BONES(海外ドラマ)

登録日:2016/03/18 (金) 19:53:12
更新日:2023/05/29 Mon 01:24:59
所要時間:約 9 分で読めます




『BONES』とは2005年からアメリカで放送されているテレビドラマ。現在シーズン11まで制作されていてシーズン12で完結する事が決まっている。
日本でも『BONES - 骨は語る -』という邦題で放送されている。
製作者はこのドラマを「頭のいいコメディ」と称しており、他の犯罪捜査・刑事ドラマと比べるとコミカルな描写が多く、冒頭の一般人が死体を目撃する場面は死体のグロさをともかく、かなりギャグチックに描かれている回も少なくない。

スピンオフとして『The Finder』が制作され、邦題は『ザ・ファインダー 千里眼を持つ男』。
本作の原案はリチャード・グリーナーの小説『ロケーター』でBONESとは一切関係がない。そのため作風がBONESと大きく異なる。


【概要】

主人公であり高名な法人類学者テンペランス・ブレナンが相棒のFBI捜査官シーリー・ブースと共に事件を解決するのがこのドラマの主な流れ。
タイトルからも分かる通り、骨を題材にした作品で作品内で登場する死体の多くは白骨化した死体である。中には完全に骨になっておらず肉や内臓が残っている事も。

また登場人物の中に虫のプロフェッショナルがいるのもあってウジ虫やゴキブリなどの虫達もかなりの頻度で登場する。
グロテスクなものや虫が苦手な人は要注意。


【登場人物】

◆テンペランス・ブレナン
演:エミリー・デシャネル 日本語吹替:湯屋敦子
アメリカ合衆国最高峰の法医学研究所ジェファソニアン研究所に勤務する法人類学者。学者としてだけでなく作家としても大成功を収めていて、出版した著作の多くはベストセラーになっている。学問だけでなく武術や射撃に関しても長けている。
頭脳明晰だが協調性にはやや難があり、自分の考えをハッキリ言いすぎて他人から反感を買うことも多々ある。
過去にクリスマスの日の直前に両親が失踪し、両親がいなくなった後は兄がまだ若かったこともあって里子に出される。この時の出来事は深い心の傷となっており家族の事になると感情的になる。
相棒のブースとはストーリーが進むにつれて恋愛関係に発展し現在は2児の母親になる。恋人関係になって以降はラブシーンが増え例え職場だろうが凄惨な死体の前だろうがいちゃつくほど。
ブースと結ばれる前は結婚というシステムに懐疑的だったが、どういうわけかブース以前にもピーターという男性と結婚していた事がある。*1

モデルはこのドラマの原案を手がけたキャシー・ライクス。彼女も法人類学者であると同時に多数の小説を発表している作家で代表作はテンペランス・ブレナンシリーズがある。主人公の名前は小説・ドラマ共通だが設定は大きく異なっている。


◆シーリー・ブース
演:デヴィッド・ボレアナズ 日本語吹替:木下浩之
元陸軍スナイパーのFBI捜査官。ブレナンとは対照的に直感や人間の心情を重視して捜査する。口は悪く手が出る事も多いが情に厚い男。
元スナイパーだけあって射撃の腕前はブレナン以上。だが戦争で多くの人を殺害し仲間の死を看取った過去は今でもトラウマになっており、一時期はトラウマが原因でギャンブル依存症に陥っていた。現在はギャンブル依存症はある程度克服しているが再発の危険があるので周囲から時折心配されている。また原因は不明だがピエロ恐怖症も抱えており、一度それでトラブルを起こした。
学生時代はアメフト部に所属し優秀な成績を収めた典型的なジョックタイプで、その為か科学者を「スクインツ(研究をする時に目を細める時の仕草から付けた)」と呼んで度々小ばかにしたような発言をするがなんだかんだで彼らとは上手くやっている。
レベッカという女性との間にパーカーという息子を設けるが彼女が結婚を拒否したため、息子とは離れて暮らしている。

ブース役のデヴィッドはブレナン役のデシャネルと共に番組のプロデューサーとしても制作に携わっており、デヴィッドはいくつかのエピソードの監督を務めている。*2


◆アンジェラ・モンテネグロ
演:ミカエラ・コンリン 日本語吹替:北西純子
研究所に勤務するアーティスト。ブレナンの唯一の親友。
主な仕事は頭蓋骨から生前の顔を再現する事。またコンピューターにも長けており生前の姿や犯行現場を3D技術で立体的に再現できる。
友達想いの心優しい女性だが恋愛や性に関して自由奔放で、人の話を聞かない係員の気を引く為に人通りのある場所で服を肌蹴させたり職場の保管室でセックスしたり旅行先でノリと勢いで男性と結婚したりと常人からすればエキセントリックな行動を取ることがある。下ネタをよく言う。だが結婚後は落ち着きその手の言動は少なくなった。
同僚のホッジンズと恋愛関係になり紆余曲折を経て結婚し息子を設ける。


