オロソ兄妹(HUNTER×HUNTER)

登録日:2018/03/28 Wed 23:44:00
更新日:2025/03/29 Sat 00:37:26
所要時間:約 5 分で読めます





ゲームスタートだ


ふふ じっくり楽しんで…❤


HUNTER×HUNTERキメラ=アント編の登場人物。
CV:相沢まさき(兄)/大本眞基子(妹)


【概要】

レオル配下でキメラ=アントの兵隊長を務める双子の兄妹。
ビジュアルはモロに半魚人。
「互いに世界一強い信頼関係で結ばれている」と発言するなど兄弟仲は良好。
なおキルアに首を刎ねられても兄妹共に暫く生きているなど並外れた生命力の持ち主である。

兄は自信家でプライドと自己顕示欲が非常に高い。
非常に饒舌で一般的なキメラ=アント同様他人をいたぶって楽しみ、苦しむ相手を見て嘲笑う残忍な性格。
ダーツゲームに絶対の自信があったのか、念能力もダーツにちなんだものになった。

妹は気怠い言動が目立つ今どきのギャル風の女性で基本的に兄の太鼓持ちポジション。
兄のサポートに特化した念能力者である。


自身の配下であるコバンザメ型キメラ=アントの兵士「コバーン」の協力で念能力を発動させることに成功すると、自身の念能力でキルアを終始追い詰め続けるが、能力発動時に慢心故に能力のヒントをバラしてしまったことで自身の攻撃スタイルを見破られた結果敗北。
最後は自慢していた兄弟仲もこじれ、互いを罵りあいながら死亡した。


【念能力者として】

兄妹共に揃って具現化系能力者である。
噛ませの雑魚キャラみたいな兄妹の風貌や、非常に癖が強くビジュアル的にネタっぽい能力に反して、その厄介さはキメラ=アント編のみならず劇中の全念能力を見渡しても屈指の強敵
イルミの呪縛から抜け出したキルアが初めて味わった命懸けの死闘であり、
彼らとの死闘の末に、キルアは『神速』を編み出すことに成功するなど物語のキーパーソンとしての役割も果たしている。

後に登場した「相互協力型」の念能力の一種と思われるが念能力にリソースの大半を割いたためか、能力抜きの戦闘力はかなりお粗末。
良くも悪くも一芸特化系の能力者である。


死亡遊戯(ダツDEダーツ)


くくく 108ポイ~~~ント

何をされているか見当もつかないかな? ちなみに今はキミの頭に直接話しかけてるぜ

ま…命があれば その内わかるさぁ…


敵の体を兄が念で具現化したダーツゲームとリンクさせ、標的を具現化させたダツの念魚*1で射貫く能力。
発動するには、妹が具現化したバッジを標的の肉体に取り付ける必要がある。

バッジを付けた後、兄がダーツゲームを始めると能力が発動。
敵の体にダーツの的の柄が浮かび上がり、オロソ兄がボードの的にダーツを当てると的に連動した敵の肉体の部位にダツが出現し突き刺さる。
一度ゲームが始まってしまうとゲーム終了まで能力が解除されないため攻撃対象者の様子を兄妹が視認することはできないが、
テレパシーで頭に直接話しかけたり標的の声を聞いたりすることができる。
なお発動と同時に標的には電子音が脳内に鳴り響き、それが攻撃開始の合図となる。

この能力の最も恐ろしい点は、ダツは兄が投げたダーツが的に刺さるまで存在すらせず、ダツが標的の身体に触れる瞬間に初めて具現化すること。
即ち「ダツが出現する=すでにダツが突き刺さっている」ことになる。
一度術中に陥れば何処に逃げ隠れしようと絶対に回避できず、攻撃の察知も防御も実質不可能な絶対必中を実現した能力である。
おまけにオロソ兄妹は根城としている地底湖の家の外に一歩も出ることなく一方的に攻撃し続けられ、具現化したダツ自体も人体に容易く突き刺さるため殺傷力も充分なレベル。
突き刺さったダツは兄がボードからダーツを抜くとそれに連動して自動で消滅するため傷を塞いでおくこともできず、攻撃を受け続ければ傷口からの多量出血により確実な死が待ち受ける。


