ヘルベルト・フォン・カスペン

登録日:2010/07/14(水) 18:19:15
更新日:2023/10/26 Thu 23:15:45
所要時間:約 3 分で読めます





待たせたな! ヒヨッコ共!



CV:沢木郁也

機動戦士ガンダム MS IGLOO 黙示録0079』の登場人物。第2、3話に登場する。
MSは専用機を所有しており、バックパックを換装したグレー基調の専用ゲルググを駆る。このゲルググには肩の装甲に、ローブを着たガイコツの横顔のようなパーソナルマークらしきものが確認出来る。
その一方で片手が義手であることから操縦に癖があるらしく、着艦は苦手らしい。
ジオン軍がア・バオア・クー決戦で敗れると、友軍の脱出ルートを確保するために愛機のゲルググで出撃する。


【人物像】

左手が義手ジオン軍大佐。
ア・バオア・クー戦において第603技術試験隊が編入されたカスペン戦闘大隊の大隊長でもある。

歴戦のジオン軍人であり、ジオニズムに心酔している所謂タカ派な人物。
物事を非常に簡潔に、無遠慮に喋るため、ヨーツンヘイムの中では浮いた存在であった。
またプライドも高いのかモニクの皮肉に関して自らも皮肉で返すなど、不適な一面も見せている。
ジオンの勝利を最後まで疑わない姿勢と外様でありながら艦内トップである階級も、彼等との溝を深めたといえる。
マルティン艦長をして『危うい』性格との評価。
年齢については公表されていないが、小説版の地の文では部隊の少年兵達が「(大佐の)孫でも通用しかねない年齢」と表記されている。

ただし、根っからの軍人気質であるというだけで、戦闘馬鹿というわけでも悪人というわけではない。
劇中の発言だと大変紛らわしいのだが、カスペン自身はイデオロギーと部下の命をしっかりと分けて判断出来る人物である。
その心根は学徒兵への発言などに現れており、停戦命令を聞き即座に部下の救出に向かっている。
ともすれば頑迷に思想に走ったり、自らの行為に酔いがちなタカ派の行動としてはかなり異色であり、
柔軟な思考の切り替えなどを見ると、一年戦争の中では思想、軍事、共にトップクラスの軍人と言える。
MS戦の技術も義手でありながら高く、ジオン十字勲章を授章されているのも頷けるといった所。

とはいえ、彼が優れた軍人であることは確かだが、本人の優しさと周囲への振舞いの乖離は問題ありと言える。
また、戦時における判断は熟練したものがあるが、いわゆる寄せ集めであり生粋の軍人が少ないヨーツンヘイムの面々には理解され辛かった。
カスペンの部下がソロモンで一人でも生き残っていれば上手く橋渡しをしてくれたのかもしれない。

【活躍】

ア・バオア・クー決戦を前に第603技術試験隊が編入された『カスペン戦闘大隊』として登場。
とはいえ本来の人員はソロモン戦におけるソーラーレイ攻撃によりカスペンを除いて戦死しており、補充要員を待つ身であった。
その後届けられた兵士達だが、全員が年端もいかぬ学徒兵であることに激怒している。
これに関しては自身への評価の低さを感じたというのも勿論あるが、それ以上に職業軍人として
「軍人とは子供を守る立場にあり、決して子供を軍人として使うものではない」という至極真っ当な考えをカスペン自身が持っていた為である。
しかし直後、その学徒兵達全員が祖国と家族を守るという覚悟を持っている事を示した為、彼らを大人として扱う事にしている。
後に彼らが大佐の予想を超える前代未聞の活躍をした際には心の中で「彼らの指揮官になったのは自分の軍歴の中で最大の誇り」と評価している程。
その後は佐官という事もあり、艦橋で艦長に意見したり気勢を上げていた。

最終話では敗戦の情報と脱出する友軍部隊を見ながらもジオンの敗戦を受け入れる事ができず、尚も戦闘を継続しようとしていた。
が、停戦命令と部下の窮地を知ると即座に思考を切り替える。
彼は艦長に銃を向けるという、一見気が狂った言動を取るが、それら全ては自分のゲルググを駆り一瞬でも早く仲間たちを助けるための最も簡単な方法であった。
だがその過激な言動は、家族を失い失意の中にいたモニクの気力を奮い立たせ、結果ゲルググだけでなく、カスペンの真意を理解した彼女のヅダも戦いに出すという副次効果を生み出した。
2人は仲間に突き付けた銃を「形見」として艦長に預け、戦いに赴いた。

