リンキン・パーク(バンド)

登録日:2010/10/29(金) 20:54:51
更新日:2024/12/15 Sun 22:03:40
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【概要】

アメリカで活動中のバンド。2000年にリリースしたデビューアルバム「ハイブリッド・セオリー」で一躍有名となった。ハイブリッド・セオリーはこれまで世界で2000万枚以上、2ndアルバムメテオラは1000万枚以上売り上げている。全世界累計セールスは1億枚以上を記録しており、21世紀で最も売れた音楽バンドである。

アニヲタ的には、ゴンゾとのタイアップでなかなか有名。breaking the habitと言う楽曲のミュージックビデオは全編アニメーションでゴンゾが担当している。他にもアーケード用ゲーム機動戦士ガンダム エクストリームバーサス」とのタイアップ。アルバムも日本盤を世界最速で先行発売したり親日的である。
また、映画版トランスフォーマーの初期三部作の主題歌を担当したことでも有名である。

2011年に東北地方太平洋沖地震のチャリティーでF1ドライバーの小林可夢偉とコラボレーションし、小林はヘルメットカラーを変更。更にそのヘルメットをオークションに出品し、利益を義援金に充てた。


【音楽性】

ヘヴィメタル、ヒップホップ、ハードコア、エレクトロニック等様々な音楽の要素を内包しており、一般的にはニューメタル、ラップコアとカテゴライズされることが多い。
しかし、リンキン自体はこれらの分類には辟易している模様で、幅広いジャンルの音楽要素を取り入れたオルタナティブミュージックな信条を持つ。

バンドサウンドに加えて打ち込みやサンプリングを多用したオケ作りに重きを置いている。その為、ベースとかすごい簡単。
2ボーカルを採用していて、明確な役割分担がある。チェスターはシャウトやメロディアスなパート、マイクはラップ、コーラスを担当している。キャッチーな楽曲が多い為広くリスナーに親しまれている。
また、前述のとおり、彼らは自身の音楽をカテゴライズされることに辟易しており、3rdアルバム以降は毎回音楽性を大きく変化させる。
そのため、従来の作風を望むファンから批判されることがあるものの、新たなファンを獲得することにも成功した。


【メンバー】

  • チェスター・ベニントン
ボーカル担当。シャウトとメロディックな歌声を使い分ける。身体中に入れ墨を施している。病弱そうな体つきをしている。
元々Grey Dazeという名前のバンドで活動しており、1998年に脱退。その後、リンキン・パークのボーカルオーディションに参加し、加入したという経緯を持つ。
そのため、裕福な家庭で育った他のメンバーとは来歴が違う。リンキン・パークの歌詞の暗い世界観も、彼の家庭環境に因む過去によるところが大きい。
ライブでは原曲よりシャウトを多用する為、リンキンはライブの方が良いと言う人もいる。
ソロプロジェクトとして、デッド・バイ・サンライズ(Dead by Sunrise)を立ち上げ活動していたことも。また、一時期、ストーン・テンプル・パイロッツのボーカリストを務めていたこともある。
2017年に7月に逝去。

  • マイク・シノダ
ボーカル、ギター、キーボード担当。
父は日系アメリカ人*1で、本名はマイク・ケンジ・シノダ。日本名は篠田賢治。よく帽子を被っている。
美術大学に通っていたこともあり、イラストが得意。
バンドの初期メンバーであり、実質リーダー的な立場でもあるため、各メディアには大体彼の発言が多い。
彼のヒップホップ面をフューチャーしたサイドプロジェクトとして、フォート・マイナー(Fort Minor)を立ち上げ、2005年にアルバムを発売した。また、2017年以降は、個人名義のMike Shinodaとしても活動している。

