チャイルド・プレイ(映画)

登録日:2015/04/24 (金) 03:41:38
更新日:2025/06/28 Sat 22:16:05
所要時間:約 5 分で読めます





ボクはチャッキー、一緒に遊ぼうよ!



【概要】

1988年に公開されたアメリカのホラー映画のシリーズ。
殺人人形を題材にしたオカルトホラーもので、1980年代後半にヒットした作品である。
主役である殺人人形・チャッキーの暴れっぷりがあまりにも強烈で、『パペット・マスター』と並ぶ人形ホラーの代名詞的存在となり、続編が数本制作された。

キャッチコピーは「誰にも忘れられない誕生日がある。」



【あらすじ】

ある夜、刑事のマイク・ノリスに追いつめられた凶悪殺人犯チャールズ・リー・レイはオモチャ屋に逃げ込むが、追ってきたマイクとの銃撃戦の末、致命傷を負ってしまう。己の死を悟ったチャールズは死ぬ直前にそばにあったグッド・ガイ人形の前で呪文を唱えた。その直後、突然稲妻がチャールズの身体をつき抜け、オモチャ屋は爆発し、現場にいたチャールズは死亡した。
数日後、6歳の誕生日を迎えたアンディ・バークレーは、母親からグッド・ガイ人形をプレゼントとして貰う。だが、その人形はチャールズが死んだオモチャ屋にあった人形であり、自らをチャッキーと名乗り、アンディを襲い始める…。



【登場人物】

  • チャッキー/チャールズ・リー・レイ(演:ブラッド・ドゥーリフ/日本語吹替:鈴置洋孝)
本作の主役とも言える殺人人形となった殺人鬼。以下はドラマ版も含めた設定だがジェイソン・ボーヒーズ等と同じく元いじめれっ子。
母親に対しては愛憎入り混じった非常に複雑な感情を持つ。
1958年5月1日、ニュージャージー州ハッケンサックで小人病の女が赤ん坊を産み落とした。
それがチャールズ・リー・レイだった。彼はいたってどこにでもいる本当は母親に愛されたいだけのごく普通の少年だった。
チャールズの母親はアルコール中毒の小人で、自分より背が高いという理由だけで彼を虐待していた。父親は息子が生まれる前に出て行った。
生い立ちゆえ、町ではいじめられっ子ではあったが持ち前の反骨精神から、どんなに痛めつけられても相手に決して屈服しない強い性格だった。
母親からは何年も虐待を受け続け、学校では相変わらず他のいじめっ子達から母親の身長のことで何度もからかわれ続けた13歳の時、彼はとうとう我慢の限界に達して母親の首を絞めて殺した。
その後、彼は少年院にすぐさま送られた。ここでアマンダ・ミクスターという精神に異常をきたした精神科医の診察を受けさせられていた。
彼女は彼の純粋で輝かしい暴力性に感銘を受け、彼の中にある無邪気さや純真さのひずみを取り除くことで、彼の殺人者としての資質を育てることを決意する。1965年のカウンセリングで、彼女は彼のことを「チャーリー」と呼んでいた。『母親を殺したのは計画的であり楽しんで殺したのだ』と言い聞かせて洗脳した。こうして殺人鬼としての彼が出来上がった。

人間だった頃は「湖畔の絞殺魔」と恐れられた凶悪殺人犯だった。
1988年11月9日、マイク・ノリス刑事に追われ、銃撃戦を繰り広げたチャールズは足を撃たれる。ジャック・サントスがパトカーで近づくと、共犯のエディは彼を逃走用のバンの中に置き去りにする。逃げ場を失ったチャールズは近くのおもちゃ屋に隠れるが、マイクに射殺される。間もなく死ぬとわかっていた彼は、黒人のブードゥー教の呪い師ジョン・シモンセンから教わった魂の移動術を使おうと計画する。
犯罪の傍ら黒人のまじない師ジョン・シモンセンの元でブードゥー教を学んでいた。
なお当のチャッキー自身は呪文を丸暗記していただけであり秘術については、止む終えない状況下だったから自暴自棄気味に使ったに過ぎず本心は半信半疑だった。

しかし、魂を入れ替える相手が近くに見つからず、自暴自棄になった彼はグッドガイ人形を使うことにする。彼はマイクに「必ず戻ってくる」と誓い、お守り「ダンバラの心臓」を使って人形に魂を移す。その後、店に雷が落ち、マイクはチャールズが死んでいるのを発見する。
ちなみにチャッキーという名前は生前のあだ名である。


