ストッパー毒島

登録日:2011/04/06(水) 00:16:21
更新日:2024/03/18 Mon 15:47:22
所要時間:約 7 分で読めます




【概要】

『ストッパー毒島』とは、週刊ヤングマガジンの1996年第7号から1998年第51号にかけて連載されたハロルド作石作の野球漫画で全12巻。

舞台は日本のプロ野球界の1996年~1997年シーズンのパシフィック・リーグで、主に主人公・毒島大広の所属する架空球団「京浜アスレチックス」を中心に話が展開していく。
その他に当時活躍していたプロ野球選手・監督・関係者達も実名で登場する。

この漫画の最大の特徴としてパリーグに関する小ネタが豊富なことが挙げられる。また、実在の選手達の特徴をよく掴んでおり、野球ファンならばクスリと笑えるネタが多い。
そのため野球ファンからの評価は高く、いまだに続編を望む声も少なくない。ちなみに松坂、和田投手などもこの作品のファンである。



【あらすじ】

プロ野球入りを目指す高校生・毒島大広は、非凡な才能を持ちながらも素行不良から野球部に入れてもらえず、学外での乱闘事件をきっかけに高校も退学になった。
しかし毒島を中学生の頃から見ていたというパ・リーグの弱小球団・京浜アスレチックスの木暮スカウトの働きもあり、1995年のドラフト会議でアスレチックスから8位指名を受け、晴れてプロ野球選手となる。
毒島はストッパーを志願し、シーズン60セーブとチームのリーグ優勝を目指して1年目から大暴れする。



【登場人物】

  • 毒島 大広
本作の主人公で、アスレチックスの若きリリーフエース。間柴高校を中退し、1996年に京浜アスレチックスにドラフト8位で入団。
約160km/hの速球をムービングファストボールで投げる豪腕だが、ノーコン。しかし後にチック君の指導により改善した。
決め球は物語の後半に習得した魔球ブスジマチェンジ。
当初は手がつけられないほど暴力的で、すぐに頭に血がのぼるためストッパー失格の烙印をおされれいたが、様々な経験を積むことで最終的にチームの全員から信頼される真のストッパーへと成長した。


  • 清水良馬
毒島と同期の1996年ドラフト1位投手。毒島とは中学時代から縁がある。
150km/h近い直球と、強力なフォークボールを武器にしている。
一年目からチームのエースとして活躍したが斉木と比べると毒島との絡みが少なく、また出番もそれ程ないので若干空気。


  • 斉木哲也
毒島の同期の1996年ドラフト3位投手。
右のサイドスローで、抜群のコントロールとキレのあるスライダーが武器。優勝を懸けた1997年シーズンは先発から抑えまでフル回転する。
毒島とは絡みが多く、清水と違って出番も多い。


  • 黒田正弘
毒島加入以前のアスレチックスの抑え投手。ストレートの球速は最高123km/hと遅いが、様々な変化球を球速もさまざまに21球種を投げる技巧派。
三木監督就任後は先発に転向してそれなりに活躍した。
外見のモデルは恐らく江夏豊


  • ウェイク国吉
登場当初は外野手。チーム一の努力家だが、過度の練習で疲労骨折や脱臼など故障を頻発し、日陰暮らしが続いていた。
しかし、練習の合間に習得したナックルボールを武器に投手に転向してチームの躍進の原動力になる。
経歴や名前からモデルはティム・ウェイクフィールド。


  • 牧司郎
投手コーチ兼任のベテラン投手。ただしコーチとしての実力はイマイチで、毒島曰く「肩書きだけのコーチ」。そのため、投手陣からの信頼はゼロに近い。


  • 暮海明夫
毒島が尊敬するアスレチックスの元エースで、毒島のよき理解者。
通算200勝目を挙げた後その年に引退。
翌年は解説者として外からアスレチックを見守っている。毒島に「ブスジマ・チェンジ」のちゃんとした握り方を教えた。


  • 佐世保仁
甲子園常連高校から1993年ドラフト4位で捕手として入団。
冷静な頭脳派でメガネがトレードマークだが、反面その心の中は熱く、熱血漢。
チャンスに強い打撃を武器にチームのクリーンナップを任せられている。
リード面にも定評があり、一癖も二癖もある面々が揃った投手陣からの信頼は厚い。
物語の終盤では獅子奮迅の活躍をみせる。劇中の城島健司との会話から、名前の通り長崎県民。


