ヴェスタリアサーガⅠ 亡国の騎士と星の巫女

登録日:2016/11/11 Fri 22:56:15
更新日:2024/12/20 Fri 07:05:58
所要時間:約 14 分で読めます




!重要!
主催者の意向を鑑み、無関係である他の企業、商業作品、クリエイター等の名称を挙げての過度の批判や誹謗中傷はお控えください。

【概要】


『ヴェスタリアサーガⅠ 亡国の騎士と星の巫女(以下「ヴェスタリアサーガ」)』とは、SRPG Studioで製作され、
2016年9月5日に公開された完全オリジナルのフリーゲームである。

動作環境や必要スペックなどは公式サイトを参考されたし。
とりあえずUSBゲームパッド(PS3やXboxのコントローラで代用可)があると便利。
マウスとキーボード操作でプレイできないこともないが、
既知のエラー(ストック一覧の枠外でマウスホイールを操作すると必ず落ちる)があり注意が必要。

製作ツールからわかるようにジャンルはSRPGで、マップをクリアすることでシナリオが進むキャンペーン方式。
中世北欧をモチーフとしたヴェスタリア島を舞台に、小国の公子ゼイドを主人公としたヒロイックファンタジーである。
単純な勧善懲悪では終わらない、国家間の思惑が複雑に絡み合った重厚なストーリーを楽しめる。
主催者のブログや公式Twitterを参照することでより深く本作の世界観を理解できるようになるだろう。

・絵やシステムに拘らない「古き良き時代の[[ゲーム]]」を求める方向け
・クリアを急いで無理をしても「楽しくありません」、合わない人は早々にやめたほうがいい
・「体力、知力、集中力、根気」をフル稼働しないとクリアできない仕様
と主催者が公言しており、同人ゲームならではの遊び心やこだわりそして鬼畜っぷりが随所に見られる。
同人ゲームながら斎藤博人氏によるBGMは聴きごたえがあり、サウンドトラックの頒布も予定されている。
アフィリエイトを含めた商業展開および寄付の辞退が公式サイトで明言されており、コンシューマへの移植も100%ありえないとのこと。

本作はあくまで「第一部」という立ち位置であり、続編のリリースは未定であるが、第二部の構想はすでにあるようだ。

【ストーリー】

かつてマグル島と呼ばれた魔の島は、6人のウダガルびと(人類とは進化を異にした種族)によって解放され、
ヴェスタリアと名を改められた島には彼らを始祖とするウエスタ神殿国、
メレダ、ベネキア、ソリス、ノルデン、スフィア、レスティア、リヴェルの7王国が成立した。

ヴェスタリア島の大国メレダは東方の大陸を治めるソルヴィア帝国との交易を独占していたが、
高額な関税に苦しむ島の他国からの要請を受け、帝国は大陸から調査団を派遣する。
しかし船が何者かに襲撃され乗船していた外交官は全員死亡。首謀者は実情の発覚を恐れたメレダ王国だと判明する。
これに対する報復として帝国軍はメレダへの侵攻を開始。帝国の大戦力と同盟国の裏切りの前にメレダ国王と二人の王子が戦死する。
メレダの属邦のひとつであるレデッサの公爵もこの戦いで命を落とし、メレダ王国は危機的状況にあった。

大陸暦1024年、レデッサ公国の次男ゼイドリースは兄ゼクスリアスからメレダ最後の王族にして兄の許嫁でもあるアトルフィス王女を託され、
大軍の迫る王都から姉が嫁いだベネキア共和国へ落ち延びるよう諭される。
ゼクスの部下であったわずかな騎士を伴いゼイドの逃避行が始まった――――。

【システム】
味方ターン→敵ターン→NPCターン→味方ターン……とターン制で進行し、マップごとに異なる勝利条件の達成を目指す。
ストーリーからお察しの方もいようが序章からいきなり離脱マップである。

一人ひとり個性の異なるユニットを操作し、「敵将の撃破」「賊から村を守る」「特定のユニットと会話する」など
複数のタスクを同時進行で進めていくことになる。
戦闘を重ねるとユニットがレベルアップし能力値が上昇する(必ず上昇するとは言ってない)が、
経験値を稼げるマップも武器の耐久も軍資金さえも限られているため
「強くて高価な武器を買うよりも安価でそこそこの性能を使い潰したほうがいいかも……」などと
2~3章先を見越したコスト管理が重要となる。

このゲームの大きな特色として、一度ロストしたユニットは二度と生き返らない
ユニットの死はそのユニットが装備していたアイテムの損失、イベント発生フラグの消失をも意味しこちらの形勢が一気に不利になる。
終盤になるとマップの難易度がはね上がり(初見では1マップ攻略に数時間~数日を要することもザラ)、
文字通りの総力戦となるため少数のユニットによる無双プレイはまったく推奨できない。
ゼイドやアトルなど重要キャラクターがロストした場合即ゲームオーバーとなる。
……というわけでユニットが死ぬたびにリセットしまくることになるが、親切なことにこのゲームには5ターンごとにセーブできる機能が存在し、
きりのいいところからやり直すことができる。セーブファイルは最大98個まで作成可能。
ちなみにゲーム上で「初見ノーリセは不可能」とはっきり明記されている。

このゲームにはSRPGというジャンルに不慣れな人のために「救済モード」が搭載されている。
取得経験値が増え、重要キャラであるアトルの固有スキルがより有利なものに変更されるが、
出現するユニットやマップに変更はなく「死んだ仲間は二度と生き返らない」というシステムも健在。
SRPG初心者は余計な意地を張らずに救済モードを選び、忘れずに公式サイトの戦術指南書を見ておこう。

【キャラクター】

本作にはプロのイラストレーターが複数参加しており、美少女から渋いおっさんまで個性的なキャラクターが揃う。
キャラクターの一部には支援効果(3マス以内に対象ユニットがいるとパラメータ上昇)があり、
キャラクター同士の関係性によって上昇値や上昇パラメータが異なる。
2016年11月に公式サイト上で人気投票が開催された(投票にはGoogleアカウントが必要、11月25日まで)。上位キャラはマスクデータが公表されるとのこと。




追記・修正は5ターンセーブの後にお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • フリーゲーム
  • ゲーム
  • SRPG
  • 同人ゲーム
  • 貴種流離譚
  • ファンタジー
  • 王族
  • 貴族
  • 騎士
  • 巫女
  • ヴェスタリアサーガⅠ 亡国の騎士と星の巫女
最終更新:2024年12月20日 07:05