◆ジャック・ホッジンズ
演:T・J・サイン 日本語吹替:鈴木正和
研究所に勤務する博士。専門分野や土や鉱物そして虫。
陽気なロマンチストで趣味は陰謀論。優秀な学者として事件解決や研究に貢献する一方ザックと一緒に実物を用いたやたら凝った実験をすることがあり、カミールが局長に就任してからは彼女の許可なしに実験は行えなくなった。
実はアメリカ大企業の御曹司の大富豪。だがシーズン8である出来事により全財産を失う事になる。
そしてシーズン11では……。
+ ...
シーズン11では遺体の調査の時の爆発に巻き込まれて負傷。二度と歩くことができない身体となり車椅子生活を余儀なくされる。


◆ザック・アディ
演:エリック・ミレガン 日本語吹替:青木誠
研究所に勤務する博士。当初はブレナンが指導する学生という立場だったがシーズン2で博士号を取り研究所に採用された。
ブレナンの助手として骨の鑑定を行うのが主な仕事。場の空気が読めないが素直で実直な性格で周囲からも可愛がられている。
ネタバレ
+ ...
シーズン3で食人鬼ゴルゴモンに弟子入りしゴルゴモンの悪事に加担していた事が判明。取引で実刑は免れたものの精神病院に入る事になる。


◆ダニエル・グッドマン
演:ジョナサン・アダムズ 日本語吹替:中村浩太郎
研究所の局長で専門分野は考古学。
研究所のためにブレナンをFBIに貸し出した。シーズン2で休暇を取り旅行に出かけ後任としてカミールを指名した。その後は登場しないので今も研究所で働いているのかは不明。


◆カミール・サローヤン
演:タマラ・テイラー 日本語吹替:高橋理恵子
シーズン2で新たに研究所の局長に就任した。専門分野は病理学で検視官の仕事をしていた過去を持つ。
ブースの元カノで再会を機によりを戻したが再び破局しその後は友人として良好な関係を築く。
シーズン4で昔の恋人の娘を引き取り、難しい年頃の娘を持つ母親として悩む彼女の姿が見られる。


◆ランス・スイーツ
演:ジョン・フランシス・デイリー 日本語吹替:近藤隆
シーズン3から登場したセラピスト。若干22歳で複数の博士号を取得した優秀な青年で性格は礼儀正しい好青年。だが、周囲からの扱いは少し悪い。実習生のデイジーとは恋人で一時期破局していたが復縁。シーズン10では彼女が妊娠し子供にはシーリーという名前を付けると決めていた。
+ ...
しかし、幸せの絶頂にいたランスは何者かによって殺害される。死の間際ランスは手帳に産まれてくる子供の名前を書き続けた。



◆ジェームズ・オーブリー
演:ジョン・ボイド 日本語吹替:森久保祥太郎
シーズン10で登場したFBI捜査官。元々はFBI捜査官殺しの汚名を着せられたブースを監視する為にブースと行動を共にしていたが、汚名が晴れた後は殉職したスイーツに代わってブースの部下として事件の捜査をする。
父親が犯罪を犯したあげく家族を捨てたという過去を持ち、犯罪に対してしばしば感情的になる。
痩せの大食いで何かを食べている事が多い。


◆キャロリン・ジュリアン
演:パトリシア・ベルチャー 日本語吹替:磯辺万沙子
いつもしかめっ面のおばちゃん検事。ボーンズと同じく言いたい事はずけずけと言い放ち、常にしかめっ面で怖いため近寄りがたく見えるが、ブレナン達が窮地に立たされた時は彼女達を助ける手助けをしてくれる心強い味方。
仕事上、犯罪者を糾弾する立場にあるが、マックスのように筋の通った犯人には一定の理解を示す事も少なくない。
弁護士の元夫がおり、度々法廷で争っている。


【研究所のメンバー】
シーズン3から登場した実習生達。当初はクラークだけだったがザックが研究所を去ったシーズン4以降からは多数の実習生が登場する。実習生の中にはもう何年も勤務しているメンバーもいるのに未だに実習生のままということについては突っ込んではいけない。


