ジーク(Fate)

登録日:2016/11/22 (火) 14:18:47
更新日:2024/04/16 Tue 16:36:52
所要時間:約 6 分で読めます




Fate/Apocrypha』の登場人物であり、主人公の一人。


スペル:Sieg
誕生日:不明
血液型:不明
身長:165cm(物語開始当初)
体重:53kg(物語開始当初)
年齢:0歳
イメージカラー:透明
特技:なし
好きなもの:なし
苦手なもの:なし
天敵:天草四郎時貞



ユグドミレニア一族により、アインツベルンの技術を流用して作り出されたホムンクルス。
中性的な容姿とは裏腹に、一人称は「俺」。

彼を含むホムンクルスたちは元々、サーヴァントの宝具や自己治癒、魔術行使などによる魔力供給を肩代わりさせられるために生み出された、ただ消費されるだけの自我無き生命だった。
完全な魔力供給用として設計されたため肉体は非常に脆く、当初は少し歩いただけでも体力を使い果たし、発声器官を使用すれば苦痛が伴いまともに喋れず、黒のアーチャー:ケイローンの診療を受けた時点では、あと3年ほどしか生きられないと判断されていた。

自我が希薄なホムンクルスの中ではハッキリした自我の持ち主で、自らの死を恐れ、黒のライダー:アストルフォの協力を得た事でユグドミレニア一族からの逃亡を決意。
だが、ジークの魔術回路の優秀性・希少性を把握していたユグドミレニアが逃亡を許す筈もなく、追っ手に出されたゴルドと彼のサーヴァントである黒のセイバー:ジークフリートに阻まれてしまう。
諦めきれないジークは決死の反撃を行うも、それをキッカケに激昂したゴルドに撲殺されてしまう。
しかし、ジークを見捨てた事を後悔したジークフリートから心臓を与えられて蘇生した。

黒のセイバーの心臓を与えられて蘇生した後は身長が大きく伸び、声を出すことに苦痛を感じなくなるなど身体能力も大幅に向上し、ただの人としてならば充分に長生きできるだろう生命力を得た。
しかし『自由』を得ても自らの願いが分からずに思い悩んでいた中、ルーラー:ジャンヌ・ダルクとの邂逅を経て、黒のサーヴァント達が自分を助けてくれたように、自分の捜索を命じられながら見逃してくれた同胞たちを救う事を決心する。

脱出に協力してくれたアストルフォと自分の命を救ってくれたジークフリートには強い感謝の気持ちを抱いており、
恩人に肖って自らを以後はジークと名乗る事にする(そのまま「ジークフリート」ではないのは畏れおおいからだという)。
元より魔術回路を基盤として鋳造されたがゆえに情報を理解する能力には秀でており、この聖杯大戦や魔術についての知識も完璧に把握している。
それでも、我を持った生命として生きていること自体が奇跡に近いこともあり、「どうやって生きていくのか」という問いに明確な答えを出せず煩悶する事となる。

肉体が逞しく成長しても論理的、理知的な性格は全く変わっていないが、余りにも無垢なため、人間の感情の機微や男女の関係には酷く疎く、かなり天然な発言やジャンヌを混乱させるような行動をつい意図せず行ってしまう。
また一旦物事を決めたら、『とことんまでやりきる』性格をしていて、ジャンヌからは「頑固者」と評されている。
精神的に飛躍的な速度で成長しており、語彙や立振る舞いだけでなく、他人を思いやる気持ち、誰かと過ごすことを「楽しい」と感じられる気持ちなど健全な人間性を獲得しつつある。
その一方で、戦いの中で善性だけでは語れない人の悪の面も垣間見ることになり、何が正しいのか悩み迷いながらも前に進むことを決意する。

アストルフォと分かれた後は気の向くままに放浪しようとするも、
ジークフリートの脱落の事情を聞く為にジークを捜索して行き倒れになりかけたジャンヌと出会い、彼女と行動を共にする。
そして、自身のやりたい事に気づいた彼は同類であるホムンクルスを助ける為に城塞に引き返す。
そこで恩人であるアストルフォの危機を知り、助ける為に赤のセイバー:モードレッドに特攻するも返り討ちに合ってしまう。
その直後に黒のバーサーカー:フランケンシュタインが放った『磔刑の雷樹』を浴びた影響によって、
左手に『竜告令呪(デッドカウント・シェイプシフター)』という青い令呪が発現。
回数は3回、時間も3分間に限ってだが、英雄ジークフリートの能力・経験を再現出来るようになった。
(「竜告令呪」の名前通り、基本構造自体は通常の令呪と同じため、他のマスターからの補填やサーヴァントとの契約が可能)
そして、彼はジークフリートに代わり、聖杯大戦に関わっていくことになる。

