ギレンの野望(シリーズ)

登録日:2014/03/28 (金) 19:02:12
更新日:2020/05/06 Wed 06:04:12
所要時間:約 8 分で読めます




ギレンの野望とは初代『機動戦士ガンダム』から続く時間軸である「宇宙世紀」を舞台とした様々な勢力・多くのMSをはじめとする兵器・パイロットが登場する戦略シミュレーションゲームのシリーズである。


【概要】
タイトルのパロディ元である信長の野望シリーズと同じく、ジャンルはシミュレーションゲーム。
プレイヤーは各勢力の総司令官(連邦ならばレビル将軍、ジオンならばギレン・ザビ)となって兵器を開発・生産して部隊を編成、これを指揮して宇宙・地上のエリアを確保し、敵の本拠地を占領することが目標となる。
シナリオによっては複数の勢力が登場しこれをすべて撃破することで完全勝利(ゲームクリア)となる。

様々なMS・MAや戦艦を作り出せる開発、選択によって原作とは異なる展開を見せるイベントはこのシリーズの特徴である。
ドムを早期に完成させてランバ・ラルにホワイトベース隊を倒させる、ゲルググではなくギャンを正式採用してバリエーション機を開発する、諜報合戦で設計図を奪い取ってズゴックでジオンを地球から追い返す、V作戦だかRX計画だかいう電波プランを却下して航空機・艦船を増産し、モビルスーツとかいう得体の知れない玩具を蹴散らすなどのIFプレイもプレイヤー次第。

反面、頭の悪いAI、大量に生産できるガンダムや専用機(一部作品では不可能、制約有り)など改善が求められる点もある。
もっとも、後者はガンダム軍団・シャアザク軍団で敵を滅ぼせるのもこのゲームの醍醐味とするユーザーも多いが。

なお、シリーズ作品であるが作品ごとにシステム面が違う為に同じ攻略は基本的に通用しないのも特徴。
  • 「初代(SS版「ギレンの野望」)」
    • 宇宙、地上共に1MAPと重要拠点の拡大マップ式
      • 地上MAPの左右が繋がっていない(ベルファスト等の端側の拠点が堅牢)
      • ガンタンクのキャノンが東京からソウルに届く。
    • 第3勢力の設定は本作オリジナル(その為ティターンズはボロボロ)
    • 部隊数、高性能機に生産制限有り
    • 複数機編成のMSにパイロットを乗せると1機のみになってしまう。
    • OPムービーは当時謎に包まれていたルウム戦役を、サンライズ非公式ではあるが初描画している。
      ザクも本人もツノがないけど赤いシャアとかはこのゲームの独自設定。
    • やさぐれる前のシーマ様の出番が妙に多い。スタッフにファンがいたのだろうか。

  • 「ギレンの野望 ジオンの系譜(PS、DC版)」
    • MAPがエリア制に変更
    • 専用、高性能機の生産制限が完全撤廃
      • このおかげで大量のガンダムで敵軍を蹴散らすということが出来るように
      • 反面、中庸な量産機の価値は暴落した。
    • ギャン側にバリエーション機が多数追加された。
      • それでもバランスの良いゲルググの方が基本的には良いが。
    • 一年戦争の結果で敵勢力やイベントが変わる第二部(デラーズ紛争~グリプス戦役)の追加
      • これに伴いアクシズ、ティターンズ(シロッコVer)、新生ジオン、デラーズフリートが新勢力として追加
      • 前作で登場した勢力も設定が変更されて続投している。