  • アンディ・バークレー(演:アレックス・ヴィンセント/日本語吹替:佐々木優子)
本作の主人公。
母子家庭育ちの少年であり、前々からグッド・ガイ人形を欲しがっていた。
6歳の誕生日に念願のグッド・ガイ人形を母親からプレゼントされて大喜びだったが、チャッキーと名乗るグッド・ガイ人形との出会いがそれからの平穏とは程遠い人生の幕開けとなった。


  • カレン・バークレー(演:キャサリン・ヒックス/日本語吹替:土井美加
アンディの母親。
デパートの宝石店で働きながら、女手一つでアンディを育てている。
当初は自分の稼ぎではグッド・ガイ人形を買えなかったが、同僚からグッド・ガイ人形が安く買える情報を耳にし、我が子の喜ぶ顔が見たい気持ちを抑えきれず、チャールズの魂が宿ったグッド・ガイ人形を売りに出していたホームレスの所へ行き、定価の半額以下という破格の値段でグッド・ガイ人形を買った。
その後、グッド・ガイ人形を手に入れてからアンディの身の周りで殺人事件が立て続けに起こり始め、当初は「チャッキーの仕業」と騒いでいたアンディに耳を傾けようとしなかったが、中盤で正体を現したチャッキーに襲われた事により、アンディの話を本気で信じるようになる。
ちなみに吹き替えを担当した中の人は後の4作目でチャッキーの嫁であるティファニーの吹き替えも演じた。


  • マイク・ノリス(演:クリス・サランドン/日本語吹替:屋良有作
冒頭でチャールズを射殺した刑事。
当初はカレンの同様に「チャールズの魂が乗り移った人形」の話を信じなかったが、中盤でチャッキーに襲われてからはカレンの味方となってチャッキーを追うようになる。


  • エディ・カプート(演:ニール・ジュントーリ/日本語吹替:不明)
生前のチャールズの相棒。
冒頭で警察に追われていたチャールズを見捨ててしまい、その後に人形として復活したチャールズに報復として爆殺されてしまった。


  • ジョン・ビショップ(演:レイモンド・オリヴァー/日本語吹替:笹岡繁蔵)
生前のチャールズにブードゥー教の秘術を教えた黒人のまじない師。
ある意味チャッキーが誕生した要因とも言える人物であるが、本人はチャールズを嫌っていたらしく、自身が教えた呪術を悪用して生き返ったチャールズから「俺を人形から出せ」と要求された時には「天への道を背いた」と頑なに拒否していた。
その直後にチャッキーがあらかじめ持ち出した呪い人形で手足を折られ、ナイフを突きつけられる等の拷問を受けてやっと方法を白状したが、この手のお約束というのか、人間に戻れる方法を知ったチャッキーに用済みと言わんばかりにナイフで刺されて致命傷を負った。
その後、自分を訪ねてきたカレンとマイクにアンディの危機とチャッキーの弱点を知らせて絶命した。



【用語】

  • グッド・ガイ人形
本作における80年代のアメリカで爆発的に流行った喋る人形。
そばかすとカラフルなボーダーが特徴的な赤毛の少年の姿をしており、1体ずつに名前が付いていて、電動で首や口を動かしながら言葉を喋る。
値段が100ドル(日本円で1万ぐらい)であるが、ホームレスの売人は30ドルという破格の値段で販売していた。
アメリカ中の子供達に大人気の商品であり、TVをつければグッド・ガイのアニメのCMが流れる程であったが、本編でチャッキーが起こした殺人事件とアンディのクレームが原因で売上が激減、3作目では製造会社が破産寸前になっていた。
おまけに5作目では日本製という事実が明らかとなった。


  • ブードゥー教の秘術
死者を生き返らせることが可能とされる呪術の一種。
呪文を唱えるだけで自身の魂を人形に乗り移ることができ、4作目では一度死んだ人間の魂をあの世から呼び戻して人形に宿す形で実質的に死者を生き返らせていた。
人間の魂が乗り移った人形は時間が経過すると肉体がピノキオのごとく人間に近い構造へと変化し、人間と同様に出血したり痛覚を感じたりする。ついでに言うと、人形同士でセックスできたり、妊娠・出産できたりもする。
逆に魂が宿った人形が人間の肉体に乗り移ることも可能であるが、その依り代が最初に自分の正体を明かした人物でなければいけない上、人形に乗り移ってから長時間経つと人形の肉体から魂が抜けだせなくなってしまう。



【シリーズ一覧】

  • チャイルド・プレイ(1988年)







  • チャイルド・プレイ(リブート版・2019年)

  • CHUCKY(配信ドラマ・2022年)





追記・修正は魂をグッド・ガイ人形に憑依させてからお願いします。

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最終更新:2025年06月28日 22:16