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トイレ

登録日:2009/09/07 Mon 04:26:13
更新日:2026/05/10 Sun 23:11:20
所要時間:約 9 分で読めます




各家庭や建物に設置されている、排泄行為を行う場所。
主に便意尿意をもよおした時に利用する。

概要

日本語では「便所」だが、英語のtoiletから和製英語の「トイレ」が生まれ定着した。

ちなみに、フランス語でもtoilette(トワレ)ドイツ語でもtoilette(トアレッテ)といい、スペイン語ではban~o(バニョ)、イタリア語でもbagno(バニョ)という。

排泄行為自体は人目に触れるべきではないことなので、日本語でも便所のほかに、お手洗い、(かわや)雪隠(せっちん)、はばかりなど数多くの隠語的用語が存在する。
またトイレに行くとはっきり言わず用を足しに行く、女性の場合は「お花を摘みに行く」などの婉曲的な言い方をするのがある種のマナーとなっている。

これは他言語でも同様で、英語ではtoiletのほかに、lavatoryや、アメリカの俗語でjohn、イギリスの俗語でloo、個人の家庭ではbathroom(バス・トイレ併設の家庭が多いため)、公共の建物ではrest roomやthe facilitiesなどとも呼ばれる。

また、誰もが知っているW.C.という表記。
これはWater Closetという言葉の略で、実は文語的用語であり、日常会話では滅多に用いない。
が、フランスでは「トワレ」と言うよりも「ヴェセ*1」と言った方が上品らしい。
実にまどろっこしい。


ちなみに、日本語の「便所」は便をする、「厠」は昔はでしていたことから、もしくは母屋のに設置されていたことから、「雪隠」は用を足して隠したことから、「はばかり」は人目を憚って用を足すことから、それぞれの語ができた。


いろいろ

小学校、中学校辺りに設置されている便器を使うと『ウ●コをした』という事実からクラスから滅茶苦茶からかわれ酷い場合は虐められたりする時がある。
これのせいで学校のトイレが使えなくなり漏らした生徒もいるとか。
排泄行為は生物として当たり前の行為なのだから絶対に邪魔したり笑ってはいけないぞ。

また一部DQNの煙草の吸い場所としても重宝される。
余談だが吸い殻をそのまま水洗便所に流そうとしても流れない。
流す時には紙にくるんで流すといった方法が必要。
だが便所紙以外の物を流すと詰まるリスクが高まるので本当はやってはいけない。
また、後述する汲み取り式トイレの場合、メタンガス等の発生により爆発しかねないため注意が必要。

ある程度長い距離・時間を走る鉄道車両にもトイレが付いているのも一部の例外を除いて当たり前になりつつある。
鉄道黎明期にはトイレがなく、日本に初めて鉄道が開通した時にもトイレがなかったために乗客が小便を我慢できなくなってイチモツを窓から出して用を済ませたものの、後で普通の立ちションよりも高額な罰金を取られたという逸話が有名。
かつては線路上へモノをそのまま垂れ流していたので、沿線ではそれはそれはかぐわしい香りが漂い、駅停車中に使用するな*2と書いてあるのに使用する人は絶えず、大きな駅でもかぐわしい香りが漂っていたという*3
そのためか、「駅停車中に使用するな」については循環式が普及した20世紀後半以降でも車両に掲示される例が多かった。
また、線路の保守点検や工事を担当する職員の他、鉄道橋の下にいた歩行者や釣り人は走行中の列車から排出されたモノの直撃を受けることがあったという逸話があるほか、沿線の住宅地では高速で飛び散った小便により洗濯物が被害を受けたという。
そのため国鉄がペンキをトイレから流し、もう一編成の車両の側面に紙を貼って飛散具合を調べた所、まんべんなく付着していた*4ことから事態を重く受け止め、汚水タンクの設置が進んでいった。

便器について

現代のトイレは基本的に水洗式で、内部に「便器」なる排泄器具が設置されている。
便器には基本的に3つのタイプがある。

  • ①和式便器
便器を覆うように中腰でまたがって用を足すように作られている。
この時の体勢を俗に「う●こ座り」という。足腰への負担が大きい体勢のため幼児や高齢者の中には和式便器を使用できない人もいる。
用を足した後は水で流すが、それまでは濃厚な小便、もしくはむき出しの大便が至近距離で晒されておりくさい。とてもくさい
また狙いを外して端っこに少しウ●コがこびり付いていたり、酷い時は思いっきり便器外に狙いを外してそのまま放置されてたりする光景もよくある話。
次に使う人の迷惑なので止めよう。
現実にはこうした状況の加味や節水面での限界から21世紀以降は洋式へのシフトが進んでおり、2015年にはJIS規格からも外され、2020年での出荷数は全体の0.3%以下と、もはや絶滅危惧種の体を擁している。
その一方イベントや建設現場等で設置される仮設トイレでの使用は購入費・リース料が洋式より安い事もあって未だに現役。トイレの扉を開けたら和式だったということもよくある。
流石に公共工事では快適トイレ(≒洋式+(簡易)水洗仕様+α)を設置することが国や自治体の基本設計となっていることが多い。