  • 三条洋二
社会人から1992年のはずれドラフト1位入団。
本職は遊撃手であるが、二塁でも日本最強と言われる守備力で、信じられないほどの守備範囲の持ち主。
その分打撃は並み以下だが、走塁のセンスは高く、なにげに盗塁を24個決めている。
普段は明るく遊び人を装っており、陰で努力を重ねる苦労人。自分が練習している姿を見られることを嫌がるため人前では滅多に練習しない。


  • 火野勝
脅威的な長打力を持つスラッガーだが、その分三振も多い。
守備には難がありトンネルや暴投が多いが、意外と繊細で本職のショートを守らないと打てなくなるという困ったちゃん。
モデルはヘディングのアイツ。


  • 川岸大介
毒島らと同期のドラフト2位。一発当たるとすごいが、いつ当たるかは予測不可能という確実性のないスラッガー。


  • ビル・ラズロック
年俸3億円で1997年シーズンに入団した助っ人外国人。メジャーで3度の首位打者に輝いた大物との触れ込みだったが、46歳と高齢すぎてほとんど役に立たなかった。
水野晴郎似の風貌から「ハルオ」の通称で呼ばれる。
モデルは元ロッテのマドロック。


  • 加瀬英二
三木監督から「入団したときから、打撃フォームはイジるとこが無くケガをする前までは4割を打つのはコイツだと思っていた」と述べるほどの打撃の天才。
球界一の絶倫男として有名でスキャンダルが絶えなかったため一時チームを離れていたが、チーム改革のために、元「ミスターアスレチックス」のリーダーシップを期待した三木監督に呼び戻される。
一方で、ヤリ○ン。
球団のチアリーダー、女子高生、タレントと数々の浮き名を流している。
劇中で当時解説者の森祇晶氏に「蒔いた種は自分で刈り取らないと」とか言われるぐらいに種蒔いてるお方。


  • 本上博史
1997年のドラフト2位ルーキーで、社会人出身にもかかわらず、茶髪のリーゼントに眉無しのヤンキー顔の容姿。小暮曰く「イッパツもある走・攻・守三拍子そろった大型外野手」で1年目からアスレチックスのトップバッターを務める。
終盤ではチックくんに「今後7年は一番を任せられる」と言わせるほどの成長を見せる。
打撃フォームが佐々木誠。


  • 小野寺学
1997年のドラフト1位ルーキー。新人離れしたグラブさばきと俊足が売りで、出番が多くないにもかかわらず数多く盗塁を成功している。さらにかなりの強運の持ち主である。
本上と一緒に練習していることが多い。
イケメン。


  • 三木源三郎
1996年シーズン途中、片平の退任後のごたごたで代行監督となり、翌年「チックくんを投手コーチにする」条件で正式に1軍監督就任。高齢の為かよく試合中に居眠りをしている。
「育てながら勝つ」が信条。


  • チックくん
チームマスコット兼1軍投手コーチ。マスコットにあるまじき無愛想っぷりで不人気。しかし、指導力は確かで投手陣からの信頼は高い。
その正体は結局最後まで謎のままであった。


  • 木暮武夫
「風来坊スカウト」と呼ばれ、毒島も彼に才能を見いだされた。
他球団からの評価は高いがなぜかアスレチックスからの信用は無い。


  • フィッシュバーン
近鉄バファローズの外国人選手。浪花節のわかる外国人。
二軍の頃から度々毒島と対決することが多く、互いにライバルとして意識していた。


  • 毒島貴志
千葉ロッテマリーンズの外野手。主人公・毒島大広の実兄だが、兄弟仲は悪い。
走攻守どれをとってもメジャー級の天才。


  • 宮道貴恵
毒島の幼馴染でこの作品のヒロイン。
けしからんボディの持ち主。毒島とはお互いに好意を持っているような関係で中々素直になれなかったが、最後は相思相愛の仲になる。




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最終更新:2024年03月18日 15:47