体罰

登録日:2014/05/02 (金) 23:58:23
更新日:2019/04/18 Thu 18:27:28
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体罰とは、「懲らしめるために」暴力をふるったり、肉体的な苦痛を与えることである。



甘やかすだけでは人は正しく育たない。
社会の中で、ダメな事をダメと理解させるには、「時には」厳しい対応も必要である。
厳しく叱りつける、と言うことがまずは普通であろう。
時には、お小遣い抜きと言うような何らかのペナルティを与えることも考えられる。

しかし、それだけではどうしようもない、と言うことで、「懲らしめるために痛い思いをさせる」のが体罰である。




親がしつけのために叩くことも、体罰とされる。
1発のビンタとか数発のお尻ペンペン程度であれば、親の体罰は違法とはみなされない
ただし、子どもを虐待の末死なせておいて「しつけのつもりだった」と言い訳する親もいるのだが、例えしつけであろうと死なせるような過度の暴力の言い訳にはならない。
また、法的に違法かどうかと教育的な効果は全く別の話。特に、乳児等の場合には叩こうが殴ろうが何が悪いかすら分かりようもないため、体罰の効果は一時的に黙らせることだけである。

また、スポーツの世界などで、練習に熱が入らない、あるいは良い結果を出せない選手たちに対しても体罰が行われることがある。
柔道の世界では、日本指導者の体罰の酷さが国際柔道連盟から非難され、
2020年の東京オリンピック招致に悪影響を及ぼす可能性まで指摘されたことがある。


そして、体罰といえば、一番問題になるのはやはり学校である。


学校で教師などによる体罰は違法である。学校教育法で、「教師は生徒を懲らしめてもいいが、体罰は禁止」とはっきり書いてあるためである。
ちなみに、体罰の禁止は1879年には既にルール(勅令)として存在していた。大日本帝国憲法(1889年)より早くできたルールである。
戦後に入って人権意識から体罰が禁止されるようになったというのはデマである。

それどころか、江戸時代の寺子屋でも、体罰は多用されていなかった。
明治時代日本にやってきた外国人は、日本人は子どもに体罰をしないことを書き記している。
守られていたかはともかく、戦前の日本の陸軍でも体罰は禁止であった一方で海軍は体罰を容認していた。
イギリスの伝統を受け継いでいたと言われているが、船の上なので逃げられないから体罰ができると言う面もあったと言われている。

どのような処罰が体罰か?


まず、体罰は「罰として行われる」ものである。
教師に殴り掛かってきたので身を守るために殴り返したり、他の生徒を殴ったり、物を破壊したりいたのでやめさせるために突き飛ばすのは、
そもそも体罰ではなく、正当防衛で何の問題もない。(度を越せば過剰防衛であるが)
『先生が俺たちを殴れば体罰だぜ~』と図に乗った不良が物を壊しているようなシーンを想像するかもしれないが、実はそういう生徒をとめるのは何の問題もないのだ。
逆に、教師が鬱憤晴らしのために生徒に暴力的に当たり散らすような行為は、ただの暴力であってこれも体罰ではない。暴行罪や傷害罪で処罰されてください。


体罰と言うと、殴る蹴る、竹刀でひっぱたくと言ったような暴力を想像する人も多いだろうし、それも体罰である。
歯を食いしばれ!!と告げた上でぶん殴る、というのも一昔前の体罰ではよくあった。

しかし、体罰は「肉体的な苦痛を与えること」全般を指す。

☆炎天下に給水もさせないまま長時間ランニングをさせる
☆廊下に長時間立たせる、あるいは長時間正座をさせる
☆尿意や便意を(言い逃れでなく)訴えてもトイレに行かせない
☆不調を訴える病気持ちの生徒に対し、保健室に行くことを許さない

これらはみな体罰である。


体罰の問題点


体罰は、体罰をふるう方もすぐに感情的になってしまいやすい(多少なりとも感情的になってなければ、体罰はする方も辛い)。
感情的になって後先考えずやってしまったり、最初は教育のつもりでも、やっていくうちにタガが外れてしまい、教育目的も何も関係ない暴力と化すことが少なくない。
そのため、エスカレートした体罰の結果、後遺症の残る大ケガをさせてしまったり、生徒が自殺に追い込まれてしまう例もある。
生徒の問題行動の原因が病気であるにもかかわらず、体罰で自殺に追い込んだ教師や、
幼少時に手術したデリケートな部分(学校にも伝えていた)を体罰で殴打し、死亡させた教師もいる。

生徒の問題点を直すために懲戒をするのに、それが原因で生徒に一生消えない傷をつけてしまうのでは元も子もない。

体罰を認めるにせよ、認めないにせよ、こうした体罰がダメであることには異論がない事だろう。
体罰を暴走させないため、国によっては体罰は許しているが、
体罰をするためには校長先生が生徒の言い分を聞き、どこを何回叩くかまでしっかり決めて、校長先生自らその通りにやる、と言う制度もある。
ちなみに、体罰を認める国ではゲンコツやビンタは避けられる。脳や大切な感覚器官の集中する頭部への殴打は、時に取り返しのつかない障害をもたらしかねないためだ。

体罰は必要か?


