昼の盾

登録日:2015/02/07 (土) 18:00:00
更新日:2025/03/10 Mon 17:36:36
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『昼の盾』とは、風来のシレン5に登場する盾である。


【概要】

前作、風来のシレン4から登場した新システム「昼夜」。
ダンジョン内の昼夜と連動して、被ダメージが増減するという特性を持つ。
昼の間は敵からのダメージを25%カット(0.75倍)してくれる(盾の成長度Lv1の場合)。
……が、夜になると逆にダメージが50%もアップ(1.5倍)してしまう。

Lv8まで成長させると、60%カットにまで効果が成長する。
ただ、(どの盾にも言えることだが)簡単、かつ安定的に成長度を上げる方法はほぼないため、計画的な運用が求められる。

このようにデメリットも大きいため、使いどころの見極めが難しい、上級風来人向けの盾である。

余談だが、昼夜での効果が逆転した「夜の盾」も存在している。

追記修正は昼の間にお願いします。
































……というのが一見の印象。

ゲーム中の図鑑説明文にも「夜になったら装備を外そう」などと表記されているため、
慣れないうちはマイナス効果を嫌ってメイン盾としての採用を躊躇するプレイヤーも多い。
だが、実際にはわずかのデメリットなど気にもならない、脅威の総合性能を誇るシレン5最強の盾である。

以下、その理由を解説する。


【昼の盾が強い理由】

まず、『夜間にダメージがアップする』というマイナス効果がほとんど意味を成していないことがある。

夜の敵は攻撃力が非常に高く、また通常の攻撃では1ダメージしか与えられない。
そのため、ガチンコの殴り合いを行うこと自体が間違いであり、そもそも攻撃を受けないように立ちまわるのが重要になる。
1発も攻撃を喰らわないことが前提なのだから、ダメージがどんなに増えようとあまり関係がないのである。

特に深層やレベルアップしたモンスターであった場合、昼の盾以外の装備でも一撃死クラスの超威力を持っているため、
この特性によって確定数に差が出ることは少ない。
昼の盾と対になる性能を持つ「夜の盾」でさえも効果的な軽減が期待できないぐらいで、結論から言うと夜の盾の評価が芳しくない一因にもなっている。
(一応レベルを上げていくと軽減率はけっこう上昇するのだが、普段使いしづらいので高レベルまで上げるのは工夫がいる)

そしてなにより、夜のある持ち込みなしダンジョンが極めて少ないということが追い風である。
持ち込みありなら夜用の盾を別途用意すればいいだけで、夜にダメージが増えることはデメリットになりえない。
昼の盾のマイナス効果が問題になるのは「ごく一部のダンジョンで、昼の盾以外に盾がない」という極めて稀な状況に限られてしまうのだ。


この盾の優秀さは、昼モンスターからのダメージを割合でカットする点に集約される。
シレン5のダメージ計算式は足し算引き算であり、シレンの盾の防御力の上昇ペースよりも敵の攻撃力の上昇ペースの方が早い。
序盤は盾そのものの防御値の恩恵を実感する機会も多いが、深層の敵は攻撃力が高すぎて防御値の意味が薄くなる。
しかし、昼の盾は防御力とは関係なく割合でダメージをカットしてくれるので、深層の敵に対しては昼の盾の方が強いのだ。

さらに、ダメージ軽減効果の成長率が凄まじい。
上記の25%という数字は装備Lv1の時点での軽減率であり、この値はLvが1上がることに5%ずつ上昇し、
最大のLv8まで鍛え上げれば昼モンスターからのダメージを60%軽減するという超性能の盾、ヌーンクイーンへと進化する。
深層の高攻撃力モンスターと正面からやり合えるのはこの盾ぐらいのものである。
実質的に防御値が無意味となることを逆手に取り、防御値を丸ごと攻撃値に算入する<捨て身>印をつけることで
超火力を実現するプレイングも可能。

風魔鉄の盾やイチかゼロの盾など、強固な盾・印効果が強力な盾は成長速度が遅い傾向にあるが、
昼の盾を育てるのに必要な熟練度は上記の装備と比べるとかなり少なく、育てやすさの点でも恵まれている。
成長状態の維持・積極的なデビル狩りなど、工夫を凝らさないと育てにくい上記の装備と違い、
普通に使っていても中層過ぎにはヌーンクイーンまで鍛え上げることが可能。