一方で日本人の体形の場合、和式の方が肛門がまっすぐになりやすく排出しやすい事から便秘になりにくいとされ、しゃがみ続ける足腰への負担から長居しにくく、結果として混雑しにくいという利点もある。

しゃがむトイレという点でいえば日本以外にもたくさんの国にあるが、前面にある金隠しと呼ばれる半球状の部分は和式便器にしかない。
これは着物の裾が汚れないようにする衣掛けがルーツとされているが、「なぜ前後逆にしゃがむようになったのか」などはわかっていない。

  • ②洋式便器
便座に腰掛るタイプ。現代のトイレと言ったらまずコレであろう。 そして施設で和式と洋式があれば大半洋式が先に埋まる傾向がある。
臭いとブツ隠しのフタがついている。これから用を足そうという人がフタを開けてみると前の人のウ〇コが流されずに残っていたという事態に遭遇することがある。
その人に多大な絶望感とトラウマを植え付けてしまう恐れがあるので、ちゃんと終わったらフタを閉めて流そう。

そして次の人のためにもフタを開けて出よう。
ただし、フタを開けたままだとノロウィルスなどの病原菌がトイレ内に広がったり、便座のヒーターが稼働状態になりやすいため、エコの観点からお勧めできない事もある。
また施設によっては逆にフタを閉めてから退出するようにと張り紙等でお願いされている場合もある。
近年、駅などの公共のトイレはフタ無しの物も増えつつある。

男性ならば立ったまま小用を足してもいいが、めちゃめちゃ跳ねるのであまりオススメできないと世界一受けたい授業で言ってた。
ちなみに、長く腰掛けたままでいるとの原因になるほか、次に使いたい人への迷惑になります。
特に現代はトイレ中にらスマホを触る人も多く、尚更時間がかかっているとか?

他にもシベリア鉄道には、洋式便器の左右に踏み台を置いて和式として使用可能なトイレが設置されていたこともある。

和式便器よりは使いやすいものの、前の人が下着を脱いで腰掛けた便座に自分も下着を脱いで腰掛けるのは抵抗がある人もいる。便座が汚れていたら尚更。トイレットペーパーで拭った位では衛生的にも不安がある。
そのため使い捨ての紙製便座シートや除菌クリーナーを設置している所もある。2019年の新型コロナウイルス流行時にはほとんどのトイレに除菌クリーナーが設置されていた。コロナウイルス流行が落ち着くと何割かは消えていたが

  • ③小便器
立ったまま小水をするため、男性専用に作られた器具。
芳香剤が入れられている事が多い。
家庭以外の男性用トイレに設置されており、形はところにより様々。古いところだと壁に向かってする形式もある。
最もポピュラーな、ウツボカズラのような形をした物の俗称である「アサガオ」の名で呼ばれることもあり、周囲への飛び散り防止の観点から目線の高さとなる位置に「朝顔の外に漏らすな松茸の汁」などの標語が掲げられていることがある。

旧国立競技場には女性用の小立ち便器が存在した。設置理由は小用時間の短縮化。
確かに個室に入るならば男性より時間が掛かるだろう。
しかし一度も使われないまま競技場ごと解体されてしまった。

恐らく世界で最もエロい便器。
でも犯罪なので絶対に使ってはいけません。

  • ⑤豚便所
アジアの一部で実在する便所。
なんと、ボットン式便所の便槽(排泄物を貯めておくところ)にあたるところで豚を飼っているのである。
そう、ひり出したブツが豚のエサとなっているのである。
ジョジョの奇妙な冒険第3部でポルポル君がトイレに入ったら豚が便器から顔を出していたシーンを思い出してほしい。アレである。

かつては日本(特に沖縄)でも利用されていたが、戦後GHQの命令で使用が厳禁とされた。
大便を豚の餌としそれを食用にする結果、サナダムシをはじめとする寄生虫が人間と豚の間で完全にサイクル化されてしまうのである。想像したくない……



