劇画・オバQ

登録日:2011/09/20(火) 12:29:04
更新日:2025/05/06 Tue 15:25:24
所要時間:約 6 分で読めます




◆「劇画・オバQ」(1973年発表)は藤子・F・不二雄先生の短編漫画

その題名の通り、「オバケのQ太郎」の登場人物達が全て劇画調で描かれている。


文庫版異色短編集「ミノタウロスの皿」に収録。

「オバケのQ太郎」の実質的な最終回*1とも言われ、ネット上でも様々な考察が行われている等かなり有名な作品。


あらすじ
15年振りに大原正太に会いにきたQ太郎。
正太は既に結婚し、大手企業に勤めていた。
再会を喜び合う二人だが、以前の様に屈託なく振る舞うQ太郎に、正太の妻は内心迷惑していた。
かつて大原家と暮らした町を散策していたQ太郎は乾物屋の主人となったゴジラと再会。

その夜、木佐、よっちゃん、博勢らかつての仲間達も加わり、子供時代の楽しい思い出を語り合う。

「大人になったからと言って子供時代の夢を諦めたくはない」と、熱く語る博勢の新事業に加わる約束をするQ太郎や正太達だったが…、


◆Q太郎
オバケ学校をどうにか卒業。
父のコネでオバケ銀行に就職できるところを、「何か変わった事がやりたくて」と人間界に帰ってきた、未だにモラトリアム真っ最中。
KYっぷりも相変わらず。ご飯を一食二十杯食べ、会社のある正ちゃんを午前4時まで付き合わせ、豪快ないびきで正ちゃんの奥さんを辟易させる。
トリビアの泉』でこの話が紹介された時は、テレ朝版オバQで中の人だった天地総子氏が自ら声を当てた。

◆大原正太
正ちゃん。
なかなかのイケメンに成長。

大会社のサラリーマンで美人でしっかりした奥さんをもらい、一軒家に住み・・、と人生勝ち組。
だが博勢からの脱サラの誘いに少し心が揺れ動いてもいる。

やめとけ

◆正太の妻
Q太郎が毎日20杯のも米を消費することに苦言を呈する。
マンガならお笑いですむけど、現実の問題となると深刻よ。


◆博勢
ハカセ。
相変わらず頭は良いが、人も良く、新しい事業を興しては、損ばかりしているらしい。

リアルにいたらなかなか厄介な友達
二十代の筈だが、苦労のせいか若ハゲの進行具合はハンパない。

Q太郎と同じく未だモラトリアム真っ最中。

◆ゴジラ
相変わらず豪快な性格らしいが、だいぶ分別がついている。原作では酒屋の息子だったが、本作では乾物屋の店主になっている。実家ェ…

◆木佐
キザくん。
劇画調だと何か京本政樹っぽい。

◆よっちゃん
二児の母。正ちゃんと結ばれておらず、かつ正ちゃんがよっちゃんより美人の奥さんをもらっている点はなかなかリアルである。

のび太と静香の様に幼なじみがそのまま結婚というパターンは現実では稀である

◆神成さん
登場せず。故人(凄くサラリと言われている)。

◆U子
登場せず。オランダで柔道の修行中。

◆ドロンパ
登場せず。神成さん亡き後、アメリカに帰国したらしい。
ツンデレだったが、だいぶ泣いたんだろうな…

「正ちゃんはもう子供じゃない、ってことだな・・な」


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最終更新:2025年05月06日 15:25

*1 但し作品としての正式な最終回は同時期に発表された『新オバケのQ太郎』の「9時カエル」、オバQとして最後に書かれた作品は1976年に週刊少年ジャンプで発表された「今日は誕生日」である。