ジークフリートの能力を受け継いだだけはあり、変身時の単純スペックは精神面を含めなければ本物にも引けをとらない。
戦闘経験もジークフリートが得てきた全てを獲得しており、巧みな剣技も健在である。
けれど、初変身時はジーク自身の戦闘経験は皆無の為に、戦闘という行為自体に戸惑いがある未熟な精神状態だった。
その為に初戦でのモードレッド戦では、当初は相手に対等以上に渡り合ったが、彼女が令呪のバックアップを得た以降は押され始め、宝具の撃ち合いも敗北。
※この撃ち合いはジークが更に距離を詰めていれば勝てた事が示唆されている。
『悪竜の血鎧』のお陰で片膝をつく程度のダメージで済んだものの、
変身が解けた事で初めての変身と戦闘によるダメージを受け更に諸々の負担も重なってしばし行動不能になる程のダメージを負ってしまった。

結果的には敗北したものの、非常に高い戦闘力を誇るモードレッドが、
「ジークは戦闘慣れして徐々に本物のジークフリートの実力に近付いく。次の二回目の変身で恐らく自分と並び立つ。ならば次の三回目ならば―――」
と危険視する程の潜在能力も発揮した。
二回目の黒のキャスター:アヴィケブロン戦では戦闘にもかなり馴染んでおり、モードレッドと協力して「幻想大剣・天魔失墜」と「我が麗しき父への叛逆」の合わせ技でアダムを撃破した。

ジャンヌから消耗した竜告令呪2画の補填を受けたジークだったが、
竜告令呪でジークフリートに近付いた影響か、夢の中で悪竜ファヴニールと対峙するという現象が起きるようになってしまう。
危険性を感じ取ったケイローンやジャンヌからは最後の令呪の使用は控えるようにと忠告されている。
因みにこの悪竜ファヴニールは圧倒的な巨躯と強力なブレス攻撃を持つ怪物であり、この時のジークではジークフリート化したところで手も足もでない別次元の強さを誇る。

ヒロイン(?)マジ基地マスターを退け、同胞のホムンクルスの解放や治療を条件に、彼は黒の陣営に参加することを決めた。
そして、聖杯戦争運営の障害になるだけでなく、解放された同胞のホムンクルスを早速殺したアサシン幼女に強烈な殺意を覚え、討伐に精力を注ぐ。
が、その道中先手を打ってきたアサシンの襲撃に遭い、
更に「黒のアサシンのスモッグに巻き込まれて娘を見失ったパンピー」を装う六導玲霞を庇おうとして、
アサシンのマスターである彼女に不意を突かれ、昏倒してしまった。
が、心臓にチアッパライノ(9mm×21弾等、比較的高威力の弾丸を使用)の弾を3発も撃ち込まれ心臓をズタズタに破壊されて死亡したと思われた彼は、その直後に得体の知れない回復力を発揮して即復帰。
通常、超一流の魔術師ですら心臓を破壊されれば一溜まりもないので、竜告令呪すら使わずともこの蘇生能力を発揮する点は、最早幻想種の域に到達しつつあり、人間とは到底呼び難い。


その後、精神異常なおかあさんと怨念の塊というこの凄まじい親子を相手に辛くも勝利を収める。
しかし、マスターにあわせて本来の在り様を変えていた切り裂きジャックは、マスターが死亡すると同時に本来の捨て子の怨念へと化け、世界の在り様の黒さを見せつけて復讐心に燃えていたジークに別の形で呪詛を植え付けた。