最近では便座付きの和式便器も存在するらしいが、おそらく極めてマイナー。



処理について

どう後処理するのかはあまり想像したくないが、残念ながら虚無の彼方に消し去ることはできない。
したがって、トイレに流した物も必然的に誰かの手で回収され、無害化されることになる。

  • 落下式 汲み取り式
便器が便槽に直接つながっている所謂「ぼっとんトイレ」。
古い日本家屋や山中だといまだに現役だったりする。臭突と呼ばれるパイプが目印。
中は覗き込まない方がいい。酸欠的な意味でも。*5
当然ながら便槽が満杯になる前に汲み取りして排出する必要がある。
ハイハイできるようになった乳幼児が誤って転落してしまう事故も多かったほか、洪水などの水害が起これば当然便槽にも流れ込みオーバーフローすることから都市部を中心に水洗式へと切り替わっていった。
便器部分は水洗だが、下水ではなく汲み取りが必要なものは「簡易水洗」と呼ばれる。一般的な水洗より水量等は節水しやすく、接続工事等も不要のため、仮設トイレ向けではある。

SIRENの鳴るゲームではタバコとの組み合わせで図らずも世界を救った男がいる。

  • トンネル式
便器部分はボットンだが、その下に下水管が通っているトイレ。
水洗式と変わらないものもあれば、時間式で流れるものもある。
近年では災害時トンネル式トイレもある。
  • 水洗式
下水道に直結し、便器を洗浄しそのまま下水処理施設(下水道がない地域は浄化槽)に送られる現代のトイレ。
溜めてある水によって臭いは弱まる。
下水から流されてきた物は汚泥の一部として扱われ、一般的にはまとめて沈殿・脱水した上で焼却処理されている。
如何に排泄物といえども、完全に燃やし尽くしてしまえば無害な灰に変わる。後は埋め立てるなりセメント等の建材にするなり、肥料として土に還すなり自由自在である。

意外と歴史は古く、かの名将・武田信玄が用いていたり、より昔にも、溝を作って川の水を引き、足した用を流すようにしていた集落なども見つかっている。
また世界でも、ローマ時代(紀元前6~5世紀頃)の遺跡で水洗トイレらしき遺溝が見つかり、洋式トイレと変わらない座る形式ではあるが、横の仕切りが無く談笑しながら用を済ませていたようだ。
さらにはインカ帝国のマチュピチュ遺跡(15~16世紀頃)にも同様の設備が見られる。某便器超人の出身地もこれが元ネタ。

一方で10リットル近い大量の水を必要とするためタンクを設けるスペースが必要である事や、近年の節水型では流れにくくなったり詰まりやすくなっていたりもする

  • 真空式
水洗式の亜種で便器と汚水タンクの間に一次タンクを設け、そこを真空状態にすることで気圧差を生じさせて吸引する方式。
通常の水洗トイレと比べてはるかに少ない水量で流せるため節水能力が高く、新幹線や航空機で使われている。

  • 循環式
こちらも水洗式の亜種で、汚水タンクの水に薬品を混ぜ、再度便器の洗浄水に使うトイレ。
最初は洗浄水らしい青い液体だが、使用するうちにだんだんと汚物の色に変わってしまうのが欠点。
真空式が開発されるまでに使われていたほか、仮設トイレなどでも使われている


ついでに、かつてはその他様々な方式の便所も存在していたが、今ではまず目にしないので割愛。


が、しかし、


人口超過密状態だった17、8世紀のヨーロッパでは、アパート暮らしの一般家庭にはトイレが普及しておらず、市民は糞尿を専用容器に溜めたあと窓から街路にぶん投げることもあったという。
これは栄華の象徴ベルサイユ宮殿でも似たようなもので、人口に対してトイレの設置数が圧倒的に足りず、しょうがないから庭園の木陰でう●こしたり、しょうがないから簡易便器を持ち歩いてそれに足しても、従者が庭に投げ捨てたりしていたため、華やかな宮殿内にはいつもかぐわしい香りが漂っていたそうだ。オエェ!
ちなみに「お花を摘みに行く」という隠語は宮殿の庭で花を摘むフリをして野グソをしていたことから来たとか……

まさに花の都……いや黄金もとい黄土の都。
そりゃ病気も流行るわけだ。

上述の理由で道が汚かったこともあってか、中世ヨーロッパでは「patten(パッテン)」という、木の底のついた履物も登場した。
このパッテンがハイヒールの源流であるという俗説も囁かれている。
(ただし現代のハイヒールは、17世紀初頭にペルシャ使節からヨーロッパにもたらされたものを、働く必要のない上流階級が宮廷に導入して広まったとされる。)


