時間で「いなくなる」というシミュレーション結果が示されている。

また、パイロットとコクピットを接続する際、パイロットの身体に激痛が走る上、搭乗時は機体とパイロットがシンクロしているため、機体の受けるダメージや皮膚感覚までもパイロットにフィードバックされる等、やたらパイロットに負担が掛かる仕様*2
接続する際の痛みはシナジェティック・スーツで軽減可能だがそれでも痛いことには変わりなく、パイロットスーツを着ていない場合絶叫レベルの痛みが襲う。しかも接続時に接続部位の衣服はぶっ飛んでしまう。
……同時に、機体自体も色々ろくな目に遭っていないが(パイロットもろとも自爆したり、パーツ取りされたり)。
後、一応脱出装置も搭載されており、ジークフリード・システム側からも作動が可能。作動時は機体の腰裏にあるハッチが解放され射出されるため、万一上半身が吹き飛ばされても作動は出来る。
……役に立った試しが無いが……
この仕様上、戦闘中に腕やら脚やらをもぎ取られた兵士が戦えなくなるのと同様にノートゥングモデルでは手足や頭の損傷は即戦闘不能に陥るリスクがある。
一応「ペインブロック」という部位と身体感覚を遮断する機能をジークフリード・システムから起動することで抑止はできるが、見てからの発動になるためよっぽど強靭な精神力が無い限りは手足をぶった切られて戦闘を継続することはできない。
そういう事情もあってなのか、ノートゥングモデルは搭載武装数が少なく利き腕のメインウェポン1つだけというケースも割と珍しくない。

更に竜宮島のファフナーにはフェストゥムの読心耐性を更に高めるために「変性意識」という、パイロットの意識を変化する(ことで心に壁を作り本来の思考をフェストゥムに読まれにくくする)システムというか仕掛けが組み込まれている。
訓練を受けた兵士でない子供が搭乗しても恐れず戦えるのはこれの恩恵だが、どのように性格が変化するかは乗ってみるまで分からない。
好戦的・獰猛・冷徹といった戦い向きの性格になるだけならともかく、臆病になったり*3挙句の果てには機動侍ゴウバインになったりもする。
一方この意識変化はパイロットの自己否定(THE BEYONDでは「心の壁を取り払う」と表現されている)でコントロール可能。
TV1期の一騎*4やカノンは意識せずこの状態になっており、「HAE」では剣司が、「EXODUS」では総士が強靭な意思で本来発現する変性意識を抑え込んでいる。
また、パイロットの心境変化によって変性意識自体が変わることもある。咲良が顕著。

装甲は外側のセラミック系、内側の金属系の間に液体金属の詰まった積層装甲。刃物に対する防御性能が高いとされるが劇中でそれを実感できるシーンは少ない。
コクピットは腹部(人間でいうと子宮部)に搭載されており、実際のパイロットの向きは機体正面に対して上下前後が反転している。
このため、ノートゥングモデルの弱点は子宮部となるが、上述の仕様により上半身を消し飛ばされると事実上行動不能に陥る。
基本の通信系統は対象の機体に通信ケーブルを繋ぐ事で音声通信が可能な有線式。有効距離は短く、これは読心能力対策の弊害。
この点はジークフリード・システムを介することによって補われており、AlvisのCDCとも通信可能。
他にも海中を行動できるサイレーンドという装備が搭載されており、水中でも基本的には問題なく戦闘可能。
フェストゥムは海中では同化能力が大幅に下がるという欠点を抱えており(水の中の物質を片っ端から同化しようとしてしまう事が理由)、それを嫌ってか水中から仕掛ける個体は少ないので水中戦の機会自体は多くないのだが。

ノートゥングモデル自体は大きく分けて3つのタイプが存在しており、定義上はマークドライツェンを除くとワンオフではなく量産機に該当する。
もっとも「コア」の絶対数やジークフリード・システムの管理可能な機体数制限の問題で、総数自体は人類軍のファフナーと比較すると圧倒的に少ないが。
因みに、機体色は機体ごとに違うが、これはパイロットの適性検査時に判明する各自の心理的識別色*5が塗布されるから。
……の割には初期カラーから変更される事もあるし、パイロットの要望(より高い一体化や士気の向上を図る……という名目)が通れば塗り直されることもある。

  • 汎用型(近接格闘型)
マークエルフなどが該当する、最も多いタイプ。
一応前衛ポジションとして位置づけられており、近接格闘用のナックルガードが搭載されているが、役に立ったためしがない
マークドライツェンはこれをベースに設計されたカスタムタイプとなっている。

  • 中距離支援型
マークフィアーやマークフュンフなどが該当。
肩部が大型化しており、ハードポイントを備えることで重武装化或いは支援装備を搭載することができる。

  • 飛行型
マークゼクスとマークジーベンが該当。巨大なフライトユニットを備えており自由に空を舞うことができる。
ただ、ファフナーは機体と一体化して乗る兵器であるため、飛行型は「空を舞う」感覚との一体化も求められる。
ノートゥングモデルではそれが顕著なため、飛行にパイロット側の特殊な適性が必要であり機体数が少なく「ゼクス(後に建造されたゼクス改も含む)」と「ジーベン」以外の飛行型ノートゥングモデルは存在しない。

数に勝るフェストゥムに対し1~4機のチームを複数組んで島を防衛するというのが本来の運用想定ではあるが、劇中では唐突なフェストゥムの襲来などもあり中々うまく機能しなかった。
また、ジークフリードシステムが同時に管理可能な機体数は12機であり、実際はそれを大きく下回る4機前後で運用されるケースが多かった。
飛行型や防御型の機体が少ないが、1チームに1機は居るぐらいのバランスなので単純に絶対数が少なすぎるという話ではある。
これについては結局『THE BEYOND』に至るまで解決することはなかった。

前述の通り基礎ポテンシャルとしては人類の保有する兵器としては最強クラスのものであるが、フェストゥムがそれを学習してさらに強くなってしまうリスクがある。
更にはこれを開発したのが人類の主勢力である新国連ではなくそれらと事実上訣別した竜宮島勢力であるため、新国連としては本機を何が何でも手に入れようとしていた。
人工子宮による遺伝子操作や、ノートゥングモデルの標準装備である「フェンリル」を国際条約違反だとして難癖を付けていたのもそのためである。

劇中の発展

TV版一期ではフェストゥムとの交戦体制が完全に整っていなかったこともあり、スフィンクスA型1個体を倒すことすら難儀していた。
また同化現象についても、ティターンモデルよりは多少はマシというレベルでの解決でしかなく、パイロット達をじわりじわりと追い詰めていく。
だが、フェストゥムのミールから拮抗し個を確立した個体であるミョルニアから、自身の解放の見返りとして
「未来」つまりファフナーの同化現象の大幅抑制と、ファフナーの防御性能の大幅な向上に繋がるデータが与えられた。
これによってノートゥングモデルの性能は飛躍的に向上し、パイロット達の同化現象もかなり抑えられるようになった。

そして、『EXODUS』ではエメリーが島のミールと対話した事で新たなコアが生成された。
その影響から従来機もコア格納ブロックに蒸気性の永劫電動回路が形成され、空気中の物質からエネルギーを抽出する事が可能となり、実質的に活動限界は無くなっている。
更に、搭乗時のパイロットは同化現象を大幅に緩和するようになった。
この「蒸気性の永劫電動回路形成」はマークザインを始めとするザルヴァートルモデルと同じものであり、まぁ一言で言えば簡易版マークザインとも呼べるレベルでの性能強化が行われたことになる。
視聴者が不穏な空気を感じ取ったことは言うまでもないが、後々語られたことによると「島が激戦に自ら脚を踏み入れる未来の選択」をしたことを島のコアが感じ取ったが故の「祝福」であったようだ。
そして7話ではノートゥングモデルに未知の現象が発生するようになる。

