聖戦士コウムイン

登録日:2016/02/10 (水) 02:43:33
更新日:2025/06/04 Wed 04:33:18
所要時間:約 6 分で読めます






「バイストン・ウェルの物語を知らない者は不幸である、心が荒んでいるだろうから……」



戦雲が、(カイザー)を呼ぶ。



【概要】

「聖戦士コウムイン」は2013年の「聖戦士ゼクスバイン」から続く「バイストン・ウェル・サーガ」シリーズの第2弾であるOVA作品。
OVAの話数は全3巻。
今作は「聖戦士ダンバイン」の裏側でおきたもう一つの聖戦士の物語を描いており、ダンバイン本編とも密接にクロスする。
作風としてはバイオレンスかつ豪快なアクションと正義の味方とはとても思えない悪人面の2人の主人公による壮大な戦記ドラマが描かれる。

本来は一般に発売される予定だったが、発売直前に販売禁止になってしまった。
スタッフのブログによれば「いきなりスタジオに富野由悠季氏が乱入してきて、『このOVAはダンバインファンに見られたものではないので売ってはいけません!!』という
意味不明な苦情と抗議によって差し押さえられてしまった」との事。
しかし現在は数本限定販売およびイベントによる試写会で見ることが出来るので安心しよう。

【ストーリー】

地上界の太平洋にあるとある島にて、あるミッションを遂行していた特殊部隊「WSO」の隊員であるケン・カイドーとリョウ・マガミは、
とある出来事から異世界バイストン・ウェルに召還される。
彼等を召還したドレイク軍の主ドレイク・ルフトへの服従を拒み、
愛機カイザーで戦場を駆け抜けては立ちはだかる敵を片っ端から血祭りに上げる彼らは、やがてシーラ・ラパーナ率いる反乱軍に加勢することになる。

これは、バイストン・ウェルと地上界、2つの世界で起きた、もう一つの物語――地獄の黙示録である。

【主な登場人物】


戦うことでしか、分かり合えない者同士……。

仲良く殺し合うのも悪くはねぇ!

  • ケン・カイドー
  • リョウ・マガミ
CV:日野聡

本作の主人公。漢字で書くとそれぞれ「海動剣」「真上遼
ケンは喧嘩っ早く、とにかく戦いを好む闘争本能の塊を絵に描いたような戦闘狂だが、「相手を殺すのは戦場だけ」「女子供にはなるべく手を出さない」
「命を私利私欲で踏みにじる外道は最優先に殺す」などのポリシーを持っており、単なる殺しが好きな存在ではない。
理屈や建前は嫌いだが、命を賭けて戦う者には命で答える義理堅い面もある。日本刀による戦いを得意とする。

リョウはケンとは対照的にクールで冷静沈着だが、
戦場では5秒の間に向かってくる敵を華麗な銃裁きで皆殺しにする残忍かつ残虐な内面性を持っている。
「運命」を嫌っており、それを強いてくるものは速攻で殺すほどの激しい激情を出すほど嫌悪感を露わにすることがある。
一方でケン同様のポリシーの持ち主であり、人間爆弾的なものが死ぬほど嫌いなのでその手の手段を使う外道に対してはケン以上に義憤を滾らせることも。

CV:中原茂
「こういう時のお前はほんと頼りになるよな……」
聖戦士ダンバインの主人公。今回は脇役キャラだが、原作のエピソードを挟めつつ、ケンやリョウとは強い信頼を友情で結ばれている。
しかし彼等の喧嘩を止めるストッパーになったり、囮として意気揚々と出るケンに対してやや呆れている部分も。
ケンからは「ザマさん」、リョウからは「ザマ」の名で呼ばれている。

「頼みましたよ、地獄の遣い」
CV:高橋美紀
ご存知我らが女王陛下。
反乱軍に入ってきたケンとリョウの容姿に兵や臣下が戸惑う中、彼等が「良き者」であると見抜き、すんなりと加入させる。
その後は彼らを対ドレイク軍の切り札として活躍させることになっていく。

