登録日:2016/04/27 (水曜日) 21:10:10
更新日:2025/05/14 Wed 03:18:45
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青い森鉄道線(あおいもりてつどうせん)は、目時~青森を結ぶ青い森鉄道の鉄道路線である。
概要
元は
東北本線の一部で、2002年12月1日の
東北新幹線八戸開業時に並行する青森県内の部分を管理・運営する路線として開業した。
当初は目時~八戸間のみだったが、2010年12月の東北新幹線新青森間開業に伴い、八戸~青森間も同社に移管して現在に至る。
営業距離は121.9kmと、2019年3月23日までは第三セクター路線では最長を誇っていた。
現在は三陸鉄道北リアス線と南リアス線、それに
山田線の宮古~釜石間が一つの路線になった
三陸鉄道リアス線にその座を譲っている。
車輛以外の固定資産は
青森県が直接の所有者となっている。これは修繕費や維持費を県が持ってくれるほか、所有者が都道府県となることで固定資産税がそもそも発生しなくなる(地方税法348条1項)メリットがある。
運行形態
運転系統は八戸を境に分断されており、南の運転系統の大半は
いわて銀河鉄道線に直通する。
他に
大湊線への直通列車も設定されており、過去には
八戸線直通列車も存在した。
また、貨物列車に関しては本州と
北海道を繋ぐ大動脈である為、第三セクター転換後も多数運転している。
過去には寝台特急「北斗星」「カシオペア」も運行されていた。
目時発着列車は概ね1~2時間に1本程度の本数となるが、その全てがいわて銀河鉄道線に乗り入れる為に始発・終着列車はない。
この他に三戸~八戸間の区間運転列車が数本あり、目時~三戸の1駅間以外はほぼ1時間に1本の運行となっている。
八戸~青森間通しの列車が1時間に1本運行する以外に大湊線への直通快速が青森発着1往復、八戸発着4往復が設定されている。
野辺地以北は快速は減るものの、浅虫温泉~青森間の区間運行もあり、概ねダイヤは安定している。
特に7時台の浅虫温泉~青森間は4本運行となっており、全区間で最も本数が多くなっている。
使用車両
全線で使用。
その名のとおり701系で、JR東日本から譲渡された車両と自社で購入した車両がある。
車内はロングシートだが、一部の編成はセミクロスシートを備える。
いわて銀河鉄道線にも乗り入れる。
八戸~青森間で使用。
筒井駅開業に伴う輸送力増強用として2013年に登場した。
JR東日本のE721系の同一設計だが、形式はJRにもない「703系」を名乗る。
客室と乗務員室の段差にスロープが設置され、前照灯がLED化するなどE721系と微妙に異なっている。
IGRいわて銀河鉄道の車両で、目時~八戸間で使用。
こちらも701系であり、JR東日本から(ry
車内は(ry
大湊線直通列車で使用。JR東日本の標準型とも言える一般型気動車だが、車体はキハ110系より短い16m級となっている。
奥羽本線や大湊線直通、八戸発着列車に使用される観光用気動車。
当初は「リゾートビューあすなろ」という名称で使用されていたが、2023年8月で運行を終了し同年12月に「ひなび(陽旅)」として再デビュー。再デビュー後はかつて気動車に使用されていた盛岡色を
オマージュしたカラーリングとなっている。
貨物列車で使用。
過去の車両
八戸線直通用。朝の小鳥谷~鮫間の下り1本で使用されていたが、2017年3月3日で運用を終了した。
◎主な駅一覧
目時…
いわて銀河鉄道線乗り換え。起点駅。
会社の境界駅ではあるが始発・終着の列車はない為、実質途中駅。
実は三戸町唯一の駅。
三戸…三戸郡三戸町…ではなく、南部町の中心駅。紛らわしいな、おい
当駅から八戸駅までの区間運転が数本設定されている。
諏訪ノ平…カーブ上にある駅。
剣吉…南部町剣吉地区の中心駅。
苫米地…南部町福地地区の中心駅。
