一年戦争

登録日:2012/02/22 Wed 00:31:34
更新日:2022/06/24 Fri 21:27:58
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一年戦争とは、宇宙世紀における地球連邦ジオン公国との間で行われた戦争
機動戦士ガンダムにおけるストーリーの核となる戦争であり、後々の宇宙世紀シリーズでも重要な位置付けにある。
なお、戦争が起こった規模は地球全域、3以外のサイド、一部の月面都市、ルナツー、ソロモンやア・バオア・クー要塞等、宣戦布告をしたサイド3や僻地である火星や木星以外はほぼ全て戦場になっている。
この戦争後も宇宙世紀は数々の戦乱が巻き起こっていくが、一年戦争ほどの規模で行われたものは存在しない。*1
(もう一度この規模の戦争が起きると今度こそ人類は滅びると危惧する登場人物も多い。)

なお、「一年戦争」という呼称及び戦争期間が1年間だったということが設定されたのはΖガンダム製作時においてで、初代ガンダム本編では登場しない。
(戦争が一年で終わる・終わったことなんて戦争中にわかるわけがないので当然だが)
また、ジオン側からは「独立戦争」とも呼ばれる。
放送中に発売された「記録全集」や現在のガンダムの設定の大半のベースとなった「ガンダム・センチュリー」においてもこの戦争の年表はどちらも現在のものとは大きく異なり、1年で終わっていなかったりガンダム本編中の出来事がU.C.0080に起きたとされていたりする。
『ガンダムTHE ORIGIN』における一年戦争前夜及びルウム戦役などの描写も、従来のアニメ版の設定とは異なる点が多い。


【開戦~一週間戦争】

U.C.0079 1月3日7時20分
地球から最も遠いスペースコロニー群サイド3が、ジオン公国を名乗り地球連邦政府に対して宣戦布告を行った。
宣戦布告と同時に行われた先制攻撃によって月面都市グラナダを占拠、同時にサイド1、2、4への奇襲を敢行し、核と毒ガスによって住民ごと駐留連邦軍を壊滅させた。

当初は30:1という圧倒的な国力差によって連邦軍が勝利すると思われていた*2が、ジオン軍は人型機動兵器モビルスーツを開発し戦線に投入。
その革新的な兵器を持ってしてジオンは、地球連邦総司令部ジャブローに対しコロニーを直撃させて消し飛ばす『ブリティッシュ作戦』を決行。
サイド2のコロニーの一つ『アイランド・イフィッシュ』の住人2000万人を毒ガスで皆殺しにした後、コロニーをその軌道から外し、ジャブローへの落下軌道に投入した。

しかしジャブロー落着を阻止しようとする残存する連邦宇宙軍艦隊の全力をあげての艦砲射撃、地球からの大量の核ミサイルによる迎撃、
そしてコロニーにたまたま不時着していたマゼラン級トーチタスのクルーと、シロー・アマダをはじめとするコロニー内のわずかな生き残りの決死の努力もあって、
コロニーは落下の途上で崩壊し3つに分断、かろうじてジャブロー直撃コースは免れることなる。

作戦自体はジオンの失敗に終わったものの、破壊されたコロニーの残骸は地上(オーストラリア、バイカル湖、北米大陸)に落下。
この結果オーストラリア大陸の東部、シドニー周辺は消滅し後に「シドニー湾」とも呼ばれる最大直径500キロメートルの巨大なクレーターが誕生する。(機動戦士ガンダムOP冒頭のコロニー落下の映像はこの場面である)
落下時の破壊の他に津波等の二次災害も発生し結果的に大損害を与える。


【ルウム戦役】

ブリティッシュ作戦の失敗の為にジオン公国は再度コロニー落としの実行に迫られた。
その為にジオンはそれまで進行していなかった*3サイド5へ攻め込み占領→コロニー落としと言う計画を試みる*4
それに対し連邦軍もレビル将軍を総大将にし、残存艦隊をかき集めて迎撃に当たった。
戦力比は1対3と尚も連邦が有利であり*5、ジオン側はコロニー落としの為の工作もあって苦戦する。
しかし、コロニー落としを放棄し艦隊の迎撃の為にモビルスーツを投入すると、連邦側が苦戦を強いられる様になる。
後にエースとして称されるシャア・アズナブルジョニー・ライデンシン・マツナガランバ・ラル黒い三連星らはこの戦いで幾隻もの連邦艦を轟沈せしめ、頭角を現した。
あとなんかクッソでっけぇプラズマ砲台で2隻くらい沈めたが、この大砲がその威力ほど活躍できなかったのは、ミノフスキー粒子散布下における遠距離戦が如何に困難かをまざまざと表す結果となった
更にレビル将軍の旗艦が沈没し将軍も黒い三連星に囚われた為に指揮系統が乱れ、連邦艦隊は壊滅させられてしまった。

