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横浜スタジアム

登録日:2012/04/30 Mon 19:23:49
更新日:2026/08/14 Fri 10:58:29
所要時間:約 5 分で読めます




横浜スタジアムとは、神奈川県横浜市中区横浜公園にある野球場。通称ハマスタ

概要

硬式野球の開催を中心とした、日本で初の多目的スタジアムである。ややこしい説明となるが、横浜公園自体は国有地で横浜市に無償で提供し、都市公園法に基づき横浜市が管理している。
かつて横浜公園の敷地内には1929年に開場した「横浜公園平和野球場」という野球場があったが、後にこの球場は老朽化が進んだため1977年限りで閉鎖・解体され、その跡地に西武グループの企業である国土計画(後のコクド、西武ライオンズの旧親会社*1)が現在の横浜スタジアムを建設した。
開場した1978年から横浜大洋ホエールズが川崎球場からこの横浜スタジアムに本拠地を移転して以来、球団名が「横浜ベイスターズ」を経て「横浜DeNAベイスターズ」になっている2026年時点に至るまで一貫して本拠地として利用している。
現在は横浜市の第三セクターである株式会社横浜スタジアムが管理し、本拠地として利用しているベイスターズが指定管理者となっている。
関内の官庁街、横浜中華街、伊勢佐木町など繁華街に近く、JR根岸線・横浜高速鉄道みなとみらい線横浜市営地下鉄ブルーラインが通っているため、交通の便は非常にいい。特に根岸線の関内駅の南口はロケーションが球場のほぼ目の前といってよく、駅構内もベイスターズ関連の装飾が行われている。

使用状況

大洋がこの横浜スタジアムにフランチャイズを移転して以来、開場から2026年現在に至るまでにホエールズ・ベイスターズ以外の球団による主催ゲームは行われていない。(平和球場時代は、大洋の他、巨人東映ロッテ国鉄などが主催ゲームを開催した記録がある)
ちなみに東京電力と東北電力管内において東北地方太平洋沖地震の影響による電力不足が発生したことで、ドーム球場の使用が自粛となった巨人と西武が本気で横浜での代替開催を考えたが、電力不足が一段落したため幻に終わった。

また、神奈川県の高校野球県大会の会場の一つであり、準決勝・決勝は全てここで行われる。神奈川県は高校野球の人気が凄まじく、目玉の試合は平日開催であってもアマチュアの地方大会の試合にも関わらず満員札止めになることも。昔はプロ野球より人気とまで言われた。
さらに多目的スタジアムの名の通り野球以外にもコンサート、アメフト、サッカーなど様々な興行に使用されている。
サッカーモードへの変形には手間とコストがかかる工事が必要であり、加えて横浜市にはJリーグクラブが2つ存在する関係で「日産スタジアム*2」「ニッパツ三ツ沢球技場*3」とリーグ基準を満たすサッカー場が複数存在するため、よほどのことがない限りはこちらでサッカーが行われることはない。
…のだが、基本Jリーグのオフシーズン(10月〜2月)に行われるはずの小学生のサッカーリーグはこちらを利用している。
野球最優先で建設されたされた横浜スタジアムで問題なく小学生がサッカーを楽しめるのに、サッカー最優先で建設された日産スタジアムでそれが出来ないのは何故でしょうね。

野球場としての特徴

フェンスは5mと高いが両翼94m・中堅118mと非常に狭く、「日本一狭い球場」として有名。某ダメ外人が被弾した腹いせに「リトルリーグみたいな球場」と罵ったことも。
さらには海が比較的近い*4こともあって日によっては浜風が強く吹くことも。風に流されて外野フライがホームランになったりポップフライが風に流された結果ポテンヒットになったりということもよく起こる。
また球場の向きの都合上風は打者有利に吹きやすく、これらの総合的要素からかつては東京ドーム、神宮球場に並んでホームランが出やすい球場として有名であった。屋外球場な上に神宮などと違って外野スタンドの奥に安全ネットなどは無く(一応外周はかなり高いが)外野スタンドそのものも狭いので場外ホームランも名物だった。
それ以外にも「フェンスの色の関係で打者が投手のボールを見やすい」といわれるなど投手不利の環境なため殴り合いの試合もしばしば起こる
しかし、現在は下記の「ウイング席」が設置されたことで風向きが変化したためかホームランの出やすさは平均程度となっており、特大ホームランもウイング席に着弾することが増え場外まで行く例は減少した。
なお、開場時は逆に「日本一広い球場」(厳密には甲子園球場の方が広いが、当時はラッキーゾーンを設置してわざと球場を狭くしていた)だった。高いフェンスも相まってかの王貞治が開場時に「ここでホームランなんか出るのか」と言ったことも。

