登録日:2018/06/24 Sun 00:37:50
更新日:2025/03/12 Wed 11:38:38
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犬山まなとは、2018年4月1日から2020年3月29日まで放送されたアニメ『
ゲゲゲの鬼太郎』に登場するキャラクターである。
原作には登場しないアニメオリジナルキャラクターで、さらに3期の「天童ユメコ」以来の
人間のヒロインということで、情報公開当初は大いに話題になった。
CV:藤井ゆきよ
【人物】
サイドに下げたポニーテールが特徴的な、非常に快活で爽やかな性格の中学一年生の女の子。
同級生の蒼馬に容赦ない強烈なチョップを度々食らわせたり、初対面の鬼太郎に名前を間違えられ怒ってほっぺたを抓るなど少々怒りっぽく、
勢いのみで行動した結果妖怪の策略に嵌り捕らわれの身になってしまうなど向こう見ずな面もあるが、
誰に対しても分け隔てなく接する優しさと、困っている者を見つければ人間や妖怪問わず助けようとする強い正義感の持ち主。
たんたん坊に攫われた時も、自分より他に攫われた子供たちを助けてほしいと懇願したことからも、彼女の誠実な一面が垣間見える。
その性格と後術の経緯から6期鬼太郎ファミリーの信頼も非常に厚く、人間関係も劇中を見る限り同性異性問わず友人が多い模様。
尚、その愛らしい容姿と上述に加えて犬のように人懐っこい性格、そして破壊力満点な笑顔に
やられたものは多く、
ねずみ男や鏡爺、からす天狗の小次郎、果てはぬりかべやヴィクター・フランケンシュタインまでもが彼女の虜になっている。
(もっともこれについては一話限定の場合も多く、ねずみ男やぬりかべは以後、そんなそぶりは見せていない)
一方で正義感と負けん気の強さから学校では男子から
「デカまな」と呼ばれやや恐れられており、お世辞にもモテているとは見えない。
中学一年生にしては立派なおっぱいの持ち主だがそれがあだ名の由来ではないかともっぱらの噂である。
ED1「鏡の中から」の映像では『ゆる~いゲゲゲの鬼太郎』風にデフォルメされた6期鬼太郎ファミリーの人形を作っている様子が描かれている。
ただし裁縫はあまり得意ではないのか、所々指に絆創膏が巻かれている。
【劇中の活躍】
1話でのびあがりによって人間が木になる事件が勃発、妖怪ポストに手紙を書き
鬼太郎と出会い、紆余曲折あって鬼太郎の命を救ったことから、彼女と鬼太郎ファミリーとの物語が始まる。
当初は妖怪の存在を信じておらず見ることも出来なかったが、鬼太郎と接触し妖怪の存在を信じるようになってからは彼らを視認出来るようになった。
只の人間であるため戦闘力は勿論皆無だが、目玉親父すら感嘆する程の「偶然力」の持ち主。
具体例を挙げると
- のびあがりに組み伏せられた鬼太郎を助けようと飛び出して瓶につまずいてすっ転ぶが、
その瓶がピタゴラスイッチ現象を引き起こした結果のびあがりにダメージを負わせ弱点を明らかにする
- 見上げ入道の起こした事件現場の侵入方法が分からない鬼太郎たちを、父親の設計図を参考に建物内部に導く(たまたま現場が父親の会社が設計した建物だった)。
- たんたん坊の妖怪城の効力を無くすべく人柱の位置を探ろうと捕らわれているまなの携帯に電話したらたまたま真下だった
といった具合で、6期鬼太郎ファミリーの思わぬ助けになることが多い。
そして、人間の力がないと完全に消滅出来ない見上げ入道に止めを刺したり、
人間じゃないと壊せない八百八狸の力の源である要石を破壊し、その際に右手に宿った要石の力を鬼太郎に受け渡し妖怪獣の撃破に貢献するなど、
人間である彼女の存在が無ければ鬼太郎が勝利出来なかった場面も非常に多く、今や6期鬼太郎ファミリーにとってなくてはならない存在となっている。
【他者との関係】
「あの……、わたし、もっと妖怪のことも、鬼太郎のことも知りたいの!」
「こんな私だけど、ちゃんとお友達になってください!!」
前述の通り、のびあがりの一件でお互いに助け合ったことで深く関わるようになった。
当初鬼太郎は人間と妖怪が関わることに否定的だった上に、彼女をこれ以上危険な目に遭わせないためにわざと突き放した態度を取っていたが、
たんたん坊の一件の後彼女の公開告白必死の訴えに「目を離すとどんどん危険なところに行きそうだから」と友達になることを認めた。
以降は鬼太郎も彼女のことは何かと気の置けない存在になっているようである。
「でも猫姉さん超カッコよかった!!」
出合った当初は鬼太郎の関係を深読みした猫娘とは険悪な雰囲気だったが、
見上げ入道の一件以降は、休日に遊びに行ったり事件が起きたら真っ先に相談したりと非常に仲睦まじい関係になった。