開戦からこのルウム戦役(およびサイド5消滅)までの短期間にジオンがもたらした死者数は人口の半分、五十億人を超えたと言われる。
その大部分は、非武装の一般市民、民間人であった。
さらにコロニー落としにより、直撃したオーストラリアのみならず地球全体への環境に、重大な悪影響を後々まで残すこととなった。


【南極条約】

コロニー落としが失敗に終わったとは言え、連邦に大打撃を与えた事を背景にジオン側は和平交渉を行う、…とは言えその要求内容は和平交渉とは名ばかりの事実上の降伏勧告にも等しい内容であった。
しかし、宇宙艦隊は壊滅状態に陥り、コロニー落としとルウムで敗戦のショックとトラウマから立ち直れない連邦側に反論材料は無くこのまま交渉が成立しそうになった時に奇跡は起こる。
レビル将軍がジオンから逃げ出して「ジオン側も消耗しきっている」という内情を暴露したのである。
それで足元を見た連邦は再び強気の交渉に臨み、ついにジオン有利の和平交渉は成立せず、戦争のルールの取り決めである南極条約*6の成立に留まった。

とはいえジオンにとっては、この「条約締結」によって「ジオン公国は条約を結ぶに足る国家であると、連邦も認めた」という、「独立戦争」ならば十分満足してよいほどの成果ではあった。なおマ・クベ
しかしジオン首脳部は、これで戦争を終わらせる、あるいはここから外交戦に移行する、と考えることはなかった。

開戦から南極条約締結までを俯瞰すれば、ジオンは本来の戦略目標「ジャブローへのコロニー落とし」「戦争の早期終結」にことごとく失敗。
ジオン軍の誇ったMS隊も大きな損害を被り、開戦前から長年に渡って鍛えられたベテラン兵士はほとんどが失われた。
その「十分に訓練を積んだ兵士」の補充は、ついに最後まで果たされなかったのである。
また、かくして漸減した兵力では、ルナツーに籠城した連邦艦隊の攻略は不可能となり、「連邦宇宙軍の殲滅」という第二目標も果たせなくなる。

逆に言うと連邦軍は大きな損害は出しつつも、「ジャブローへのコロニー落としはなんとしても防ぐ」という戦略目標自体は達成したのであり、
緒戦は戦略的には連邦の勝利というべき結果となった。
但し、「たかが1サイド分の戦力の反連邦賊軍によって宇宙艦隊が壊滅」、「総指揮官が捕虜にされた」と言うのは事実であり、レビル将軍の「ジオンにとっては ギリギリの勝利 」と言う発言や宇宙戦記上の歴史において後に「ルウムの敗退」として語られる事から、連邦にとっては「戦略的な勝利」というにはあまりにも厳しい展開であったことは間違いない。
その後、連邦政府・連邦軍は軍制改革を視野に入れて行動を開始することになる。


【地球侵攻作戦】

かくして、戦争の早期終結のためのジオンの計画は、大幅な変更を余儀なくされる。
長期戦を嫌うジオン*7は地球の資源や拠点を占拠して連邦軍の戦意を削ぎ落とし、長期戦に備える為に「地球侵攻作戦」を実行に移す。
第一次侵攻作戦でオデッサ地方を占領し資源を確保、第二次侵攻作戦でキャリフォルニアベースら北米を占領、第三次侵攻作戦では東南アジアからオセアニア・オーストラリア、また別の軍がアフリカ地方を占領し、実に地球上の半分程度がジオンの支配下に置かれたのである。

だが、この快進撃がかえって各地での兵站に支障を生じさせることになり、連邦側のゲリラ戦法や慣れない地球での暮らしもあって、ジオン兵の戦意は衰えていった。
単純に降下部隊の位置だけ見ても、西アジア(オデッサ)、北アメリカ(キャリフォルニア)、東アジア、東南アジア、オーストラリア、アフリカと、大陸規模で距離が離れており、各軍が連携できなくなって孤立。
ただでさえ「連邦の1/30」の国力を、宇宙軍と合わせて分散させてしまった。
またマゼラアタック、ドップ、ルッグン、ガウなど「地球攻略用に開発した陸戦・航空兵器」は、いざ実戦に投入すると多くの欠陥・問題点を露呈した*8
頼みのザクも、重力下では関節部を中心に故障が多発したという。*9

