ソニア(聖闘士星矢Ω)

登録日:2012/09/09 Sun 16:17:57
更新日:2024/04/14 Sun 02:19:24
所要時間:約 2 分で読めます





ソニアとは聖闘士星矢Ωの登場人物

CV:久川綾
属性:闇
技:ホーネットスティンガー、トワイライト・マリオネット、クリムゾンニードル、アンタレスメイルストローム

今作の敵であるマルスの実娘であり、彼が率いる火星の軍勢である、火星士(マーシアン)と呼ばれる者たちのなかでも高位に位置するホーネット(スズメバチ)のハイマーシアン。
その実力は火星士のみならず白銀聖闘士に命令できるあたり本物で、アテナの聖闘士のように仮面をつけている。戦士としては高飛車でプライドの高い態度を取っている。
年齢設定は公式には明確ではないものの、声を担当した久川は一期SDの畑野森生から「17,8歳くらい」との指示で演技しているとのことでハイティーンくらいの年齢ではある。

エデンとは異母兄弟である。父マルスが人間・ルードヴィグであったときに産まれ、当時は裕福な家庭のお嬢様だった。
当時の性格は無邪気なもので、ピアノを幼いうちから嗜んでいた。
実母は当時の妻・ミーシャで、彼女の幼少期に爆弾テロで死亡。
その後父が神・マルスとなった後に再婚した継母・メディアや彼女が産んだエデンと生活するようになり、火星士として戦う羽目になる。継母メディアからの扱いはあからさまに冷淡なものであり(言葉の表面のみは「私の誇り」などと誉めるような台詞も使うが)家族から半ば疎外された状態に追いやられていたが、エデンの産まれた直後の一家の幸福な思い出に縋っており「自分も娘として認めてもらいたい」という願望を持ち続けておりメディアに逆らえずにいる。
こうした経緯から自身の家族への執着が人一倍強く、かつ不安定な内面を抱えている。
エデンの手を血で染めることをよく思ってはおらずエデンを「新たな地球の王」とすべく父親であるマルスの計画に協力し、マルスが封印中でも行動していた。
傀儡のアテナとしてマルスらに祭り上げられたアリアに対しては憎しみに近い態度を見せる。

反面いくら大切な弟のエデンでも父親に対する言動を時には咎めることも多い。
マルスの封印中、白銀聖闘士南十字星の一摩を殺しておりその光景を幼いライオネットの蒼摩に見られており、それ故彼からは親の仇として付け狙われている。
ただ、ソニア自身も聖闘士を倒したのが南十字星が始めてであり雨の中血塗れになりながらエデンに自分の意思を伝えている。
また、何故か理由はわからないが南十字星のクロスストーンを所有していたが…(後に蒼摩が拾っている)
炎の遺跡の番人として蒼摩らの前に現れ彼の怒りのコスモを利用し隙をついて倒そうとするも仲間の叱責に我を取り戻した蒼摩の技を食らい深手を負ってしまう。
そして、マルスの居城にアリア奪還に現れた時に蒼摩の実力を認め全力を出して技を繰り出し僅かな差で勝利するもその場から立ち去ることにする。

闇の遺跡で蒼摩とともに過去のヴィジョンを見せられ、それにより一摩を殺したときの経緯が判明。
当時青銅一軍やシャイナが一線を退いていた事情もあってか、白銀以下の聖闘士達のまとめ役となっていた彼を邪魔に思ったメディアの指令により彼を暗殺に向かったものの、まだ子供だった(11歳前後と思われる)彼女は軽くあしらわれた上に「子供とは戦えん」と情をかけられて見逃されていたが、自身の家族に対する執着心が勝り隙をついて彼を殺害してしまった。
自身に情をかけてくれた人を殺してしまったショックからソニアは泣き崩れ、聖衣石を持って帰っており、帰宅後メディアに「疲れた」と零した後に自室に引きこもって泣いていた。
(つまり、一摩が命乞いしたなどという事は彼女の真っ赤な嘘であった。)
この経緯を知り、蒼摩は彼女が一摩を殺して苦しんでいた(ある意味で彼女自身も被害者であった)事を知り、憎しみは消えていった。

一摩の事件の後もメディアには何かと危険な任務を強要されつづけていたのか、全身に傷跡が残っている。
また、アリアに対する感情も実際はもっと複雑なものがあり、「物質的には豊かでエデンに愛されているが自由の全く無いアリア」と「家族から疎外されて命がけの任務を続けざるを得ない自分」との板挟みで辛くなったこともあったようで城に響くアリアの歌を聞いて泣いていたこともあった。


十二宮編ではメディアから蠍座の黄金聖衣を授けられ、パラドクスに続く二人目の女性黄金聖闘士として光牙、ユナ、蒼摩の前に立ちはだかる。
蒼摩と激闘を繰り広げるが、既に彼女への憎しみを捨て、乗り越えていた蒼摩は手をさしのべて和解をもちかけるも、あくまで父や継母に認められる事に固執しつづけたソニアはその手を拒んでしまう。
そしてアンタレスメイルストロームをかけようとした際に精神の不安定さから小宇宙が暴発し、黄金聖衣は彼女から逃げるように外れ自らの技の炎で全身を焼かれてしまう。
倒れた彼女は混濁した意識の中で、歩み寄った蒼摩を父・マルスと間違え「父様、父様なの」「お願い、そばにいて」とせがみ、蒼摩に手を取られると安心したように「よかった、ひとりはこわいから」とつぶやき息を引き取った。
最初は典型的な悪女かと思いきや、蓋を開けてみればその内面は繊細かつ臆病な、家族の愛を求め続けた平凡な少女であった。
蒼摩は、かつて仇と見ていた少女のあまりにも痛ましく、あまりにも悲しい姿に心を痛め、ただ抱きしめるしかなかった…

彼女が倒れた様子を水晶玉で遠隔から観察していたメディアは「やはりあの子はわたくしの娘にはなれなかった」と極めて冷淡な台詞を吐き、彼女の想いはついに叶わなかった。
一方で、弟エデンと父マルス(ルードヴィグ)からはその死を悲しまれ、悼まれており、確かな愛情があったことがうかがえるが長年のすれ違いが彼女の孤立感を生み出してしまっていたようである。
また父の側近である獅子座のミケーネもメディアの策略に気づかず彼女を救えなかったことを悔いていた。
ソニアが、畏怖の対象となってしまった父の変わらぬ愛情に気付けていたら、あるいは彼らがソニアの孤独に気づけていれば、また違った未来が待っていたのかもしれない。


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最終更新:2024年04月14日 02:19