SDP(超次元現象)

『EXODUS』7話で島のノートゥングモデルに発生した未知の現象。
視覚的に言えば、パイロット瀕死&大破状態から結晶化して復活、武器庫から武装を転移させて装備、スカラベR型と同種のワームスフィアを展開、ワームスフィアを用いての瞬間移動など、
まるでフェストゥムやザルヴァートルモデルと同質の能力を行使することができるようになった。
このSDPはパイロットが発動トリガーになっており、適性のある機体に搭乗した時のみ十全の効果を発揮する。
ただし例外もあり、エーギルモデル(ゼロファフナー)のみは誰が搭乗したとしても十全にSDPを発動出来る他、フェストゥムやそれに近い存在が搭乗した場合はどの機体でもSDPを起動できる模様。

基本的にはフェストゥムやザルヴァートルが扱える超常現象を細分化してノートゥングモデルでも扱えるようになったという類のものが多いが、
「未来を幻視しそこで戦うことで未来を変えられる」「フェストゥムを『殺す』毒を生み出す」「そこにある存在なら何でも手元に引き寄せられる」などフェストゥムやザルヴァートルモデルが有しないものもある。

『EXODUS』の時点ではSDPは竜宮島とその影響下にあるファフナーしか発動できず、ファフナーに登場していない平常時でも本人の意志に関係なく発動することがあった。
また、結晶化の同化現象を防止している代わりに、パイロット達は「人間という形から逸脱していく」新たな同化現象を発症した。
詳細はこちらで。

ノートゥングモデルはSDPを使うことこそ可能なもののその能力は(設計時から想定されていたものではないので当然だが)十分生かしきることはできず、アザゼル型「ウォーカー」の知略の前に島は追い詰められていく。
新たな同化現象もかなりの速度で進行し、パイロット達はこれまでとは別種の負担に苛まれることになった。「滅びの未来」はすぐ傍まで迫っていたのである。

エインヘリアルモデル

19話から竜宮島残存組の機体は『エインヘリアルモデル*6へと改装された。
エインヘリアルとは北欧神話において、戦死した勇者の魂、永遠に戦い続ける兵士を意味する言葉である。(エインフェリアとかと一緒)
この機体はカノンがSDPから得られた情報を元に設計したものであり、そのコンセプトは「少しでも長く戦える」という、今までに無いまったく新しいファフナーとしての在り方を示している。
(日野洋治の提唱した「一人でも多くの兵士を救う」ファフナーは実質的には「パイロットの命を使って」という前提であり、そこから発展させた概念と言える)

改装した機体は頭部が新造され、胸部と肩部に増加装甲、背部にサブスタビライザーが追加。
各種追加パーツにはく光るセンサーが備えられ、
そのシルエットは無骨かつスマートだったノートゥングモデルから一変してヒロイックになっている。

コンセプトに則し、検証中や実験段階の技術を含めたありとあらゆる同化現象の治療・抑制措置が組み込まれ、新同化現象にも抜かりなく対応。
ジークフリードとスレイプニールを同時起動した剣司が身をもって実感できる程の負荷軽減を果たした。
通常の同化現象についても激烈に抑制されており、人類軍の現行世代ファフナーの1/10ほどの負荷になっているらしい。

更にはSDP及び機体出力の増幅装置である『カノン式アクセラレーター』を搭載することで各種機体性能も底上げされている。
SDP発動時には胸部装甲下面と大腿部側面からアクセラレーターを構成するフライホイールがスライドして露出し高速回転する。

『THE BEYOND』では先輩世代の残存機体も改修されると共に欠番機も再建造され、コードネームを冠することになった。
ベノン軍の襲来時には一部除く全機にスレイプニールが搭載され、トルーパー・モデルを指揮下に置いて数的不利を補う。
基礎性能自体が上がっているかは不明だが、一部のフェストゥムは実体化(フェストゥム化)せずヒトの姿のまま奪ったエインヘリアル・モデルを使用しており、単体の性能では未だフェストゥムに対し優位に立てる存在になっている様子。
なお新同化現象は発現しなくなっているが同化現象自体が無くなったわけではない。
大幅に負荷は抑えられてはいるのだが、本来の搭乗可能年齢を大幅に超過して乗っている現役パイロット達の負担は限界寸前であった。

ちなみに人語を喋れるフェストゥムからはファフナー(主にノートゥング・モデルやザルヴァートル・モデルを指して)は「器」と呼ばれている。
フェストゥムがファフナーを同化して奪い敵になってしまうことは作中における最大の懸案事項として語られており、実際イドゥンやディアブロ型フェストゥムなどがそれをやらかしてはいるのだが、
実際のところフェストゥムがそのままファフナーを奪って戦力とすることは『BEY』の時代においても不可能であるらしく、作中で確認されたケースにおいても、
  • 人間の姿をしたフェストゥムがファフナーに搭乗する(イドゥン、操、レガート、マレスペロ、ソルダート達)。操においては「ミールはファフナーに乗せるために俺を人の姿にした」とまで語っている。
  • 人間を一応活かしたまま同化し、ファフナーを操縦させる(ディアブロH型、セレノア)。前者は時間が経つと中の人間は死亡してしまうが「いなくなる」訳ではない。
など、必ず人間或いは人の姿をした存在を介して奪い取っている。
唯一の例外は『HaE』のマークフィアーだが、これは元・人間である甲洋自身が機体のコアになっているため。やはりフェストゥムがコアを持つファフナーを奪ってファフナーのまま運用するには人の姿が必要なようだ。

機体一覧


マークアイン

一番機。
汎用型で、一番同型機が多い。
元々は総士が乗る予定だったが、左目の傷による一体化困難で起動実験に失敗し、適格者不在に。
後にアクティビオンを投与した日野道生が23話にて搭乗し、マークニヒトと戦ったが、最後はフェンリルを起動し、
脱出しようとしたがニヒトに脱出ポッドをキャッチされそのまま頭部にダンクシュートされぶつけられ道生は戦死し、アインも失われた。

最新作の『THE BEYOND』ではエインヘリアルモデルで再建造されたものの、物語開始時点で既に敵側に手に渡っていた。
コードネームは「スペクター」。機体色は変わらずグレー。
エスペラントのマリスが奪っていったことが示唆されているが、第5次蒼穹作戦からは一貫してフェストゥムのレガートが本機を運用している。
ルガーランスを装備して剣戟による近接戦闘を行う他、SDP『変身』を使用する。

『変身』は他のファフナーの姿と力をコピーするというもので、劇中ではクロノスやアバドン、アズライールに変身している。
クロノスやアドバンに至ってはSDPまでコピーしておりエレメント3人を苦戦させた。
相手が力(SDP)を発動させていないと写すことができないらしく、劇中ではクロノスとアバドンがSDPを発現したのを見てから『変身』してSDPを使用している他、
アキレスと対峙した際に変身やそれによる「増幅」は使わず、「力を見せろ、写し出して破壊してやる」とレガートが挑発している(もっともレガートは非常に人間臭い部分があり、一騎に力を引き出させた上で倒したかったという可能性もあるが)。
アズライールはSDPを奪われているが、変身後は人類最強と目される真矢と互角に渡り合っているので技量的な部分もコピーできるのかもしれない。
他にも、機体をエスペラント達の探知に引っ掛からないように欺瞞することも可能な模様。フェストゥム側の能力かもしれないが。