「その人は彼氏じゃなくて友達……でもないか。」
「ただの知り合いです。」
絡みは少なめ。
一度ひょんなことからねずみ男に惚れられたが、悪気はなかったとはいえ上述の言葉で彼の心に致命的なダメージを与えた。
その翌週で裏切られた事こそあるが、その後も特に邪険に扱ったりはしていない。
CV:
皆口裕子
まなの母親。顔立ちがまなによく似ているが、口元の黒子がセクシー。
そして血筋なのか豊かな胸の持ち主でもある。
心配性で一言多いとのことだが家族のことは深く愛している。
共働きなようで、出張で家を空けることも多い。
まなの中の人とは、かつて
土星の守護戦士を演じていたという共通点がある。
CV:高塚正也
まなの父親。純子曰く、
「台風で鉄道が全線運休になっても会社に行く人」と言われる社畜の鑑。
自分のパソコンのパスワードをすぐ横に置きっぱなしにするなどうっかり屋だが、まじめで誠実な人間。
鳥取県の境港市に親戚がいるらしい。実際は
真の鳥取愛に溢れた兄夫婦(まなから見れば伯父・伯母)がいたけど。
まながまっすぐに育ったのは、この両親の教育の賜物だろう。
CV:古城門志帆
眼鏡をかけた小学生で、まなの隣人の子供。
おばあちゃんの影響で妖怪に詳しく、鬼太郎とまなが出合うきっかけを作った。
まなが一人っ子なせいか裕太を弟のように可愛がっており、普段は気丈なまなも裕太にはかなり甘く、裕太の押しに負けて鬼太郎たちの情報をペラペラしゃべってしまった。
そしてその後見せたてへぺろ顔に視聴者は悶絶した
CV:新井良平、森下由樹子
蒼馬はまなの、大翔は裕太の同級生。
よく裕太をからかって遊んではまなに(主に蒼馬だけが「兄として弟をちゃんと叱れ」という意味で)シバかれている。
劇中での描かれ方から彼らに直接いい感情を持つのは難しいかもしれないが、
それでもまなは彼らのことを「バカだけど友達」と言い非常に大切に思っている。
登場当初は周囲を顧みない言動から鬼太郎達と衝突を繰り返していた彼女だったが、まなとの交流をきっかけに素の自分を見せ始め、周囲にも気を配るようになった。
そして鬼太郎から妖怪アパートの空き部屋を貸してもらえるようになり、鬼太郎達との関係も良好になった。
またアニエスの箒はアニエスにしか懐かないとされていたが、まなには懐いている。
【余談】
- 発表当初こそ、「ユメコの二番煎じ」などと一部のファンから批判を受けていたが、
放送が始まるや否やそのキャラクターが大好評を受け、今や6期鬼太郎の人気を支える超人気キャラクターとなっている。
- スタッフ曰く、彼女は人間と妖怪、その多様性のあり方を人間目線で見る代表として作られたキャラクターとのことで、人間との共存を明確に押し出したユメコとはまた違う立ち位置のキャラクターである。
- 因みに制服以外の私服は毎回違う上に小綺麗に着こなすなど年頃の女の子らしくファッションには気を使っているが、
一方でスマホカバーや部屋のインテリアなどは大仏だったりマンガ肉だったりとどこかズレている。
裏設定によるとヴィレッジヴァンガードのような特殊な雑貨が好みで良く行くらしい。
追記、修正は妖怪ポストに手紙を出してからお願いします。
【謎】
1話で鬼太郎を襲ってから幾度となく暗躍している「名無し」と呼ばれる謎の男。
その男の目的はまだ一切不明だが、どうやらまなが非常に重要な存在である事が12話で明らかになった。
彼女や鬼太郎たちはまだ気が付いていないが、妖怪獣が倒された余波のどさくさで、人間の邪気を利用しまなの右手に「木」という謎の紋章を植え付けたのだ。
そして、そんなことなど知る由もなく、元気に日常生活を送るまなを、名無しが上から見つめていた。
そう呟く彼の脳裏には、まなに似た女性が男たちに斬り殺される光景が……。
更に25話において、くびれ鬼が操っていた呪いのアプリ騒動終結後に名無しはスマホを介してまなの額に「火」、37話では西洋妖怪との抗争が終結し、旅に出るアニエスとアデルを見送った後にまなの左足に「土」、42話では名無しに唆された百々爺による鬼太郎の冤罪事件解決後に額の左側に「金」という新たな紋章を刻む。
「人を呪わば穴ふたつ。みつ、よつ、いつつ、むつ、ななつ…」
「ななつ涙に泣き濡れて、呪う心はいつ尽きる。暗い思いは尽きるまじ、呪う心は尽きるまじ…。」
「あとふたつ…。ふたつ、ふたふた、ふつの玉…みつる器は嬉しやな…。」
「うつろなうつわがみつる時、」
「この世に地獄の口開く……」
紋様は5つ揃うことで真の力を発揮する模様だが、46話では雛人形の姿をした妖怪・麻桶毛に襲われそうになった際に名無しが刻んだ4つの紋様が突然五芒星の形状で強力且つ巨大な炎を発生し、麻桶毛を魂ごと消滅させてしまった(ただし、まな本人は怯えてよく見ていなかったため状況が今一つ理解できず、何故助かったのか分かっていなかった)。
