ミッドナイトレストラン7to7

登録日:2012/07/31(火) 00:31:18
更新日:2024/07/13 Sat 21:39:58
所要時間:約 4 分で読めます




芳文社の4コマ雑誌『まんがタイムオリジナル』に連載されている、胡桃ちの4コマ漫画作品。

概要

2000年8月から『まんがタイムスペシャル』で連載開始、スペシャルの休刊時に『まんがタイムオリジナル』に移籍して現在も連載中の長寿連載作品
単行本は2024年6月時点で15巻。

ちなみに長寿作品のわりに人気4コマ作品によくある姉妹誌平行連載は無いが、これは作者の主義によるもの
というより作者自身が芳文社・竹書房を中心に月10作品前後、月産100ページ以上をコンスタンスに続けている4コマ界の女王の一人である。執筆速度&引き出しパねぇ…(汗

もっと言えば現在に至る萌え4コマの元祖とも言われる大作家の一人でデビューした1980年代から一線で活躍し続けている4コマ界の化物。
実は、彼女や同世代のおーはしるいらがいなければ(つまり彼女らが作り出した方法論や下地が無ければ)下手をすれば「けいおん!」や「ひだまり~」など、なかったかもしれないと言われる程のお人である。


ストーリー

ビジネス街の公園に取り残されたように建てられている古い小さなビルの地下に開業する隠れ家的レストランバー「7to7」を舞台とした、一流すらも超えすぎたが故に表舞台に立てなくなり、故にこの店で働いている従業員たちの日常を描く。


【登場人物】

登場するレギュラーメンバー全員がDQNネームであり、それは作者自身もノリノリで遊んでつけたと認めている。

  • 天四郎(てんしろう)
レストランバー7to7のオーナー。23歳。
元地域No.1ホストの守銭奴。天性の女たらしでアルティメットNTR(取る方)スキルの持ち主。ホスト引退後の現在でも追っかけがいる程。
時に客に手を出そうとしては織作に殴られる。
東北地方のド田舎出身らしいが自身のイメージを守るために公言していない。(仲間には打ち明けている)

  • 織作(おりさく)
7to7の紅一点でスーパーウェイトレス。21歳。
男の名前にしか聞こえない本名を気にしており、仲間からはオリさんと呼ばれる。
7to7のホールは彼女でないと回せない。
天四郎への鉄拳制裁と言う名のツッコミは彼女の役目。
ウェイトレスどころかスタイリストやデザイナー、速記スキルを持ち、茶道華道は免許皆伝。果ては看護師レベルの応急処置までこなす万能の天才。
実は天四郎が好きだが、さすがの万能の天才も恋愛と料理は壊滅的にNGだったりする。

  • 羽音(はのん)
7to7のバーテンダー。25歳。
童顔で穏やかな顔つきだが、元暴走族のヘッド。族時代の名前は「破音」
そのため、警察はもちろんあちこちの「その筋」に悪い意味で名が知られてしまっているために自分の店を持てない。
実は2児の父で最初の子は15歳の時の子ども。18歳の誕生日に入籍に向かう途中に交通事故で内縁の妻と死別。そして今の奥さんと再婚とその半生はマジに語れば涙腺崩壊レベル。

  • 此乃花(このはな) 咲耶(さくや)
7to7のシェフ。和・洋・中ほか世界中のあらゆるジャンルの料理をこなす若き天才。
連載開始時から酒もタバコもガチで嗜む19歳の未成年だったが、13巻にて20歳の誕生日を迎える。
織作「堂々と飲ませるためやむを得ず成人させた」「時流に屈服した感」

料理少年漫画に影響を受けた母のせいで小学生の頃から一流料亭の下働きをさせられていた。
当然中卒だが「学校…? あーなんか時々そんなん行ったなー」とは本人の弁。学校へ行った実感も中学を卒業した実感も無いらしい。
女に甘いが天四郎よりツメも甘い。
そして、付き合う女性は皆(悪い意味で)レアな人たち。

  • 遠矢(とおや) 雅美(まさみ)
通称マサ。7to7のパティシエール。
漢なツラと言動に乙女の感性を持つ23歳。
頬に大きな十字傷を持つため時にヤクザにすら間違えられるが、この傷は修行時代、生クリームホイップ時にハンドミキサーを暴走させてしまい付いたもの。
中卒と同時に一流パティシエールとなるために渡仏。そのまま欧州を巡り業界のカリスマパティシエールに師事した過去がある。そのため欧米の言葉は一通りこなせたりする。さらに前職は超一流ホテルのパティシエ長だったのだが、顔の傷が理由で辞めさせられてしまう。
(正確にはマサの腕を妬んだ同僚の流した「組関係者」のデマが原因)
スイーツと乙女趣味に命をかける生まれながらのパティシエ。その乙女趣味っぷりは時にオリさんやワビを軽くヒかせる。

  • 繚乱(りょうらん)
7to7の近所にある和会席居酒屋のオーナー板前。咲耶とは修行仲間だが和洋中をこなす咲耶と異なり和一本の職人。
13巻にてたい焼き屋の女性に弟子入り。その女性とは公私におけるパートナーとなる。

  • 百花(ももか)
繚乱の妹。2卵生双生児の下の子。咲耶の幼なじみにして初恋の相手。そして本人も咲耶を心の底から愛している。

実は男の娘。咲耶恋しさに、モノも取っている。

  • 和美(かずみ)
通称ワビ。マサの幼なじみの女性。
小学生時代、風邪をひいた際に見舞いに来たマサにフレンチトーストを作って貰った事がきっかけでマサに惚れる。
だが留学で離れ離れになるも後にマサが7to7で働いている事を聞きつけて押しかけて告白し彼女となる。
その後、10巻にてめでたく結婚、遠矢和美となった。

  • マリア
羽音の奥さん。以前は看護師だったようだが、13巻で喫茶店のバリスタに転職した。
彼女もバツイチであり、離婚した前夫との間に息子が一人いる。(年齢は羽音の子供と同じくらい)
離婚後、羽音が以前勤めていた店で色々相談に乗ってもらっている内に進展し結婚した。
家族への愛情は深く、子供達を分け隔てなく扱っており、羽音にも前の奥さんの分まで長生きして添い遂げると宣言している。

ちなみに彼女も元暴走族で前夫は族の総長。前夫は羽音の憧れの人だった。


【余談】

作者曰く、この漫画を始めたのは「某・冒険海賊アニメの名脇役サンジ(原文ママ)」にド嵌りした勢いでコックの漫画を描こうと思い立ったからとのこと。
男4人+紅一点という組み合わせは当時の一味の男女比が元ネタらしい。









追記・修正はビルの地下に『7to7』のペイントをされたドアを潜り抜けてから、お願いします。

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最終更新:2024年07月13日 21:39