BIRDMEN(漫画)

登録日:2014/01/12(日) 01:30:30
更新日:2023/11/27 Mon 02:12:01
所要時間:約 3 分で読めます




概要

BIRDMENとは、週刊少年サンデー2013年33号から連載された青春ジュブナイル・サスペンス漫画である。
作者は結界師で知られる田辺イエロウ。
単行本は全16巻。

プロローグ2話+3話目までは週刊連載してたが突然2か月の休載に入り、6、7話目以降からは月一で連載している(代わりに32~44ページくらいになっている)。
月一で連載するようになった理由は、時間をかけて描きたかったためと、結界師の連載が終了した時に作者がもう週刊で書かないと編集に交渉したため
そうした事情から掲載ペースを増やす予定はないとのこと。

月一連載の割にはテンポがかなり遅く、本作の欠点としてよく指摘される。
だがテンポの遅さに目を瞑ればハマる人にはハマるので、可能な限り全巻まとめて買って読んでみよう。
単行本が発売される月の掲載号には必ずカラーを貰い、最新刊の続きが読めるようになっている。

登場人物

翼を持っている者達は皆名前に鳥の名前が入っている(カラス、オウル=フクロウ、タカ等)。
翼を持っていない者にも虎や龍や鮫など何かしら動物の名前が入っている。
また、モブキャラクターにはかなり徹底して目が描かれない(場面によって例外はある)。

丸 英司(からすま えいし)
本作の主人公で語り部。区立天空台中学校3年B組の中学生。目つきが悪いのが特徴で、眼鏡によって強調されていた。
かなりネガティブで冷めた性格をした捻くれ者。変わらなくつまんない日常に常に苛立ちと不満を抱いている。
しかし根はそうでもなく、吹っ切れるとやったるみたいな感じになる。
突然のバス事故に遭い"鳥男"に救われたことがきっかけで翼が生える特殊な体質になってしまう。
ちなみに鳥男になってから数少ない個性のメガネがいらなくなった。
EDENの刺客に鴨田が狙撃されたことへの怒りから鳥男を導く能力「先導者(ベルウェザー)」の能力に目覚める。
覚醒以降どんどん「人間」から離れて行き、8巻で鳥男が排除されず、必要とされる「新しい世界」へ創り変える決意を持つ。
バードカラーはブラックだが、「明度彩度共に0」として本人はあまり好んでいない。彼が表紙の単行本2巻では黒と銀色になっている。

山 崇(たかやま そう)
主人公その2で本作のキーキャラクター。烏丸達を助けた「鳥男」で烏丸と同じクラスの生徒。ツンツン頭と半目が特徴。
表情とリアクションが非常に薄く素性に謎が多い。
幼いころ飛行機の墜落事故に遭っており謎の女に助けられ「鳥男」になる。
EDENは彼が鳥男と現行人類をリンクさせる「繋げる者(リンカー)」の能力を持つと推測しているが、定かではない。
記念すべき単行本1巻や初の表紙巻頭は彼が表紙となっている。これは1巻の時点では鷹山しか変身しないため。
バードカラーはレッド。

田 樹真(かもだ みきさだ)
(物語開始時点で)烏丸の唯一の友人であり親友。烏丸と同じ学校の生徒。強面な容貌とスキンヘッドが特徴。
ガタイが良く、図体がでかい所為で不良だと思われているが、実際はポジティブな好漢。
一番キャラが立っており、表情豊かで人懐っこい。これらの性格は捻くれまくった烏丸の対比となっている。
烏丸のことを「英ちゃん」と呼ぶ。
ちなみに鳥男になってからはノーパンでいるらしく、案外悪くないらしい。
28話で鳥男から体力を強奪し自分の傷を癒す「不死者(ライフスティーラー)」の能力に覚醒。
それ以降は基本死なないため尖兵としてブラックアウトの攻撃の一番手を任されるようになる。
バードカラーはグリーン。3巻表紙。

