ハイペリオン(聖闘士星矢Ω)

登録日:2013/12/31 (火) 23:26:26
更新日:2021/05/19 Wed 12:54:13
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タイタン、お前は手ぬるいのだ

人間など俺の天地崩滅斬で一掃してくれる


聖闘士星矢Ω二期に登場するキャラクター。
CV:黒田崇矢

愛の女神パラスに仕える刻闘士(パラサイト)の1人。
最上位戦士である一級パラサイトであり、パラサイト四天王の一角として数えられている。

かつて神々が使用したという聖剣の内の一本天地崩滅斬を固有の武器にしており天地崩滅斬のハイペリオンと名乗っている。

タイタン以外の2人の一級パラサイトと同時に登場。
ガリアアイガイオンがタイタンの指揮に口出しせず傍観に徹する中、唯一聖闘士や人間の殲滅に積極的な姿勢を見せた。

自身の腹心であるエーギルに命令して聖闘士と民間人をパライストラに集中させ殲滅する作戦を立てる。
天秤座の玄武の殺害には成功するも作戦の結果は失敗に終わる。

戦場が拠点であるパラスベルダに移った後は目立った動きをしていなかったがアイガイオン、ガリアが敗北したのを期に遂に自身が出陣。アテナ黄金聖闘士達の前に立ちはだかる。


もはや一級……いや、パラスに仕える刻闘士ではない。
我こそは、天地崩滅斬……ハイペリオン!!!

お前達の命運も、この聖剣で潰える……


その戦闘力は黄金聖闘士よりも凄まじく、ハービンジャーのグレートホーンをかき消し、星矢のアトミックサンダーボルトを断ち切り、紫龍の聖剣や廬山の技を跳ね除け、貴鬼のスターダストレボリューションはおろか、両目を開けたフドウの攻撃を悉く粉砕する。
しかし禁忌を犯す決意を固めた紫龍、貴鬼、フドウは星矢とハービンジャーを沙織と共に先に進ませ、究極の影の闘法・アテナエクスクラメーションを発動。
3人の黄金が極限まで小宇宙を高めた攻撃すらも受け止めるかと思われたが玄武から受けた傷が原因に聖剣が粉砕。


こんな所で……倒れてなるものかァァァ―――――ッ!!!


"4人"のアテナ・エクスクラメーションの前に消滅するのだった……。

しかし?


【人物】
赤い長髪と鋭い目付きが特徴的な男。
四天王の中でも屈指のタカ派であり人間や聖闘士は殲滅すべきと考えている。

その様から脳筋を疑われていたが、かなり綿密な戦略を考えていたためその疑いは晴れた。

「四天王一の剛剣の使い手」と呼ばれており、その戦闘力はどう見てもアイガイオンやガリアと比べ物にならない。
特に防御力が凄まじく、聖剣や刻衣の硬度は他の四天王の物と比較しても非常に高い。


【天地崩滅斬】
鍔の無い、赤い色をした大剣。聖剣と呼ばれているが禍々しい気を発しており、その小宇宙の大きさは栄人の見立てによるとアプス以上。

純粋な破壊力に長けており、その一太刀は分子よりも更に小さい陽子レベルで敵を破壊する。
その威力は黄金聖衣すら簡単に損傷させる。またその威力から敵の時間その物を破壊する事も可能。
また非常に硬度が高く、天秤座の武器を使った黄金聖闘士の命がけの一撃でもわずかなヒビしか入らず
紫龍エクスカリバーをもってしても押し返されてしまう程。
二級刻闘士レベルが扱っても黄金聖闘士級かそれ以上の戦闘能力を得られるが、ハイペリオン本人が振るうことで
その力を最大限に発揮することができるようである。
後述する威力の面から見ても、恐らく他の四天王の聖剣と比較しても一回り強力な聖剣と考えられる。

様々な技のパターンを持つものの、アイガイオンと同じくどれも「天地崩滅斬!!!」の掛け声で発動している。


【崩滅刻衣(デストラクションテクター)】
ハイぺリオンの刻衣。天地崩滅斬の鞘の役割も持つ。
一級の刻衣はそれぞれ12星座の内3つを象っており、崩滅刻衣は「獅子座」「牡牛座」「牡羊座」に対応している。

装甲の色は血のような赤。オブジェ形態では天地崩滅斬を尻尾に見立てた獅子の頭の両脇に牛と羊の頭が生えた形となっている。

装着時のデザインはかなりトゲトゲしい鎧。各部に各星座の意匠が施されている。
それぞれ獅子の鬣を模した翼、かなりゴツイ牛の角を模した肩が特徴。

また胸に獅子、背部に牛、そして股間に羊の頭を模したパーツが付いている。
アイガイオンといい、なんでそこに頭を付けるのか……


【技】

  • 天地崩滅斬
聖剣を用いて攻撃する。が、特にこれといった名前のある技はなくアイガイオン同様「天地崩滅斬」の一言で
衝撃波を放ったり直接切りかかったりする。
とはいえ半端な威力ではなく黄金聖闘士達が全力で放った技をあっさり破り、最終的に破壊されたとはいえ
アテナエクスクラメーションと正面からぶつかり合って尚互角以上の破壊力を持つ。
こんなものを通常技のようにあっさりと放ってくるのだから恐ろしいものである。
ちなみにアテナエクスクラメーションと互角以上の攻撃力で対抗できる力となると、エピソードGの続編にあたるこの作品に登場する曰く一つしか存在しないという。
これと肩を並べる威力を持っていたことから、実は星矢世界(派生含めた作品)全体で見ても最強レベルの必殺技であったことが判明した。

