ヴァンピール 吸血鬼伝説

登録日:2014/12/12 Fri 14:29:00
更新日:2023/11/01 Wed 09:27:38
所要時間:約 7 分で読めます




概要

「ヴァンピール 吸血鬼伝説」とは、1999年にアートディンクから発売されたリアルタイムシミュレーションゲームである。2007年にはゲームアーカイブスで配信。


プレイヤーはクリストファとなって吸血をして配下であるノスフェラトゥを増やし、宿敵・デュランを倒す事が目的。
一日の流れは、朝から夕方までが街の人々と交流して仲良くなる昼パート、夜から明け方までが吸血しつつ相手の妨害をする夜パート。
つまり主人公は、寝ない。


あらすじ

時は19世紀末。150年前に一族全員の力で「ある塔」へと封印した邪悪な吸血鬼、デュランの封印が解けてしまった。
彼を倒す事が出来るのは、臨界体力を操る一人の青年クリストファだけであった。一族のラガシュはクリストファにデュラン討伐を命じるのだった。


臨界体力値

なんだかよくわからないが、これを貯める事でデュランへの対抗策となるエネルギー。
これを配下に分け与える事でノスフェラトゥ達は活動する。
ゲージが満タンになるとイベントが起きてデュランへと一気に解き放つ。そして次のステージへと移る。
男性配下は相手勢力の配下と戦って勝利する事で相手の持つ臨界体力値を奪い、女性配下は一晩越えるだけで倍にしてくれる。
女性配下増やせばいいかというとそうでもなく、女性は基本的に全員非力で男性配下に襲われたら即沈む。その為男性配下も大事。


血流量

所謂スタミナ。夜パートではこれを使って、主人公は吸血したり伝令を配下に送ったり変身したりする。無くなると何も出来なくなる。


ND進行度

誰の配下にもなってない住民のみに存在。Nはノスフェラトゥ、Dはダンピールつまりデュラン配下の進行度を表している。
これがどちらかに満たされれば、満たした者の配下となる。せっかくあと一息まで吸血してたのに、デュランが吸血したせいでゲージが真ん中まで戻ってしまっている。何てことは割りと良くある事。


親密度

親密でないと夜に吸血しに行っても、ND進行度ゲージが微々たる変化しかしない。
初対面で5、その後勤務先に訪れる度に一度目20、二度目30、三度目40と上がっていき、そして四回目で最高まで親密になり80になる。
なぜ最大値が100ではないのかというと、たぶんオッサンや老人と親密度カンストな状態っていうのは違和感しかないから。


住民のパラメータ

住民にはそれぞれパラメータがある。
  • 筋力…夜の戦闘で相手に与えるダメージに影響がある。主に男性が高い傾向。それも肉体労働者は抜群に高い。
  • 知力…高いほどクリストファからの命令を理解しやすい。逆に低いほど噂を信じ易い。
  • 魅力…この値が高いほど、従属ノスフェラトゥを作り易い。しかし高い程クリストファが直接吸血する際に血流量を多く使ってしまう。
  • モラル…高い程ノスフェラトゥ化しやすく、ダンピール化しにくい。


ステージ

戦いの舞台となるステージは三つ。少ないようだが一つの街にかかる時間がけっこうあるので、充分な数。

  • 田舎町 メドヴェキア…デュランが封印されていた城がある村。規模は3×3。小さく風景も変化に富むので配置を覚え易い。昼のBGMはゆったりとした癒し系で眠くなる。住民のオッティは「101」のヒュー・ローリーそっくり。
  • 港町 カルシュタット…貧富の差が激しく、南は貧困層・中ほどは中流階級・北は上流階級と、はっきりと住み分けされた街。規模は3×4。荷抜けやオペラ歌手志望、男装やらメドヴェキアと比べてストーリー性の高いイベントが出てくる。
  • 大都市ロンドン…天下の最先端都市ロンドン。メドヴェキアと比べると年代が変わったのかなと思うほど近代的。
ロンドンでこの年代というと例のあの殺人鬼が存在する。それを探し出して配下にすると超イージーになる。規模は最大の4×4。
住民の数はなんと100人。彼ら全員の住居と勤務先と行動パターンを把握してこそ、やりこんだと名乗れる。
デュランの配下を一人も作らせず、全員を直系ノスフェラトゥに出来たらもはやレジェンド。