沢 怜(さぎさわ れい)
烏丸と同じ学校の生徒。家はかなりのお金持ちで、かなりのイケメン。
飄々とした性格でとにかく群れるのが嫌い。
つばめとは親友の間柄だが彼女では無いらしい。
23話で嘘を見抜く能力「詐欺師(トリックスター)」の能力に覚醒する。
バードカラーはホワイト。そのため彼が表紙の第5巻は完全に白黒となっている。

○海野 つばめ(うみの -)
男まみれな本作の好一点で清涼剤。少し遠めの私立の学校に通ってる。
鴨田とは違うベクトルで人懐っこく裏表の無い明るい性格。
華奢な体をしており、スタイルもなかなか良い*1
鷺沢とは親友ではあるが彼氏ではなく、本人は鷹山を好いている。
8巻で謎だった家族や家の事情が明らかになり、父の強い意思に反応し、「繋げる者(リンカー)」に覚醒する。
作者曰く、烏丸にとって概念だった『女の子』がリアルになるための存在。
バードカラーはブルー。4巻表紙。

○龍目 直之(たつめ なおゆき)
大学の生物学の教授で進化生物学者。
以前女に背中をナイフで刺されていた所を鷹山に助けられる…が、大した傷ではなく自分で病院に行ってくださいと言われる。
本格的に鷹山と交流を持つようになったのはもう1度呼ぶために同時刻同場所で同部分にナイフを自分で刺して同じ状況を再現し、3回目でやっと呼べたらしい。
助けた鷹山曰く、問題行動が多くて、やたら大人げなくてとにかくしつこくてあきらめ悪い人だが良い人だという。
色々あって烏丸に翼についての研究を頼まれ、快く引き受ける。
それ以降は烏丸の相談に積極的に乗ったりと、部活の顧問的存在となっている。
翼の研究より烏丸たちの身の安全を守ることを優先させる良い人。

○毬林 虎次郎(まりばやし とらじろう)
龍目の元助手。オカマ。
助手時代のある日「あたしはずっとマリリンモンローになりたかったんです」と言い龍目の研究室を去り、再び現れた時は(見た目は)金髪の女性になっていた。
助手になったのも龍目を狙うためだった。つまりホモ。作中でも龍目をゴートゥーヘブン(意味深)しようとしていた。
ストーキングする過程でハッキングやピッキング技術を身につけており、その技術も非常に優秀。
助手をやめた今でも情報収集を頼まれる事があり、エデンに関する情報を集めている。

○エヴァ オウル
鷹山に翼を授けた謎の女性。
レッドアイ生命科学研究所というエデン関連の謎の組織の女性。

○AⅡ-G-1153/FOX(フォックス)
かなり頭のいいやつが揃うエデンでもトップクラスの頭脳を持つエデンのエージェント。
ツンツン頭で緑色の目が特徴。
エデン制作のクローン人間で、クローンであるためか寿命が短い。
普段はとぼけてるが、本性はかなり非情。鳥男を通じて「次の世界」を見るため、どんな手段や危険も厭わない。
合計で6人くらいの人格を持ち、それらと会話して物事を考える。
8巻からエデンを抜け出して鳥部に入り、彼らの健やかな進化のために協力するようになる。
8巻表紙担当で、鳥男以外では初の表紙を取った。

○FAIRY(フェアリー)/フィオナ
男まみれな本作の好一点で清涼剤その2。ピンク色。
エデンのエージェント。黒いゴスロリを着る13歳の少女。
鳥男で、鳥男を補足する「探索者(シーカー)」の能力に覚醒している。
6巻の表紙を担当している。ものすごくかわいい。

○KING(キング)/ アーサー・C・フェニックス
エデンのエージェント。14→15歳。黄色。
鳥男であり、先導者の能力に覚醒している。
子供っぽい性格でヒーローに憧れている。
7巻で大活躍するが…。

