不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録

登録日:2024/02/01 (木) 13:07:24
更新日:2025/03/26 Wed 12:22:40
所要時間:約 55 分で読めます





数多の風来人達よ再び集え!

旅はまだまだ終わらない!

1000回遊べるダンジョンRPG!




不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録』(Shiren the Wanderer: The Mystery Dungeon of Serpentcoil Island)は、スパイク・チュンソフトのゲーム作品の一つ。
前作『5』から約14年ぶりに発売された完全新作である。 2023年9月14日のNintendo Directで情報が初公開された。CEROB(12才以上対象)。
Nintendo Switch向けに日本では2024年1月25日に、海外では2024年2月末にそれぞれ発売、2024年12月12日のSteamでの展開に合わせてデジタルサウンドトラックが発売されている。



【あらすじ】

月影村の冒険から数か月後・・・・・・

とある不思議な夢を見た、旅の風来人「シレン」と語りイタチ「コッパ」。
その夢に導かれて訪れたのが、内海にある小さな島々のひとつ「とぐろ島」。

その島には、いたるところに海賊のお宝が隠されているうえ、
山頂にいる怪物の腹の中には、とびっきりのお宝が眠っているという。
そんな風聞を聞きつけ、一攫千金を夢見た全国の強者どもが島に集まった。

果たして、二人の見た不思議な夢と島の関係は?
そして、この島に眠るとびっきりのお宝とは?
シレンとコッパの新たな冒険が幕を開ける。

(公式サイトより引用)


【概要】

前述した通り約14年ぶりに発売されたシレンシリーズの六作目。
コンセプトは「原点回帰」 。特に『初代』と『2』、『外伝アスカ見参』要素が多く取り入れられ、『4』や『5』で導入された夜システムと技装備成長、新種道具、スーパーシレンといった要素は今作では実装されていない。

シリーズとしては和風の要素が前面に押し出されており、瀬戸内海をモチーフにした世界観となっている。*1
楽曲はすぎやまこういち氏、松尾早人氏に代わり、ノイジークロークのいとうけいすけ氏が担当。
ゲーム全編に渡ってBGMにシャーンと鳴る神楽鈴の音色が使われているのが特徴。
モンスターハウスなどのお馴染みの曲も一新されているが、旧作の曲に負けず劣らずゲームを盛り上げてくれるクオリティに仕上がっている。

アイテムなし、レベル1からスタートして倒れたら持ち物をすべて失うという「不思議のダンジョン」の基本は変わっていない。
むしろ、持ち込みなしでスタートする楽しさを追及したと製作スタッフは語っている。

グラフィックはデフォルメ3D+見下ろし型というスタイルに変化。
グラフィック自体は世代を考慮するとそこまで美麗ではなく、敵もカラーバリエーションやコンパチが多く大型タイトルと比較して安っぽいという感想もあるが、
一方でロード時間は少なく、スムーズで快適なプレイを楽しめる。メニューのレスポンスも早く、アイテムショートカットなど幅広く調整することが可能。

難易度は高く、シレンシリーズで一番難しいという感想も見られる。
ローグライクゲーム経験者であっても最初のダンジョンに苦戦したという意見も挙がるほど。
シリーズ未経験者からは「メガテン並み」「フロムゲーみたい」という声も挙がっている。

とはいえこれは、今までにないバランス設計に面食らったプレイヤーが多いという側面も強い。
実情はシリーズ内でも特に強力なアイテムが登場しており、強力な装備も手に入りやすくとことん強化出来るのだが、モンスターも負けず劣らずステータスが高く強力な特技を使用するインフレ傾向の戦闘バランスとなっている。
凶悪な敵でピンチになりやすいが、反則的に強いアイテムや不死身じみた回復速度で打開もしやすく、消耗してももう少し頑張ればより強いアイテムを拾える可能性があるなど戦力を補充しやすいため、
危機を予想したり切り抜ける方法をどれくらい知っているかの知識、そして出し惜しみしないこと諦めないことが生存に直結する、ローグライク本来の「プレイヤーが強くなるゲーム」として原点回帰しており、本作は特にプレイヤーの成長が体感しやすい作りになっている。
従来までの(ゲーム設計的な)作風がやや先鋭化気味だったのを緩和した形の調整が多いのもその一環。

2024年4月27日には大型アップデート第一弾が実施され、プレイアブルキャラの追加、各種制限プレイ、道場破り実装、アイテムストック容量大幅増加、もののけアタックモードなどが追加された。

さらに2024年7月5日には大型アップデート第二弾が行われ、更なるプレイアブルキャラの追加に加え、ほとんどのダンジョンの階数を50or99階(ダンジョンによって変わる)に増やせる機能が追加された。
これにより擬似的なもっと不思議のダンジョンが増えた。

更に更に、有料追加コンテンツとして「不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録 plusパック」がDLCとして登場。導入することでタイトルにPLUSの字が輝くように。
前編と後編の二本立てになっており、Switch版は2024年9月5日に前編が配信開始。同時に行われたアップデートとあわせて8つのダンジョンと新規操作キャラが追加された。


《新システム・変更点》

◇HP自然回復

過去の作品では最大HPに比例した数値、またはレベルが上がるにつれて回復速度が遅くなる仕様で、全体的に自然回復が遅かった。
しかし今作では、レベル1でも1ターンで1ポイント回復する上、レベルが上がると更に回復速度が早くなる。レベル20で3段階目に到達する。
過去作品とは比較にならない程に自然回復が早い仕様となっている。

だがその一方で、敵のHPと攻撃力が極めて高く設定されている。ちゅうチンタラやノロージョは、もはやパワー系と比べても遜色ないステータスを誇る。
序盤でそこそこの盾を装備していても3回殴られたら危険であり、複数のモンスターに囲まれて殴られたらほぼ助からない。盾がないと最大HPの半分以上削ってくる敵もしばしば登場する。
HPが減ったまま漫然と移動するのは自殺行為と言えるほど。
1Fでマムルの攻撃を受けて予想以上に減るHPに戸惑った経験者も多いかもしれない。また攻撃力以外にも、モンスターが発生するスピードも30ターンに1度と速めになっている。

その為、先制攻撃を徹底する位置取り、HPが減ったら敵から逃げて回復を図る危機管理、かつ複数の敵とは同時に戦わないように動く立ち回りといった基本動作の徹底が求められる。
この定石をしっかり守らずに油断するとあっさり倒れてしまうシビアさ、レベル上げの重要さとそれでも油断できなさを盛り込んだ調整となっている。
地味にこの回復周りの展開の速さから、ハラモチ印なしでも結構満腹度が足りやすく、餓えて倒れる率も減ってきている。

レベルによって自然回復量が決まり、その効果も高いことを前提にしたからこそ成り立つダンジョンもplusパック以降には実装されている。

◇走破エリアの表示

部屋内でどこを通ったかが地図に表示される。
一度通ったところならば罠の危険はないので、敵から逃げる時には同じ道を通って逃げれば安全である(突発モンスターハウスや罠増えの罠で新たに出現した罠はその限りではないので、油断は禁物)。
Ver2.0.0以降は地図のカラーコンフィグが可能になって視認性を調整できるように。

◇手帳・探検録システム

アイテム、ワナ、敵モンスターの情報が手帳に登録される。
探検録にはフロア別に遭遇したモンスターが記録され、プレイしている内に攻略本が作成されるといっても過言ではない程。
メッセージ履歴からキーワード指定で簡単に手帳に飛ぶことが出来る親切設計。

過去のモンスター図鑑に見られたようなサブカルネタは完全に無くなっている。
風来のシレン2、GB2などで見られたサブカルネタ抜きのお遊びテキストもなく、歴代で最も真面目。

◇ドスコイ状態

満腹度が150%*2を超える場合発生する特殊状態。
シレンのグラフィックも太って大きくなる。
与えるダメージとHPが強化され、引き寄せや吹き飛ばしといった強制移動技を無効化し、ワナを踏むと破壊して無効化し、さらに通常攻撃で壁を壊せるようになる。
ドスコイ状態では満腹度の減少が早くなり、満腹度が120%を下回ると解除&最大満腹度が5%減少されるので維持する為には食料が欠かせない。
今作では胃拡張の種は5%しか上昇しないので、最大満腹度を増やすにはおにぎりを一気に食べるのが一番である。お米は力だ!