オロソ兄が「無敵の能力(チカラ)と豪語するに相応しい能力だが、リスクも相応に高い。
発動条件の難しさもさることながら、ダーツゲームの最後で「BURST(ハズレ)」を起こした場合、このゲーム中に敵に与えたダメージが全て兄妹に降りかかってしまう。
おまけに上述した通り一度能力が発動すると兄妹にも能力が解除できないため、否が応でもゲームを続けるしかない。
つまり事実上「ゲーム失敗=術者の死」を意味する。
命を担保とした、術者のダーツの腕に絶対の自信が無ければ使えない能力である。
……そもそも強敵相手だと、「バッジを取り付ける」という前提条件そのものを満たすのが困難な可能性も高そうであるし、
  • 念の缶バッジを取り付けなければいけない
  • 兄妹2人分の相互協力
  • 失敗時のデスペナルティ
などの複数の制約と誓約を重ねた結果が「安全地帯からの必殺のデスゲーム」という極めて強力な念能力なのだろう。

劇中でオロソ兄妹が選択したルールは公式大会でも用いられる「01(ゼロワン)」の501点スタート。*2
+ ダーツゲームの豆知識
  • ダーツは3本を1セットとして攻守が交代される。念魚が3本毎にリセットされるのはこれが理由。
  • ダーツの的は1~20の点数が配置されており、得点が2倍になる外側の円の『ダブル』、得点が3倍になる内側の円の『トリプル』、そして中央の『ブル』と呼ばれる50点になる場所が存在しており、1本の最大得点は20のトリプルである60点。
  • つまりオロソ兄妹が最初に言った「108ポイント」という点数の内訳は、ド真ん中のブルで50点×2、左手を撃ち抜かれた4のダブルで8点だったということになる。*3
  • 作中でもキルアが解説した、ゲームの最初と最後は必ずダブルを射抜かければならない『ダブルイン(アウト)ゲーム』の他にも、必ずトリプルを射抜かなければならない『トリプルイン(アウト)ゲーム』、ダブル、トリプル、ブルのいずれかならOKの『マスターアウトゲーム』というものがある。


劇中ではキルアは自分がダーツゲームを熟知していたことと、オロソ兄が慢心故にダーツゲームのヒントをバラしてしまったことからルールを看破し対処。オロソ兄妹に勝利することに成功した。
…が、例えルールを看破しても放たれるダツの攻撃に何らかの対処法を考えなければ一方的に嬲り殺しにされるため、厄介なことには違いない。
というよりルールを見破って、なおかつ対応することができたキルアの方が規格外である。
加えてダツ自体の耐久性は本物のダツと同程度なのかキルア程度の身体能力なら容易く嘴を折ることが可能。

なお当然簡単に対処できた訳でも無く、
  • キルア自身がダーツゲームを熟知していたこと
  • 電気を利用した念により超高速での肉体駆動が可能だった
  • オロソ兄妹との戦いの前にイカルゴと闘って工作用にタコの吸盤を入手できたこと
  • オロソ兄が慢心故に初っ端からゲームのルールのヒントをバラしてしまったこと
  • オロソ兄妹と戦う前にイカルゴと和解して友情を築き、殺さず見逃したこと
これらの要素が一つでも欠けていれば確実にキルアは敗北し、勝利したとしても大量出血で死亡していた。
文字通り綱渡りの勝利である。


【余談】

劇中では魚が矢にように突き刺さるシュールな光景が見られたが、ダツという魚の場合頻繁に見られる光景だという。
というのも、ダツは反射した光に敏感に反応して光源目掛けて時速60~70km近い猛スピードで突進する性質があり、
暗夜にダツが生息する海面をライトで照らすとダツが突進してくるため事故が絶えないという。
更にダツは刺さると回転するためさらに傷が広がり、無暗に抜くと出血多量で命の危機に陥る危険な魚である。
昔から世界各地ではダツが人体に刺さって重傷を負ったり失明、死亡に至る事故も多く
沖縄県では、昔から「ダツは鮫より怖い」と漁師に語られ恐れられているという。



追記・修正はダーツゲームを楽しみながらお願いします


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • HUNTER×HUNTER
  • キメラ=アント
  • 念能力者
  • オロソ兄妹
  • 双子
  • ダーツ
  • 死亡遊戯
  • ダツ
  • 半魚人
  • 相沢まさき
  • 大本眞基子
  • 具現化系
  • 兵隊長
  • 兄妹
  • ダツDEダーツ
  • アリ
最終更新:2025年03月29日 00:37

*1 魚型の念獣の基本名称

*2 最初に設定した数字から射抜いた得点をマイナスしていき、先に0にしたプレイヤーが勝利するルール。0点オーバーしてしまうとその投擲は無効となりその時点で攻守交代となる。最高得点を目指すのは『カウントアップ』と呼ばれる。

*3 キルアはオロソ兄妹の発言から点数の配置とゲームのルールを見抜き、最後に狙われるであろう眉間の位置に相当する20のダブルに当たりを付けたので、「108ポイント」という発言がなければ、トドメの一投を狙われる位置の選択に失敗していた可能性がある。