エンペラー・アクア

登録日:2014/06/13 Fri 17:24:51
更新日:2025/02/20 Thu 20:30:23
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超進化した頭脳が、最終兵器の設計図を完成させた!




【概要】

エンペラー・アクアとは、デュエル・マスターズのクリーチャーである。
DM-08 「闘魂編(インビンシブル・ソウル)第3弾 超神龍の復活(インビンシブル・レジェンド)」にて収録。レアリティはスーパーレア。

初のサイバーロードの進化クリーチャーであるかつ、背景ストーリーにおいても重要な役割を持つ。
しかし残念なことに、あんまりすぎる性能で、DM-08一番のハズレア扱いをされた。

現在は闘魂編における水文明の立場を表す存在や、背景ストーリーでの最弱のラスボス候補として語られている。

【スペック】

エンペラー・アクア SR 水文明 (6)
進化クリーチャー:サイバーロード 5000
ブロッカー
進化-自分のサイバーロード1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、相手が「S・トリガー」を使うとき、カードを2枚まで引く。

スペックとしてはまず、進化クリーチャーであり、サイバーロードを進化元とする。

持っている能力としては

  • ブロッカー
  • バトルゾーンにある間、相手がS・トリガーを起動した場合には、カードが二枚ドロー出来る。
  • 進化クリーチャーなので召喚良いしない

といったところであろうか。

まず一番このクリーチャーの売りになっている『S・トリガーによるカードドロー』はあまり強くない。というか超弱い。

何故ならば、この能力は相手依存の能力だからである。
つまり能力を生かすには、相手のシールドの中にトリガーが存在していなければならない。

また忘れてはならないのが、S・トリガーは任意で発動するかどうかが決められるという点である。
実は、エンペラー・アクアにドローされたくなければ、別に起動しなくてもよいのだ。
流石に追い込まれていた場合は相手はS・Tを起動せねばならないのだろうが、相手にとっては攻撃を仕掛けられている間にさらに二枚引かれた…だからどうしたというところ。

一応申し訳程度に、ブロッカーを所持しているが正直デメリットなだけ。
インフレが進む毎にブロッカーは除去手段が豊富になっているので、ブロッカーは一工夫しないと即刻抹殺される環境。生き残れるはずが無い。

パワーも5000とコストと進化クリーチャーのわりには低い。
進化クリーチャーとコスト設定を考えると当時のパワー基準でも7000は欲しいところ。
サイバーロードは高パワーの種族ではないため、パワーが5000に設定されたのだろうが…。
特に闘魂編当時の環境では《火炎流星弾》が登場しており、パワー5000のブロッカーでは瞬殺されるという逆風が吹いていた。

しかも6コストなのにW・ブレイカーも持っていない。
こいつの能力はS・トリガー発動によって強みを発揮するため、多くシールドを割れるW・ブレイカーとは相性が良いので欲しかったところだろう。

一番の問題点は、こいつはスーパーレアというところである。
ちなみにDM-08の他のSRは

◾《光器ナスターシャ
◾《超神龍アブゾ・ドルバ
◾《超竜バジュラ
◾《超神龍バイラス・ゲイル


…ナスターシャを除けば、一定の人気があるクリーチャーばかりである…。
逆に《光器ナスターシャ》はエンペラー・アクア同様、ハズレア。

確かに闘魂編の背景ストーリーでは、水文明が凶悪な計画を企て、火以外の文明にもドラゴンが登場したりと混乱を極めていたが…
だからってあんまりにも噛ませ犬過ぎるだろうっ!?