ただし高飛び草や場所替えの杖といった手持ちのアイテムを使った移動も無効化されてしまう点には注意。徒歩とイカダ以外では移動できなくなる。
加えて罠が使えないため泥棒はしづらくなる。
フロアをそのパワーで探索・制圧できるメリットも大きいが、緊急退避ができないデメリットもかなり大きい。結構使いようである。

◇デッ怪

デッ怪ホールというオブジェクトから出現する通常のモンスターよりもはるかに強いモンスター。過去作の夜システムに近い設計思想。
正面5方向からの攻撃を無効化するが、初代/DSの正面戦士のように後ろ3方向から攻撃すると即死する。真ん中を石や銀の矢などで直接狙って当てても倒せる。
体力自体も石一発で倒せるほど低いが、そもそも無限湧きする上に一定ターンで自然消滅するほか、経験値やアイテムといったリターンは薄いので避けながら探索するのが基本。
ホールは一定ターンでフロア内のどこかに移動するものの常にマップに表示されているので、デッ怪の位置は未踏破のフロアでもおおよそ推測できる。
また、通路が暗いフロアでもホール及びデッ怪は画面に映る。
フロア内の全ての部屋に一度入るとホールごとデッ怪が消失*3。消失時点でホールがあった位置にちょっといいアイテムがドロップする。
高難易度のダンジョンでは深層に複雑な地形とセットで突っ込んできたり、御神木モードで選べる深層版では「いくら強くとも避けるべき」と言わんばかりの出現テーブルになっている。
デッ怪モンスターは探検録機能で誰が出るか確認できないのも手強い要素のひとつ。

◇店

ダンジョン内に設置された店。
入店すると手持ちのアイテムにも売却時の価格が表示されるなどインターフェースは改善されている。
今までのシリーズにも存在したが、特筆すべき点は泥棒対策が強化されていること。
最初から店内に番犬が配置されていてトドの壺など一部アイテムが無効化されたり、出口が二つの部屋なのに店主が4~5人いたり、ドスコイ状態を前提とした入口が無くて壁を掘るかワープで着地しないといけない店舗が増えたり、
泥棒が発覚して警報が発令されると、マグナゲートのカクレオンの如く盗賊番4体が階段の周囲に現れブロックするなど、今までのように特定のアイテム数個を組み合わせれば成功確定と言えるようなガードの甘さではなくなっている。
ステータスも過去作以上に高く設定されており、番犬相手ですら+99盾の上から3桁ダメージをおみまいし、攻撃力110以下の攻撃を1ダメージに抑える等、どんなに鍛えていても(拠点で過剰に鍛えていない限り)装備でゴリ押すことは現実的ではなくなっている。
更に聖域の巻物も効かない上、番犬の性能はステータス以外でも歴代最強。生半可なやり方では捕捉されるのがオチとなっている。
大部屋の巻物が復活しているので、強さに余裕があるならこれを泥棒に活用したい。幸い、店主は装備を十分強化していれば普通に殴り倒せるレベルである。
さらに、ひさびさに絨毯が用意されていない店が登場。罠を利用することができる珍しいもの。

ちなみに行商人も再登場。『2』のように落ちているアイテムを回収することはなくなっている。
例外として拠点に登場するナゾーさんだけは、持ち込み可能なダンジョンにおいて様々な手段でロストした武器・盾を回収しているようだが…
拠点の宿場浜では「怪しくない店」名義でロストした装備を買い戻すのも可能だが、かなり高い値段をふっかけてくる。

◇神器

『2』『3』の神器セットとは全く関係ない特殊な効果のついた武具。
基礎値が底上げされてたり、印数が多かったり、最初から印が入っていたりと性能が強化されているなど、
『5』の運命神の裏庭に登場した「床落ちしている成長道具」のような要素もついている。入手には運が必要だが、手に入れれば大きな助けとなる。
特筆すべきは天然印という特殊能力。通常の合成では入手出来ず、元々付与されている神器を手に入れるという形でしか入手できない希少な印。それ故に強力な効果を持つ印が多い。
ただし、使い捨ての印や満腹度低下加速といったデメリットのある印がついている場合もあるので一概に優秀とは言えない面もある。
青い神器は基礎値補正が大きく、金の神器は印まわりの補正が大きいという特徴を持つ。ダンジョンによっては要となる。
今回のやりこみ・こだわり要素のひとつ。自分だけのお気に入りを貫いてみる?

◇願いの横穴

フロア内に出現する願いのほこらというオブジェクトから突入できる寄り道ダンジョン。
まず願いのほこらを調べると「武器が欲しい」「壺が欲しい」「レベルを上げたい」などの選択肢が3つ表示され、その中から一つを選ぶとその内容に基づいたアイテムが落ちている願いの横穴へと進める。
過去作品の黄金の間に近くレアなアイテムが入手しやすい。長居はできないが敵のドロップアイテムも反映される。
表示される選択肢はランダムだが、「透視の腕輪が欲しい」など流れを大きく変えうるアイテムを直接願えたり、「武器や盾を強化したい」で強化の壺をくれたりする気前の良さを見せることも。

◇流れる水路

ダンジョン内に配置されるオブジェクト。定期的にイカダが流れてくるので渡ることが可能。モンスターやおにぎりが乗っていることもあり、さながら回転寿司である。
イカダに乗って流れながらの戦いはこれっぽい。地の利を得たぞ!
ちなみに行動の優先順位はモンスターよりイカダの方が先なので、モンスターの乗ったイカダが動いてシレンに隣接した場合すぐさまモンスターに攻撃されるので注意。

◇大砲

ダンジョン内に設置されているギミック。攻撃すると点火して砲弾を撃ちだす。
大砲の弾を発射する一般的な大砲のほか、炎を放つ火炎放射大砲、フロアをぶちぬく貫通レーザーを照射する貫通砲、当たった者を桃まんに変える桃まん砲が登場する。
砲身が三方向・七方向に付いた広範囲を一度に攻撃できるものも。どの大砲も5発発射すると役目を終えて壊れてしまう。
モンスターも大砲を扱えるため、射線上に立つと危険(嫌らしいことに初期配置では部屋の入り口が射線になっているケースが多い)。大砲は押すことができるので、使わない場合は危なくない位置に移動させるか壊してしまおう。
モンスターはシレンより大砲を優先したがるので、置き場所を工夫すれば隙を晒すトラップにできる。この性質も攻略に役立てられる。
なお、「生物集合の巻物」の対象であるほか、とおせんりゅう種も並ぶと特技を使ってくる。大砲とはいったいなにものだろうか…

◇クロンの挑戦

階段を降りた直後に発生する特殊イベント。
そのフロア内で「敵を20体以上倒せ!」「草を5回以上飲め!」「巻物を使うな!」「お店で沢山買い物しろ!」と条件が設けられ、達成するとステータスアップ・道具強化などの特典が貰える。
特典は達成度合いに応じて松・竹・梅のランクがあり、例えば特典が装備の強化値アップの場合、梅は+1、竹は+3、松は+5と達成するにつれて豪華になっていく*4
無視してもデメリットはなく、プレイヤー有利なイベントである。条件の難易度・リスクと特典のうまみを天秤にかけて必要があればチャレンジしよう。

◇熱狂の祭り

フロア探索中に突如として発生する特殊イベント。専用のBGMが流れる中、「時間内に敵を倒すとアイテムドロップ」「同条件で経験値倍増」「テーマに沿ったアイテムが突如床落ち」といった特典が付与されるボーナスタイム。
なおゲーム内のターン数ではなくリアルタイムの30or60秒で計測される。
特定のアイテムが大量出現するパターンは30秒、モンスターが関わるパターンは60秒となっている。祭り中は気配察知や疑似的な道具探知状態になるので、目印にガンガン回収したいところ。
単純に大きな利益が得られるプレイヤー超有利なイベントだが、欲を煽って制限時間への焦りによるプレイミスを誘発するという巧妙な罠でもある。テンションうなぎのぼり。

◇ボヨヨン壁

青白く虹色に輝くふよふよとした不気味な壁。アイテムを投げると反射する形でボヨヨンと弾く。
この反射を利用して四面全てにぶつけると成功となって投げたアイテムが分裂する。成功すると高確率で全ての壁が消失するが、運が良ければ数回使用可能。
秘剣カブラステギや螺旋風魔の盾といった超レアアイテムでもOK。ただし強化値や印は引き継がれず素の状態となる。
ボーナスエリアと言えるが、遠投の腕輪を装備したまま投げてしまったり、壺を対象にしようとしたり(成功すればいいのだが)、罠やモンスターによるアクシデントで貴重なアイテムを失う危険もあるので念入りにチェックしよう。
そもそも四面に反射できない形状であったりすることもあるので見極めは重要。だが、その場合でもアイテム次第で実現可能な形にできるのが本作の面白い所。
またボヨヨン壁は大部屋の巻物以外の方法では壊せず、壁抜けも無効なので注意。ここで囲まれると逃げられない。

◇もののけ道場

モンスターやアイテムを自由に配置して試すことが出来る特殊ダンジョン。
デバッグモード並みの幅広い調整が可能。敵の動きやアイテムの使い方がピンと来ない場合はここで確かめよう。
インターフェースは月影村や外伝のPC版にあった「フェイの問題」作成キットに似ている。
大喜利、各種検証、フェイの問題もどきなども気合次第で作れる。
2024年4月27日のアップデートで『道場破りモード』が追加。
各種系統モンスター(ぴーたん、忍者、山伏はそれぞれでまとめて1系統)にちなんだフェイの問題のようなパズルゲームで、
クリアすれば後述の御神木で操作キャラとして使えるようになる。
「かてばかんぐん」ということでガチガチの手順を求める物は少ないが、稀に多くのプレイヤーが認める難問がすっ飛んでくる。
遅れている気もするが2024年7月5日のアップデートでは『基本の操作』が追加。ルーキーさんこそ触れておくべし。