体罰の賛否は、国によっても認める国認めない国が分かれている難しい問題である。
法律で現在は禁止されているのだが、体罰をふるった教師に親や別の生徒から減刑嘆願が集まったりすることもあり、体罰即悪ではないと見る向きも少なくない。
ここでは、あくまで両方の主な言い分を羅列するにとどめさせていただく。(コメ欄では節度をもったコメントをお願いします)

体罰肯定説

1.諭して聞かせるのは当然としても、諭しても聞かない生徒に対して学校内の秩序を守るためには、体罰が必要。その生徒個人に限らず、他の善良な生徒たちの学習環境も守る必要がある。
 体罰に厳しい対応をとった途端に生徒がいうことを聞かなくなる例もある。
2.日本では体罰に代わって登校停止等の措置が採れないので、体罰以外の方法が非常に難しい。
3.体罰禁止の今でも体罰が行われているのは、それだけ体罰が必要な証拠である。
4.体で覚えたことであれば、しっかりと本人も事の重さが分かるはずである。
5.体罰禁止のルールが独り歩きし、裁判を起こされてその対応をしなければならなくなったり、モンスターペアレントが増長するなど学校管理に支障が出ている。
6.一定程度の理不尽に耐えることは大人であっても必要な事であり、それに耐えるためにも体罰が必要である。
7.一時的な苦痛で許されるので、本人にとって負担が少ない
8.子供は動物と同じ知的レベルなので言って聞かせるよりも体罰を行って調教したほうがしつけやすい。

体罰否定説

1.生徒は登校を拒否するのが難しいので、体罰教師の下に通い続けさせることとなりストレスが大きくなりすぎる。
2.言って分からない生徒が、体罰によって分かるようになるとは考えられない。仮に一時的に収まったとしても、体罰をしない先生の授業や校外で爆発する可能性がある。
3.教師自ら違法な行為をするのを見せてしまうので、教育のためによいとは考えられない。
4.体罰禁止の今でも体罰教師が少なくないのだから認めてしまえば、教師の側が更に安易に体罰に流れ、最悪の事態に行きつく危険がある。
5.これまで体罰がずっと禁止されてきたため、教師側に「良い体罰」と「悪い体罰」を見定め運用するノウハウがない。
6.体罰を認めても、感情的反発を招いて内容が伝わらなかったり、逆に体罰によって育った生徒が暴力を安易に容認する方向に育つ恐れがある(そのような研究結果もある)。
7.やった行為に対しなぜそれが悪いのかと本人が反省し考える機会を失わせる可能性がある。

更に、体罰の禁止と言うルールが独り歩きをしてしまい、体罰の定義についても理解しないで

☆およそ体罰と言えないことさえ体罰と騒ぎ立てすぐさま人権問題にしたがるモンスターペアレンツ&チルドレン
☆科学的経験的根拠もない根性論を連呼する

など、体罰問題を無意味にややこしくしている者たちも少なくないのが実情である。
最低限、体罰についての基本的な知識は覚えるようにしよう。


二次元世界における体罰


ここまでは現実世界の話。
漫画・アニメの世界では現在でもわりと学校教師などが平然と体罰を行っていたりする。
その教育的・社会的是非はともかく、体罰を受ける(主に)女子生徒に萌えるというアレな層もしっかりあったりする。

二次元世界における三大体罰は尻叩き・ゲンコツ・ビンタであろう。
このうち前者二つは比較的コミカルな描写として描かれ、最後のビンタはシリアスな場面で使われることが多い。

また尻叩き(スパンキング)については叩く場所が場所であるため、ギャグだけでなくサービスシーン的に使用されることも少なくない(特に叩かれるのが女子の場合)。
服の上から軽くぺしん、くらいが一般的だが、作品によっては犠牲者の尻を露出した上で膝の上に尻を載せて叩く、専門的にはOTK(Over The Knee)と呼ばれる姿勢での本格的なお仕置きが描写されることもある。

ビンタについては親や教師からの体罰だけではなく、友人・恋人間での感情のぶつかり合いを表現する手段としても描写されやすい。
時にはお互い納得するための手段として互いに納得ずくでビンタしあうということも。



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