東急多摩川線

登録日:2009/11/11 (水) 23:36:11
更新日:2024/08/25 Sun 08:47:17
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東急多摩川線とは、多摩川駅から蒲田駅へと至る東急電鉄の路線である。
路線記号はTM

(出典:日本の旅・鉄道見聞録)

概要

元々は目黒駅と蒲田駅を結んでいた東急目蒲線の一部だった路線。
目蒲線のうち目黒駅~多摩川駅が武蔵小杉まで延長の上、運行系統を東急目黒線として分離されることに伴い、2000年に現在の名称となった。

西武鉄道の同名路線との区別から、東急多摩川線が正式名称となっている。

多摩川駅周辺と蒲田駅周辺を結ぶ唯一の鉄道路線であるため、全7駅で路線距離5.6kmの片道約10分と短いが、通勤時間帯の利用者数が多い。

車両

池上線と共通しており、全車両が18m級3ドア車の3両編成で、ワンマン運転を実施している。
なお、目蒲線時代は4両編成だったため、踏切に挟まれてホームが延長できない鵜の木駅でドアカットを行っていた。

現在の車両

  • 1000N系
東横線に所属し、日比谷線直通運用に投入されていた車両。
4両編成4本が製造された。
普段は8両編成2本で東横線を走るが、必要に応じて分割され目蒲線で運用された。
8両編成時に編成の中間に来る先頭車は、乗客の通り抜けのため貫通扉が中央に配置されており、他の1000系とは外見が異なる。
日比谷線直通電車の減便を受け、組み換えの上で3両編成2本が多摩川線に転属し今に至る。
1312Fはかつての旧型車を思わせる緑一色にラッピングされており、「緑の電車」の愛称がある。

  • 1000N’系
前述の1000系とほぼ同じだが、日比谷線直通対応はされてないため、
1000系及び1000N系と区別されている。
現在は3両編成だが、目蒲線時代に4両編成で運用されていたことがある。
1017Fは旧3000系で実施されていた青と黄色のツートンカラーにラッピングされており、TSUTAYA電車きになる電車」の愛称がある。

  • 1000系1500番台
日比谷線直通を終了後、東横線から運用を離脱した編成を改造して転用した編成。
8編成中7編成が改造された。
改造時に行先表示器が幕式からフルカラーLEDに変更された他、帯色が7000系と同じ緑色ベースに変更されている。
そのため、元々在籍していた1000系との見分けは容易。
1522Fは2024年からリニューアルに合わせ両線のラインカラーをラッピングした「いけたまハッピートレイン」として運用中。

  • 7000系(2代目)
2代目5000系をベースにした主力車両。中間車の車端部にクロスシートがある。
2011年までに導入された編成と2017年以降に導入された編成で、車内のLCDのサイズが異なっている*1
東急多摩川線発足後に導入された車両のため、現行の在籍車では唯一4両編成になったことがない。

過去の車両

  • 7700系
7000系(初代)をVVVF化改造した車両。
最終改造車の7715Fは中間車を先頭化改造したため、1000系ベースの顔になった。運転席部分のみビードがなかったりと、魔改造っぽさがにじみ出ていた…。
7000系(2代目)の増備により2018年11月24日に引退。
一部の車両は十和田観光電鉄と養老鉄道に譲渡された。

  • 7600系
7200系をVVVF化改造した車両。
先頭+中間改造された先頭+先頭、と言う面白い編成も存在した。
1000系1500番台により置き換えられ、2015年2月10日に引退。
なお、最後に残った編成は引退前に赤帯が外されただけではなく、登場当初の行先表示や運行番号表示が幕式に復元された*2


駅一覧

駅の特徴として改札が先頭か最後尾の二極化しており、終点の多摩川と蒲田を除いて上下線ホームが繋がっていない。
  • 多摩川(TM01)
東横線目黒線乗り換え。
他路線と異なり地下ホームから発着する。目黒線と分離後も田園調布方面への線路は繋がっている*3
  • 沼部(TM02)
都立田園調布高校最寄り駅。蒲田方向の線路上に新幹線が通っている。
福山雅治の「桜坂」があるのもこの近く。
  • 鵜の木(TM03)
東京高等学校最寄り駅。蒲田駅・多摩川駅以外ではここか下丸子駅で下車する人が多い。
  • 下丸子(TM04)
読みは「しもまるこ」。
周辺にはマンションが多く、多摩川沿いにはキャノン本社、白洋舍東京支店などの企業も多いため、利用者は多摩川線で一番多い。
名前が似てるのもあって、多摩川向こうにある東横線・目黒線の新丸子駅と間違えてしまう人もたまにいる。
  • 武蔵新田(TM05)
読みは「むさしにった」。都立矢口特別支援学校の最寄り駅。
  • 矢口渡(TM06)
読みは「やぐちのわたし」。日本体育大学荏原高校の最寄り駅。旧ナムコの本社があったのもこの駅周辺である。
  • 蒲田(TM07)
池上線、JR京浜東北線乗り換え。
改札を出てすぐの階段をおりると西口となり、東京工科大学蒲田キャンパスや日本工学院専門学校がある。

少し歩くが京急蒲田駅にも近いので乗り換える利用者もいる。
2016年から京急との接続で羽田空港まで走る路線(仮称:蒲蒲線)が計画中だが様々な課題により開通日は未だ決まっていない。



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最終更新:2024年08月25日 08:47
添付ファイル

*1 前者は15インチ、後者は17インチとなっている。

*2 7200系当時は幕式だったが、改造時に一度LED化されている。

*3 雪が谷検車区への車両搬入や検査で長津田検車区まで回送することがあるため。