自らの存在を上回るザルヴァートル・モデルは完全コピーできないが、カノン式アクセラレータのリミッターを解除することで無理やり変身が可能。
だがその姿は元とは大きく異なる歪なものになっており、ファフナーとの一体化に関して負荷が全く生じないはずのレガートですら「命が尽きる」寸前まで追い詰められた。

マークツヴァイ

二番機。
マークアインと同型。
パイロットは蔵前果林。
果林が最序盤で出撃前にワームスフィアーに呑まれた為適格者不在になり、マークエルフの応急パーツとして利用された。
『ROL』では果林が搭乗し、L計画後に僚達を迎えに行くため出撃したが…

『THE BEYOND』ではエインヘリアルモデルとして再建造。機体色は漆黒となっている。
パイロットは真壁一騎。コードネームは「グリムリーパー」。
第五次蒼穹作戦で一騎が搭乗中に眠りに入ったためにベノンに回収され、以降はマリス・エクセルシアがパイロットに就いた。
円形シールド状のワームを展開し、敵の力を消すSDPを使用できる。
力を消すのは敵からの攻撃だけに限らずヴェル・シールドのような物理防壁を部分的、或いは全て消滅させることができ、挙句の果てにはミールの加護すらも弱体化可能。
マリスが最初に搭乗した時は連続して複数の対象の力を消すことはできず飽和攻撃に弱いという弱点があったが、彼が乗り慣れてきたからなのか第二次L計画の頃には雷撃→トルーパーモデルの連続攻撃を全て無力化するなどチートっぷりに磨きがかかっている。
一方でこのSDPがあまりに強すぎるからか、マリス自体が(パイロットとしての経験に乏しいこともあって)力に慢心してしまっている場面が少なからずある。
リミッターを解除することでマークニヒトの同化砲撃を無効化し撃退、更にマークザインの力を奪い取って美羽を昏睡させるという凄まじさを見せつけるが……

マークドライ

三番機。
マークアインと同型。
パイロットは要咲良
ピラムとロングソードを駆使し、近接戦で活躍する。あとゴッドフィンガー。
小説版では7名ものパイロットを葬った「黄色い棺桶」の異名を戴いた。後に咲良が昏睡に陥り、カノン・メンフィスが後釜に。
劇場版ではリンドブルム(空戦用)を装備し、再び咲良が搭乗した。
『EXODUS』では咲良のパイロット引退に伴い、無人機開発のための実験機として実戦から退いていたが、13話で咲良が再び搭乗。
スレイプニールシステムを搭載し、無人機のトルーパーモデル4機を率いて前線を支え、その際はピラムとルガーランスを用いた。
SDPは『増殖』。トルーパーモデルを大量に分身させ、数による暴力を振るう。
但し、分身・増殖の弊害で咲良の意識が謂わば分裂を起こしているような状態に陥り、体温の異常上昇が起こっているとも取れる状況に陥る。
また、SDPで増殖させたトルーパーモデルともスレイプニールシステムを介したクロッシング状態にあるらしく、トルーパーモデルの受けたダメージが咲良へフィードバックされてしまう。
同化現象は体温の低下。舌下測定で29度を出しており、更に体温が下がっているのか褞袍を着て身体を温めている。
アハトと共に蒼穹作戦に皆勤している機体だったが、『THE BEYOND』では咲良が今度こそ引退したためパイロット不在により登場しない。
アハトもそうだが、マリスが連れ去った子供の一人が本来のパイロット候補だったことが示唆されている(つまり機体自体は存在している)。

マークフィアー

四番機。
中距離支援型。
パイロットは春日井甲洋
OPでメデューサを装備していたが、本編で実際に使用したのはペイント弾とゲーグナーのみと不遇。
9話で甲洋がフェストゥムに半同化されたことで脳死状態に陥り、コックピットブロックは回収され機体は海中に没したが人類軍にサルベージされ、
残っていたコアをザルヴァートルモデル・マークニヒトに無断で転用された。
『HAE』では欠番扱いとなってたが、フェストゥムとなった甲洋自身がコアとなることで復活。危機一髪であった暉と咲良を颯爽と助け、防衛戦力として加わる。
第2次蒼穹作戦では待望のメデューサ装備で出撃し、大暴れするマークニヒトにメデューサで牽制しつつ取り付き同化しようとするが、ルガーランスで串刺しにされ、ワームスフィアでバラバラにされてしまった。
その際、甲洋はギリギリで転移して難を逃れている。
そして『EXODUS』19話、第3次蒼穹作戦発動中、ウルドの泉より新出したコアと帰還した甲洋によって再構成。嘗て護れなかった想い人の駆った機体の後継機(ゼクス改)の窮地を、恋敵の機体の後継機(エルフ改)の目の前で今度こそ救って見せた。
浮遊能力と武装からワームスフィアを展開する能力を得ており、その戦闘能力はすさまじく、ウォーカーを単機で足止めし圧倒するほど。
主武装はガンドレイクとメデューサ。但しどちらもワームスフィアを展開するための触媒として使われている節が強く、
特にガンドレイクに長大なワームスフィアを纏わせた通称「ワームソード」は、横薙ぎに振るうだけでワームスフィアを発生させつつ小型フェストゥム群を殲滅したほどである。

SDPは『毒』。発現すれば、本来コアを破壊されないと消滅しないはずのフェストゥムを「殺す」ことが可能。
佇んでいるだけで周囲のフェストゥムが黒く変色しつつ墜落するほど強力なもので、しかも描写の限りでは上述のワームソードの軌道とその周辺にも効果が及ぶようである。
甲洋曰くはフェストゥムに「痛み」を教えるための力だそうな。
また甲洋がフェストゥムに限りなく近い存在であるため、新同化現象・同化現象ともに発生せず、搭乗限界も特にない模様。

後にエインヘリアルモデルへも改装された。改修後のコードネームは「アバドン」。
甲洋が総士との約束通り前線で戦うため、でかいメデューサ(ワーム発生器)を抱えながらガンドレイクからのワームソードをぶん回す傍から見ればハチャメチャな立ち回りをする。
CGモデルの都合なのか、EXODUSの初戦を除きメデューサをずっと装備し続けている。

マークフュンフ

五番機。
防御特化型。
パイロットは小楯衛
専用装備イージスは所謂ビームシールド。
最後はゴウバインの仮面を脱いだ衛がスカラベR型種と戦って相打ち、脱出は図られるもワームスフィア攻撃の余波を受け、脱出ポッドが捻じり潰される形で戦死。
後に小型化イージスがマークドライ&マークアハトに、修繕された機体とゴウバインの仮面は後輩の広登へと引き継がれた。
『HAE』を戦い抜き、『EXODUS』では遠征部隊に参加。イージスが改修され砲撃も可能となり、ルガーランスによる近接戦もこなす。
『EXODUS』14話にて、人類軍の味方殺し専門部隊アルゴス小隊を援軍と思い手を振っていたが、ダスティンにコクピットを狙撃され、広登は死亡。
機体は鹵獲・解体され、ザルヴァートルモデル「マークレゾン」のベースにされてしまった。不幸中の幸いは、広登の遺体の破片と魂は島に還る事が出来たことだろうか…


マークゼクス

六番機。
空戦特化型。それ故に搭乗可能パイロットは「飛ぶ」ことを受け入れる事が出来る者に限られている。
新国連に引き渡されるはずだったが、6話で羽佐間翔子が搭乗。
引き渡される予定だったせいで基本武装しか備わっておらず、パイロットである翔子自身の訓練不足と暴走に近い変性意識が祟って追い込まれ、島から引き剥がしたフェストゥムを道連れに天高く飛翔し、大空に散った。
このため本来の戦闘スタイルなどは不明なままとなっている。