◇オンラインプレイ

救助システムは勿論のこと、パラレルプレイという同じダンジョンをプレイヤー間で共有して遊べるシステムが登場。
動画配信で配信者が視聴者と競争するなどといったプレイが可能。
また各ダンジョンの平均クリアレベルやクリア率も閲覧できる。

◇パラレルプレイ

上記のように他プレイヤーと同じダンジョンで遊べるほか、自分で作ったデータを繰り返し遊べる。
過去のボスと再戦したり、ダンジョンの途中の階層から始めたり、強いアイテムを入手した冒険を他のプレイヤーと共有したりと、幅広い楽しみ方が可能。
本作のダンジョンは世界樹の迷宮リマスターのような「同じ行動を取れば必ず同じ結果になる」という仕様があり、
フロア探索や泥棒、ボヨヨン壁などの予習……というよりは答えを確認することが出来るため、ゲームバランス的には扱いの難しいシステムでもある。
公式でも2024年4月から配信がスタート。期限が設けられておらず、いつでも誰でも振り返りに近い形で冒険ができる。
第二弾として配信された「とぐろ島の神髄 公式パラレル」はまさに難関。難易度が正比例して上がってくる。

配布元のデータが基本となる為、配布元のプレイヤーが白紙の巻物に書き込めるリストを解禁していないと受け取ったデータでも使用できない。
勘違いされがちなので注意が必要。

◇御神木

2024年4月27日のアップデートで追加されたコンテンツ。
一度クリアしたダンジョンに様々な条件をつけて挑むことができる。
ご神木を介することで特定条件下でしか使えなかった「狐渇シレン」、狐渇シレンとは明らかに強みや得意分野が違う「竜海シレン」、DLCでは更なる人気キャラで潜ることもできる。
なお、このモードでは救助要請できないので注意。


【登場人物】

・シレン

相変わらずの喋らない主人公。
時系列としては月影村の後であり、知っている人物からは魔蝕虫とオロチを討伐した歴戦の風来人として一目置かれている。
最序盤にジャカクーと戦った際、当たりどころが悪かったのか一部記憶を欠損している。

・コッパ

人語を話す語りイタチ。シレンとはおなじみの相棒。今回は口の悪さは控えめ。
どうやら自分が主体の冒険願望があったらしく、plusパックではそれを叶える形に…!
何故か再会したアスカのことを憶えていない。GB2で再会したマーモのこともハッキリと憶えてなかったので意外と謎が多いキャラとなった。

・アスカ

女性の風来人。『3』のように操作は出来ず味方NPC扱いとなる。『3』の前なのでござる口調で話す。
今作では桃まん大好きという意外なキャラ付けが増えている。更にplusパックでは…。
コッパが自分のことを憶えてない反応をした際にどことなく察したかのような言動をしている。何かしらの事情を知っているのだろうか?

・謎の少女

シレンに夢で呼びかけてきた少女。助けを求めているようだが詳細は謎に包まれている。
合法ロリとかケモナーホイホイとかのタグがついてるのはこの少女と、もう一人の関連キャラがきっかけとなっている。

・スズナ

シレンとコッパがとぐろ島で拠点とする宿「うずまきや」の女将。初挑戦で蛇頭山の頂上まで到達したシレンのことを気に入って色々と手助けしてくれる。

・干天坊(かんてんぼう)

とぐろ島に住む山伏達のリーダー格。ジャカクーを信奉しており、ジャカクーを倒そうとしている風来人達を敵視している。

・ジャカクー

とぐろ島の最終エリア、蛇頭山の頂上に陣取る邪悪なモンスター。

◇同行人(旅仲間)

とぐろ島道中のイベントを進めることで、ダンジョンを徘徊する彼女らに話しかけることで仲間になってくれる。
拠点から連れられないが、仲間になってくれれば心強い。とはいえ「退く」という戦術がリスキーになるので一長一短。
ただし、一部は特定ダンジョンに関連するイベント発生中は徘徊してくれなくなる。また人数制限もある為全員を同時に引き連れることも出来ない。
更に前作と違い仲間のレベルはシレン同様のリセット式になったため、しあわせ草などで育成するメリットが存在しない点に注意。

・アスカ

『2』と同様に投げられた武具を装備できるが、腕輪は装備できず、別れると倉庫に返却されるようになっている。
満腹度の概念がないので満腹度が関わる効果は発揮しない一方で、呪いを無視し、金食い装備のデメリットを踏み倒し、装備中に限り使い捨て装備の弱化を踏み倒せる特徴を持つ。
旅仲間の中でもっともアイテムの引きの影響を受けやすいが、引き次第では守りにすぐれたキャラになりうる。

・ヒビキ

必要な分だけ頂くのが習わしだというアカシャチ団の若頭。
能力が高く、敵を見つけると素早さの丸薬を飲み、必中で状態異常を起こす丸薬を敵にぶつけてサポートする。丸薬は誤射しないので安心。
黒鮫海賊とは犬猿の仲らしいが、問題なくトゥガイと同時に同行できる。
ストーリーが進むとトゥガイといい感じの仲に。

・海賊デブータ

アカシャチ団構成員のモンスター。
デブータらしくデブータの石を投げつけてくれる。しかも相手をよく見てるためか仮眠状態の敵には手を出さず、投擲を反射するバッターやひまガッパに投げるようなヘマもしない(ただし火炎入道には延々投げては燃やされる)。
シレンが投げるより射程が長いので索敵にも役立つ。威力よりも手数で助けてくれる。外した石を拾って自分のものにすることも可能。
ただしテンポは悪くなる。
能力値が低いので彼の言う通り援護に回し続けよう。

・トゥガイ

欲しいものは全て頂くのがモットーな黒鮫海賊の頭。
時折黒鮫斬撃という会心の一撃を出してくれるほか、シレンがとどめの一撃を食らった時、そのダメージを肩代わりしてくれる。
ヒビキ同様に能力が高いので安心して背中を預けられる。

・セキ

忍びの姫様。
倍速一回行動、如意棒攻撃のように攻撃と同時に後退、敵忍者と同様に敵攻撃を回避しやすいときたない活躍が期待できる。
しかし、あるダンジョンが解禁されるとクリアまでセキが拘束されてしまい、そのダンジョンの難易度がとても高いため空気化してしまう風来人も多い。
その、あるダンジョンのボス戦では結構頼りになる。アイテムが頼りない時は彼女の支援に回るのも戦略。


【初期実装ダンジョン】

一部、特徴のあるものだけを抜粋。
クリア率は挑戦人数ではなく挑戦回数で算出している。

・とぐろ島

いわゆるストーリーダンジョン。全31F。
6フロアごとに街や休憩所があり、宿屋、店、倉庫、鍛冶屋が各所に点在する。初代のテーブルマウンテンに近い構成となっている。

前述した通りシリーズ経験者でも梃子摺る難易度だが、一度の冒険でクリアすることも十分に可能。
実はプレイ開始から数分で攻略することも不可能ではない。手早くストーリーを進めたい人は最初の負けイベントで粘ってみよう。

3Fから登場するパコレプキンの異様な攻撃力、5Fからの忍者の攻勢に驚いたプレイヤーも居るかもしれない。
ただ、パコレプキンはランダム移動で攻撃してこなかったり、逃げても追ってこないこともあるのでHPに注意しながら戦えば問題ない。
忍者たちもなかなか手強いが、腕が上がってくるとアイテムドロップ率の高さからくる稼ぎ・フロア巡回の練習台にもなる。
初心者経験者問わず、この辺りでこのゲームの方向性を把握しておかないと突破は難しい。

何度も冒険を繰り返すうちにイベントが発生してプレイヤーを助ける要素が解放される点も初代のテーブルマウンテンと同様。
道中の倉庫は最初から利用できるが、アイテムの保管場所と言うよりは整理するためのスペースという側面が強い。(街中の倉庫以外の場所ではアイテム整理が出来ない)
ちなみに途中でヤマカガシ峠や推測の修験道といった持ち込み不可ダンジョンに逸れると、道中で入手したアイテム・ギタンを全て蔵に送り届けてくれるので、アイテム集めに活用できる。なお、仲間は連れ込めない。

・ドスコイダンジョン

その名の通り「ちゃんこおにぎり」を食べてドスコイ状態で進むダンジョン。全20Fで持ち込み可だが、モンスターテーブル的には素潜りでも十分クリア可能なバランス。
ドスコイ状態はかなり強力であり、それを要所で解放・余裕ができたら維持することを前提に後半が調整されている。壁を掘ってアイテム補給だ!
発売一週間時点のクリア率は34%