初期印数が4つ、以降レベルアップごとに1つずつ順当に伸びていくため、初期印数の少なさ・印数の伸びの悪さに悩まされることもあまりない。
(草との異種合成により状態異常印・特効印を容易に付与できる武器と異なり、防具の印は序盤ではそれほど増やせないため)
成長途中で追加される印は<サビよけ>のみとシンプルだが、
余計な効果で貴重な印数を潰してしまうことがないということでもあり、かえって使いやすい。



性能そのものとは関係がないが、入手性の高さも昼の盾の地位を高めている要素の一つ。

シレン5には透視の腕輪(気配察知の腕輪)や鑑定士の腕輪、壁抜けの腕輪など「確実にクリアが近づく強力アイテム」は他にも存在するが、
店売りやタベラレルーひとくいデビル種のドロップ限定の激レア品の場合がほとんどで、そうそうお目にかかれるものではない。
対して、昼の盾は多くのダンジョンで普通に床落ちアイテムとして出現する*1
原始に続く穴、おにぎり穴、地底の館といった昼のみダンジョンにも堂々と登場し、実質的に常時ダメージを割合カットする盾と化している。
出現率もそれほど絞られているわけではなく、特に印つきの装備以外は床落ちしていないおにぎり穴では結構な頻度で入手可能。



簡潔にまとめると、圧倒的な防御性能を持ち、成長速度も悪くなく、盾としては十分な印数を備え、入手性も高いという、まさに良いとこどりの盾。
初心者救済アイテム筆頭との呼び声も高い。


【昼の盾の欠点】

このように優等生な昼の盾であるが、欠点がないわけでもない。

一つは、ダメージを割合でカットしてくれる特性は強力だが、盾そのものの防御力は高くないため、序盤のうちは他の盾よりもかえってダメージを受けてしまうこと。
低層で手に入れて「こりゃ勝ちゲーだぜ!」と調子に乗っていたらコガタナバチの混乱刺し(ダメージ2倍)で乙、などというのもよく聞く話である。

もう一つは、武器との共鳴効果(特定の組み合わせの装備により様々な特殊効果が得られる)が非常にショボいこと。
光の刃(旧作でいうスパークソード)と共鳴するが、「夜でも巻物が読める」という無いも同然の効果であり、各種印なしセットの持つ「腕輪が二個装備できる」効果に比べると非常に見劣りする。
ただし、逆に言えばこれは相方となる武器を問わないという利点でもあり、強力だが盾との共鳴効果を持たない状態異常系の武器を気兼ねなく装備できるということでもある。
特に混乱の手斧&昼の盾の組み合わせはとても相性がよく、両者を拾いやすいおにぎり穴では定番かつ鉄板の組み合わせとして有名。
持ち込みなしならそもそも常時装備したい腕輪を二つ以上引けない冒険も多いので、腕輪を二個装備できないことが問題になる機会は案外少なかったりする。


非常に強力ではあるが、分裂の壺、強化の壺(初代仕様)、根性の竹刀などと言った旧作の救済アイテムと比べると
バランスブレイカーというほどのぶっ壊れでもないため、プレイヤーからの評判も悪くなく、概ね受け入れられている。

深層のモンスターはこの盾があってようやく五分の殴り合いが成立するレベルであって、
ヌーンクイーンの性能を過信して工夫なしにクリアできるほど甘いゲームではないし、
逆にこの盾がなかったからといって深層の突破が極めて困難になるか言えば、そういうわけでもない。

ガチンコで殴り合うのは厳しくなるが、それならガチンコを避ければいいだけの話だからである。
杖や札などを駆使して相手を無力化する、矢や<炎飛ばし>印などの遠距離攻撃で削る、<○○特効><金食い攻撃>印などで火力を底上げする、
共鳴効果で呪い師の腕輪を二つ装備して100%会心の一撃が出るようにするなど、殺られる前に殺る方法はいくらでもあり、
昼の盾なしの攻略は十分成立しうる……というより、それが本来のバランスで、昼の盾のほうが救済措置であるため、
緊張感を味わいたいときは昼の盾なしで深層に挑んでみるのもシレン5の楽しみ方の一つだろう。




追記・修正は昼盾縛りで原始に続く穴をクリアしてからお願いします。


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最終更新:2025年03月10日 17:36

*1 ただし、Vita版の5+の追加ダンジョンでは出現しない場合が多い