そして、快進撃の影で非道な行為も多数行っており、先のコロニー落としやコロニー潰し、スペースノイド虐殺も相まって、ジオンのやり方に嫌気がさして脱走する兵士も出始めた。
こうして、重力に魂を引かれたジオン公国は泥沼に埋もれ、戦争は膠着状態となっていったのである。
そして消耗しながら戦線を維持するという、開戦当初に最も恐れていた展開にひた走る。
ギレンが開戦前に豪語していた「一カ月で戦争を終わらせる」という計画は、もはや完全に潰えていた。


【V作戦とビンソン計画】

一方の連邦側は、この膠着した戦況に、むしろ光明を見出した。
連邦軍が大損害を出したのは、モビルスーツに対応した軍を持たなかったからであることは明白である。ならば、モビルスーツに対応した軍隊を作り上げればいい。
幸いにもジオン側は、上記の事情から動けなくなっており、時間稼ぎは容易だった。

かくして連邦は、ジオンに対してゲリラ攻撃を展開して時間を稼ぎ消耗を強いる一方、モビルスーツの研究に着手*10。スペースコロニー・サイド7にてモビルスーツを、ジャブローにてその運用を行うための戦艦を開発した。
更に先の戦いで失われた艦隊を再建するべく、ビンソン計画を実行に移す。
こちらは既存艦艇にMS運用能力を付与して再設計・建造する方針であった。

かくして連邦のモビルスーツであるRXシリーズと、モビルスーツ運用型戦艦ペガサス級が完成。
サイド7で開発された機体を、ジャブローから発したペガサス級二番艦ホワイトベースが受領し、そこから量産の上、各部隊へ輸送される手筈であった。

だが、これがジオン軍にも知れ、シャア・アズナブル率いる部隊がサイド7に潜入。
そして迎えたU.C.0079 9月18日、民間人の少年アムロ・レイが試作機に乗り込みザク2機を迎撃、史上初のモビルスーツ同士の戦闘が行われた。
この時登場したRX-78-2ガンダムは、以降ジオン軍にとって驚異となる。


【ガルマ・ザビの戦死】

サイド7での交戦を潜り抜けたもののRXシリーズは各自1機を残して大破、正規軍人も多数死傷した為に民間人が主体となって運営する事を迫られる。
かろうじてルナツーにたどり着くものの、民間人の兵器運用とルナツーの戦力消耗を避ける為に、碌な支援も出せずに地上へと送り出したのである。

U.C.0079 9月23日、ホワイトベースは大気圏直前での戦闘による進路変更によってジオンの勢力下である北米地帯へ降下。
ジオンの守備隊の波状攻撃で消耗していったが、危険を試みながらも駆け付けた補給部隊による補給や、ジオン側の水面下での足の引っ張り合い思惑もあって、辛くもこれを撃破し、同10月4日には司令官であったガルマ・ザビ大佐を戦死させるという大戦果を挙げた。

この際、ガルマ大佐と同行していたシャア少佐がガルマを守りきれなかったとしてドズル・ザビ中将により左遷されている。


【オデッサ作戦】

U.C.0079 11月
V作戦以降、徐々に持ち直してきた連邦軍は、ジオン軍の生命線であるオデッサの鉱山を抑えるため、大規模反抗作戦「オデッサ作戦」を発動。
連邦側はいまだモビルスーツが普及していなかった*11事もあって正面戦力370万、後方支援部隊400万という、三国志演義かというくらいの大規模な戦力を投入する事でジオン軍を撃退。
ジオン側の司令官マ・クベ大佐は「南極条約違反は承知だが、負けたくないから」とわざわざご丁寧に公開通告しながら水爆ミサイルをぶっ放したが、間一髪ガンダムによりミサイルは爆破前に撃破された。
……ちなみに連邦は南極条約の締結によってジオンを「条約を結びうる国家」として認めたので、マ・クベの行いは「我らジオンは国家ではない非合法の武装集団」と自ら宣告するに等しい暴挙であった。しかしジオンの条約破りこの後も散発した。