・罠師の抜け道

シリーズ恒例の罠ダンジョン。全20F。
今作は罠師の腕輪を装備していると罠を持ち運び、一度だけ再配置できる。過去タイトルのように目の前の敵や離れた敵の足元には仕掛けられない。
罠は状態異常が手軽にかけれるので中々強力だが、これだけだと包囲された時や戦闘に苦労しがち。基本的なアイテムも落ちているので連携して運用していこう。
クリア率は27%。

・カカ・ルーの神意

もう一つの罠ダンジョン。全10F。
罠師の抜け道と違って「自分も敵も罠にかかる」というのが特徴。罠師状態と違って自分だけが罠にかからなかったり罠を持ち運んだりは出来ない。
更にアイテムがギタンに集中しているので、地の利やギタン投げに頼ることが多い。

・桃まんダンジョン

全25F。過去作品でいうところの肉ダンジョンにあたる。
序盤から敵が強いので難易度は高めだが、変身状態と相性のいい装備と、集めやすくて強力な桃まんを把握していけばクリアに近づく。
クリア率は7%。

・買い物上手の修験道

全40F。持ち込み可能で店が高確率で発生するダンジョン。ギタンの床落ち率が極めて高く、落とし穴が多いためとにかく店利用が前提。
レアアイテム購入のチャンスであるが、クロンよりギトー信仰の強い大多数のシレンジャーにとっては泥棒のチャンスかも…?
クリア率は27%。

・仕掛けの修験道

全20F。持ち込み可でボヨヨン壁や大砲、流れる水路といった今作特有の仕掛けが高確率で発生するダンジョン。
普通に攻略するよりもボヨヨン壁を利用してアイテムを増殖するのに使われる場合が多い。持ち込み不可に向けての練習にもどうぞ。

・推測の修験道

全20F。未識別のアイテムの正体が3択に絞られて識別が容易になっている。
一方でモンスターテーブルが変、あるいは独特。1Fからチンタラ、3Fからちゅうチンタラ、7Fからナシャーガ、15Fからドラゴンが登場し殺意満載かと思いきや、
8Fからずっとゲイズ、16Fからひまガッパのような「弱いモンスター」もそれなりにいる。一部階層では歩行者天国ばりににぎり見習いが押し寄せてくる。
ただしこのダンジョンは装備品が貧弱なのでアイテム頼りになりやすく、ゲイズは「温存しておきたいアイテム」を害するというお仕事をこなしてくるので、意味のある配置である。
一度クリアすると「推測の修験道・裏」が解禁され、こちらはフロアを跨ぐごとに1種類識別され、計50種類識別されるとクリアとなり最後に識別したアイテムのみ持ち帰れる特殊ルールが適用されている。
より多彩なアイテムが登場して何を持ち帰れるかが熱い一方、この修験道裏でしか入手報告のなかった*5アイテム「鑑定師の腕輪」がある。しかし、道のりは険しい…

・鬼木島

全25F。推測の修験道と同様に未識別アイテムが3択タイプのダンジョン。
モンスターテーブルはとぐろ島の神髄(後述)とほぼ同様なので、御神木モードの99F版であれば簡易的なもっと不思議としても遊べる。

・杖と巻物の領域

全20F。落ちているアイテムは杖と巻物がほとんど。
装備は貧弱だが精度の高い杖と巻物を惜しまず、適切に使えばゴールできるという稼ぎに絶好なダンジョン。
白紙の巻物が大量に落ちているし、ねだやしの巻物も普通に床落ちしている。
また、変化の壺からは高確率で白紙の巻物が出現するため、吸い出しループで荒稼ぎもできる。
クリア率は21%。ただしそこまで難しくはない。
持てるだけのアイテムを手に入れたら脱出の巻物で帰還するプレイヤーが多い為にクリア率が下がっていると思われる。
装備そのものが乏しいので稼ぐなら狐渇シレンの方がおススメ。

・神器の海廊

全15F。今作の新要素である神器の装備が大量に落ちているダンジョン。
基礎値が上がっている上にレアな印が複数付いた剣盾がバンバン手に入るのて、レア狩りハクスラゲーのような気分が味わえる。
他のダンジョンよりレベリングや食料についてまわる問題が重めだが、それを装備の強さでねじ伏せるのがテーマ。
残念ながらダンジョン中で拾った装備は持ち帰れないが、クリアするとランダムな神器を1個入手出来る。

・無双の島

持ち込みアリの最難関ダンジョン。全50F。
最初から最後まで厄介な敵ばかり登場するので盾だけでは防ぎきれない。ねだやしの巻物はもちろんのこと、腕輪やお香を上手く使って対処しよう。
一方で敵の攻撃力は+99盾があれば大したことはない程度で、印と腕輪で対策さえできていれば攻略は楽。原点回帰だからか、むしろ店主陣がおっかなすぎるのか…。某ωダンジョンみたいに番犬が野良で出なくてよかった。
わざと50Fで倒れて奥義を盛った風来救助で攻略するのも一興かもしれない。
低確率で店が発生し、貴重な装備品を入手できる。壁の中のアイテム・床落ちアイテムも結構いいものがあるので拾って損はない。
このダンジョンの最深部の店でしか入手出来ないアイテムがあるようだが…。

高難易度パラレルデータも公式から配信されている。ギリギリのラインを突いた初期装備・持参品をフルに活用していく必要があり、マゼルン種が出てこないのでかなり手強い。

デッ怪ラッシュ

デッ怪モンスターのみ発生する特殊ダンジョン。全30F。
真正面から戦うのは無謀なのでひたすら逃げるか搦め手で倒すか、という逃げダンジョン。進めば進むほど地形が不利になってゆく。
石を使えば割と簡単にクリアできてしまう。
クリア率は14%。

・ヤマカガシ峠

持ち込みなしダンジョン。全25F。
「鬼木島」と異なりシレン側に不利な仕様がとにかく多くユーザー間で難しい、突破できないという声が多い難関ダンジョン。終点にはボスも待ち受けている。
他のダンジョンと比較して5Fほど先に居るはずの強い敵が出現する上に、床落ちアイテムを潰す敵が半数以上のフロアに出現する為に装備の強化もままならず、かつボス戦もあるため即降りも許されない。
しかも装備やお香を除いたアイテム類が未識別で、基本的にアイテムを一度使用して識別する「漢識別」をせねばならず、25Fという中途半端な短さが物資の薄さに拍車をかける。
いわゆる明確なマイナスアイテムは出ないので漢識別自体はしやすいが、それでも実質的に同じアイテムを2個拾わないと打開アイテムとして頼れないのはかなり痛い。
救いとしては願いの祠が出やすく欲しいモノを集めることもできるが、アイテムを潰すモンスターの出現階層と被っていると横穴に行ったのに収穫無し、なんてことも…。

出現モンスターを見ると「人型の敵ばかり出るダンジョン」がコンセプトだと思われる。
だが、そのせいで特効が効く敵・ぬすっトド・ミドロ・マゼルンなど有利になるモンスターがほとんど登場せず、とにかく敵のテーブルがキツい。
その容赦のなさから「元々はセキと一緒に進む設計だったのでは?」という声もあるほど。
ボス戦が不安ならば24Fの時点でパラレルデータを保存して模擬戦を行うのもあり。あくまでシミュレーションなので完全な予測は不可能だがある程度の対策にはなる。
持ち込み不可ダンジョンだが特にこだわりがなければ先に別ダンジョンに挑み、白紙の巻物に書き込める巻物(特にねだやしの巻物)などを増やしておくと少し楽になる。
クリア率は4%。

大型アップデート後は旅仲間や徘徊NPCも登場するようになった。特に前者の有難味が大きいので、クリアだけを重視するなら頼もしい仲間に背中を預けたい。
もちろん、ソロでの攻略情報や知識もかなり蓄積されている。普通だとさっさと進みたいようなフロアでも稼ぐことが、後半の安定につながるのだ。

・とぐろ島の神髄

シレンジャーお待ちかねのもっと不思議のダンジョン
全99F。当然ながら本編クリア後に挑める。
中盤以降の出現テーブルによる持ち物検査で求められるアイテム、プレイヤーに有利な仕様を把握しきれているかが重要。
凶悪な特技を持つモンスター複数種が長期間出続ける階層が多い反面、白紙の巻物が入手し易いため、任意の一種を常時白紙ねだやしで消しながら進めるのが半ばデフォというバランスになっている。
道中イベント進行で解禁されるマゼルン/合成の壺、身代わりの杖、桃まん棒/杖をあえて出さなかったり、巻物を登録せずに挑む風来人も多いようだ。
クリア率は2%。

ちなみに一度クリアすると所持アイテム数に制約の付いた裏モードが解禁される*6他、公式で有用アイテムの殆どが未解禁になっているパラレルプレイ用のデータを配信するなど、過去作とは違った形でより高難易度なバリエーションを提供する試みも行われている。
特に後者のパラレルプレイでは前述の白紙ねだやしが出来ないため、凶悪なモンスターテーブルとガチンコ勝負しなければならない凶悪な難易度となっている。