マークジーベン

七番機。
マークゼクスと同型。
本編中盤にてマークゴルゴこと遠見真矢が搭乗。
総士のえこひいきパイロットの適性を活かし、ドラゴントゥースでの遠距離狙撃で活躍。蒼穹作戦では奇跡的に無傷で生還している。
『HAE』では空戦可能である事を活かしリンドブルム装備のマークドライと連携する事も。
また、同作では取り回しを優先しドラゴントゥースからレールガンをメインウェポンとしている。
『EXODUS』では空中戦に適応した新型ドラゴントゥースを引っさげ安定のゴルゴっぷりを魅せつける。
同じく狙撃を得意とする暉のツェーンとは高速飛翔狙撃というところで差別化がされている。
ほぼ丸腰状態で人類軍から脱走を行った際、固定装備のみでアルゴス小隊を壊滅に追い込むという鬼神のような活躍を見せた。
ちなみに真矢は平然と行っているが、高速飛翔狙撃の難度を指して曰く「飛んでるヘリから全速力で走っている車を狙うようなもの」。
真矢が人類軍本拠地から脱出した後にエインヘリアルモデルに改装された。
発現したSDPは『多次元視界』(THE BEYONDにて公開)。海神島上陸作戦時に強襲したバーンズ指揮下の人類軍分派をドラゴントゥースによるたった1発の砲撃でマルチロック・ホーミングして飛行不能状態に陥れた。

改修後のコードネームは「アズライール」。
第5次蒼穹作戦でSDPを右目の視力ごと奪われてしまうが、真矢自体の強さも相まってまるで弱体化を感じさせない。
また、左目を使ってSDPを発動することはできる(海神島ミールのバフもあるのだろうが)らしく、超遠距離狙撃を行っている。

マークアハト

八番機。
マークフィアーと同型。
パイロットは近藤剣司
マークドライ、マークフュンフとの三機で連携を組む事が多かった。
ガルム44等の大火力武器を装備する他、蒼穹作戦ではメデューサと小型イージスを装備した。
『EXODUS』では剣司のパイロット引退に伴い、無人機開発のための実験機として実戦から退いていたが、エインヘリアルモデルへの改装後、ジークフリードシステム・スレイプニールシステムを同時搭載し第3次蒼穹作戦に投入される。

SDPは『薬』。他の機体の損傷を再生させたり同化現象を緩和或いは回復させることができる。アハト指揮下のトルーパーモデルを介することで離れた機体を癒やす事も可能。
かつてマークザインが行った同化現象の肩代わりとやっていることは一緒だが、『薬』の名の如く再生の際の負荷はザインの時と比較しても明らかに小さい(全くないわけではないらしい)。
ただし敵のミールの力で回復能力が低下してしまうことがある。
発症した同化現象は皮膚感覚の鈍麻。進行速度こそエインヘリアルモデルへの改装が功を奏したのか緩やかだが、痛覚や温度感覚が鈍化していく。
剣司が総士以外の周囲に明かしていなかった上に、他の同化現象と異なり外見の変化が無いせいで発症しているのが全く分からない症状であった為、発覚したのは終盤だった。

剣司は自然分娩であるためファフナーの搭乗適性がカノンと同様竜宮島パイロット勢の中でも最低レベルであり、
1期終盤時点で搭乗可能時間が20時間を切っており、2期開始前にその搭乗可能時間を使い切っているにも関わらず、
さらにジークフリード・スレイプニール両システムの同時起動という無茶を行わせて、
大幅に軽減されているとはいえティターンモデル並かそれ以上の重い負担を強いるこの機体で駆け回る剣司の姿に
「一体どんな代償を払うんだ」「というか残る寿命はどうなってるんだ」という危惧を抱いた視聴者はかなり多い。
実際同化されていることに気付けなかったのかディアブロ型に同化されてしまったが、覚醒した一騎の祝福によって事無きを得た。
第四次蒼穹作戦ではマークレゾンと直接交戦しなかったこともあり唯一無傷のまま戦いを終えている。
THE BEYONDでは剣司がジークフリードシステム専任(後に引退するが…)となったので本機は登場しない。咲良もそうだが、剣司も完全に乗れなくなってしまった事が示唆されている。

マークノイン

九番機。
マークアハトと同型。
パイロットは西尾里奈。
中距離支援型で、弾をばら撒く傾向が強い里奈の変性意識を考慮してサラマンダーをメインウェポンとする。汚物は消毒だ~!!
『EXODUS』では両手首部分に一挺ずつデュランダルを装備している。
『HAE』ではほぼ大破したが、『EXODUS』では完全に修復されている。最初だけサラマンダーを装備していたがすぐにレールガン/メデューサの支援特化装備にシフトした。
SDPはマークザインと同じ同化によるエネルギーの『増幅』。その対象は武装のみならず、他者のSDPにも及ぶ。
ノルンの間違った使い方←New
発症した同化現象は昏睡。異常なまでに眠気に襲われ、長時間寝てしまう。
最初期は搭乗時のみ眠気に襲われることはなかったが第三次蒼穹作戦では搭乗中に眠りかけ、第四次蒼穹作戦では戦闘中に完全に眠ってしまい、暉が「いなくなる」遠因となってしまった。
『THE BEYOND』では新たに「イザナミ」のコードを冠された。
第五次蒼穹作戦でセレノアのクロッシング介入によりコントロールを奪われたため、フェンリルにより自爆している。なお、里奈は彗のSDPで救出された。


マークツェーン

十番機。
マークアハトと同型機。
マークツェン」という表記になっていることも多く、どちらが正しいのかイマイチはっきりしない。
パイロットはマークホンタイさん西尾暉。
マークゴルゴ2号。絶叫に定評がある中の人の影響かよく片腕が壊されることに定評がある。
ジーベンのように動きながらの狙撃よりは、定点で構えての狙撃を得意とする。
『HAE』で海中に引きずり込まれた後フェンリルで自爆しロストしたが、自身をマークフィアーのコアとして駆けつけた甲洋によって暉とコックピットブロックごと救助され、再建造された。
『EXODUS』では島外派遣時にレヴィンソードを二本装備していたが、使う機会は無かった。
発現したSDPはノインと同じく『増幅』だが、発覚したのは里奈と共にゼロファフナーに乗り換えた後。
暉が再度乗ることなく死亡したため、SDPも使われずエインヘリアルモデルにもならずに普通のツェーンのまま出番を終えた。

『THE BEYOND』ではエインヘリアルモデルへと改装されており、「アキレス」のコードネームが付けられた。
グリムリーパーを奪われた一騎が代替機として搭乗し、ザイン同様「増幅」でルガーランスを強化して戦う。
ただしエレメントとなった一騎の能力には機体が耐えられず、逆に一騎が機体を持たせることで戦闘を可能としている。
グリムリーパーもそうだがSDPがパイロット依存ではなく機体(本機の場合はかつての乗り手)依存の能力になっており、『EXODUS』終盤で一騎が受けた「祝福」を伺わせる。
一騎やルヴィの提案で、ザルヴァートルモデルに改修されることになった……のだが、機体自体に何かしらの仕掛けを講じる改修を施したあと、
戦場のど真ん中で一騎の能力で機体を再構成するという荒業でザルヴァートルモデル「マークアレス」へと進化することになる。


