モスラ2 海底の大決戦

登録日:2011/07/14 Thu 22:59:45
更新日:2025/10/20 Mon 20:23:26
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命を守るために。

大変身!

を守るための戦いが今、始まる。



1997年12月13日公開
上映時間 100分


【ストーリー】

海洋汚染が進む石垣島。そこに発生したヒトデ型の生物、「ベーレム」はかつて「ニライ・カナイ」を滅ぼした怪獣、「ダガーラ」復活の兆しであった。
一方、石垣島に住む汐里は、毛むくじゃらな生物、「ゴーゴ」と出会う。そのゴーゴは「ニライ・カナイ」の秘宝の秘密を握っていて…


一万五千年の眠りから超古代文明《ニライ・カナイ》が目を覚ますとき、美しい南の海は生命の未来をかけた戦場になる



【概要】

ファミリー向けとしてスタートした平成モスラシリーズ第2作。
空と陸地を主な戦場としていたモスラにとっては未知の戦場、海底での戦いを描くという思いきった試みがなされた。
モスラのたまごっちなるものも発売された。

川北紘一が東宝において特技監督を務めた最後の作品であり、『ゴジラ』から始まった東宝特撮映画の生みの親、田中友幸プロデューサーがクレジットされた最後の作品でもある。
主題歌は、ヒロイン役の満島ひかりが所属しているグループ、Folderの『NOW AND FOREVER』。歌手の三浦大知も所属していた。


【登場人物】


エリアス姉妹
◆モル(演:小林恵)
◆ロラ(演:山口紗弥加)
前作から引き続き登場し、すっかりモスラの保護者になっている。
手から波動を出せる。
ロラはベルベラとの対立を嫌がっている。

◆浦内汐里(演:満島ひかり)
本作の主人公。
ゴーゴに出会い、「ニライ・カナイ」の秘宝を解放する者に選ばれる。

◆宮城洋二(演:島田正直)
汐里のクラスの悪ガキ。
汐里とは仲が悪いが、実際は素直じゃないだけ
高所恐怖症。

◆渡久地航平(演:大竹雅樹)
洋二と同じく汐里のクラスメイト。
悪戯好きで洋二と一緒によく糸満先生の大目玉をくらう。
坂井孝行氏による漫画版では彼が主人公であり、汐里や洋二は登場しない。
その分どうしてもニライカナイに行かなければならない強い動機を持たされている。
このストーリーの大改編は、掲載誌がコロコロコミックなこともあって大長編ドラえもん感を弱めたかったからだとか。

◆ベルベラ(演:羽野晶紀)
前作から引き続き登場し、ニライ・カナイの秘宝を手に入れるべく、小谷と長瀬をパシリに使う。
汐里を助けたりと意外といい人。
漫画版では悪に堕ちた経緯が語られている。

◆小谷幹夫(演:奥野敦士)
石垣島で密漁してたところをベルベラに脅され、汐里達を追いゴーゴを狙う。
強欲だが根は良心的。
最後の力を振り絞って航平を出口側へ投げ渡す→力尽きる彼の上に瓦礫が崩落
→ちょっとずれていてシーソーのように彼自身が飛んでくる→面白すぎる絵面に反して重傷
→ゴーゴの力で即復活し子供たちを先導する
…この異様にスピーディーな流れには笑えばいいのか感動すればいいのか劇場でリアクションに困った人も多い

◆長瀬淳一(演:岡山はじめ ※現:おかやまはじめ)
小谷と同じくベルベラに脅されゴーゴを狙う。
性格は強欲ではなく慎重。
坂井孝行氏による漫画版では大学生という設定。


◆浦内敏子(演:紺野美沙子)
汐里のお母さん

◆木村昭子(演:細川ふみえ)
汐里達の担任の先生で、社会教師。
糸満先生から好意を寄せられてるが…
おっぱい
芋虫になりたいと思った少年は少なくないはず。

◆糸満達三(演:佐藤正宏)
裏で「毛ダコ」と呼ばれてる怖い先生で、体育教師。

◆ユナ(演:野波麻帆)
ニライ・カナイの王女であり、ホログラフィーで登場。
野波さんは第4回東宝シンデレラのグランプリに選ばれ、本作が映画初出演である。



【怪獣】


モスラ
前作から引き続き登場。
イルカと競争する等、ヤンチャな一面も見せていた。
空中戦ではダガーラを圧倒するだけの実力を持つが、水中戦は苦手な為、海中への攻撃手段を持たず、苦戦を強いられる。

◆ゴーゴ
今回、全ての秘密を握る「ニライ・カナイ」の生物であり、秘宝の在処を握っている。
撮影にはロボットが使われたが、汐里役の満島曰く「目が怖かった」らしい。

◆フェアリー
前作から引き続き登場。
モスラがリニューアルした為、それに合わせて前作より緑っぽくなった。

◆ガルガルⅡ
前作で大破したガルガルを強化改造。
必殺技も「シュビビンビーム」から「ドガバン(メガバン)ビーム」にパワーアップ。
ベルベラがストーリーにさらに関わる事で出番が増えた。


◆ダガーラ
「ニライ・カナイ」が生み出した怪獣。
海洋汚染を浄化すべく造られたが、海の汚れをベーレムに変えてしまう本末転倒っぷり。
「ニライ・カナイ」が滅ぶ原因となった。
空中戦では圧倒されたもののモスラと渡り合うほどの強さを見せ、自身のホームグランドである海中でモスラをベーレムまみれにした。
後に脱皮により強化した第2形態に。

漫画版ではニライ・カナイ人によって海を浄化する為に遺伝子改造されて変貌した一匹の小さな魚であり、この事を知ったベルベラが人類のエゴに絶望して滅ぼそうとする大きな理由となった。

◆ベーレム
ダガーラが海の汚れから作る生物。
人間の皮膚をも溶かす酸性の毒液を吐き、大量に取りついた際はモスラも死にかけた。





以下、ネタバレ




ダガーラにより、風前の灯火となったモスラの命。
しかし、海を地球を護るべく、再び蘇る。
「ニライ・カナイ」の秘宝、ゴーゴによって…


ボーモス
ゴーゴの「生命の水」により、復活したモスラの姿。
その名の通り、羽が虹色となり、スペックも強化。
同じく強化したダガーラをボコボコにした。
そして前回同様海に逃げたダガーラに対し…

水中モードモスラ(アクアモスラ)
水中での戦いに対応すべく変形。
トビウオの様なシャープなデザインとなり、水中で無類の強さを誇る。
一応この状態でも飛行可能。

◆アクアミクロモスラ
水中モードでの分身形態。
ダガーラの体内に侵入してベーレム精製機能を破壊し、ダガーラを内から無力化した。
CGがメインで撮影された。





【余談】

「モスラ2」放映から映画では長らくお呼びがかからなかったダガーラだが、2017年に公開されたアニメ映画「GODZILLA 怪獣惑星」において出番は僅かながら再び登場を果たした。
世界観に繋がりはなく、数多居る怪獣の一体という立ち位置になっている。
出現時の顛末は小説「GODZZILA 怪獣黙示録」で回想録の形で描かれ、結果としてほぼ単独でオーストラリア大陸を壊滅させている。
設定が変更されており、出現の理由等は明確にされておらず、ベーレムも「ヒトデ状の生物」ではなく「細菌のようなもの」とされており、触れるだけで致命的な感染症を引き起こすという本家以上に厄介なものになっている。




ゴーゴに選ばれた純粋な心の持ち主に追記・修正を託します。

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最終更新:2025年10月20日 20:23