なおその後、今度は逆に通常より簡単になるパラレルプレイのデータも配信された。出現録の全貌もわかる親切設計。
コア層にも新規ユーザーへもバランス良くアップデートしていこうという方針が感じられる。


【追加ダンジョン】

2024年9月5日のDLC配信以降に追加されたダンジョン群。DLCだけでなく、無料アップデートのものも有る。

・GoGoダンジョン

無料アプデで実装。名前通り5フロアしかない代わりに急速に敵が強くなるという時短構成のダンジョン。4Fで早くも死神が襲いかかってくる。
単なる逃げダンジョンかと思いきや、序盤は稼ぐ余地も有るという変わり種で、短いながらも「どこで稼いでどこから即降りに切り替えるか」という戦略性が有る。
運次第でも比較的容易にクリア出来る短さである一方、連続クリア回数が記録されるので、自分の腕前を試す物差しにしてみるのも面白いかもしれない。
豪運さえあれば1分切りという記録も達成可能。だが、1ターンたりとも操作ミスが許されない。

・風来街道

無料アプデで実装。とぐろ島の神髄をあかりアレンジしたバージョンで、こちらは全99F。
外伝の「ドラスの試練」に似ており、旅仲間が確定で出現するのでそれで手数を補える上、もっと不思議の中ではNPCの出現率が高いのが特徴。
一方で敵の出現ペースは速く、マップが全体的に狭く、風は非常に早く吹き、敵や罠の初期配置が密集しやすいので「にぎやか」な旅になりがち。
NPCとの連携を意識してプレイするために彼らに対するメタ配置をされたモンスターと、逆に彼らで対策できるモンスターを把握することで大きく楽しめる。

・沈黙の神髄

無料アプデで実装。とぐろ島の神髄のマイナーチェンジバージョンで、こちらも全99F。
敵の出現ペースが通常より著しく遅く、かつ風が吹くのも早いので、モンスターを利用した稼ぎが殆ど出来ないのが特徴。
足を鳴らして稼ぎ対象の出現を待っても応えてくれないという意味で「沈黙」。
稼ぎが出来ない代わりに処理しないといけない敵の数も少ないため、元々あまり稼ぎをせずにガンガン突き進むスタイルのプレイヤーとは相性が良い。
ある意味GoGoダンジョンと同じくタイパの時代に合わせたダンジョンであり、風来街道とは好対照な設計が光る。

・やりすごしの修験道

無料アプデで実装。全25F。御神木モードでは99Fにも対応。
前作のファミ通の挑戦状/至高への挑戦やGB2の壺の洞窟のように、やりすごしの壺を活用して逃げ続けるダンジョンだが、
過去作よりもモンスターテーブルのバラエティが豊富だったり、店やモンスターハウスも出るなど通常ダンジョンに近い仕様になっている。

・凝縮の断崖

無料アプデで実装。全25F(御神木モードでは50F)しかない分、1フロア当たりの入手できるアイテム量が多く、モンスターテーブルも急に変化すると名前通り99Fのダンジョンを50Fに凝縮したダンジョン。
これまたタイパに合わせた現代人向けのダンジョンであり、半分の長さながら99Fダンジョンと同等のやりごたえを感じられる。

・ワクワクもののけ道

無料アプデで実装。モンスターが「湧く湧く」道であり、モンスターの自然発生が他のダンジョンよりも早い。また末尾が9のフロアは確定で大部屋モンスターハウス。
前作のわくわくパラダイスと同じ仕様だが、あちらのような理不尽要素はほとんどなくしっかりシレンを鍛えていればこちらがワクワクできる難易度。

・やりくり上手の森

DLC前編に収録。1フロア進むごとに所持品が全てリセットされてランダムに12個配布されるという、アドリブ性を突き詰めたダンジョン。全30F。御神木モードでは99Fにも対応。
配布されるアイテムは完全に運ゲーなのかと言うとそうでもなく、フロアごとにある程度の傾向が有る模様。
複数のアイテムを組み合わせたコンボや、数十フロア先を見据えた行動を重ねて、めざせやりくり上手。

・くねくね谷

DLC前編に収録。最初からLV99でスタートするが、1フロア進むごとにレベルが下がっていき、下がったレベルは取り戻せないという異色のダンジョン。全99F。平均クリアレベルは当然「1」である。
LV99スタートなので当初は無双かと思いきや、剣盾は支給されず、出現する敵も最初から強いため、逃げダンジョンの色が強い。
入手頻度の高い使い捨て装備で強敵をいなしつつ、進むほど衰弱していく肉体をカバーするために薬草類で最大HPを上げ、更に終盤のほどよく弱い敵に対する装備も並行して鍛えていくのが重要になる。
途中から視界が狭くなり、そこからが鬼門。

・地変学者の実験場

DLC前編に収録。「原点回帰」を謳った本作におけるまさかのサプライズ要素として「フェイの最終問題」を6のエンジンでよみがえらせたダンジョン。全99F。
お部屋の最大数や敵の発生ターン、お店がすべて絨毯のないものオンリー、「西のイッテツ東のアーク」をはじめとする登場敵、豪快な性能の品も惜しみなく放出しているアイテム群など、一部未登場要素を除いてSFC版の再現に尽力している。
敵の出現範囲を再現した結果、最序盤と中層のオアシス以外は危険地帯になっている代わりに経験値などのリターンも大きく、もしかしたらヤマカガシ峠みたいなプレイ感を抱くかもしれない。
桃まんの杖や必中の剣など他のダンジョンに比べて貴重で強力なアイテムが多数出現する代わりに、マゼルン種での異種合成や巻物による気軽な印増大など不可能なことも多い。
とぐろ島の神髄などとは方針を変えつつ、強力なアイテムを余さず活用することがクリアへの道しるべとなる。

・武器と盾の古戦場

DLC前編に収録。武器と盾しかほとんど落ちていない(店なら他のアイテムも若干数ある)ダンジョン。全50F。御神木モードでは99Fにも対応。
アップデートで追加された装備品かけのコンプリートを補助するためのダンジョンであり、他ダンジョンではレアな装備もザクザク手に入る。

・罠と桃まんの領域

DLC前編に収録。最初から罠師の腕輪と桃まん棒を装備しているダンジョン。全50F。御神木モードでは99Fにも対応。
ダンジョンのメインBGMも罠師の抜け道と桃まんダンジョンのものをミックスアレンジしたような曲になっている。
最初から強力な装備を持っている分、床落ちアイテムが貧弱でモンスターテーブルもキツめ。一部の桃まんを活用した稼ぎが活路に繋がる。

・一撃の修験道

DLC後編に収録。シレン4・5に登場した「二撃の洞窟」のシステムを更に尖らせた、シレンも敵も被ダメ一発で死ぬというダンジョン。全30F。御神木モードでは99Fに挑める。
石どころか吹き飛ばしの杖の5ダメージですらあらゆる敵がワンパンである。
こんなシステムでありながら通常攻撃や投擲は普通にミスが出るため、バクチ行動は即死に繋がる。
一見超シビアなダンジョンだが、復活の草が出やすいため、この「残機」を切らさなければ比較的安定してプレイすることが出来る。

・首領の連戦場

DLC後編に収録。20Fの準備期間の後に今作で登場したボスモンスター4体との連戦が待っている。全24F。
実質的にはヤマカガシ峠の高難易度版と言えるか。仲間も出るので準備期間含めてアテにしよう。

・いにしえの洞窟

DLC後編に収録。神器やボヨヨン壁といったシレン6独自の仕様が存在しないクラシック(いにしえ)なもっと不思議のダンジョン。全99F。
上振れを狙える要素の多くが登場しないので、堅実なプレイングが求められる。

・フローラルガーデン

DLC後編に収録。100ターン毎にランダムなお香の効果が切り替わる。全25F。御神木モードでは99Fにも対応。
必ずお香の状態をチェックして、ダンジョン説明文にもあるように予期せぬ香りに惑わされぬように。またヤキイモや自分で発したお香で上書きすることも可能。

・超・神髄

DLC後編に収録。文字通りとぐろ島の神髄を超える「真のもっと不思議」として満を持して登場した最終ダンジョン。全99F。
ニギライズなどの稼ぎポイントやアイテムの入手事情が締め付けられている上で、アビスドラゴン・みだれ大根・デブーゴンなど、神髄では登場を自重していた凶悪モンスター達が勢揃いでシレンを待ち受ける。
ダンジョンBGMも本作メインテーマのアレンジとなっており、その点でも集大成を感じさせる。


【登場モンスター】

マムル

ボウヤー

おばけ大根

ぬすっトド

ケンゴウ

ゲイズ

シャーガ

ドラゴン

シューベル

パコレプキン

マゼルン

ンドゥバ

妖怪にぎり変化

タベラレルー

当wikiに項目が並ぶシリーズ常連のモンスター達。マゼルン妖怪にぎり変化、ケンゴウは中々姿を見せないのだが…。
ちなみにノコギガッターは同系統の能力を持つタイガーウッホが登場しているので未登場。