マークエルフ

十一番機。マークアインと同型。
パイロットは真壁一騎
主人公機の割に、活躍した印象が薄い。
初期カラーリングはスカイブルーだったが初陣でフェストゥムの置き土産に巻き込まれ大破、空席となってしまった同型のマークツヴァイから大部分のパーツを補ったため、それに合わせて紺色に変更された。
その際コアまで流用されており、実のところマークエルフとは名ばかりの実質マークツヴァイだった時期の方が長い。
人類軍に一騎ごと拿捕された後コアをマークザインに移植され、機体はそのままモルドヴァ基地自爆時にロストしている。
OPでは飛んでいるが実は飛べない。

余談だが小説版では最初からマークツヴァイのような濃紺(というか漆黒)色であった様子。

マークツヴォルフ

十二番機。
マークドライと同型。
パイロットは立上芹
変性意識による影響で頭突きを繰り出した芹用に、機体の頭部保護を兼ねて新たに作られた特殊装備「ショットガンホーン」を持つ。
芹ちゃんマジカブトムシ

『EXODUS』で発現したSDPは『同化と再生』
コックピットを潰され大破、芹自身も瀕死の重傷ないし即死の状態*7から復活。圧勝していたスフィンクスB型種を逆に追い込み、緑色のワームスフィアで同化し消滅させた。
この時思いっきりスフィンクスB型に対してロックをかましているが、本来フェストゥムとの直接的な接触は同化の危険性が非常に高い危険行為。
この力を得てからは四肢をもがれたりあちこち刺されたりと散々な目に会うように。
エインヘリアルモデルへの換装後はさらに力が高まり、全長60kmにも及ぶリヴァイアサン型を単機で同化して勝利するという凄まじい領域に達した。
……しかし、この力は全開にすれば味方をも巻き込みかねない危険なものであり、
(上記のリヴァイアサン型との戦闘では、加勢しようとしたスサノオを「来ないで、来たら君も同化しちゃう」と遠ざけている)
本来忌避されるローンドッグこそが最も適した戦術となってしまっている。
発症した同化現象は周囲の無差別な同化。平時は隔離施設に入らねばならなくなってしまった。
彼女の能力と同化現象は極めて特殊なものらしく、皆城織姫が傍で手を繋いでいれば暴走同化は防ぐことができ、織姫曰く「貴女の場合、島を出れば(新同化現象は)消える」とのこと。

『EXODUS』最終話ではプランD発動に伴い総員退避した竜宮島に戻り、島に生命を還そうとしている織姫を護った後、来るべき対話の為に竜宮島、そして芹と共に眠りについた。
このためエインヘリヤル・モデルでは唯一コードネームが設定されていない。

マークドライツェン

十三番機。
パイロットは羽佐間カノン。カラーリングはかつての愛機・ベイバロンモデルを彷彿とさせる深紅。
カノンのために開発された機体で同型機はない。お陰で流用が効かないので商品化は一際絶望的。
頭部センサーや胸部の形状が通常とは異なり、背部には飛行ユニットを装備している。
低空飛行が可能で、劇中ではルガーランスでの正しい近接、射撃戦を行い大変かっこいい雄姿を見せてくれる。
『EXODUS』で発現したSDPは『予知』。しかもファフナーの搭乗非搭乗関わらず。
咲良と共に前線を支え、陽動部隊の半数をリミッターありのザイン並みの速度でもって殲滅した。
そこまでしても勝てないザルヴァートルモデルとは一体……
尚、視た未来のビジョンはファフナーにデータとして録画が可能だが、カノン以外は再生データを見ても映像として認識できない。
後に未来のビジョンのに直接介入し改変できる事が判明した。この際、ファフナーの内部と外部で時間の流れに差が出来る。
同化現象は質量の減少。未来予知を行うたびに体重が減少していき、そして……
海神島(第3アルヴィス)上陸作戦以降は来主操が引き継ぎ、0.000001秒単位まで知覚できる体感時間の延長という『今をたくさん見せる』SDPを発現させた。
これはカノンと操で望むもの(願い)が異なる事から生じた差異であるという説が濃厚。
スフィンクス型B型やディアブロ型をあっさり撃破する強さを誇り、ほぼ無傷で戦い抜いた。

『EXODUS』時点ではアクセラレーターの搭載のみだったが、『THE BEYOND』で外装も改修されたが初っ端で腕を吹っ飛ばされたりしている。
コードネームは「クロノス」。
エウロス型フェストゥムを率いて戦うのだが、カラーリングも相まってエウロス型のリーダー機みたいに見える(実際彼が統括している群れなのだが)。

以下の3機は第三世代改良型ノートゥングモデルSS(ダブルエス)。
『HAE』の後新規建造された機体でナンバリング自体はドライツェンから続いているが、
従来機の改良型という立ち位置からか機体名は(ベース機)改となっている。
機体名とは別に、全機にカノンが付けた登録コードがあるのが特徴。仮登録コードはカノンの故郷であるアイルランド神話から採られていたが、
パイロット全員から駄目出しを食らったため正式なコードは日本神話から採られることになった。


マークエルフ改 スサノオ

十四番機。
パイロットは御門零央。
元の色は黒だったが、零央の希望で藍色に塗り直された。
武道全般の達人という零央の特性を生かした、近接戦メインで戦う。
初陣ではレヴィンソードとルガーランスの二刀流で出撃、スフィンクスA型とはいえ3体を同時に相手取り瞬殺する活躍を見せた。
ルガーランスの正しい使い方の継承者。
発現したSDPは、零央の「速く動け」という願いから『ロスト(消失)』を介した瞬間移動。
緑色のワームスフィアを自身に発生させ瞬間移動する他、周囲を巻き込んで集団転移を行うこともでき、戦術を一変させるレベルの能力。
また、連続的な瞬間移動により擬似的に空を飛ぶことも可能。
この移動の原理は「ゼロ次元空間を経由した転移」でありフェストゥムからすれば攻撃手段を移動手段に転用された形になる。
発症した同化現象は身体欠損。発症当初は心臓部分が丸々無くなり、戦闘の度に徐々に広がると同時に両肩や腹部、両足にも現れた。
バイタルサイン等には一切影響していない事がより一層不気味さを醸し出している。
『EXODUS』全編において目立った損傷が頭部と片腕の欠損以外になかったという地味な強運の持ち主の機体。零央の体は欠損しまくってたのに。
『THE BEYOND』ではレヴィンソードの二刀流になっており、真矢のアズライールに匹敵する凄まじい戦闘力を誇る。
真矢もそうだがSDPが直接火力に影響しないこともあって、SDPを弱体化されても全く問題ない化け物っぷりを発揮している。

マークフュンフ改 ツクヨミ

十五番機。
パイロットは水鏡美三香。
元の色は紫だったが、美三香の希望でピンクに塗り直された。
初陣となる5話ではOPにてそれまで普通だった美三香がゴウバイン化、視聴者の腹筋にダメージを与えた。
一騎並みの身体能力という美三香の特性から、フェストゥムに中段蹴りを見舞ったり、刺突を手で受け止めてカウンターで倒したりとアグレッシブ。
シールドを刃に見立てての斬撃や仲間の足場として使う等、イージスの使い方も前任者二人と比べると攻撃的。
7話では、シールドで拘束して相手を捩じるという、かつての仇敵の技を体得した。
発現したSDPはイージスを強化する『ウォール(壁)』
この障壁はフェストゥムのそれと同じ性質を持ち、射出し捩じる事で相手を破壊する事が可能で、美三香はこの技を必殺ゴウスパークと呼んでいる。
発症した同化現象は黒球型結晶物質の発生。背部にピンポン玉サイズの結晶物質が現れ、戦闘の度に増えていく。
その後背中だけでなく腕や顔にも現れ始め、20話で限界を超えた事で体そのものが黒い球体に変貌してしまった。
だが意志は残っており、また変貌に伴い壁の強度や展開範囲が飛躍的に向上、更に飛行型ではないのに単独での浮遊が可能になっている。
彼女の同化耐久率が同世代でもトップクラスであった事でSDPの副作用がこの程度で済んだという声もあるが、年頃の美三香にとってかなり酷なものとなってしまった事は事実である。
第四次蒼穹作戦時、覚醒した一騎の祝福"存在"によって同化現象は解除され、元の姿に戻ることが出来た。
『THE BEYOND』では頭数が減った関係か、ルガーランスやプラズマの槍、ゲーグナーをベースにしたと思われるレーザー銃を装備している。
彼女が敵を阻止して零央が敵を切るという役割分担を総士は「最高のコンビ」と称している。

