阿佐海岸鉄道阿佐東線

登録日:2014/09/30 (火) 23:38:00
更新日:2018/05/14 Mon 10:20:03
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阿佐海岸鉄道阿佐東線は、徳島県の海部駅から高知県の甲浦駅まで結ぶ阿佐海岸鉄道の路線である。
「阿佐線」の線名の通り、本来は波の海部から佐の御免を結ぶ計画だった。
西側は、御免~奈半利間が、土佐くろしお鉄道阿佐線(通称「ごめん・なはり線」)として開通している。
JR四国牟岐線と合わせて「阿波室戸シーサイドライン」という愛称が付けられている。
そのためか、駅番号は1からではなくJR四国から通し番号となっている。
ちなみに開業は1992年と平成になってからである。


【運行形態】
基本的には全線通しの普通列車が毎時1本ほどの運転で、入出庫の関係で宍喰止まりの列車もある。
また、朝の2往復のみ牟岐線牟岐駅まで直通運転を行っており、JR四国の車両(キハ40系)と阿佐海岸鉄道の車両をそれぞれ1両ずつ使用される。
かつては牟岐線から特急列車も乗り入れていたこともあったが、普通列車扱いとなっていた。


【使用車両】
  • ASA-100形(しおかぜ)
阿佐海岸鉄道生え抜きの車両。新潟トランシス製の18m級気動車。
座席は転換クロスシートと車端部がロングシートのセミクロス。

  • ASA-300形(たかちほ)
2008年に廃止となった高千穂鉄道より譲渡された車両。後述のASA-200形の代替として導入された。
導入時は高千穂鉄道時代の塗装だったが、2010年からは徳島県のキャラ「すだちくん」と、東洋町のキャラ「ぽんかんくん」のラッピング列車となっている。


【過去の車両】
  • ASA-200形(あさしお)
ASA-100形同様、阿佐海岸鉄道生え抜きの車両。座席構造が一部異なる。
2008年6月末に車庫内で脱線事故を起こし、同年11月18日付けで廃車となってしまった…。


【駅一覧】
  • 海部(AK28)
牟岐線乗り換え。
起点駅で阿佐東線では唯一列車交換ができる駅。

  • 宍喰(AK29)
阿佐東線唯一の中間駅で車庫がある。徳島県最南端の駅でもある。
線路は2線構造になっているが、ホームは片側にしかない。

  • 甲浦(AK30)
終着駅。高知県最東端の駅ではあるが、県内からすれば隔離されたような位置にあるため、他の路線との接続はない。
1面1線の高架駅で室戸、さらに奈半利方面へ延伸できるような構造にはなっているが、ここから線路が伸びることは…。

牟岐線の末端区間を延伸するかのように開業したこの路線は、沿線人口も少ない上に駅数も3つで距離にしてわずか8.5kmと非常に短い。
そのため、運賃収入も2千万円を切る(輸送密度170人/日)で、毎年5千万円~9千万円の赤字となっている。
当然のことながら黒字の年は一度もなく、地元自治体の負担も限界が来ている。
JR線以外の鉄道路線で最も利用客が少なく、ぶっちゃけいつ廃線になってもおかしくない
こんな散々な状況のため、最初期の計画である延伸の可能性は皆無といえる。

ちなみにこの路線は国鉄再建法により、1980年に工事が凍結していた。
しかし、この時点で線路がほぼ完成していたために1988年に徳島県などが第三セクター会社として阿佐海岸鉄道を設立し、工事を再開させたという経緯がある。
これは国鉄の分割民営化後に工事が再開された唯一の例らしい。
結果はごらんの有様なわけだが…。
ここまでして開業したわけだし、1日でも長く生き残れるよう頑張ってほしいものである。

2016年、線路・道路両用車「デュアル・モード・ビークル(DMV)」の導入を発表。
JR北海道の開発で、JR北海道は安全対策や資金難などから実用化を断念した。
しかし阿佐海岸鉄道は、DMVによって室戸乗り入れを果たし、観光の目玉にする計画である。
成功を祈らずにはいられない。

追記・修正よろしくお願いします。


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