・カラクロイド

シリーズおなじみの罠作りモンスターだが、敵の殴りが全体的に強い今作では、特に低層で出てくるカラクロイドの脅威度が急上昇。
2倍速で近づいてくるので「瀕死になったら下がって回復」が通用せず、アイテムの揃わないシレンに高速で近づいて撲殺してくる恐怖のハードパンチャーが完成した。

・金のぴーたん

通常のぴーたんから独立した単独系統のモンスター。
厳密にはデータ上はモンスターではなく敵対NPC扱いなので桃まん化不可能である。
コイツ自身は通常のぴーたんとなんら違いはないが、コイツがいるフロアにはどこかに願いのほこらがある、という特徴がある。

・タコぎん

新規モンスター。可愛い。
他のモンスターについていく習性がある。弱そうなモンスターだが必然的に囲まれやすい、先手を取られやすい、連戦になりやすいなど油断はできない。
上位種は飛び道具を使う上に隣接するモンスターが倒されるとパワーアップするので一気に手ごわくなる。

・3割バッター

新規モンスター。リアルなバッタなので少し気持ち悪い。特に寝ている姿が妙にリアル。
投擲アイテム、矢に加えて、杖の魔法弾すら3割の確率でピッチャー返しで打ち返す。
逆に、残りの7割は失敗して喰らうかというとそうではなく、凡打となって予想外の方向に打ち上げる。
つまり投擲無効+確率で反射する能力を持つ。
海賊デブータも分かっているのかコイツらには石を投げない。ただし7月5日で追加された召喚NPCは投げて事故る。

攻撃力やHPも高い強敵であり、多くの風来人にシレン6の洗礼を与えた。
その活躍ぶりはアスカ見参のうしわか丸系、能力的にはシレンGB2以降のギャザー系に近い。
ただしバッターには巻物の効果などは通用するので、対処方法が著しく限定されていたギャザーの調整版といったポジションである。

ゲーム内で最初に出会う3割バッターは、実はレベル2。
こいつの出現タイミングとインパクトの強さもあって、レベル1の1割バッターは影が薄い。上位種になると5割、10割と打率が上昇していく。
弱点もあり仮眠中・バクスイ・かなしばり状態では打ち返せせず、百発百中の腕輪や必中の矢にも無力。
また、銀の矢や必中の矢、遠投状態でもこの能力は無視できる。
そして最上位種のハズの10割バッターは、10割、つまり必ず跳ね返す性質が仇となり、幸せな杖やら倍速の杖やらで逆利用できてしまうので実質最弱になってしまってるのは内緒。もはやあるく水晶(トルネコ2)である。

通常攻撃は蹴りなので水鉄砲は効かない。

うまく使うのは難しいが、変身することができれば敵の遠距離攻撃の多くを無効化して自滅させることもできる。

・火/水/木/金/土遁忍者

それぞれが別系統の新規モンスター。五行になぞらえており、日遁と月遁は流石にいない。
明らかに人間っぽいが作中ではっきりとモンスターと明言されている。
全員が見切り特性を持つのに加え、それぞれが属性に応じた特技を使う。
汚いなさすが忍者きたない。
アイテムを結構くれるのだが、レベル2以降は普通にてこずる。
というか主に火遁と水遁のアイテム破壊っぷりを見ると、多少ドロップ率が高いところで「それで?」としか言葉が出てこないだろう。

火遁忍者 … 一マス先を火で燃やす。また、フロア内に落ちている草・杖・巻物・おにぎり・桃まんを見つけ次第燃やしてしまう(おにぎりのみ、焼きおにぎりとしてその場に残る)。おにぎり状態だと特技でこちらが即死する。攻守は見かけ倒しのマッチョな畠荒らしと違って細身なのに忍者の中でも攻撃力が高い*7ので、固定ダメージの火攻撃は(おにぎり状態でない限りは)むしろデレ行動。というかあれだけの難敵なのに経験値も雀の涙である。出現階層の探索はスピード勝負。
水遁忍者 … 三マス前まで届く水鉄砲を飛ばす。ステータスは忍者の中でも低めだが、特技で装備の強化値を下げ、巻物を濡らし、おにぎりや桃まんを腐らせるなどメッキや壺が揃わない序盤は脅威となりがち。おにぎり状態だと特技でこちらが即死する。また、水の中に潜んだ状態で出現することがある(よく見ると水面から竹筒が出ている)。不用意に歩いて隣接すると先手を取られるので注意。
ただし今回は腐ったおにぎりはシレンの中毒症状を投げ当てた的にそっくり与えるデバフアイテムとして覚醒した*8ので、あえていくつか腐らせてもらうのもひとつの戦略ではある。
木遁忍者 … ダメージを受けると確率で高跳びをする。また、一マス先の相手を丸太で吹き飛ばす。まれに自分に丸太をぶつけたり吹き飛ばしたシレンが自分に当たって自滅することもある。ステータスは忍者の中でも低めだが、思いがけないピンチに陥る可能性もある。
金遁忍者 … 直線上に立つとギタンを投げつけてくる。ただし所持額は少ないためダメージはほどほど。倒すと必ずギタンを落とすが、投げさせるほど落ちる金額が下がる、要するにチョコボシリーズのサボテンダーのポジション。
ただしそこは風来のシレンのボーナスモンスター、攻撃力も火遁に次ぐくらいには高く、一筋縄ではいかないので体力と盾の強さと相談しよう。
土遁忍者 … 土塊に変化して部屋内に潜む。一マス先の相手に砂を浴びせて目つぶし状態にしてくる。攻撃力は低いものの耐久力が忍者の中で一番高い。出現階層は飛び道具稼ぎのチャンスにもなりうる。

・般若/狐/翁/おかめ/天狗面山伏

それぞれが別系統の新規モンスター。
いわゆるカンガルーポジのモンスター群で視界外でほら貝を吹き、山伏系以外のモンスターに干渉する。
ほら貝の効果はシレンのいる部屋への転送、状態異常の回復、山伏暴走(狂戦士化)、倍速化、アイテム化け。
全体的に過去作に出てきたすいだすゾウ、カンガルー、ノコギガッターあたりをマイルドに調整したものになっている。
山伏たち自身のステータスも高く、処理にも時間がかかる。
だがこのモンスターの厄介なところはカンガルーと違い、フロア内のモンスターに効果を適用すること。
画面外で危険なモンスターやシチュエーションが誕生する可能性があるどころか、山伏自体は画面外にいるのに突然目の前の別モンスターが強化されたり、それが速達されることもある。
般若が山伏暴走(要するにキグニ族状態)させたことによりレベルアップしたモンスターを杖などで無力化しても、次ターンにおかめに状態異常を回復をされて絶望する瞬間も。
天狗は移動速度を加速させる、シンプルながら純粋に危険な能力。それゆえに普段は鈍足のバリズドンやオヤジ戦車あたりが高速で突っ込んできて冷や汗かくのもよくあることである。
翁は敵モンスターをシレンのとなりに直接送りつける、とどう考えても危険な能力に思える反面、特定の相手を狩りの対象にしてる場合(主にマスターチキンやミノタウロス、ないし仕留めそびれて逃しちゃったチキン)逆利用の価値が大きい、ある意味シレン名物と言える毒にも薬にもなるポジション。
狐は敵モンスターをンドゥバよろしくアイテムに化けさせる…と不意打ちの危険がはらむ…が、不自然に青い点が増えたら狐の仕業と見分けるのは容易なので、本来の用途とは外れるが、道具感知の腕輪を装備してマップを注意深く目を凝らしておくと安心である。ただし本人の攻撃力は痛いのでそこは要注意。
また、ほら貝を吹く度に演出で一瞬操作が止まるので漫然とプレイしていると操作ミスに繋がることも。
ついで言えば山伏暴走を起こす般若は本人も攻撃力が非常に高いのでなおさらタチが悪い。
弱点は「山伏種の補助効果は山伏種に効果を及ぼせない」こと。


【アイテム】

3から登場していた札は削除。お香はカテゴリが壺から独立し続投しているが、150ターンで効果が消えるので運用は少し難しくなった。かぐわし草を焚けば効果時間が長くなるがそのためだけにアイテム欄を埋める機会は中々ない…
腕輪は壊れないが、二つ装備するにはちからのステータスを10以上に上げなければならない。
毒を食らって力が下がると強制解除されてしまうので注意。攻撃力への影響も高く、過去作以上に毒対策は大事になった。
なお海外展開における言語の違いを考慮した結果、偽物道具は全て削除されている。