ヴァンパイアハンター

二人の吸血鬼の活動を当然妨害をしてくる人間がいる。それがこのヴァンパイアハンター。
彼らは住民に聞き込みをし、吸血鬼の活動地域を把握して民家に罠を設置する。
なお、いずれも原作たるブラム・ストーカーの「ドラキュラ」に登場するキャラクターである。

三つの罠
  • 柊…夜パートに侵入できない。設置された家の住民が配下ならば夜に外出出来ない。
  • にんにく…夜に扉を開けた瞬間、ダメージを受ける。柊と違って設置された家にグラフィックの変化がないため厄介。
  • 祭壇…一番厄介。プレイヤーが開けると体力と血流量が減る。配下が開けると浄化されて元の人間へ戻ってしまう。
いずれも昼に解除出来るので極力探そう。

五人のハンター
  • ジョナサン・ハーカー…ミナ・ハーカーの旦那(婚約者)で有名なあの人。デュランの罠にハマって封印を解いてしまう。
昼はにんにくと柊の設置。夜は祝剣による攻撃や聖水攻撃、射撃をしてくる。メドヴェキアとロンドンに登場。

  • ジャック・セワード…イギリスの精神科医。ジョナサンの要請でやってきた。昼は聞き込みと祭壇の設置、配下の浄化。夜は活動しない。メドヴェキアとロンドンに登場。原作ではルーシーの求婚者の一人で彼女の異変に気付き恩師ヘルシングを呼ぶ役割だったが、ミナもルーシーも登場しないので、ハーカーの頼まれたが自分では手に負えないと恩師ヘルシングを呼ぶ役割に変更。

  • アーサー・ホルムウッド…親友であるハーカーの頼みで協力することになった貴族。祝剣の達人。昼は聞き込み調査、夜は祝剣による攻撃、祝鏡でプレイヤーの変身を暴く、配下の浄化。なお原作ではルーシーの求婚者の一人でセワードとモリスとは親友だったが、本作ではミナが登場せずハーカーがぼっちに、さらにルーシーも登場しないので求婚者三人組とハーカーが出会うきっかけが無くなってしまうためハーカーの親友ということに。

  • クィンシー・モリス…テキサス出身。イギリス学生時代の恩師、ヘルシングの誘いでハンターになる。
昼はにんにくの設置、夜は射撃による攻撃と聖水攻撃。原作ではルーシーの求婚者の一人でヘルシングの生徒ではなく大地主だが、本作には関係ないので、イギリスでヘルシングの生徒だったと変更されて、身分もただの兄ちゃんになる。

  • ヴァン・ヘルシング
「ドラキュラ」を読んだこともないくせにマンガの知識で吸血鬼を語るニワカアニヲタが知ってるヴァンパイアハンターの筆頭株。
アムステルダム大学の名誉教授で精神医学博士。セワードの要請で協力することに。
昼は棺桶暴き(修復が終わるまで寝ても体力が回復しない)、祭壇の設置と柊の設置。夜は浄化と聖水攻撃と聖杭による攻撃。

補足 ルーシーとは、本名ルーシー・ウェステンラ。旧姓マリー。ミナ・ハーカーの友人で夢遊病なため深夜に出歩きドラキュラに吸血される。
つまり、ドラキュラの封印を解いた男には婚約者が居て、ドラキュラの封印を解いた男の婚約者の友人が吸血されたが、ドラキュラの封印を解いた男の婚約者の友人には求婚者が三人もいて異変に気付き、ドラキュラの封印を解いた男とドラキュラの封印を解いた男の婚約者の友人の求婚者三人の計四人では力不足だからドラキュラの封印を解いた男の婚約者の友人の求婚者三人のうちの一人の恩師も加えた計五人組対ドラキュラという超内輪話である。
幻想水滸伝2のカーン・マリィの苗字の元ネタではないかと推測される。


クリストファ

主人公。ラガシュの指令でデュランを倒すことになる。
優しく穏やかな性格なうえに美形なので老若男女問わず好意を持たれる。
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のときのブラッド・ピットがモデル。というかそのもの。


デュラン

もう一人の主人公。人間を憎んでいる。絶大な力を持ち、ロンドンへ向かう。

ロンドンでローゼの親密度を80にしてからクリアし、タイトル画面でニューゲームを始めるとデュラン編がスタートする。
何故彼が人間を憎んでいるのかがわかる。真相を知ると、デュランが悪堕ちするのも頷ける。


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最終更新:2023年11月01日 09:27