  • ブラッド・デルソン
ギター担当。ユダヤ系アメリカ人。マイクとは高校からの親友。ヒゲとか髪がもじゃもじゃしてる。
バンド再結成後のツアーには不参加。

  • ロブ・ボートン
ドラム担当。メンバーの中で1番若く、1番背が高い。
バンドの再結成には参加せず、そのまま脱退が発表された。

ベース担当。良くスキンヘッドにしている。

  • ジョー・ハーン
通称Mr.ハーン。DJ担当。韓国系アメリカ人だが英語しか話せない。リンキンのPVの監督は大体彼が務める。日本の玩具が好きで特にガンプラが好き。

【再結成メンバー】

2024年9月に新たなメンバーを加えて再結成した。

  • エミリー・アームストロング
ボーカル担当。
再結成時に加わった新たなボーカル。
他のバンドでは「Dead Sara」などで活動。

  • コリン・ブリテン
ドラム担当。
ロブ・ボートンに変わって参加。


【アルバム】

  • ハイブリッド・セオリー
デビューアルバムにして最も売れてるアルバム。2000年発売。
ラップコア色が強くハードな楽曲が多い。特に「A place for my head」等はライブではチェスターはシャウトしまくる。「One step closer」はライブで最後にやるのが定番となっている。

  • メテオラ
2作目。2003年発売。
前述の「Breaking the habit」を収録しているアルバム。「Faint」や「Lying from you」等ハードなものから「Numb」等メロディアスなものと色々な曲が有るが非常に聴きやすい。
「Breaking the habit」や「Numb」のように、ラップパートを排した曲があり、今後のアルバムの路線がうかがえる。

  • ミニッツ・トゥ・ミッドナイト
3作目。2007年発売。
ヒップホップ的な要素が減ったことでニューメタル的なサウンドから離れ、打ち込み音は大幅に減少するなど、大きく路線変更してきた。
オーガニックな質感とメロウな曲調になり前二作とはまるで別物。そのため、リリース当時は賛否両論となった。
1stシングルである「What I've Done」は、2007年の映画トランスフォーマーに主題歌として採用された。
また、本アルバムの中では珍しくラップパートのある曲Bleed It Outは、One Step Closerに変わりライブを締める定番の曲として使われている。

  • ア・サウザンド・サンズ
4作目。2010年発売。
ラップが増え、サンプリングを使用するなどヒップホップ要素は前作より増したが、オケは前作以上にソフト。
コンセプトアルバムで、歌詞は重く、原爆の作成に関わったオッペンハイマーや黒人奴隷解放を訴えたキング牧師のスピーチ等がサンプリングされてる。
1stシングルのThe Catalystはゲーム「Medal of Honor」の主題歌に用いらた。また、前述のように「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス」の主題歌としても使用された。
ちなみにオリジナルデザインのHG[ガンダムGP01]ガンプラ着き限定版が発売さた。

  • リヴィング・シングス
5作目。2012年発売。
前作の電子的なサウンドを引き継ぎつつも、初期2作のニューメタル的な内容に戻り、今までの歴史を包括した集大成とも言えるようなアルバム。
Powerlessは映画「リンカーン/秘密の書」の予告編とエンディングに用いられた。

  • ザ・ハンティング・パーティー
6作目。2014年発売。
おそらく彼らの中でもっとも激しいであろうアルバム。ニューメタルが流行る以前のメタル的なサウンドが増えた。
また、リミックス盤ではないアルバムとしては初めて他のアーティストをゲストとして招いた。

  • ワン・モア・ライト
7作目。2017年発売。
音楽性は最もヘビィであろう前作から一転し、彼らの中で最もポップなアルバムであり、これまた賛否が分かれる内容となった。
また、7作目にして初めてアルバムタイトルを収録曲からとられている。

  • フロム・ゼロ
8作目。2024年発売。
新ボーカルにエミリー・アームストロングを迎えて再始動したバンドの最新作。
初期を彷彿とさせるハードな曲調が多め。
メンバーチェンジを経た再結成に賛否はあるが、再始動に相応しいクオリティのアルバムといえる。


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最終更新:2024年12月15日 22:03

*1 余談ではあるが、この父は日系アメリカ人を理由に戦時中拘束された経験がある。