最終決戦では、ジークフリートと再戦の約束を交わした赤のランサー:カルナと対峙。
本来闘う筈であった彼の代わりとして全力で闘い、激しい死闘を繰り広げる。
数度の変身を行ったジークの力量は本物にも遜色しない域迄に達しており、魔力放出を全開に襲い来るカルナを相手に互角に渡り合う程。
切りあいは互いの圧倒的な防御力によって致命打は与えられず、細かい傷も共に治癒力によって忽ち回復し、拮抗。
無尽蔵の魔力によって互いに宝具を出し惜しみなく放たれ、互角もしくはバルムンクの連射性を込みすればジークが押しきる事も可能と評される程に健闘する。
このままでは敗北する可能性、そして「闘いは3分以内に決着を付ける」という約束を守れないと悟ったカルナが最強の槍『日輪よ、死に随え』の開放を決意。
全力の『幻想大剣・天魔失墜』で『日輪よ、死に随え』を迎え撃つが、圧倒的な出力差によって忽ち劣勢に陥ってしまう。
ジークは最後の令呪をブーストにすることで対抗し、両者の破壊力は互角にまで至り、勝負は2人の意思の強さに委ねられた。
だが生きたいと生を望むジークの次を見据えた覚悟では、勝てるのであれば死すらも受け入れたカルナの覚悟に及ばず、打ち負けてしまう。
万策尽き、光に呑み込まれかける所を乱入してきたアストルフォが展開した『蒼天囲みし小世界』によって窮地を脱し、カルナに突進。
最後の攻防、戦士でも英雄でもないが故に仕掛けられた一撃はカルナの胸を貫き勝利を納めた。

その後、天草四郎と戦うジャンヌへ救援として彼女の元に駆けつける。
彼女は聖杯を止める為に消滅を代償に発動する特攻宝具『紅蓮の聖女』を使用し、別れ際にジークと再び会いにいく事を告げる。
だが、それでも聖杯を破壊する事は叶わずに終わってしまう。
彼女の無念さを想ったジークは天草四郎に戦いを挑むも令呪を使いきった事で変身することは叶わずに圧倒されてしまう。
しかしフランケンシュタイン化の影響によって手に入れた魔術回路の高速速度、怒りの感情をもって四郎に対抗。
フランケンシュタインの宝具『磔刑の雷樹』の真似事によって、勝利を果たした。

最後は起動した大聖杯を何とかする為に単身で城に留まり、令呪を使いきった代償としてファヴニールと化し、
この世界とは異なる幻想種逹が住まう異世界へ大聖杯と共に去っていったのだった。

そして、永い永い時間の果てに再会を誓った2人は再び出逢い、新たな旅へと旅立っていった。



Fate/Grand Order


2018年ゴールデンウィークに開催されたコラボイベント「Apocrypha/Inheritance of Glory」に登場。
実質的な後日譚であり、彼自身は既にファヴニールに変わってしまっている。
ちなみに彼女との再会はまだ。

聖杯内部での聖杯大戦の再発とも言うべき事態に対処すべく、カルデアからマスターを逆に召喚。
巨大な竜では動きが取りづらいと本来のジークの姿の端末を作成し、そこに意識を移して活動する。この間、ファヴニールの素体は着ぐるみみたいなものらしい。
ファヴニールの姿でも、素の戦闘能力はそんなに高いわけではなく、竜特攻を持ったサーヴァントに攻撃されると大きなダメージを受けてしまう。


ストーリーの終了後、端末を切り離し、端末が自我をもってサーヴァントとしてカルデアにやってくる。
マスター=魔術師であるためかクラスはキャスター


◇ゲームユニットとしての性能

同イベントでの配布サーヴァント。レアリティは☆4で、クラスは前述のようにキャスター。
通常攻撃では手にした剣を振るうのが基本だが、エクストラアタックではジークフリートの姿に変わり、宝具の際は本来の邪竜形態となる。

  • スキル1「人工英雄(偽)」:自身のNP獲得量と最大HPをUP(それぞれ3T)
  • スキル2「魔術」:自身のArts性能をUP(1T)
  • スキル3「竜告令呪」:自身に竜特効状態を付与(1T)&NP獲得(Lv1で20~Lv10で30)

宝具「灼熱竜息・万地融解(アカフィローガ・アルグリーズ)


天の坏よ、我が声に応えよ!

転身開始、彼方への巡礼を。我が身は天の坏を抱えて飛ぶ、邪竜なり!万物融解!

灼熱竜息・万地融解(アカフィローガ・アルグリーズ)』!!


3Tの防御デバフを入れてから放たれるArts全体攻撃。
「幻想大剣・天魔失墜」「悪竜の血鎧」「磔刑の雷樹」はさすがに無し。



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最終更新:2024年04月16日 16:36