この戦いにより、地球でのミリタリーバランスは一気に連邦軍へと傾くことになる。
またジオンの敗残兵力は宇宙に脱出したり、アジアやアフリカ方面に逃げ延びる等した。

『THE ORIGIN』ではこのオデッサ作戦と後述のジャブロー降下作戦の時期が入れ替えられている。


【ジャブロー降下作戦】

オデッサでの敗北を受けたジオン軍は、連邦軍の本部であるジャブローへの奇襲を行う。
水陸両用モビルスーツに加え、ドムグフといった機体を量産し、大規模部隊をジャブローに降下させるとともに、マッドアングラー隊が内部に潜入し破壊活動を行う計画を立てた。
なお、ジオンの投入戦力は「ジャブローの完全攻略」には少なすぎ、実際には宇宙船ドッグの破壊と、それによる連邦宇宙艦隊打ち上げの妨害であった*12

が、ジャブローの対空網の堅牢さとホワイトベース隊の活躍、連邦軍の開発したモビルスーツGMが本格的に戦線に投入されたこともあり、作戦は失敗。
ジオン軍はジャブローからの全面撤退を余儀なくされた。
また、ジャブロー降下作戦の戦力はキャリフォルニアベースから出された戦力であり、ホワイトベース隊との交戦とガルマの死亡でガタガタになっていたキャリフォルニアベースの戦力は大幅に減退したのである。
作戦目標といい結果といい影響といいグダグダである。そりゃ負けるわ。


【オーストラリア方面軍反抗作戦開始】

U.C.0079 11月22日
連邦軍オーストラリア方面軍独立MS小隊「ホワイト・ディンゴ」をはじめとする各部隊、一斉に反抗作戦を開始。
作戦は順調に進み25日にはアリス・スプリングの奪還に成功する。


【キャリフォルニアベース奪還作戦】

U.C.0079 12月15日
ジャブロー以降、ジオン軍は北米キャリフォルニアベースやアジア方面に戦力を集め、連邦軍の所有する宇宙港を攻めていた。
だが、連邦軍がキャリフォルニアベースを奪取すべく作戦を開始、EXAMシステム搭載機を中心に編成して戦力でキャリフォルニアベースを襲撃する。
ジオン軍も負けじとEXAMシステム搭載機を戦線に投入するが、物量差もありキャリフォルニアベースを奪取されてしまう。
欧州オデッサに続いて北米キャリフォルニアまで連邦が勝利したことにより、戦局は本格的に宇宙へと移っていく。

この際ジオン将兵がふるいにかけられ、宇宙に戻れる者と、地上にてその脱出を支援する者の2つに分けられたが、後者は(一部を除いて)士気も果て、地上ではあちらこちらで投降が相次いだ*13
また宇宙への「栄転」を命じられた者たちも「シャトルで打ち上げられた後は宇宙空間で漂い続け待機、ジオン宇宙軍の助けを待つ」という無茶な作戦だった為、地球連邦軍に気付かれルナツーから落ち武者狩りに来たボールやらジムやらで狙い撃ちにされ、多数の将兵が散っていった。
そりゃ現場の人間は「蛆虫ぃぃぃぃぃぃっ!!」とか言いたくなるわけである

またこの辺りから現場の兵士やジオン将兵…特にザビ家に対し反感を持っている高官達は「ジオンの敗北」を予見していた。


【チェンバロ作戦】

U.C.0079 12月24日
連邦軍はジオン軍の宇宙要塞ソロモンを陥落するべく、量産型モビルスーツGMを本格的に戦線へ投入。
さらに連邦主力の第二艦隊はもう一つの新兵器、ソーラ・システムを投入。第三艦隊とホワイトベース隊を囮にしつつ進行開始。
陽動に引っかかったうえにソーラ・システムの大規模攻撃を二度も受けたジオン軍は壊滅的な損害を出してしまう。
これに対してジオン軍はドズル・ザビ将軍が巨大MAビグ・ザムに搭乗し、第二艦隊に特攻、ティアンム司令官を戦死させる。
だがスレッガー・ロウの尊い犠牲とアムロ・レイが駆るガンダムの活躍もあり、ビグザムは撃墜されドズルは戦死、ジオン軍は敗退に追い込まれる。

まさしく危急存亡の秋であったが、ジオン軍の一騎当千の豪傑アナベル・ガトーの八面六臂の活躍によって多くのジオン兵が急死一生を得ている。
その獅子奮迅の戦いぶりに連邦軍は戦戦慄慄し、子々孫々までこの戦いを「ソロモンの悪夢」と称したのは有名である。