そして47話では、人気のSNSアプリ「オメガ」の動画サイト「チャラトミの妖怪チャンネル」によって鬼太郎や妖怪の人気が急速に上がるも、直後に人間が自分の過失による事故を妖怪の仕業にでっち上げた虚偽の報道が流れ、さらにチャラトミが社長の命令で妖怪の恐ろしさについて語る方向に切り替えたため、妖怪は怖い存在との誤解が噂で流れ始めてしまう。
その後、名無しに洗脳された状態の母・純子に呼ばれて彼女の勤めるオメガ社に向かうが、そこで妖怪のような姿となって暴走していた純子が正体を知らなかった猫娘に倒される場に遭遇。猫娘に泣きながら訴え、誤解を解こうと近づいた猫娘に怯えて思わず右手を突き出すと、そこから五芒星の光が放たれ、猫娘を魂ごと消してしまう。
48話ではその様子を映した監視カメラの映像が「少女の力によって妖怪(猫娘)が消された」とネットによる画像拡散をされ、妖怪と人間の対立は激化、純子の運ばれた病院にいたまな自身も報道陣に追われるようになる。
また、自分の名「まな」は、生まれた時に元拝み屋で当時寝たきりだった母方の曽祖母が、突然連絡してきてそう名付けるよう言われたと父から聞かされる。目玉おやじはまなの名は漢字で表すと「真名(真(まこと)の名前)」となるから、我々妖怪と深く関わりを持つようになったのは血筋と関係があるのではないかと推測した(しかし、その時一緒にいた鬼太郎は猫娘を消滅させたらしいまなに真相を聞きたい思いで頭が一杯だったため聞く耳を持てなかった)。
その後、病院に来た鬼太郎と対面し、まなと鬼太郎は互いに疑惑から生じた負の感情で口論となり、その憎しみ(更に、人間側と妖怪側がお互いを滅ぼそうとする際に発していた憎しみ)を突然現れた名無しに利用され、とうとう右頭部に最後の呪い(「水」の紋章)をかけられ、五芒星の形から逆向きの逆五芒星になった際、仮面を外した名無しに吸収されてしまう。
「揃ったり…揃ったり…五行…生まれたり…五芒星…成せよ逆五芒…。」
49話では名無しの体内の異空間に捕らわれており、助けに来た鬼太郎に対して最初は先述の妖怪への憎しみにより拒絶してしまう。
純子が傷つけられたのは名無しが仕組んだ事で、純子は生きていると聞かされても信じようとしなかったが、それは猫娘が純子を殺した事にしなければ、猫娘を消滅させた自分を許せなくなってしまうからであった。
だが鬼太郎が目玉おやじに教えられた「憎しみに囚われてはいけない」という言葉と、それに続く「君に消滅させられたとしても、僕達は恨みはしない」という言葉と共に渡されてた猫娘のリボンにより、初めて鬼太郎と友達になった時の握手の温もりや今までの妖怪との思い出で正気を取り戻す。
死の間際に猫娘が口にした謝罪の真意も悟り自分の愚行を後悔、反省して謝罪し、同時に鬼太郎も自分の非を認め、互いに和解する。
その場で流した自分の涙がきっかけで名無しの過去を知る。
名無しは人間と妖怪がある程度共存していた時代に禁忌を犯して結ばれようとしたことで双方の一族に処刑されたまなと外見が瓜二つの女性・ふくと鬼の間に生まれるはずだった子供(半妖)で、まなはふくの遠い子孫(正確には血縁者)であることが判明した。
ふくが妖怪と縁を持ったように、自分も鬼太郎たちと縁あって出会ったことを知る(それと同時に名無しがまなの一族をずっと監視し続け、器になる者が現れるのを待っていたことも知る)。まなは鬼太郎に自分がかけ続けられた五芒星の力を与え、その力を込めた指鉄砲で道を開かれそこで不思議な木に隠れていた名無しに「愛」の反対は「憎しみ」ではなく「無関心」であり、世界を恨み、妖怪や人間両方を恨んでいるけど、気付いていないのはそれは「どちらからも愛されたい」と諭し「生まれてきてくれて、ありがとう」と感謝の言葉を伝え名前(視聴者にはわからない)を与えて成仏させた(事件後、まなは一命を取り留めた純子と再会し、猫娘も鬼太郎が閻魔大王と密約を交わしたことで無事に復活できた)。
50話では「ねこちゃん」と呼び、何かと世話を焼いて「可愛い」と言ったことから満更でもなかった模様だが、それでもやはり元に戻れる可能性があると知った時は「良かった、今のねこちゃんも可愛いけどやっぱりねこ姉さんはいつものねこ姉さんでいて欲しいもん」と発言していることから早く元に戻って欲しいと思っている様子。
第51話では元の姿に戻ったねこ娘に「おかえりなさい」と抱きついた。
追記・修正はうつろなうつわに選ばれ、名付け親になってからお願いします。
最終更新:2025年03月12日 11:38