一応言っておくが、水文明の高レアクリーチャーは弱いものばかりだった。
これは、基本セットの水文明のカードのスペックが高すぎたせいで、闘魂編では弱いカードしか生み出されなかったと言われている。
要はエンペラー・アクアが弱くなったのはこういう事情が絡んでいた可能性が高く、闘魂編の水文明高レアカードの範囲で見ると突き抜けて弱い訳ではない。結局カスレアなのは事実だが。

評価点を無理矢理考えて見るのなら、ゲーム的に見ればサイバーロードは種族サポートも多いので強化は受けやすい。
そもそものスペックが弱すぎるのでだからどうしたって話でもあるが、少なくとも進化元にまで困るという訳でもない。
ただし、DM-08には、進化元になるサイバーロードは一枚も収録されていない。えっ、何それは…。

そしてカスレア特有の現象ではあるが、イラストに関しては非常に美しい。
幼児や不気味な容姿が多いサイバーロードとしては異色的な青年のような姿、典型的な悪役のように高笑いする表情、その雰囲気は正に『サイバーロードの覇者』と言えるだろう。
フレーバーテキストも迫力満点であり、不吉さを演出している文章となっている。

イラストやテキストの高クオリティを考慮して、観賞用としてファイルに保管しておいたら悪くないかも…しれない。

【派生カード】

闘魂混成 エンペラー・アクターシャ VR 光/水/火文明 (7)
クリーチャー:ディスペクター/サイバーロード/メカ・デル・ソル 8500
EXライフ
スピードアタッカー
W・ブレイカー
このクリーチャーが攻撃する時、カードを1枚引き、自分の手札を1枚捨てる。
各ターン、はじめて自分の手札を捨てた時、次のうちいずれか1つを選ぶ。
▶それがコスト5以下の呪文なら、コストを支払わずに唱える。
▶それがコスト5以下のクリーチャーなら、出す。

光器ナスターシャ》とカスレア同士の融合を果たしたディスペクター
詳細はリンク先参照。

【関連カード】

エンペラー・マルコ SR 水文明 (5)
進化クリーチャー:サイバーロード 6000
進化-自分のサイバーロード1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、カードを3枚まで引いてもよい。
W・ブレイカー

極神編で登場した進化サイバーロード。バトルゾーンに出せば、カードを三枚引ける。

言うまでもなく、エンペラー・アクアにはこのカードに勝てる要素がほぼ存在しない。ぶっちゃけ上位互換に近い存在である。
勝てる部分は、エンペラー・マルコほどイラストがグロテスクではないことぐらい。

インビンシブル・テクノロジー VR 水文明 (13)
呪文
自分の山札を見る。その中から好きな枚数のカードを選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。

山札から好きなだけカードを手札に加えられるインビンシブル呪文

エンペラー・アクアは、背景ストーリーにおいてこの呪文から通じるアカシック・レコードを利用した全生物滅亡兵器の設計を企んだ。
…それは良いのだが、この呪文の能力からどうやってクリーチャーの全滅兵器を設計しようとしたんだろうか…まあそれが可能な頭脳を持っていたのかもしれない。

守護聖天グレナ・ビューレ VR 光文明 (5)
進化クリーチャー:ガーディアン 8500
進化-自分のガーディアン1体の上に置く。
W・ブレイカー
相手が「S・トリガー」を使った時、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま自分のシールドに加えてもよい。

次弾のDM-09で登場した、VRの進化ガーディアン。
エンペラー・アクアと同じく、S・トリガー発動でシールドの数を増やせる。

能力自体はエンペラー・アクア同様相手依存ではある。
しかし、コストが重くない点や軽量のガーディアンとしてはありがたいパワーの高さだったことから、様々なデッキで活躍をした。一体どうしてここまで差がついたのか…。

エンペラー・ジュニア VR 水文明 (3)
進化クリーチャー:サイバーロード 5000
ブロッカー
進化-自分のサイバーロード1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、相手が「S・トリガー」を使うとき、カードを1枚まで引く。

DCG版のデュエル・マスターズ プレイスのオリジナルカード。
名前やフレーバーテキスト的にアクアになる前の姿のようで、ドロー数とコストが半分となっている。
コストが軽くなったおかげで無難に青単速攻に使いやすい性能となっており、6コストの進化としては低かったパワーも3コストの進化なら十分なレベル。
効果は相変わらず使いにくいが、積極的に殴りに行く速攻ならSトリガーを引いた時の息切れ防止程度にはなるため悪い効果ではない。
レアリティもVRと少し控えめとなっており、どう考えてもこのまま成長しない方が強い。どうしてこうなった。