特筆すべき点としてマンジカブラや白紙の巻物や桃まんの杖といった他作品ならレア、激レアもいいところのアイテムが普通に床落ちしている。この辺りは原点回帰を謳うだけあり気前が良い。
強力なアイテムも惜しみなく積極的に使え、でなけりゃ死ぬぞというメッセージが感じられる。冒険失敗時のアイテムロストから気持ちを切り替えやすい作りとも言える。
つるはし等が持つ従来なら「使用し続けると壊れる」効果は本作では「確率で修正値が下がり武器攻撃力が0になると効果を発揮しなくなる」効果になっている。

そしてシリーズでおなじみのギタン砲は金額の1/5固定ダメージでボスにも有効と超強化されている。
しかも、インベントリ整頓時にギタンが所持金に纏まらない様に設定する事も可能になった。
ここでは既存品から新製品までいくらかを紹介。

・山姥包丁/山姥の鍋ぶた

呪われた状態のこの武具を装備するとちからが上昇する。基礎値も10と高めな上に印数が7と全体的に優秀な装備。
共鳴すると呪われるが、ちからが4も上昇する。
腕輪2個装備がやりやすいので繋ぎ装備として有力。共鳴は強いが印は弱いというパターン。

・鉄塊の大剣/鉄塊の大盾

シリーズお馴染みの「重装の盾」の後継にして、相方の剣まで登場。満腹度消費と引き換えにダメージ1.5倍/ダメージ3割減。
満腹度0になると攻撃力/防御力が0になってしまう。
共鳴で満腹度の減りを2→1に減らしてもドスコイ状態でいいよね?となり、ドスコイ維持なんてもってのほか、印数も少なめなので割と玄人向け装備。
とはいえ数値自体は共演している金食い虫セットよろしく強力なので、合成が難しい時にこれを運用する風来人もいる。

・ステーキナイフ/ステーキプレート

満腹度が0になるとそれぞれ与ダメ増(倍率2倍)/被ダメ減(30%カット)の効果を発揮し、共鳴すると空腹ダメージがなくなる。
とはいえ自然回復がないのに加え、仕様上ドスコイ状態と併用できないのは本作では痛すぎる。
自然回復に重きを置いたバランスだからこそ出せた装備といえるし、真価を発揮した時の強さは本物。
運用する際は回復の剣(与ダメの1/10吸収)は合成しておきたい。サブにサトリの盾を用意すれば瞬時にかつ安定して効果を発揮できる。

・金の剣/金の盾

錆びない武器。
それだけなら特筆には値しないが、本作のサビよけ印は「命中率が微増する」効果もあるため、合成素材としてより重要に。
基礎値は低いが印数は多めで、神器以外では有力な装備。共鳴時はモンスターがギタンをドロップしやすくなるため、小金やギタン砲の弾稼ぎに役立てられる。

・ドラゴンキラー/ドラゴンシールド

竜タイプに特効がある剣と炎を軽減する盾。
従来シリーズから厄介なモンスターへの特効と高い基礎ステータスを持つ優秀武器であることが多かったが、
今回はカタナとどうたぬきが弱めなので相対的に強化された。
更に盾には竜タイプからの直接攻撃を軽減する効果も追加されておりかなり強力な装備となった。*9
ただ「軽減」と書いてあるだけなので炎軽減のオマケ程度の効果かと思いきや、殴りダメージもがっつり50%カットする。対応種も多めなため、非常に強力である。

・巨大ハリセン/ざぶとん

攻撃が命中した相手を1マス吹き飛ばすでっかいハリセンと、演芸場を思わせるタイプの座布団(盾)。シレン3からの復刻品。
武器の方は外伝の「ぶっとびハンマー」と似た性能だが、盾と併用できるようになり大幅に進化した。
盾の印の「受け身」は投げられた時や転ばされた時のダメージをなくすが、これ自体はさほど強くない。
ハリセンは合成しても強いが、この二つが共鳴すると殴った相手とその近くの相手が笑って動けなくなるというユニークさと実用性を兼ね備えた効果を発揮する。

・絶好調の盾

シレンのHPが満タンの時に受けるダメージを半減するという、ポケモンの特性「マルチスケイル」のような効果を持つ。…カイリューじゃあるまいし。
固定ダメージや大爆発の罠にも効果がある。
本作の早いHPの自然回復とも相性が良く、優先して合成したい能力の一つ。

・回復の腕輪

敵が湧きやすい本作で自然回復量増加はこの上なく強力だが、満腹度の減りもこれまでとは比較にならない程凄まじく呪われようものならその時点で餓死が確定する
空腹時はもちろん回復しない(ステーキ共鳴時も同様)、敵攻撃等で自然回復しないといった仕様も理解して使おう。
空腹でさえなければ回復するので、サトリの盾との相性は抜群。

・連射の腕輪

いわゆるバースト射撃を可能にするアイテム。一つ装備で矢や石を一度に2連射、二つ装備で3連射する。
また装備すると投擲の命中率自体も少し上がる。
本作の飛び道具はかなり外れやすいので、保険としても機能する。

・ちゃんこおにぎり

ドスコイ状態実装に併せて登場したおにぎり。これを食べることでたとえ最大満腹度が1でも瞬時に150にまで増え、満腹になってドスコイ状態になる。
一方で最大満腹度が既に150以上だと、満腹状態で食べても最大満腹度増量の効果はない。
また、サトリの盾を装備中に食べても最大満腹度は増えない。

・毒矢

当てた敵の攻撃力を下げる矢。
敵の攻撃力が高く、中盤から脳筋を中心に攻めてくる調整の今作では攻撃力ダウン(8段階方式。1回当てただけでも与えるダメージ0.5倍)の価値が上がり相対的に強化されている。
毒矢の罠を見つけたら矢稼ぎをすると戦いが楽になるだろう。

・復活の草

『5』と同じ仕様で壺の中に入れていても効果を発揮するようになっている。壺の中であれば割れない壺の中からでも発動する高性能な残機。ちなみにやりなおし草は無くなっている。
本作では一つ400ギタンと非常に安価。なんと「ちからの草(700ギタン)」や「毒消し草(600ギタン)」より安い。

・導きの杖

振るとマップに階段の位置が表示される。階段が表示されるだけであかりの巻物のように明るくはならない。
シレン5の夜の技「ドコ?カイ弾」の効果を持つ杖と言えばわかりやすいか。
対策アイテムが不十分な時に危険階層に降りた場合は、この手のアイテムをフル回転するべき。

・土塊の杖

シレン3~5から続投し、手に入れやすくなった杖。振ると目の前1マスに土壁を作る。土壁はシレンが一回攻撃するとなくなる。
モンスターの回避や泥棒に使える他、ボウヤー系がシレンとの間に土壁があっても矢を撃ち続けるため、矢稼ぎにも使える。
水場に作ると水が消滅するため、浮島の中のアイテム回収にも使える。

・身代わりの杖

魔法弾が命中した相手を身代わり状態にする。
身代わりは混乱時と同じ挙動をし、シレン含む他者に攻撃されても5ダメージしか受けない。他のモンスターは身代わりを認識していれば、シレンを無視して狙うようになる。
効果は振ったターンを含めて8ターン。
過去作と比べてかなり弱体化しており、同士討ちさせ、レベルアップしたモンスターから経験値を稼ぐ戦法を取りにくくなった。回避用アイテムとしてはそれでも強力。
あるイベントを見るまで出現しない。

・脱出の巻物

アイテムと所持金を全て持ったままダンジョンから脱出する巻物。このアイテムを使うとクリア扱いにはならないので、クリア率は減少する。
とあるダンジョンをクリアし、その後ある場所でイベントを見ると解禁される。誤読事故を防ぐために最初から識別済み。
開発サイドでも実装するかどうか結構迷ったらしい。

・おにぎりの巻物

手持ちのアイテムを一つ指定して大きなおにぎりに変えてしまう。アイテム選択式の巻物(本作では種類が相当多い)で武器と盾を選ぶのはこのアイテムを識別してからにしよう。
特に天/地の恵みの巻物と誤解してメイン装備に使ってしまうと悲惨。
*10
今作では盾に合成すると「攻撃してきた相手を一定確率でおにぎり状態にする」という強力な印が付与されるようになった。
気分はにぎり親方/元締め。

白紙の巻物

選択式なので一度手に入れた巻物の名前しか書き込めない。
厳密にはアイテム手帳に登録されているリストから選ぶ形である。
登録されていれば良いので、足元にあるものを確認しただけの巻物でもいいし、聖域やねだやしを読む必要もなくなった。
呪いの有無が未識別でも「書く」を選択した瞬間に識別されるのでさっさと識別しておこう。
ちなみに店で売られている状態の白紙に書き込むことは出来ないので注意。