先にも述べたがスタンドはかなり狭い。横浜公園内に収まるように無理矢理球場を、それも当時存在したどの球場(甲子園球場を除く)よりも広い球場を作ったのが原因である。
拡張するにも現時点で都市公園法に定められた建ぺい率ギリギリとなっている*5ため、これ以上広くするには移転するしかない状態である。
そのためスタンドは急傾斜しており、上の方は慣れないとぶっちゃけとても怖い。また通路も狭いので試合中席を離れるのが通路側でないと厳しい昔はガラガラだったから割と自由に離席できていたが
ただそのおかげで見晴らしがよい、臨場感があるという意見もあるので賛否両論。
なお狭かった上に近くに根岸線が走っている都合外に出ると大変なことになるためジェット風船も最近まで使用できなかった。現在は専用の風船を使うという形で決着している。

現在では主流になった屋内ブルペンの先駆け球場でもある。なおこうなった理由もやっぱり用地不足のため。場所の都合球場外や外野席の入り口からからブルペン内の音が丸聞こえらしい。
ブルペンを屋内に作った都合、ブルペンからマウンドまでの距離が滅茶苦茶長くなってしまい、その対応策としてリリーフカーも比較的マイナーだった時期から導入され、現在も使用されている。
ちなみにリリーフカーはオールスターゲームや日本シリーズなど固有のスポンサーが付く試合については普段と車種が変更されていたりする。
試合中にフィールドを経由せずにブルペンとベンチを行き来する方法が無いため、控えピッチャーは試合開始前からブルペンに詰める事となる。

ベイスターズの選手のホームランが出た際は港町らしい汽笛の音とともにバックスクリーン裏から、チーム勝利時には試合終了後のセレモニーにてグラウンドから花火を打ち上げている。
また、試合中に稀に試合とは全く関係ない花火大会の花火が球場から見えることがあったりする。

2003年から約15年程度、内野スタンドの防球ネットがバックネット付近を除き取り払われていた。このためファウルボールがスタンドに直接飛び込みやすい上に、エキサイティングシートはフェンスまで狭いので選手が客席エリアに飛び込んでファウルフライをキャッチするという光景が見られた。

球場の名物はみかん氷。350円とお得なこともあって大人気で、多くの売店で購入可能。
最近は球団が醸造したオリジナルのビールや、選手寮で作られているものと同じレシピのカレーといった商品も売り出し中。

余談

ハマスタ建設時のゴタゴタが問題で株式会社横浜スタジアムと球団の間には詐欺同然と言われてもおかしくない程球場側に有利な契約が結ばれていたこともあって、ベイスターズの赤字の主因になっていた。
更にDeNAの前の親会社であるTBSが、経営権取得後時間の経過とともに熱意をなくしいわば「ネグレクト状態」にしていたこともあって横浜スタジアムも老朽化が進み、最低限の改修を除けば設備更新が遅れに遅れ、目に見えてスタンドやコンコースの劣化がみられたため問題となっていた。DeNAが球団を譲り受けた際にトイレが開場以来一切改修されていなかったことが発覚したというエピソードが最たる例だろう。

この現状を改善すべくDeNAがハマスタの改修に同意したため、2012年シーズン終了後にバックスクリーンの交換と客席の交換、エキサイティングシートの設置など数々の改良工事を実施。
2015年には球場を運営する株式会社横浜スタジアムを買収・子会社化。これにより長年の赤字問題を解消するとともに球場の改修にも着手しやすくなり、早速東京オリンピックにおける野球競技の会場に選ばれたことを利用して、「ウイング席」という新座席の設置や球場外周を徒歩で回れるデッキの設置など大幅な改修を行った。ウイング席の設置により席数は6000席増加、ベイスターズの人気再興に追いついていなかったスタジアムの収容人数が増えよりファンが球場に訪れやすくなった。
2025年からは長らく改修のみにとどまっていたスコアボードの新設も始まっており、2027年に完成する予定。

ちなみに、横浜駅西口AV撮影事件の際、中華街で撮影を強行したスタッフに対し、ちょうど試合の終わった横浜と阪神のファンが、激しいヤジとブーイング、さらにはメガホンまで投げ付けたのは、せっかくの旨い料理を食おうとしているときに目に毒だと言わんばかりのことだったと言う。この試合は4-2で横浜が勝っているのだが。



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最終更新:2026年08月14日 10:58

*1 この縁で国土計画は1978年の1シーズンのみ大洋球団の株式を保有していたが、そのままライオンズを買収すると野球協約(同一企業が複数球団の株を保有することを禁止している)に違反してしまうため、ライオンズを買収する同年オフに大洋の株をニッポン放送と東京放送(TBS)に売却している。

*2 正式名称は横浜国際総合競技場

*3 正式名称は三ツ沢公園球技場

*4 海岸から1km程度

*5 後述のDeNAによる改修は市の条例で建ぺい率の制限が緩和されたため実現したもの