【背景ストーリー】

背景ストーリーでは、闘魂編でのラスボス的存在を務める。
基本セットには明確なラスボス的存在がいなかったため、背景ストーリーにおいては初のラスボスとも言えるだろう。

しかし、初代ラスボスでありながらもその末路や壮大な計画の真意などは詳細は分かっておらず、割と謎が多い。
開発主任KのTwitterではラスボスでありながらも背後に黒幕がいた可能性も示唆されている。
後にスターノイドやサイバーロードの上位存在と関係性があったことが明かされている。
デュエチューブの「【デュエマ】背景ストーリーの強すぎる歴代ラスボスランキング!」ではランキング圏外だったが、頭脳面では上位的存在に限りなく近い存在だったのかもしれない。

闘魂編

火・闇連合軍と自然・光連合軍の戦いに介入し、光文明の妨害を行うなど不可解な動きを見せる水文明。
水文明の目的は火・闇連合軍への加勢などではなく、戦乱の更なる拡大だった。
水中で暮らす水文明からすれば他文明のように土地に拘りはなく、自分達を脅かす他文明が疲弊して弱体化してくれればそれで良かった。
そしてサイバーロードの上層部の思惑通りに戦争をしていた四文明は敵を滅ぼす余力を失い、戦争は膠着状態に陥った。

サイバーロードのトップだったエンペラー・アクアは、惑星から全生物を滅亡させることを宣言し、《インビンシブル・テクノロジー》を利用した全生物滅亡兵器の設計に取り掛かる。
進化サイバーロードである彼は、劇的な進化を遂げた頭脳で設計図を難なく完成させた。
この計画はエンペラー・アクアは《サファイア・ウィズダム》から英知と超獣世界の終焉を察していたアカシック兄弟の研究の影響を受けての行動だった。
開発主任Kは生物の滅亡という無謀な計画について「力を持ったものがその力を支配に使うのを抑制する方が難しいので当然の行動」としている。

しかし、バーニング・ビーストのメンバーである《怒髪の豪腕(レイジ・アーム)》は、これらの情報を知る。
そのため、エンペラー・アクアのこの計画は、かつてのサバイバーへの対抗手段でもあったドラゴン復活計画をさらに推し進めることになる。

同時に光文明の予言者もエンペラー・アクアの計画を察知し、光の介入を受けた一部のリキッド・ピープルもエンペラー・アクアへの反逆を開始する。
また、光文明側に離反したリキッド・ピープルだけではなく、自我を持つリキッド・ピープルも計画の阻止を企んだ。

というか、全生物滅亡兵器の開発計画の情報が簡単に漏れ過ぎである。こんなの判明すれば、誰だって反逆するだろうに…。

その結果、バーニング・ビーストは3つの種族のドラゴンを復活させてしまい、ドラゴンは各地で暴走を起こして暴れまくる。
最終的にサイバーロードの計画は失敗に終わり、ドラゴンを止めるために開発途中でロールアウトした滅亡兵器とも言われる《エンペラー・マロル》などで反撃を行う。

各勢力の努力もあってエンペラー・アクアの計画は頓挫したが、結果として彼がこんな計画を企んだことがきっかけで、世界はさらなる混迷を極めることになるのである。
ある意味、聖拳編までの戦犯と言えなくはない。もちろんバーニング・ビーストも悪いが…。

ちなみに昔のDMの特性上、あまり背景ストーリーが詳細に記載されていない。
そのため、エンペラー・アクアが計画失敗後はどうなったかは不明ではあるが、少なくとも聖拳編以降の背景ストーリーでは姿は確認されておらず、王来篇において肉体が悪用された程度に終わっている。
そのため末路については色々と考察はあるが、現時点では復活したドラゴンに倒されてしまったとする見方が有力視されている。まあ再録もされていないし。

王来篇

王来篇では光器ナスターシャ共々その力を利用され、ディスペクターとして混成してしまい…




超進化した頭脳が、追記・修正を行い記事を完成させた!

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最終更新:2025年02月20日 20:30