八戸…
東北新幹線・
八戸線乗り換え。
青森市、弘前市に並ぶ青森県南部地方の中心都市である八戸市のターミナル駅。
だが、駅は市の中心街から西に遠く離れている。
その為、開業時から1971年までの80年間は「尻内駅」と名乗っていた。
因みに青い森鉄道唯一の新幹線接続駅でもある。
(貨)八戸貨物…八戸臨海鉄道線が分岐。
陸奥市川…陸上自衛隊八戸駐屯地・八戸航空基地の最寄駅。
国鉄末期からJR初期にかけて特急『はつかり』が1往復停車していた。
下田…おいらせ町の代表駅。
こちらも国鉄末期からJR初期にかけて特急『はつかり』が1往復停車していた。
向山…使われなくなった駅舎を利用した鉄道のミニ博物館がある。
三沢…三沢市の中心駅だが、市の中心部は北東に2kmほど離れている。
自衛隊と米軍の三沢飛行場の最寄駅でもある。
2012年までは十和田観光電鉄との乗り換え駅だった。
小川原…近くに小川原(おがわら)湖があるが、駅名は「こがわら」。
上北町…旧上北町の中心駅。七戸町の旧中心部に近い。東北町役場の最寄り。
乙供…青い森鉄道における東北新幹線七戸十和田駅の最寄駅。
因みに十鉄バスでおよそ26分ほどかかる。
野辺地…
大湊線乗り換え。 野辺地町の中心駅。
かつては多くの特急などが停車したが、今では快速と普通しか停車しない。
因みに日本で最初の鉄道防雪林があり、鉄道記念物に指定されている。
南部縦貫鉄道とも接続していたが、1997年から休止となって2002年に正式廃止となった。
この路線は赤字ながらも東北新幹線へのアクセスとして利用されることを期待されて存続していたが、ルートが一時二転三転したことなど諸事情からやむなく廃線となった。
なお、現在の東北新幹線は南部縦貫鉄道線跡と交差しており、七戸十和田から当駅までの連絡線が建設される計画もあった。
狩場沢…ここからは津軽地方。駅の南には津軽藩と南部藩の境界だった所がある。
清水川...1922年に清水川信号所として設立。1936年に鉄道駅に昇格、清水川駅になる。周辺には清水川漁港がある。
小湊…白鳥の越冬地で知られる夏泊半島のある平内町の中心駅。駅名が「平内」ではないが、これは元々旧小湊町にあった名残。
西平内…利用者は3桁台だが
普通列車が一部通過する。
浅虫温泉…駅名が示す通り浅虫温泉の最寄駅。
JR時代は多くの特急停車駅であった。
野内…県立青森工業高校の移転に伴い2011年3月に現在地に移転。
JR時代は一日60人程度しか利用客がいなかったが、移転後は1000人を超えるまでに増加した。
青森市営バス東部営業所もすぐそこにあり交通の便も良い。
矢田前…国鉄末期に開業。
県立青森東高校の最寄駅の為か、無人駅ながら利用者は多い。
小柳…こちらも国鉄末期に開業。
青森県立保健大学、県立青森商業高校の最寄り駅。
東青森…1968年の東北本線のルート変更により新たに設置。
貨物駅を併設している。元々貨物駅単独で設置する予定だったが請願により旅客駅も設置された経緯がある。
ちなみに国鉄時代の旧ルートには「浪打駅」「浦町駅」があった。
筒井…青い森鉄道移管後に新設された駅で、2014年に開業した。
県下有数の進学校である県立青森高校のためにできた駅で、当駅が出来るまではバスか2km以上離れた隣の東青森駅を使うしかなかった。
副駅名も「青森高校前」となっている。
青い森鉄道開業後に新設された最初の駅であり、同路線唯一の
平成新駅でもある。
青森…
津軽線、
奥羽本線乗り換え。終点駅。
青森県第一の都市である青森市の代表駅。
青森といえば東北三大祭りの1つの青森ねぶた祭りが有名。
かつては青函連絡船と接続していた関係か駅が港から近い。
追記・修正宜しくお願い致します。
- 北斗星無くなって経営とか本気で心配になる。鉄道の地方切り捨てじゃないのと思えてくる -- 名無しさん (2016-04-29 17:57:42)
最終更新:2025年05月14日 03:18