マルティ=S=メルロマルク

登録日:2019/07/05 Fri 01:08:56
更新日:2025/05/20 Tue 18:49:00
所要時間:約 10 分で読めます





フフフ……馬鹿な男、騙されちゃって……明日が楽しみだわ。




出典:盾の勇者の成り上がり、1話「盾の勇者」、キネマシトラス、盾の勇者の製作委員会、
2019年1月9日~6月26日まで放送、©2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会

●目次

概要

『マルティ=S=メルロマルク』とは『盾の勇者の成り上がり』の登場人物。
および外伝作品『槍の勇者のやり直し』『真・槍の勇者のやり直し』のサブキャラ。
また番外編『転生したら盾の勇者の極悪王女だったんだけど、どうすればいいと思う?』では主人公を務めている……体は

CV:ブリドカットセーラ恵美

四聖勇者が召喚されたメルロマルク国の第一王女。しかし王位継承権第二位。
母親は女王のミレリア=Q=メルロマルク、父親は英知の賢王オルトクレイ=メルロマルク32世。妹は継承権一位のメルティ=メルロマルク
なお自身とメルティとの間に弟シゼルがいたが既に故人。

原作の描写だと外見は赤毛をセミロングにまで伸ばした幼さとかわいさのある美人。
アニメ版だと妖艶で色気のある美人。
性格はSっ気の強いセクシー悪女。
とにかく利己的な性格で自分に利がないと行動しないうえ、他人を貶めるのが大好き。
王族として問題だらけな行動をするため母の信用を得られず、長女でありながら継承権が妹より低い。
あと魂が尋常なくらい強く、普通魂だけになると何もできなくなるが、マルティは肉体が滅びようがあの手この手で世界に干渉するほどしぶとい。

こんな性格なもんだから娘にダダ甘な父を除き、母と妹からは毛嫌いされている(一応家族として愛されてはいるが、本当に最低限の愛)
あと何故か幼少時から彼女の周りで不審な事が多々あり、証拠がないが母と妹はマルティが起こしているのではと疑っている。
極めつけはシルトヴェルトの王族がマルティの弟を毒殺した事件の際、
マルティがシルトヴェルトの王族が怪しい行動をしていたと証言した事と犯人の自白で犯人が捕まる事件があったのだが、
この時のマルティの顔が怪しかったため、ミレリアは息子を毒殺した真犯人は娘ではないかと疑っている。

そのためメルティを殺されてはいけないので姉妹は別々に育て上げ、マルティはフォーブレイに留学させた。
長い期間留学していたのでマルティの顔を自国の民でさえあまり覚えていない。

留学から帰ってきた後は『マイン=スフィア』という偽名で一冒険者として活動する。

一応名目上は本編開始時には処女で元康との行為で処女を散らしたことになっているが、実は本編開始前から非処女
相手はおそらく前述の件で出会ったフォーブレイの王子で鞭の勇者タクト=アルサホルン=フォブレイだろう。まぁそれ以前に恋人がいた可能性もあるが。
この事はヤリチンの元康も騙されていたほどだが、母のミレリアはマルティがいつ何処で誰と犯ったかまで把握していた。


本編では王が四聖勇者に与える仲間候補の一人にマイン=スフィアという名で登場。
最初は北村元康の仲間になろうとしていたが、尚文の仲間に誰もなりたがっていなかったため岩谷尚文の仲間に立候補。一緒に旅立つ。
尚文は「自分を守ってくれる年上の女性」が好みのため窮地から救ってくれたマインに少なからず好意を寄せ信頼していたが、それが大きすぎる地雷だった。
マインことマルティの性格は前述の通りなため善意で尚文の傍に来たわけではなく(マルティ的には尚文はブサイク)、あくまで自分を信頼させ罠にはめるためだった。
寝静まった夜、尚文から聖武器以外の装備一式と金銭を強奪し、王と元康に尚文が自分を強姦しようとしたと告げる。
そして尚文に強姦魔の汚名を着せたうえで、自分好みの元康に取り入った。

その後は元康と行動を共にしながら様々な騒ぎを引き起こしている。
悪事の被害者は主に尚文だが何気に元康も被害(自覚なし)を受けている。
フィーロの真相を知って元康がフィロリアルを欲した際にフィロリアル界でも有名なブリーダーから卵を無理やり奪って元康にプレゼントしたのだが、
元康の関心がフィロリアルの『フレオン』に移ってしまい面白くなかったマルティはこっそり毒殺している。*1
また出発時に王がよこしたマルティ以外の元康パーティは裏でマルティがいじめたため離脱、最終的にはマルティと気が合う友人とマルティに合わせているエレナの4人に。

三勇教事件では本当に被害者でマルティ自身は黒幕ではないが、
メルティを盾ごと抹殺できる好機だと思い行動しており、最終的に帰って来た母親から父と共にこれまでの事を怒られる。
一応最後の母の愛で処刑は免れたが、色々と迷惑をかけた尚文によって名前を『ビッチ』、冒険者名を『アバズレ』に変えられてしまう。
まぁ今後も懲りずに悪行を働くため魔女とビッチを合わせて『ヴィッチ』と呼ばれるようになるが。
そのため今後はヴィッチと呼称する。