  • 「ギレンの野望 ジオン独立戦争記(PS2版)」
    • 軍団制、議会工作、部下提案、忠誠度等の内政面が強化された。
      • 今作では反乱軍等の第三勢力の出現条件は忠誠度がフラグとなる。
    • 資金はリソースとして表示されず各部門に割り振られてコストとして管理され、それを消費してコマンドを実行していくようになった。
      • 部下提案の方が基本的にコストパフォーマンスが良い。
    • ユニットの改良によって基本性能の底上げが可能になった。
    • 格闘戦の仕様が変更されて攻撃回数が残っていれば他の敵を攻撃するようになった。
    • 戦闘開始前に行う策略の追加、それに伴う「策略」パラメーターの追加
      • 「策略」の数値は司令官や(原作では)主人公達に懐疑的、反目するような人物や無能な高官等が高いことが多く、軍団に入れておくだけで適用されるので前述の部下提案もあって死にキャラが大幅に減った。
    • 今作では第三勢力シナリオはないが自分で設定する「オリジナル編」が存在する。
      • 総大将キャラクターによってエンディングは変化する。
    • また、総大将が撃墜されてもゲームオーバーにはならない。
    • レビルやギレンを遠慮無く戦線に投入させよう。

  • 「ギレンの野望 特別編 蒼き星の覇者(WSC版)」
    • シナリオはジオン軍の地上攻撃軍の軍団長ガルマ・ザビ編とマ・クベ編のみ
      • 原作準拠の一年戦争編と支配権を巡ってジオン軍内での内乱の蒼き星の覇者編の二部構成
    • 基本的に連邦機はイベントでのみ入手、生産可能
      • ただし、ジオン仕様と言う形でガンダムを開発、生産は可能
    • 開発等の一部システムはオミットされている。
    • 人物の編入や昇進、イベントでの選択肢については地上の軍団長と議会を行って決めなければならない。
      • この議会によって友好値を高めておくと第二部でこちらに加わってくれる。
    • ガルマやマ・クベの個人的なイベント(イセリナや壺との出会い等)もある。
    • ユニットの計算式がバグがある為かズゴックやドム系列が異常に強い。

  • 「ギレンの野望 アクシズの脅威(PSP)/アクシズの脅威V(PS2/PSP)」
    • シナリオはついに「逆シャア」にまで延びる。
      • 今作では外交が廃止され、善悪度を示す「アライメントゲージ」が新たに新設。
    • イベントの行動によってはアライメントがロー(善)寄りになったりカオス(悪)寄りになったりする。
      • 戦略フェイズに夜戦が追加。
    • 索敵の成功率が低下し、ユニットが真横に通り抜けられるように。
      • その反面、アニメカットは一枚絵のみになってしまった。新規書き下ろしのものや使い回しのものもあるが。



【ゲームシステム】

・開発
このゲームの特徴の1つ。これに焦点を当てたシナリオも用意されていることもある(テム・レイシナリオ)。

ゲーム開始時から生産できる兵器は相手と比べて性能が悪い場合が多く、時間と共に敵はさらに高性能の兵器を生産してくる。
これに対抗するためこの「開発」によってこちらも高性能の兵器を生産できるようにしなければならない。

特にジオン公国軍は地球侵攻のための輸送機・航空機・対空兵装・地上移動適正のあるMSがすべて不足しているので早急な開発が求められる。
ギレン総帥何やってんの!?


基礎・MS・MAの技術に毎ターン1回資金を投資できる。投資額によって効果が変わり、ある一定以上でレベルが上がる。
必要なレベルに達すると開発部からMSや戦艦の開発案が出されるのでこれに資金を投資すると開発が始まり、開発が終わると生産可能となる。

出される開発案には大きく分けて連邦系とジオン系があり、勢力によってどちらの系統が開発できるか決まっている。
勢力によっては開発できないものも存在する。
技術レベルに関係なくイベントによってしか開発できないMSも存在する。

技術レベルが高いほど性能の良い兵器が開発できる。
しかし投資資金も高くなり、生産に必要な資金・資源も多く必要になるのでエリアを広げて収入を上げることも大切である。


これとは別に敵性技術というものもある。
これは諜報部が稀に持ち帰ってくる(イベントや裏取引などでも手に入る)敵の兵器開発案を開発するのに必要な技術である。
この技術レベルは投資で上げることはできず、これも諜報部が持ち帰って来る必要がある。
基本的にはなくてもクリア可能だが有用な敵兵器が使えると便利な場合もある。
連邦の場合、ジオンの水陸両用MSを生産できれば難易度も下がる。