○EⅢ(イースリー)/ジャスミン、ローズ、リリー
エデン制作のクローンの女性3人。
世界を憎み、鳥男を使って人類を破滅に追い込もうとしているという。

○烏丸の母
いわゆる教育ママ。息子がいい学校に行くのを望んでいる。
モブキャラ扱いであるため、口元は描かれても目が描かれていない。

○鮫洲 あやめ(さめず - )
烏丸らの同級生。地味なメガネ女子。
登場当初は目が描かれなかったが、20話で目が描かれるようになりモブキャラから昇格した。

用語

○鳥男(とりおとこ)/セラフ
黒く大きい翼が生えた人間。
東京湾でよく出てくる都市伝説らしく見ると幸せになるとも言われている。
鳥男の血を飲むことで同じ鳥男になる事があるが、成長期に低い確率でしかなることができない。
生き物(というより恐らく哺乳類)を対象とした「生きたい」という強い願いに反応する。
翼には非常に多種多様な能力を秘めており、飛行以外にも耐熱耐電の非常に強固なボディースーツやフルフェイスメット、翼を変形させて武器にしたりスマホケースにする、鳥男同士のテレパシーの発生アンテナなど、色々便利でお得なものが揃っている。
変身してなくても視力の回復や食欲の増加など肉体的な変化が出る。
生物学的に完全に人間ではなく、人間と交配する事は出来ない。
また本人の性格や環境により何かしらの特化能力に覚醒する事があり、通常時でもテレパシーが使えるようになる。
特化能力に覚醒する度に仲間以外に関する頓着が無くなっていき、最終的には人を景色扱いで見るようになる。
ちなみに変身すると服が破れるため全裸になる必要があり、鷹山や鴨田等のように普段からノーパンでいると便利。

○繋げる者(リンカー)
人と鳥男をリンクさせる鳥男の特化能力の種類の一つで、特化能力の中でもイレギュラーな能力と言われている。
鳥男を導く「先導者」と合わせると世界を統べる事が出来るという強力な能力で、いたらエデンやEⅢと争奪戦になると言われている。

○ブラックアウト
突然黒い穴が出現し、その穴から怪物が出現する現象。怪物は鳥男を襲ってくるが、一定のダメージを与えると弾けて消滅する。
出現には7日から10日ほどの間隔がある。
その正体は心理学でいう所の「シャドウ(影)」つまり「自分の嫌いな自分」であり、その影と対決することで進化が促進されるとされている。
そのため怪物の姿は鳥男の精神を反映したものとなっている*2
EDENの薬で出現を抑える事が出来るらしい。

○バードカラー
鳥男になってる時は自分たちの名前が周りにばれないように戦隊モノみたいにイメージカラーで互いを呼び合う。
ちなみにその色は単行本でも採用されており、鷹山が表紙の第1巻は真っ赤だったり、鴨田が表紙の第3巻は緑色になっている。

○EDEN(エデン)
北極圏のスヴァーヴァル諸島にある、世界最大の国際遺伝子銀行を併設する世界最高峰の学術都市。
総人口15万人弱で山一つ分くらいの大きさの超巨大核シェルターにある地下都市を拠点にしている。
最新鋭の設備と技術と頭脳が揃っており、世界主要各国との強い連携、圧倒的な資金力、12万人弱(人口の8割)がIQ140以上、他国と対等に渡り合う力を持つ『史上最強の化学国家』。
クローン人間や表に出せないような生き物を育ててる噂があったり、人間を実験体と呼んでコードで分類してる非常に怪しい組織。
いわば烏丸たちの『敵』

○超越者(トランセダー)
人間や鳥男から次元を超越した上位存在と言われる、神にも悪魔にもなれる存在。
ある男がそれになりうる器だと言われと仮説されている。


追記修正は翼を持つ者にお願いします。

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最終更新:2023年11月27日 02:12

*1 特に5話の二つのシーンや34号表紙巻頭カラーの水着、4巻表紙は見モノ。

*2 烏丸は棺桶と飛行機、鴨田は仁王とバスケットボール、鷺沢は兄の声でしゃべるマリオネットなど