◆クラーク・エジソン
演:ユージン・バード 日本語吹替:利根健太朗
シーズン3より登場。背の低いアフリカ系アメリカ人。
ブレナンの父・マックスの裁判ではボーンズの代わりにマックスの弁護を行い、ザックが見逃した痕跡を見つけて一時的ながら状況を覆した。
その後、シーズン4より準レギュラー入り。非常に真面目な性格でしばしば仕事から脱線して雑談に盛りあがったりプライベートな話を職場に持ち込む研究所メンバーに苛立ちを見せる事もあったがシーズン6以降は自分から雑談をするようになるなど心境に変化があった様子。当初は実習生として登場したが後に博士号を取得し法人類学者として研究所で働くことになる。*3
堅物な性格とは裏腹に恋愛には情熱的で恋人曰く「ダイナミック」らしい。恋人と別れた後、一冊の小説を執筆するが彼の本を読んだメンバーの反応から察するにとにかく冗長で読む気が失せる内容の様子。しかし意外にも出版社の受けは良かったらしく本の出版が決まった。


◆デイジー・ウィック
演:カーラ・ギャロ 日本語吹替:斉藤梨絵
シーズン4より登場。自己主張が大事なアメリカにおいても相当自己主張が強い性格で失言も多い。一度はその性格から研究所から解雇されたが後に恋人のランスの口添えもあって再び研究所で働くようになる。
ランスとは破局と復縁を繰り返し、シーズン10でランスの子を妊娠するが……。
+ ...
最愛のランスが陰謀に巻き込まれ殺害され、未亡人となってしまう。


◆ウェンデル・ブレイ
演:マイケル・グラント・テリー 日本語吹替:真仲恵吾
シーズン4より登場。奨学金で大学に通う苦学生。温厚で人当たりが良く、更にボクシングやアイスホッケーといったスポーツも嗜むスクインツとは思えない好青年。
奨学金が打ち切られたりシーズン9でユーイング肉腫という病にかかっていた事が判明するなど何かと不幸に見舞われる事が多い。シーズン10では病気も快方に向かい更には恋人ができた。不幸続きの彼だが何とか幸せになってほしいものである。


◆コリン・フィッシャー
演:ジョエル・ムーア 日本語吹替:落合弘治
シーズン4より登場。精神を病んでおり精神病院への入院経験もある。映画オタクでSFマニア。そんな彼だが意外にも女性にはモテて女性経験は豊富。


◆ビンセント・ナイジェル=マリー
演:ライアン・カートライト 日本語吹替:小川輝晃
シーズン4より登場。陽気な性格で仕事中でも絶え間なくトリビアを披露するおしゃべりだが、本人はそうする事で集中力を保ち、また周囲を距離を置こうとしている。
スクインツが一時的に解散していたシーズン5と6の間にクイズ番組出演して見事優勝。100万ドルという大金を得たが、酒とギャンブルに嵌りジェファソニアン復帰時には一銭も残っていなかった。
+ ...
シーズン6終盤、ブースの命を狙った犯人の凶弾に倒れ命を落とす。
そしてシーズン6最終回、ジャックとアンジェラとの間に生まれた子供のミドルネームに彼の名前が使われる事となる。


◆アラスト・バジリ
演:ルーク・クラインタンク 日本語吹替:早志勇紀
シーズン4より登場。敬虐なイスラム教徒。本人は善良な青年だが過去に軍隊の通訳をしていた時にテロリストの襲撃に遭い、自分の身を守る為にテロリスト達を射殺した事がありそれを悔いて自分を悪魔と称する。
彼の英語はアラビア訛りがあるのが特徴なのだが、吹き替え版ではその設定は反映されていない。そのため、シーズン5にて彼のアラビア訛りがストーリーの焦点となるエピソードでのみ訛りのある喋り方になっており、吹き替え版の視聴者を困惑させた。


【その他】

◆ワシントン記念塔
1884年に創立したワシントン中心部にある白いオベリスク。神のカードとかではない。
ドラマが解決パートに入ると高い頻度で出演している。

◆蛆虫
ハエの幼虫。
死体にたかる為、死体と一緒にオープニングで頻繁に登場。
成分分析の為にホッジンズが大喜びで採取している事もしばしば。
BONESでは蛆虫の他にも様々な虫が登場する。


【余談】

シーズン5のエピソード『魂の伴侶』では日本から来たジャーナリスト役で「聖子ちゃん」こと松田聖子が出演している。


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最終更新:2023年05月29日 01:24

*1 ただし、離婚歴があるという設定は日本版の話で、原語版ではピーターは同棲していた元カレという設定。

*2 他にもスイーツ役のデイリーも脚本家として制作に携わっている。

*3 ただし博士号取得後も実習生という立場は相変わらずらしい