チェンバロ作戦後、連邦はソロモンを「コンペイトウ」に改称し、進軍拠点として活用する。
対してジオンはニュータイプを実戦投入し、エルメスブラウ・ブロなどによる奇襲を行うが、ことごとく撃退され戦力消耗に終わる。
またこれらの戦いの中で、連邦ではワッケイン大佐、ジオンではマ・クベ大佐やバロム大佐など多くの重役が戦死した。


【星一号作戦】

U.C.0079 12月30日
ジオン軍のデギン・ザビは、連邦軍と和平交渉を行うべく、レビル将軍と接触。しかし、それを良しとしないギレン・ザビの手によって暗殺されてしまう。
ソーラ・レイがギレンの命令により発射され、デギンの乗艦であるグレード・デギンはレビル将軍直属の艦隊もろとも消滅。
この時ソーラ・システムも失われてしまう。

U.C. 0079 12月31日
大打撃を受けた連邦軍はホワイトベース隊を中心に戦力を再編。星一号作戦を発令し、宇宙要塞ア・バオア・クーへ進軍。
連邦が切り札と総大将を失ったこともあって当初は連邦を圧倒しつつあったジオンではあるが、デギン抹殺の罪を挙げてキシリア・ザビがギレン・ザビを粛清・暗殺したことによって、3分程度であるが指揮系統に乱れが生じてしまう。
しかしその3分間を見逃さなかった連邦軍は、ジオン側の守りの要であるドロス艦隊を撃滅、防衛線を突破して揚陸・制圧を本格化させる。
更にギレンの死亡とキシリアのクーデターに反発して、デラーズ艦隊や便乗した部隊などギレン派の部隊が戦線を離脱、これにより戦局は一気に連邦側に傾く事となる。
敗戦を悟ったキシリアは撤退を試みるも待ち伏せていたシャアの放った砲弾で脱出艦が破壊され死亡、激戦の末、連邦軍は勝利を収める。

しかしこの戦いで連邦艦隊もその戦力の大半を失う。ホワイトベース及びガンダムも喪失した。
サイド3やグラナダ、ア・バオア・クー戦参加部隊の残存戦力(及び離脱したギレン派)に対抗できる力は既になく、連邦軍が現有兵力のままジオンの本拠地サイド3を攻略・制圧することは不可能となった。
ただし全世界ではMS8000機が稼働中、4000機が生産中であり、時間さえあれば再建は可能だった。ガンダムNT-1も直に届いただろう。

同時にジオン公国の指導者であるザビ家が全滅*14し、公国は政府も軍も大混乱に陥る。
またジオン軍も、いくら宇宙・地球各地に残存戦力が残ってるにしてもすでにア・バオア・クー戦時点で学徒兵まで動員しMAと言うのすらおこがましいオッゴなんてのまで投入していたため、もはやまともな訓練を積んだ兵士は尽き果てていた。
なにより、ア・バオア・クーを失った以上、ジオン本国サイド3は連邦軍の攻撃に対して無防備な状態である。
コロニーはミサイル一発・メガ粒子砲一発で簡単に穴が開くから「本土決戦で逆転」なんてのは不可能だし、どれだけぶっ放せばコロニーを壊せるかは他でもない、サイド1・2・4・5を滅ぼしたジオンが連邦よりも熟知しているため、ジオン側も滅亡の瀬戸際に立っていた。


【和平調印締結】

U.C.0080 1月1日
ここに至り、ザビ家の全員の死亡を聞いたジオン公国の和平派は、この機に議会を占拠。
また和平派の中心人物首相ダルシア・バハロは、生前のデギン・ザビからの密命も受けていたため、これも和平派の正当性を補強することにつながった。
連邦にしても、ゴップ大将を中心として「ジオンの和平工作」を予測していた人物は多く、「ジオンは完全に滅ぼさねば将来に禍根を残す」とするジーン・コリニー、ジャミトフ・ハイマンら強硬派も、戦況を鑑みてか派手な反対はしなかった模様。

結果、ジオン首相ダルシア・バハロの移動した月のグラナダにて和平調印が行われ戦争は終結した。

オーストラリア方面軍への停戦命令が伝わらず、ホワイト・ディンゴ隊、ヒューエデン要塞基地攻略作戦を開始。
翌2日停戦命令が届くもわずかに間に合わず、公国軍ヴィッシュ中尉戦死。
ジオン軍は数機のHLV打ち上げに成功する。
また、他の最前線においても和平調印の事が伝わらなかった為に交戦状態のままで敵部隊を駆逐したが、事後報告でそれを知って慟哭した部隊も多数いた模様。