マークゼクス改 アマテラス

十六番機。
パイロットは鏑木彗。
ガンドレイクを投げて突き刺した上でレージングカッターを引き金に巻き付けて引いて発射したり、
そのまま振り回して中距離戦を行うなどクレバーかつ大胆な戦いで総士を驚かせた。
ジークフリードシステムの後継者と目されている彗の頭脳から、上空から戦場を俯瞰して戦況を判断、前線指揮を執る指揮官機のような役割になっている。
発現したSDPは、彗の「武器(手数)が欲しい」という願いから『アボート(引き寄せ)』
彗が「引き寄せたい」と思った、ありとあらゆるものを引き寄せる。基本武器庫から武器を引き寄せて手数で圧倒する戦法に使う。物資の浪費ではないかとツッコんではならない。
応用すれば、味方パイロットを脱出させたり(間に合うかは別問題)、普段は海水になっているアザゼル型ウォーカーのコアを通常のフェストゥムのコアのような結晶体として実体化させた上で出現させるという芸当も可能。
この能力は作戦の要となった一方、そちらに集中する必要があるためにアマテラス自体の活躍は減るという事態も。
発症した同化現象は質量の増加。要するに戦いの度に体重が増えていく。
身体が重くなり、平時・戦闘時問わず行動に支障が出ている。最終的には自力で立つ事はおろか、ブルグへ自力で向かう事も出来ないほどに悪化した。
機体重量も増加している描写もあり、第三次蒼穹作戦ではノルンの補助が無ければ飛べず、海神島上陸作戦の際にはウォーカーのコアを二回も引き寄せた結果、地面に墜落していた。
第5次蒼穹作戦でも運用されているが、以後は彗がジークフリード・システムの担当になったので健在のまま待機となってしまう。
ベノンとの本格的な交戦に際し、本体である宇宙に存在する赤い月をSDPで引きずり下ろすプランも考案されたが、シミュレーションで失敗したため実施されなかった。
第二次L計画以降は再び前線復帰。アボートは使用しないが水中・空中を問わず高速機動戦闘で多くのフェストゥムを迎撃していく。
また劇中で最後にSDPを使い「戦った」ファフナーであった。

武装


ルガーランス

レールガンを内蔵した剣
ただしこのレールガンは一般的な射撃を目的としたものではないし、そもそも剣に見えるが相手を白兵戦で破壊するための武器でもない。
相手に突き刺したまま刀身を展開、曝露させたコアを至近距離から撃ち抜くというコンセプトの対フェストゥム専用武装である。
特徴的な外見と性能を持ち、主役機を筆頭に活躍する、ファフナーを象徴する武装と言っていいだろう。

……ただし、有効は有効だが冷静に考えて無茶苦茶なそのコンセプトのため、その扱いは作品を通してまちまちだったりもする。
マークザインが使うとバスターライフルも真っ青な破壊力を誇る遠距離射撃兵装になってしまう為、しばしば間違った使い方とネタにされていたが
『HAE』では改良され、ザイン同様に核融合プラズマを放出する射撃武器としても活用出来るようになる。その改修の影響か劇中では刀身が折れてしまう描写もあったが、『EXODUS』では強度が増したようで普通に刀剣として使われている。
ただしガンドレイクやベヨネットという後継的な武装が登場したのもあって、普通のルガーランスの出番は少ない。
一方でザインが使用するものはルガーランス道?を極めきった結果、神の御手・奇跡の触媒的な何かに進化した。ルガーランスとは一体…
何度か破損しているがザインによって同化修復され使い倒されている。

『THE BEYOND』では「ザインのシールド」にもなった。何を言っているのか分からないと思うがちゃんとシールドになっている。
また、奪われたスペクターとグリムリーパー、アキレスにクロノス、そしてマークニヒトのメインウェポンがルガーランスになったので歴代でも屈指のルガーランス祭りになっている。
しかしスペクターとアキレスはルガーランスを斬撃メインで扱い*8、グリムリーパーは射撃メイン、ニヒトは斬撃と間違った使い方、ザインは言うまでもないので
本来の「射撃と斬撃も一応しつつメインは刺突→接射」という立ち回りをメインにするのはフェストゥムである操が駆るクロノスだけだったりする。



マインブレード

大腿部に内蔵されたナイフ
折れた刃先が時限爆弾と化すが、『DA』『HaE』ではあくまで予備武器扱いでありそういう用途では使われていない。
が、『EXODUS』ではアルゴス小隊のダスティンに時限爆弾アタック(ちゃんと刃を折っている)でトドメを刺すという大役を与えられた。
小説版では一騎が愛用しているとのことで、おそらくは予備武装扱いの本編よりは通常兵装として使われているのだろう。


レージングカッター

腕部に内蔵されたワイヤー
相手の拘束や高熱での溶断に使われる。フェンリル起動の前座として覚えている人も多いかも。
また、第一次蒼穹作戦でミョルニアからの依頼を完遂するために用いられたのもこれである。
結構細かく操作が利く上、溶断時はファフナーの装甲程度ならたやすくズタズタにする切れ味で、ほぼ丸腰のジーベンがこれでアルゴス小隊を壊滅同然に追い込んだ。
また、アマテラスはこれを使って投擲したガンドレイクを起動しつつ引き寄せるなどのトリッキーな使い方を披露している。

一応全モデル共通装備のはずだが、劇中で使っているのがマークゼクス、マークジーベン、アマテラスと空戦型ばかりである。

レールガン

ルガーランスとは違う単なるレールガン。砲身が馬鹿長い分、射程と威力は優秀。
1期OPでエルフか構えているのもコレ。
かのスパロボKでは殆どのノートゥングモデルに装備されており、
各パイロットの目元カットインが挿入されたり、マークジーベンが右手を横に広げるだけで後ろから飛んできたレールガンをキャッチしたりと
演出が凝ってたのだが、スパロボUXではマークエルフとマークアハト、劇場版マークジーベン以外まとめて取り上げられてしまった。
エルフの場合はどちらの作品でも初戦闘時の再現で毎回どこからか射出されてくる。

『EXODUS』ではマークノインが火炎放射器サラマンダーからこれに乗り換えている。マークフィアーもアショーカ組を救出するための戦闘で一度だけ使用していた。

スコーピオン

レールガンタイプのサブマシンガン
薬莢を使用しないエコな兵器。
スコーピオンは投げ捨てるもの。
ROBOT魂でスルーされている…


デュランダル

ファフナー専用ハンドガン。マインブレードやレージングカッターと同じ固定武装。
三点バースト搭載。主にサブウェポン或いはフェイルセーフとして使われ、これだけでフェストゥムを倒しきるのは難しい。
ただし、然るべき達人が使えば必殺の武装に化ける(強化されているという説もある)ことも……