一部の専門家にはトイレの発達は文明の発達と非常に密接な関係があると言う人もいる。そりゃあ不潔なところに誰も住みたく無いもんね。

今の世の中、どんなに狭い家でもトイレは必ずついているもの。
現代に生まれてよかったね。


様々な機能

排泄物処理以外にもさまざまな機能が付いており、特に日本のトイレは他の追随を許さない程の進歩を遂げていることで知られる。
温水洗浄装置や暖かい便座、消臭機能などに加え、公衆トイレでは鳥や水の音で用を足す音をかき消すなど、他国では見られない機能が目白押しである。

特に暖かい便座については海外アーティストがこぞって絶賛しており、あのマドンナ氏は来日した際、最も日本を感じた部分として暖かい便座に座った瞬間を挙げている。

実はシャワートイレは日本ではなくアメリカの発明。
元々は医療・福祉施設用として開発されたものでTOTOもそれを輸入販売しており、そこから家庭用として独自の改良を重ね、1980年に「ウォッシュレット」の商品名で発売。
1982年に放映された「おしりだって洗ってほしい」のCMで一気に知名度を上げた。

ちなみにウォッシュレットや音姫はTOTO、シャワートイレはLIXILの登録商標なので使うときは注意しよう。


トイレとカルチャー

トイレの花子さんを始め赤紙青紙等、学校の怪談物には付き物である。
また、周知の通り、トイレは虹作品では格好のイベントスポット。
トイレのドアを開けたらおにゃのこがおしっこしてたり、逆にトイレのドアの前でプシャアアァァァアしたり、我慢出来なくなった女の子がこっそりオナニーしてたりする。
果てはトイレに閉じ込められて、しょうがないからセクロスしてみたりする。

かと思ったら絶好のホラースポットでもある。


健全なアニヲタ諸君は、そんなわけで帰り道にある公園のトイレにやって来たのだ程度でとどめよう。

時々「愛の巣」と書かれた扉に閉じこもっている男がトイレにいるらしい。
そっとしておこう。



う●こし終わって紙がない時の絶望感は異常。
一つしかないトイレのドアノブが赤くなっていたときの絶望感も半端ではない。

「カミに見捨てられた!!」

出先でトイレに恵まれた時はカミに感謝しよう。

紙を巡って熾烈な駆け引きを繰り広げる天然パーマどもを見かけたら紙ヤスリを渡して選択肢を与えてやるのも一興である。
まあパクリ疑惑と表裏一体だが。

婆さん「トイレにはそれはそれは綺麗な女神様がいて毎日掃除すると女神様みたいになれるんやで」


何を言うお前らはトイレがどれだけ崇高なものかわかっていない。
トイレは排泄行為をするだけの場所ではなく、ゆるやかに物事を考えることのできる個室空間なのである。
個人宅のトイレもいいが、やはり通なら公共トイレの個室だろう!
他人が近くにいて、天井には外との隙間があるというのに、プライベートが保障されている矛盾に満ちた空間!
自らの恥部をさらけだした開放感に酔いしれつつ、今後の生き方を考えるのもよし、過去を振り返るのもよし、壁に書かれている落書きを楽しむのもまた一興。
しかも、誰かに覗かれているのではないかという、マゾヒスティィックな要求にも、覗きたいというサディスティィックな要求にも、応えてくれる柔軟性がある。
ここに速さは必要ありません!!気持ちを落ち着かせ、開放感に浸りながら便器と友達になる!その便器は友達でーす!!トイレと僕とぉぉぉ・・・。」

プライバシーのない現代社会でトイレという個室空間は貴重なものである。
というわけで、トイレ休憩と称して精神を落ち着けに行くという使い方もある。
中にはトイレで落ち着くことが絶対勝利フラグになるというギャンブル漫画の主人公もいる。

最後に、ジーニアス英和辞典で「throne」と引いてみよう。



御手洗さん、追記・修正お願いします。

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最終更新:2026年05月10日 23:11

*1 WCの仏語読み

*2 垂れ流し式はその性質上停車中に使用するとモノが撹拌しない

*3 長距離列車の折返し駅だと車両への給水のためにホースが配備されており、モノを発見次第ホースから水を出して臭いをある程度緩和していた

*4 排出口自体は車両下部の低い位置にあったが、高速で走行する列車では風圧により広範囲に飛散した

*5 極端に酸素濃度が低い区画がある場合、外気に触れてる部分にいたとしても昏倒する可能性がある。