【一年戦争後】


しかしサイド3健在のまま停戦を行った共和国を公国の後継と認めず、戦争続行を望むジオン軍人も多かった。
それら敗残兵の多くはアステロイドベルトのアクシズに逃げ込み、地球圏に残った兵たちはU.C.0083に再びエギーユ・デラーズに率いられ、星の屑作戦に参加する事になる。
また、地球各地に残った部隊はアフリカやアジアを拠点に潜伏しながら各地でゲリラ戦を行っていた。
共和国及び連邦圏内に残った者も戦勝側である連邦の締め付けや、これまでジオンが繰り広げた虐殺・暴虐に起因する迫害でまっとうな生き方を許されない者も多数いた模様。
これらの出来事は後の歴史に禍根を残すこととなる。

連邦側も国土である地球に大きなダメージを受け、一年戦争前よりもますますスペースコロニー側に依存する傾向に陥ってしまう。

地球連邦がジオン公国を打倒したという結果で見られることが多い一年戦争だが、内実はまさに「勝利者のいない戦い」であったのかもしれない。

ジオン公国の国営企業であったジオニック社、ツィマッド社、MIP社は解体されて地球連邦及びアナハイム・エレクトロニクス社(AE)に吸収される。
一年戦争時はあくまでも一企業にすぎなかったAE社はジオン技術の獲得によって地球圏におけるMS開発の中心となり、やがて自らの采配で戦乱を巻き起こす「死の商人」へと変貌していく。




追記・修正はボールでザクを1ダース落としてからお願いします

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最終更新:2022年06月24日 21:27

*1 例として八年後のグリプス戦役ですら、地球はアジアやアフリカや北南米の一部地域だけ、宇宙は月面都市にサイド1・2・7とゼダンの門と1年戦争と比べてもかなり小規模である

*2 ただし連邦は、確かに国力こそ大きいが、国土面積もまたジオンの十数倍であり、治安維持や防衛のために国力・戦力を集中できない構造になっていた。また悪化していた地球環境の回復が至上命題であり(スペースコロニー建設もその一環)、国力を軍事力に集中することはできなかった。実際、連邦は「30倍の国力」を持ちながらも、戦力を3倍以上に広げたことは無い。

*3 一部の資料では、ジオン軍が攻めて来たがかろうじて迎撃できたと言う設定もある。

*4 ただし『機動戦士ガンダム MS IGLOO』の様に艦隊の殲滅が主目的でコロニー落としはブラフと言う説もある

*5 ただし、戦闘機はジオン軍MSに比べて1/8ほどしかなかった。これは連邦軍でペガサス級(当時は宇宙戦闘機用母艦の予定)やトラファルガ級など宇宙空母の開発が始まって間もない時期だからというのもある。

*6 南極の扱いについて取り決めた、実在の「南極条約」とは別物。

*7 なおジオン軍は会戦以前から補給などの問題で長期的なプランが立っておらず、しかもそれを指摘した補給部門スペシャリストを激怒して左遷させる始末だった。

*8 マゼラアタック:砲塔を飛ばすという奇抜なシステムだが、五分しか飛べない、砲塔は回転しない、デカいから見つかりやすいなど問題山済み。ドップ:翼での揚力が得られない設計だったため航続距離がかなり短い。ルッグン:MSを運べるなど目を見張るところはあったがデカくてしかも脆い。ガウ:降下ハッチを正面につけたため、空挺作戦時には速度を落とさなければならない。などなど。一部にはド・ダイYSのような凄い爆撃機もできたが。

*9 なお、最大速度に関しても61式戦車のように上回ったりする物もあった他、それらの部隊で撃破されるケースもあったという。

*10 開戦前に既にモビルスーツの開発計画は練られてはいたが、有用性を見出せなかったために研究されていなかった、或いはすでに開発されていたがジオンの物より低性能であったという説もある。

*11 当初の設定。後のOVA設定では既に陸戦型GMが完成しており、MS IGLOO2では実際に投入された描写が存在する。なお当初の設定ではジオン側もMSが枯渇しており、ドム二機がガンダムに手こずっただけで前線兵力が薄弱に、というぐらいだった。

*12 連邦側の分析と、ジオン将校フレデリック・ブラウンの「オデッサ戦で消耗した戦力でジャブロー攻略など無理」という発言など。

*13 そのせいで連邦軍も捕虜の対応に追われ、皮肉にも身動きが取れなくなってしまった

*14 ドズル・ザビの実の娘ミネバは生き残っていたが、まだ生まれたばかりの赤ん坊であったため国の舵を取る事ができる者は全滅していたという状況であった