ゲーグナー

マシンガンタイプのレーザー銃。
短いサイクルでの連射が可能。
作画にも優しい。
『EXODUS』では実弾マシンガンっぽく描写されていた。
『BEY』では改良型と思わしきものをツクヨミが装備している。


ガルム44

ファフナー専用ライフル。
大口径火砲、フル・セミオート、三点バーストと多機能。
マークザインが「増幅」すると1発がグレネードランチャーの如き超火力に。

ドラゴントゥース

遠距離狙撃ライフル
レールガンと違い炸薬式なので機体のエネルギーロスが少ない。少なくとも炸薬形成弾と徹甲弾を搭載している。
シーベンとツェーンが装備。ザインが同化して北極ミールを破砕したのもこれである。
HAEではジーベンが空戦重視だった為取り回しの関係からオミットされたが、EXODUSでは新たに空戦対応型が開発されている。
ただし高速飛翔しつつの超高精度狙撃なんて芸当ができるのは真矢くらいなので、実質的に真矢専用装備となっている。


ピラム

先端に刃の付いたワイヤー兵器。
射出した先端を相手に突き刺して電撃を流したり、伸ばしたワイヤーをのように使用可能。
マークドライ…というよりは咲良が愛用している。


ナックルガード

腕部袖から展開される近接打撃用ナックルガード。
全機の標準機構のようだが、近接タイプ(マークエルフ系)は前腕部のシリンダーに伸縮式のアームパンチ機構が組み込まれている。
2話の初陣で一騎がフェストゥムに殴りかかる時に使用されたが、一騎が操縦に慣れていないのもあってあっさり避けられた。
それ以降使われていない。HAEでは久方ぶりにマークザインがパンチしたが……

斬撃系武器にも言えるが、フェストゥムに対する近接戦闘は一見自殺行為に見えてフェストゥムの防壁を突破して致命傷を与えやすいハイリスク・ハイリターンの戦法であるという設定がある。
しかしながらそれでもパンチではフェストゥムのコアを破壊できないので、コアを持たないグレンデル型を潰す以外にはやるとしても「貫手」みたいにやらないといけない。
ザルヴァートル・モデルなら殴ってそこから同化できるが、ノートゥング・モデルとエインヘリアル・モデルではこれ以降パンチはしなくなっている。


ロングソード

ファフナー以上の全長を誇る大型の近接格闘武装
収納形態からスライド伸展して攻撃形態となり、プラズマの刃を形成する。
フェストゥムを易々と切り裂く切れ味を誇る。


イージス

マークフュンフに装備されている、エネルギーシールドを展開する防御用装備
バインダーの可動によって効果範囲や角度をある程度調整でき、体当たり等の攻撃転用も可能。
EXODUSではさらにバインダーの基部に射撃兵装も追加された。
おまけにシールドをエネルギーソードに見立てての斬撃や展開面を足場に見立てての運用まで可能と判明している。
敵側の攻撃が「触れれば致命傷」がちなこの世界においてとても頼りになる防御力を誇る。というか「イージスを正攻法で破られた」ケース自体がかなり稀。

メデューサ

肩に装着する大型レーザー砲。
酸化剤タンクと燃料タンクを搭載し、燃焼ガスからレーザーを取り出す仕組み。
OPではマークフィアーが毎回使っていたのだが本編では使用されずに終わり、使ったのは蒼穹作戦でのマークアハトのみ。しかもすぐ捨てた。
その後は『HAE』でフィアー、『EXODUS』においてノインが使用している。
EXODUSでフィアーがワームショットを撃った際にはメデューサもどきっぽく肩から発射しており、本当に装備したあともやっぱり出てきたのはワームショットだった。


サラマンダー

火炎放射器。里奈の変性意識を考慮して新規に開発された。
出力は調整可能。汚物を消毒する。
フェストゥム相手に火炎放射はどうなのと思うだろうが、フェストゥムの身体組成を崩壊させる気化燃料を放出するので足止めには意外と役に立つ。
……のだが、やっぱりそこまで有効活用できているようには見えない。『EXODUS』では最初に一度使われて以後使用されなくなった。
ノインが前衛気味のポジションから完全に中距離支援にシフトチェンジしたのも大きいのかもしれないが。

ショットガンホーン

マークツヴォルフに搭載されている固定武装。
芹が演習で頭突きをぶちかましたことから、頭部の保護を兼ねて搭載された頭突き用ルガーランスというべき武装。
プラズマフィールドをまとって突撃、そこから零距離射撃を叩き込む。
またカブトムシの要領で相手を空に放り投げることも。
『EXODUS』で改良が加えられ、プラズマ砲としての機能も有しているがスフィンクスB型マッチョタイプには通じずへし折られてしまう。
SDP発現後はワームスフィア発生の基点にもなっている。


リンドブルム

支援メカのひとつ。後部にレーザーを一基装備している。
ファフナー1体と武装をマウントし、空中での戦闘を可能にする。
飛行タイプ以外のファフナーにとっては貴重な飛行手段となる。
ジークフリードシステムかファフナー経由による遠隔操作が基本だが、コクピットが用意されており単独運用も可能。ゆきっぺと一騎が脱走するときに使った。
劇中ではエルフ、ドライ、ツヴォルフ用の計三機が登場した。


レヴィンソード

ロングソードを強化したプラズマ長剣。ツヴォルフとスサノオが使用。
グリップを握ることで刃部分に通電されプラズマが発生するが、手放すと徐々にプラズマが減衰を起こしてしまうので威力も下がってしまう。再通電するにはもう一度グリップを握る必要がある。
第三次蒼穹作戦ではリヴァイアサン型を内側から同化するための起点として用いられた。それ爪楊枝じゃねえから!


ガンドレイク

プラズマライフルを内蔵した剣。
ルガーランスと同系統の武器だが、こちらは射撃重視の武装。
ティターンモデルが使用していた武装をノートゥングモデル用に調整したもので、『EXODUS』ではアマテラスとフィアーが主武装として多用している。
ティターンモデル用とノートゥングモデル用で比べると、小型化した上に連射速度が飛躍的に向上しており彗は二挺持ちで超高速連射を度々披露、レージングカッターをトリガーに巻きつけて遠隔操作し、射程外のフェストゥムに対応するなどの応用を見せた。
フィアーが使用すればワームウェッジを発射したり長大なワームソードを発振したりできる。ガンドレイクの間違った使い方

『EXODUS』では人類軍製のファフナーにもベヨネットという、概ね似たような性能の銃剣(名前からして銃剣の意味)が採用されている。


フェンリル

ノートゥングモデル及びサルヴァ―トモデルや人類軍のコア内蔵型ファフナー及び潜水艦に搭載された超強力な気化爆弾。
爆発が広範囲のため、ほぼ確実に発射した機体も巻き込む。つまり実質自爆装置。
こんなものが必要な最大の理由は、死ななければ同化されるフェストゥムとの戦い故。機体ごと敵の手先に成り下がるくらいなら自爆して被害も与えた方が遥かにマシというこの世界の過酷さを表す装備。
起爆までの時間はパイロットやシステム側から任意で設定が可能。
一応パイロットの犠牲を前提にしているわけではないので、長く時間を取ってコックピットブロックを射出(或いは摘出)すれば生存できるのだが、そもそもこれを使う時点で大概絶望的な状況なのでよっぽどの事がないと生還できない
道生は「生きて帰るという約束」を守るためコクピットブロックを射出して生還を試みたが、大体のパイロットは自らが死ぬ前提でこれを使うので脱出シークエンス自体が実行されない。ファフナーの脱出装置が役に立たない原因。