  • クロノデストラクション
エーギルがパライストラで使用したときと同質の能力。天地崩滅斬を用いずとも発動できる技だが
聖剣を用いた際は広い範囲で時を奪われるに対し、素手で放つ場合は対象が個人に限定される。
この技を食らった際に昴が吹っ飛ばされてしまったことから、素手の場合は一応の攻撃力と持っていると見られる。
また自力で時を取り戻すにはハイペリオンを凌駕する力を発揮しなければならない。

  • ショックオブデストラクション
無数の赤のブロックが襲い掛かり衝撃を与えるハイペリオンの必殺技。一撃で6人の新聖衣を完全破壊した。
また別パターンとして分身して自ら突撃を行う攻撃も存在する。
素手で放った技だが、同じく聖剣でも放てるかどうかは不明。

何気に全刻闘士で初の素手による技である。

  • クロノカタストロフィ
真紅の獅子の小宇宙をまとい突撃する技。
時を奪った昴に止めを刺そうと放ったが光牙達6人の拳により阻止された。
聖剣でも同じように放てるかは不明。


【余談】
名はティターン十二神のひとりである太陽神ヒューペリオーンから。
本編登場直前までアトラスという名前だったが過去の星矢映画で既に使用済みである事が判明したため現在の名前に変更された。
エピソードGに読みが違うだけの『ヒュペリオン』って名前の『剣を使う』神がライバルとして出ているのには気づけなかったらしい。


【備考】
かなり威圧的な言動が多い事から過激な人物だと思われていたがフタを開けてみると以外と同僚想いな場面が多い。

例:
  • 部下であるエーギルが玄武にやられそうになった時に「エーギルめ…この私に恥をかかせおって!!!」と自身の聖剣を貸す
  • 聖剣に小さなヒビが入っても怒らず、部下の手柄を褒める。タイタンに部下の戦死を指摘されても「この天地崩滅斬の斬れ味を聖闘士に見せ付けてやった点だけは、エーギルを褒めてやってもよいわ」と遠まわしに名誉の戦死を不敵に微笑む。
  • パラスのお目付け役のタイタンが情に流されそうになるたびに気にかける。

これらの事例から「コイツ優しいんじゃね?」なんて視聴者から言われていたが

  • アイガイオンのを小馬鹿にしたガリアにお前も同類だと文句を言う。
  • 紫龍&龍峰親子と戦いに行くレアに「相手は天秤座の聖闘士。油断するなよ」とわざわざ自分の聖剣とヒビをちらつかせて忠告。
  • 戦いに行く前に「パラスに執着し、奴についていけば命を落とすことになるぞ。場合によっては、このハイペリオンがお前を斬らなければならない」色々と大事な道を踏み外す直前のタイタンに忠告する。

この件により疑惑が確信に変わり「すごい親切な奴」という認識に改められた。
さらに


  • 聖剣がなくなっても主のために小宇宙を高めて戦い続ける。
  • 復活したエーギルは新しい武器に「ファントムアーム・オブ・ハイペリオン」という名前をつけていたあたり、部下にも相当慕われていたことが判明(New!)


最早疑いの余地なしに「ハイペリオンさん=Ω最後の良心」という評価を下されてしまった。

ただ、見方次第ではそれらは自身の感情よりも結果優先主義の側面もみられる。
エーギルの件も武器を貸しつつ戦果を出しており、八つ当たりする様な行動は見られない。また、自分が戦う際は見下しつつ油断しておらず、レアにも釘を刺すなど万が一にも失態を演じるくらいなら手を抜かないと言うような行動が多い。
その一方で、言っても話を聞かない、意見や主義を変えられない相手は、命令等で聖闘士にぶつけられるのでメリットがあるか、同格の四天王で自分にある程度対抗され、手傷を負いかねない相手の場合のためか、敢えて制裁を加えて自軍の戦力の消耗させるくらいなら、放置の方がメリットがある、被害が少ないなど行動する時はするが、不必要な時はしない面がある。
戦士としての矜持より結果を優先する聖闘士星矢では珍しい軍人的なタイプ。



と、性癖的にアレだったり本来の目的を軽視しがちな中、忠誠心的な意味でも比較的マシなことから「四天王一の常識人」とまで呼ばれるようになってしまう。
中には「普通すぎて一番影が薄い」という意見まであり、最初の評判からガラリと意見が一転している。

そこまで言われる原因のタイタン達って一体……

刻闘士一の苦労人はタイタンではなく彼なのかもしれない……。
ていうかタイタンが完全に元の主よりパラスを優先する覚悟を決めたので、そうなのだろう。


そんな星矢史上稀に見る部下や仲間への親切さと主への忠誠心からか
視聴者はいつの間にか彼を「ハイペリオンさん」と呼ぶようになってしまった。
なんと放送後のツイッターのトレンドにも名前にさん付けで乗ってしまう始末。
死んでもエーギルに慕われていた上司であったと判明するなど、死んでもなお株を上げるハイペリオンさんの姿はまさに上司の鏡。


四天王最強の武人は、人気においても四天王最強となってしまったのだった……。



wiki篭り……とうとう項目を立ててしまったか。

先には追記・修正しかないとわかっていながら書き込むか……冥殿と共に



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最終更新:2021年05月19日 12:54