「友軍の脱出まで、このEフィールドを維持する!」

登場と同時に、一瞬で二機のボールを撃破するなど鬼神のごとき活躍を遂げ、25分もの間自身の部下を守り続けた。
最期は全ての武装を失うも、身を盾にして学徒兵のオッゴを庇い戦死。
その際には、機体中にマシンガンを浴びながらも『ジーク…!!』と叫び、いまわの時までもジオン軍人である自分を貫き通した。
自分達を放置し、あまつさえ子供を戦場に出すジオンに勝利を願おうとする彼の思惑はいかほどか…。
最初は彼を危険視していたマルティン艦長はその最期を見届けた際「友となれる存在をまた失った」と大層悲しんだ。


【主な(分かりづらい)発言】

(自身に寄こされた学徒兵達を見て)
「これは、私の栄光を侮辱するものである!」
  • まともな戦力を送られなかった事ではなく、守るべき子供達を戦線に送ってきた事に激怒。

(モニク特務大尉の弟をオッゴで出撃させる事を決めた後、モニク本人に)
「優秀な弟さんをお持ちのようだ」
  • 一見皮肉なように見えるが本心から褒めている。人選も部隊の初陣に最も練度の高い者を選んだだけで、悪意などは一切無かった。

「艦長、議論の余地は無いようだ、私のゲルググの発進準備をしてもらおう!」
  • 上記の通りジオン公国から停戦命令が出されると、友軍の脱出ルートを確保するために愛機のゲルググで出撃しようとするのだが、この時取った行動がマルティン艦長に銃を向けながら要請する。というもの。
  カスペン自身が艦橋から離れられない身分であり、また停戦命令後の出撃となるとヨーツンヘイムに戦後責任が発生してしまう為、『勝手に出撃した』。という体裁で出る必要が有ったのだが…
  案の定マルティン艦長・モニク特務大尉双方から「一人で逃げるつもりですか?」と勘違いされ、あまつさえ銃を向けられる事に…


「待たせたな! ヒヨッコ共!」
  • 最終的には分かって貰えたようだ

ゲームでの活躍】


  • SDガンダム Gジェネレーションスピリッツ
IGLOO編の第4シナリオに登場。
はじめの方はヨーツンヘイムで偉そうにしているだけだったが、逃げ延びた友軍の艦隊を目の当たりにし、自らも専用ゲルググで出現する。
だが専用機の性能は微妙で、モニクのヅダよりも足が遅いため、前線にたどり着くには時間がかかってしまう。
武装もノーマルのゲルググと変わらないので、これまた微妙

比較的少ないハロランクポイントでGETでき、ステータスも全体的に高めなので、序盤では優秀な人材なのだが、コックピットカットインが全くない上、レベルが上がっても覚醒しないので、物足りなさが拭えない。さりげに艦長としての資質も高いため、戦艦に乗せても活躍出来る。

  • ギレンの野望シリーズ
アクシズの脅威から参加。ちなみに彼には生贄開発される機体がないので死亡イベントや離脱イベントが起こらず、安心して最後まで使用できる。

そして、生贄開発との択一をさせるために能力値が控えめにされている傾向にあるIGLOO勢の中では射撃と反応が高めの純エース級で戦闘も指揮もそつなくこなせる高級将校として大活躍してくれる。
とくに最初から大佐というのは指揮バグ*1がある脅威Vでは連邦の中堅上位クラスの指揮をとれるMS乗り司令塔として能力をいかんなく発揮してくれる。

強いて残念なところを挙げるなら、専用ゲルググが実装されなかったことか。



艦長、議論の余地は無いようだ。
私の項目の追記修正の準備をしてもらおう。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • カスペン大佐
  • IGLOO
  • カスペン戦闘大隊
  • ジオン
  • ジークッ……
  • 待たせたなヒヨッコ共
  • ツンデレ
  • 白黒
  • 25分間の奇跡
  • ゲルググ乗り
  • 沢木郁也
  • 義手
  • カスペン
  • ゲルググ
  • ヘルベルト・フォン・カスペン
  • 大佐
  • ガンダムMS_IGLOO

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年10月26日 23:15

*1 少佐以上なら指揮効果が漏れなく大将と同じ6マスになる