・印増大の巻物

本作はこれで装備の印数を増やせる。その上限、驚きの30
気に入った神器がらみで大量に使う。もっと不思議でもお世話になる。

・ねだやしの巻物

その冒険中のみ、投げ当てたモンスターを系統ごとダンジョンから消せる定番アイテム。
何を拾えるかランダムなシレンにおいて、対策アイテムを入手できなかった任意の敵を白紙1枚で対策できる、ルール破壊の巻物。
本作では買値1000Gの白紙の巻物をこれにすると4000Gで売れるという錬金術が可能。
杖と巻物の領域でかき集めた白紙を元に金策するのも良い。
風来救助の際は救助完了の直前に手持ちの白紙を全てねだやしの巻物にしてしまえば奥義ポイントをたくさん貰える。
今作は白紙の巻物が拾いやすいためか、もっと不思議では一度の冒険でねだやしを複数回使って攻略していくように設計されている節がある。
実際、敵の出現分布にその傾向アリ。敵の種類が絞られたのもあって使いこなし方によって攻略難易度が大きく変わる。

・バクチの巻物

前作と違って効果が一攫千金(10000ギタン入手)と無一文(所持金がゼロになる)の二つだけに簡略化された分、未識別状態で床落ちしているようになった。中盤以降に未識別のまま残っている場合は巻物の漢識別には気を付けたい。
まがいもの道具が削除された中、実質的に金滅の巻物の後釜に収まったと言える。

・道具寄せの巻物

読むと床に落ちているアイテム、浮島に置いてあるアイテム、水没しているアイテム、壁の中に埋まっているアイテムが自分の足元に集まる。
今作は床落ちアイテムを潰す敵モンスターが多いので、フロアを降りた後に使えば確実にアイテムを回収できるという点で優秀なアイテム。
ただし店の商品や熱狂の祭で出現中のアイテムは動かない。また、イカダに乗って流れているアイテムにも効果はないほか、シレンを中心とした5×5の範囲に収まりきらない数のアイテムがある場合その分は動かずに残ってしまう。
特定の条件を満たすと挑めるダンジョンでは、白紙に書いてもいいくらいに重要度が上昇する。

・水鉄砲の壺

押すと3マスまで届く水鉄砲を放つ。武器を持つモンスターや炎系のモンスター、ぼうれい武者などに有効で、軌道上の罠も消し去る。
他作品の「水がめ」に似ているが射程が長い。代わりにダンジョン内の水路で補充はできない。
さすがに壺容量の限り武器モンスターを無力化できて、水があれば無限に使用可能な従来の水がめが強すぎたからだろうか…

・合成の壺

武器と武器、盾と盾の能力を合成したり、同じ杖の使用回数をまとめるお馴染みのアイテム。
マゼルン共々イベントを終えるまでは一切出現しないため、早めに解禁させておきたい。
マゼルンが出ないor出現絞りすぎてるのでこれが頼りなダンジョンも普通に見られる。

・視界不良のお香

炊くと部屋の中のすべてのキャラが1マス先までしか認識できない視界不良状態になる。効果は普通に使うと150ターン持続する。
過去シリーズの「モンスターハウスだ! しかし、遠くがよく見えない!」を意図的に作り出し、階段まで逃げるのに使える。
大部屋モンスターハウスで特に効果を発揮する他、アークやアビスが出るフロアでも有効活用できる。というのも認識されなくなり、炎を吐かれなくなる。
こちら側が相手を一方的に認識できる状況で使えれば、かなり安全に戦えるだろう。

・ヤキイモ

食べると満腹度が50回復する。
さらにおならをしてしまい、部屋にいるモンスターが逃げていく(別の部屋に高跳びする)……という実用性とナンセンスギャグを両立させたアイテム。ドスコイ状態を維持して進むスタイルだと重要。
セカダンのブラストスキル「突風」や、ポケダンの「はらいのけだま」が、こんな形で逆輸入されることになろうとは…
おならは店主にも効く(効いてしまう)ので、店主を待たず、商品を持ったまま店をうっかり出てしまうと泥棒扱いされるため注意。敵対はしないので戻ってくるまで待てば大丈夫。
当然ながら(?)、高跳び先のない大部屋ではおならが拡散してしまい効果はない。
ちなみにお香が焚いてある状態ではお香も吹き飛ばして無効化してしまう。こちらの効果は大部屋でも有効。

・桃まん

過去シリーズでいう肉にあたるアイテム。変身後は独自の無力化能力・防御能力・稼ぎ能力を発揮できる。
モンスター毎・レベル毎に対応した〇〇まん全種がアイテム図鑑に載るのでコンプがかなり面倒。
「ノロージョの桃まん」で卑猥な連想をしたやつはねだやしの巻物。
肉と違って腐るので要注意。シレン3では肉も腐ったのは内緒。


【罠】

・遠投の罠

踏むと遠投状態となってそのフロアに居る限りは投擲が全て遠投となる。
デッ怪・カッパ・バッター系に飛び道具が有効になる、特定分野のアイテムを1ターンで大量に入手できる等の利用法もあるが、
踏んだのを忘れてうっかり合成の壺を投げてしまったという悲劇を発生させている厄介な罠。勿論マゼルン・ケンゴウ種・畠荒らし種絡みでも悲劇が発生する。

・やせる罠/ふとる罠

満腹度と最大満腹度を25%減らす/増やす豪快な罠。
一度起動すると必ず壊れる。
やせる罠はまわるポリゴン、ふとる罠はカツ丼がそれぞれ描かれている。
ふとる罠は現状メリットしかなく、完全に踏み得。罠師の腕輪で集めておけば持ち込み可能ダンジョンの攻略に役立つ。

・銀一封の罠

踏むと武器や盾の印のうち一つに銀が塗り込められ、銀封印という状態に変える。銀封印された印は効果を発揮しなくなる。
銀封印は剥がす方法が限られているため、マイナス印なら良いがプラス印に掛かると悲惨。
特にサトリの盾の効果が封印された日には…
合成で残したい印の選別にも使えるが、玄人向けである。


【余談】

  • 時系列は『GB』の後になっているが、これは『3』で変更されたアスカの口調を元に戻すためであることがインタビューで語られている*11
  • 発売当初はオンラインプレイに不具合があったが現在では解消されている。
  • ゲーム内に登場する「ちゃんこおにぎり」は東京都内の弁当販売店・キッチンDIVE亀戸店でのコラボイベントで2024年1月末頃に限定販売された。
    そのボリュームは1kgに及ぶ。風来人たちの胃袋の強さを再確認させる実用的なアイテムである。
  • Switchのダウンロードランキング、2024年2月6日に1位を取得。
    本作が発売されるまでは5ヶ月ほどスイカゲームが独占していたので、1位を1日でも獲得したというだけで快挙だったりする。
  • 発売から約2週間後にはシレンシリーズ最速で国内累計出荷数が20万本を超えたことが発表された。


追記・修正は不思議な夢を見ながら他の風来人を救助しつつお願いします。

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  • 所要時間30分以上の項目
最終更新:2025年03月26日 12:22

*1 勘違いされがちだがシレンシリーズは和風と異国感の両立を強調している作風である。キャラクターデザインも時代劇っぽくならないようにチョンマゲ禁止令が出されていた時期があったとデザイナーが話していたこともある

*2 最大満腹度ではなく現在満腹度を参照する。なお満腹度の上限は通常だと200、最大は胃拡張の腕輪を2つ装備した場合の250

*3 当然、部屋が一つになる大部屋の巻物を使えばその瞬間に消失する。

*4 基本的に特典は次のフロアに移動する際に得られるが、加算式の条件で松ランクまで達成した場合はその時点で得られる。逆に減算式の条件で梅ランクを下回った場合はその場で挑戦が終了したメッセージが表示され、BGMも通常に戻る。

*5 DLC・アップデートで追加されたダンジョンで入手できる機会が増えたため過去形。

*6 「星の石」という壺に入らないアイテムを12個集めなければいけないという設定が付き、使えるアイテム欄が徐々に減っていくというもの。アスカ見参の裏白蛇などと違い、ダンジョン自体は同じものとして扱われる。

*7 参考までに“中”の時点で、もっと奥に出没するドラゴンと互角の攻撃力で、さらにドラゴンと違って軽減手段もない。ちょうど4でいうエリガン、5でいうピョンダイルのポジションに収まった感じだろうか?

*8 ただし毒属性なので、おばけ大根や毒サソリは逆にパワーアップしてしまう。大根の場合、農業に明るい方はコンポストを思い浮かべると納得がいくかもしれない。

*9 効果自体は「5」の新種道具システムで実装されていたが、マイナー気味だったので本作で初めて知った人も多いだろう。

*10 なおこのアイテム、トルネコの大冒険シリーズに存在した定番アイテム「パンの巻物」がシレンに取り入れられたものであるが、この「せっかく鍛えた装備を食料に変えてしまう」という失敗も、遥か初代トルネコの大冒険の時代から存在するあるあるネタであり、トルネコ3のファンブックでは存在を知らないプレイヤーが持ち込みありダンジョンで鍛え上げた盾に対してパンの巻物を読んでしまい冒険が失敗になったという体験談が投稿されていたことがある。「装備を強化するアイテムだと思った、こんなアイテム初めて見ました」と悲痛なコメントが添えられていた。

*11 https://www.famitsu.com/news/202309/15317102.html