実は1期では新国連ではこれの保有や使用は国際条約違反という(竜宮島を手中に収めるための)建前があり、人類軍のファフナーにはフェンリルが装備されていなかった。
ヘブンズドア作戦以降は建前を投げ捨てて爆弾祭りになったので人類軍のファフナーにも搭載されるようになり、システムを介して遠隔でフェンリルを起動するなどの惨状が起こっている。
ジークフリード・システム側の制御でフェンリル起動を止めることができるようだが、優先権はパイロット側にあるらしくそちらが拒絶すると止めることができない。
一方、ファフナーから直接介入すればフェンリル起動シークエンスを止められる。
劇中ではカノン(ベイバロンモデル)が潜水艦のフェンリル起爆を止めている他、EXODUSでは真矢がビリーとキース機のフェンリル起爆を止めている(後者はキースが生身の銃撃でジーベンのワイヤーを切り離し、フェンリルを再起動したため失敗)

ザルヴァートルモデルは3倍のフェンリルを搭載しているらしいが、こいつらは揃いも揃ってフェンリルの直撃を受けてもピンピンしているので3倍あっても機体にダメージがあるかさえ定かではない。
ファフナー単体だと搭載量に限りがあるので影響自体はそこまで大きくはない(と言ってもクレーターができるぐらいにはデカい規模)が、潜水艦やアルヴィスのボートともなるととんでもない破壊力がある模様。
前者は起爆すれば竜宮島が確実に沈むと言われていた。

機関砲

ティターンモデルと同様、前腕部に搭載された機関砲。
『EXODUS』にてエインヘリアルモデルに改装されたマークノインが初めて使用したが、改装で搭載されたのかノートゥングモデルだった頃から搭載されていたのかは不明。
『BEY』では空戦型のアズライールも搭載している。ノートゥングモデル時代にあるならアルゴス小隊戦で使っているはずなのでエインヘリアルモデル改装に伴う追加装備(おそらくはデュランダルの代わり)なのだろう。
汎用型にも搭載されているのかは不明。

腕部ブレード

エインヘリアルモデルに改修されたジーベンが使用。腕部から展開する。
『BEY』ではスサノオも使用しているので共通装備と思われるが、支援型にも搭載されているのかは不明。


正式名称は今のところ不明。『THE BEYOND』でツクヨミが装備。
プラズマの刃を発振する二本の短槍。連結させて一本の槍にすることも出来る。
非使用時には分割した状態でスタビライザーにマウントされる。
本人の言からすると、ニヒトをお仕置きする際に初めて使ったらしい。

特殊装備


トルーパーモデル

新たに無人機として開発された小型ファフナー。
コンセプト的にノルンの系列機っぽい機体だが、これでもコアが搭載された立派なファフナーである。
EXODUS序盤、コア不足に陥っていたアルヴィスでは「構想はあるが実用化の可能性は低い」と見なされていたが、エメリーと対話した織姫がコアを量産することで生産可能となった。
攻撃兵装として小型のルガーランス、防御兵装として左腕内蔵型のイージス、更に単独で飛行可能と必要な物は一通り装備している。
スレイプニールシステムを搭載したノートゥングモデルを親機として複数機セットで運用される。
完全に命令通りに動く遠隔操作機ではなく、AIを搭載しており親機の指示を受けて自分でどう動くのが最適か判断して行動する自律行動機となっている。総監督曰く「格納庫の中で日常会話してそうですね」とか。
咲良が戦闘不能になって倒れたマークドライに駆け寄って護る姿が可愛いと評判。
本来はドライ随伴分とアハト随伴分を合わせて8機しか建造されていないのだが、咲良のSDPで増殖する事で消耗を恐れず数と連携でフェストゥムを圧殺する戦術が可能になった。また、剣司のSDP使用の際には治療対象の機体との間で中継機としても機能する。
何気に単機でもスフィンクスB型を瞬殺できるほどの高い性能を持っている。
反面、同化耐性が著しく低く、超小型のグレンデル型に群がられた際には、同じ目に遭ったノイン・アマテラス・ツクヨミが必死で耐える傍ら、ほんの数秒で結晶化して砕け散る姿が描かれている。
ディアブロ型に同化されツヴォルフに襲いかかったことも。

『THE BEYOND』では強襲型の新タイプが登場。
胸部にイージスを内蔵しており、複数機で陣形を組んで展開することでツクヨミに匹敵する規模の防壁が生成可能。
美羽ちゃんのスタンスの関係で、基本はザインに7機随伴している。
その後同化現象が改善されたのか、後に全機にスレイプニールシステムが搭載され、総数が50機にまで増えた。
ツクヨミと一緒に守ったりスサノオの足場になったり大忙し。
ベノンとの激戦でかなりの数を喪失してしまったらしく、その後の作戦では一応先遣部隊として何機か投入されはするがファフナーに随伴している数は極端に減っており、ツクヨミに数機随伴している程度になっている。

立体化


放送当初は深夜アニメだったためかメカニックの商品展開は特に予定されておらず、放送後もファフナーの立体モノは個人製作のガレージキットが細々と作られる程度だった。まだ現在ほど土壌が整っていなかったのもある。
デザイン上でも全身の関節は山口式可動(モノシャフトドライブ)を意識した構造になっていたのだが、それが生かされることもなかった…

のだが、2010年。劇場版公開に先駆け、放送から約6年のブランクを経てバンダイの「ROBOT魂」シリーズでマークエルフが商品化された。
件の関節構造をほぼ完璧に再現しているため思い通りのポーズをとらせるには慣れが必要だが、完成度は非常に高く長年待ちわびたファンにも大満足の逸品だった。
その後、一般販売ではマークザイン、マークジーベンと続き、他の機体もWeb受注販売限定で続々発売された。

現在のラインナップは以下。

◇一般販売
  • マークエルフ
  • マークザイン
  • マークジーベン

◇Web受注販売
  • マークドライ
  • マークアハト
  • マークフュンフ
  • マークゼクス
  • マークノイン&マークツェン ※製品の表記

TV版ではアイン、ツヴァイ(実質エルフだが)、フィアーが、劇場版ではツヴォルフとドライツェンが現在未発売。ドライツェン以外は参考出展済み。
劇場版でも活躍した3機は早い所製品化にこぎつけてほしいところだが…

またエインヘリアル・モデルは立体化が一切成されていないが、23年1月に「MODEROID」ブランドで同モデルが立体化される計画があることは発表されている。
その後続報がなかったが、12月に「アバドン」と「クロノス」が発売予定であると発表された。珪素系男子全員集合ができるようになるぞ!


追記・修正は、同化現象で結晶化する前にお願いします。

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最終更新:2024年01月15日 14:35

*1 裏設定に近いが、フェストゥムは読心を利用した防御障壁のようなものを持っておりファフナーはそれを無力化する意味でも重要な存在となっている

*2 実際にあったケースだと、機体の腕を切断されると自身の腕が切断されたのと同じ痛みが襲い、機体を焼かれると全身を焼かれる痛みが襲う

*3 ただし、戦いから逃げ出したりはしない。怖いよーと言いながら敵を的確に倒していくような感じである

*4 小説版では「敵を破壊することに暗い喜びを覚える」性格に変化している

*5 心の色、あるいはイメージカラー

*6 媒体によっては「エインヘリヤル」という表記揺れも見られるが、基本的には「ア」が用いられる

*7 液体金属は水色だが、コックピットを潰されたシーンで飛び散っている液体は赤

*8 一応スペクターは最初の一撃だけ「刺突→接射」だった。以後はずっと斬撃メインである