・イベント
このゲームの特徴の一つ。ゲームの進行・難易度に関わってくる。

イベント開始にはさまざまな条件が存在する。
時間経過で自動的に始まることもあれば、特定のMSの開発完了・特別作戦の開始で始まることもある。
諜報部の諜報レベルが関わる場合もあるので諜報部には投資しておこう。作戦の成否にも関わる場合がある。

イベントが開始されるとイベントに関わるパイロットが任務中となって戦線から離脱し、司令官であるプレイヤーにはさまざまな報告が行われる。
選択を求められる場合があり、その選択によって原作通りに進んだりIF展開を見せる。
最悪、ゲームオーバーとなる選択肢も存在する。


基本的に原作で敵であるジオン系イベントは原作通りに進めるとパイロットが戦死してしまったり作戦が失敗することが多い。
原作とは違った選択をすることでそれらを回避し、また主人公たちに勝利するということもある。

ガンダム世界のもしもを体験できるこのシステムはこのゲームの醍醐味の1つである。


このようなイベントシステムであるが問題点もある。

まずイベントの開始が遅い場合、世界征服目前にして時間つぶしをしなければならないということが発生する。

また一年戦争を舞台とした地球連邦軍・ジオン公国軍シナリオでは敵の特別エリア(生産ができる拠点)には作戦なしには侵攻できず
作戦を出すためにはホワイトベースイベントの進行を待たなくてはならない。
また、ジオン側に限り作品によっては周りが勢力圏内であっても大軍に攻め込まれるジャブローを攻める際に強制的に南極条約違反をしなければならない(当然ペナルティ甚大)等理不尽な展開が多いのも難点である。

またイベントではMS開発案かパイロット生存かのどちらかを選ばなければならない場合が多く発生し、有能なパイロットが戦死してしまうと難易度が高くなってしまう。
何事も計画的にやっていこう。



・パイロット
さまざまな作品から多くのパイロットが登場していて中にはオリジナルパイロットもいる。
ギレンの野望は戦略シミュレーションゲームでありながらキャラゲーでもあるのである。

このパイロットはゲームの難易度を左右する非常に重要な要素である。

パイロットは生産された兵器に搭乗させることができ、搭乗した兵器の性能を向上させる。
階級が佐官以上なら周りの兵器の性能も向上させられる。

兵器にはそれぞれ限界値が設定されていてガンダムなどの高性能機や指揮官機は高く設定され、ジムなどの量産機は低く設定されている。
有能なパイロットを限界値の低い兵器に乗せても宝の持ち腐れである。


そして有能なパイロットを限界値の高い高性能機に乗せた時の性能は計りしれないものになる。
運用次第では一機で何十機ものMSを撃破することもできる。
さらにニュータイプにはこれを超えるさらなる力がある。


このようにものすごい力を秘めたパイロットであるが、それゆえいるかいないかで難易度が変わってくる。
MSは開発で変わりが出てくるがパイロットはイベントなどでしか増えず、逆にイベントで離脱してしまうことがある。大事にしよう。
イベント以外では戦死しないし、乗せないメリットがほとんどないのでいるなら積極的に使って行こう。

なお初代からのお約束としてレビルとギレンはすべてのユニットに乗せられるというものがある。
やられたらゲームオーバーの作品も多いので大抵はネタだが、やられても死なない作品では能力の高さから酷使されがち。総大将なのに……。

ちなみにアムロ・レイとRX-78ガンダムの異名「連邦の白い悪魔」の初出は初代ギレンにおけるアナベル・ガトーとアムロの会話だったりする。原作アニメでは「連邦の白い」と呼ばれていた。
また異様に無口なユウ・カジマ(現在は小説・Gジェネベースの人格が主流)の元ネタもギレンシリーズであるなど、後のお約束がこのゲーム発であることも意外と多い。


追記・修正は地球圏征服の野望のある方がお願いします。

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