カイザー

ケンとリョウの愛機であるオーラバトラーではない謎のロボット
髑髏の魔神を思わせるような禍々しいデザインが特徴で、「ドクロ」「皇帝」「マジンカイザー・スカル」などと呼ばれている。
一体どうやって作られたのか、そもそも何故彼らが搭乗していたのかが、
作中では一切描写されないというダンバインはおろかバイストン・ウェルサーガ全体を通しても異質な機体。
彼ら曰く「曰く付きの機体で俺達以外に乗りこなせない」とのこと。
実際試しにキーン=キッスが乗ってみたところ、体中に炎が燃え上がる幻覚を見せられて慌てて機体から降りている。

劇中トップクラスの技術者であるショット=ウェポンですら理解できない部分が有るらしく、
これほどの性能を持ちながら、結局最後まで他国がカイザーを元にしたオーラマシンを作ることはなかった。
巨大な刀「牙斬刀」と近接武器にもなる二挺拳銃「ブレストリガー」をメイン操縦者を入れ替えながら使いこなすという珍しい戦い方が最大の特徴。

オーラコンバーターを付けておらず、飛行も出来ない機体ながら、
オーラマシン相手に遅れを取らぬ戦闘力を見せつけ、戦力的に劣りがちな反ドレイク軍の主力として活躍した。

地上に浮上してからは、地上に出たことでパワーアップしたオーラバトラー相手に苦戦するようになったが、
彼等の生存を知って駆けつけた原隊であるWSOのツバサ=ユウキ大尉から、
SKL用の飛行ユニットであるウィングとカイザーの支援用メカ、SKL-RRを渡されたことで大幅にパワーアップ。
さらに同系列機の合流により、「雷はねてソォドが走る」ツインオーラアタック(マ)も使えるようになり、
ハイパー化したオーラバトラーとすら真正面に渡り合うというバランスブレイカーすれすれの暴れぶりを見せつけた。

【その後の顛末】

ダンバインの最終回にあたる第3巻では、多くの戦友が死んでいく中戦い抜くケンとリョウ。
そしてシーラの浄化によって地上からオーラマシンが消滅する中、オーラマシンでない機体に乗っていた2人は生存。
死んでいった者達の冥福を祈り一礼をした彼らは、再び戦場という名の地獄へ戻っていくのだった…。

なお、これを見た富野御代は「こんなことになるならバーンをもっと暴れさせたかった」とコメントしていることから、彼にはあまり好評ではなかったようだ。
しかしファンからは「これはこれでいい」と納得のコメントが寄せられており、続編が期待されている。


追記・修正が地獄だ!















???「フフフ、騙されましたねユーザーの皆さん。そう、これは嘘なのです」

「おいアイム! なんでお前がこの項目にいるんだよ! スフィアを失ったんじゃなかったのか!?」

「嫌ですねクロウ。ここはアニヲタwikiですよ、このくらいのジョークは認められますよ」

「……ッチ、仕方ねえ。ここからは本当の事について教えてやる」



【本当の概要】

スーパーロボット大戦BXにおいてマジンカイザーSKLの主人公達が聖戦士としてバイストン・ウェルに召還されるというとんでもないクロスオーバーに爆笑したユーザーから付けられた愛称である。

スーパーロボット大戦において他作品のキャラが聖戦士として召喚されるというネタは実のところそこまで珍しいものではない。
近年で言えば聖戦士ショウ=コハ=ザマがファンの間で有名となった。*1

まるでダンバインのキャラのように違和感なくショウ達の会話に入ってくる海動や真上の姿を見て腹筋が崩壊したプレイヤーは多いだろう。
……もっとも彼らだけに当てはまる事ではないのだが。

ちなみにダンバイン勢のBXでの初登場話タイトルは『皇の浮上』となっており、この「皇」とはアの国の覇王ドレイクを指している……とプレイヤーの誰もが思っていたら魔神帝の方だったという驚愕のクロスオーバーをいきなりやってのけてくれる。

スパロボBXは「複数の作品がまるでひとつの作品のようにストーリーが進む」というシナリオの作風を表している事を示しているいい例だろう。
当たり前だが原作の聖戦士ダンバインに地獄公務員は一切出ないので、関係ない場所でのネタ振りは控えるように。



でないと天狗の国に連れて行かれるぞ!




追記・修正は地獄公務員をバイストン・ウェルに召還してからお願いします。


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最終更新:2025年06月04日 04:33

*1 もっとも彼女は偶然召還されたのに対し、彼らは人為的に召還されたという違いがあるが。