その元康も『霊亀』に負けたため、傍にいると都合が悪くなったので速攻で見捨てた。そして元康は壊れた。

その後は天木錬と行動を共にしようとしたのだが錬はヴィッチの都合よく動かないので翌日には金銭と装備を奪って逃走。錬は絶望し盗賊に。

さらに今度は川澄樹に取り入って利用した後、魔王化の研究の材料に利用して三勇教の残党と協力して革命を引き起こす。
しかし騒ぎに気付いたラフタリアに見つかり、勝負を挑むものの、
(しかも洗脳効果の武器で一掠りでもすれば勝ち+不利になったら洗脳した味方で一斉攻撃可能という好条件)一方的にフルボッコされる。この弱さが可愛い。
この騒動でついに捕まったヴィッチだったが、母に言い渡された処分はヴィッチの伯父であるフォーブレイ王への嫁ぎである。
え?それ生ぬるくね?と思うだろうが、フォーブレイ王は見た目が醜悪なうえ極度の加虐趣味があり、
嫁にされた女の両手を切り落として穴を開けそこにチ〇コを突っ込んだり、目をくり貫いてやはりチ〇コを……なんてことをする王である。
これまで9999人を亡き者にしたフォーブレイ王へ嫁ぐというのは身分の良い女性にとって最大級の処刑と同義だったのだ。


その後はタクトに助けられ、逆に母を殺すことに成功するも再戦時にタクト共々捕まり処刑される。
その際に自分を溺愛してくれる父に助けを求めるも、愛する女王を殺したことに加担した娘を許すはずもなく完全に見放され、魂も魔物に食われた。




……とにかくヴィッチは勇者を貶める事だけは徹底している。たとえそれが自分の得にならなくてもである。
例えば強姦未遂の件にしても一応ヴィッチは次期女王になりたがっているため、
普通であればたとえ強姦であっても盾の勇者と関係を持ったのであれば継承権一位に成り上がる好機である。
というのも盾の勇者は宿敵シルトヴェルトの信仰神なため、尚文と関係を持てばシルトヴェルトとの関係を一気にメルロマルク有利に持ち込める。
そうなれば母親がヴィッチにその器がないと分かっていてもヴィッチを女王の座を渡さなければならない。
つまりヴィッチは勇者を貶めるだけに、みすみす好機を逃しているのだ。


勇者と世界を貶めることだけ徹底し、そのことに一切反省もしていない根っからの悪人。
しかも何故かヴィッチと同タイプの女性が七星勇者や転生者の周りだけでなく、グラスのいた世界にもいたりする。

これには実は理由があり……。











以下ネタバレのため注意!









皆さま、ありがとうございます。

皆さまの活躍で私はやっと、この地に舞い戻る事が出来ました。








  • メディア・ピデス・マーキナー
本作の黒幕である『神を僭称する存在』
神を僭称する存在というのは人間が技術の進歩の末に不老不死となり、概念攻撃すら可能となった超常の存在。
メディアは魔法文明世界出身らしく力の源は魔法。
そのため魔法のある異世界に侵入し、その世界と生命を滅ぼし力を吸収して力を取り込むのが目的。所謂「経験値稼ぎ」。
故に魔法のない現代文明である四聖勇者の世界には罠を貼るために干渉したが、侵略はしてない(無意味だから)

その気になれば世界を消滅させることも簡単なあまりにも強すぎる力を持つため、逆に小さい世界には入り込めず、本体は直接干渉できないという制約もある。
そのため複数の魔法世界を融合する事で自身が乗り込めるだけの大きい世界を作る事を目的としている。
この融合現象こそ『波』であり、波の原因はメディアである。

ヴィッチはメディアが自分の魂を分けて侵略する世界に転生させた分身。
分身たちは女神の記憶は持っていないし自覚もないが、
その魂に勇者を貶める事と世界を破滅させるために行動する事を刻まれており、勇者の周辺に集うようになっている。

ヴィッチがオルトクレイの子供として生まれたのも父が杖の勇者だからであり、
彼女の役目は英知の賢王と呼ばれたオルトクレイを子煩悩の老害にするためだろう。

両親は自分たちの悪い部分を受け継いでしまったと思っていたが、
ヴィッチの性格はメディア自身の性格が影響している為、両親の遺伝は関係なかったのである。


前述のマルティの弟の毒殺事件も、シルトヴェルト王族の従者にヴィッチそっくりの雰囲気の人がいるらしいので、
作中の設定と描写からするとその人もまた分身であり、そいつが王族の身内を暗殺、それをメルロマルク王族のせいにする。
そしてメルロマルク王族に不信感をもったシルトヴェルト王族にヴィッチの弟を暗殺するように仕向け実行、
そしてこれを直感的に理解したヴィッチがシルトヴェルト王族の仕業だと明かすことで両国の関係を最悪のものにしたのだろう。
実際のところは不明だが、『真・槍の勇者のやり直し』で王子の毒殺に使用したウロボロス劇毒を所持していたことから、
ヴィッチが犯人、もしくは毒薬の提供者である可能性は高いと思われる。


世界の外敵、侵略者である神を僭称する存在を世界が認めるはずもなく、世界は聖武器と眷属器を作り『波』に対処している。
しかし神と名乗るだけあって最大強化された四聖勇者すら赤子同然の強さであり、世界への侵入を果たした神を僭称するものには抵抗できない。
例外として特殊な条件で使える「0の武器」は不正な力に特効効果を持ち、神を僭称するものに対抗できるが、それも8つの世界を揃えねば侵入できないほどの武闘派であるメディアにはかすり傷が限度。

実際の所、聖武器……ひいては四聖勇者の役割とは助けが来るまでの『時間稼ぎ』が目的。
神の如き力を持った者たちの中にも侵略を良しとしない者もおり、そういう存在や組している世界が日夜異世界侵略を阻んでおり、聖武器もそれを知っているため助けを求めているのだ。
そしてその世界が「助け」に気付くまで時間を稼ぐのが勇者なのである。
勇者で世界が救えないと決断された時の最終手段として四霊がおり、四霊は世界の生物の命の大半を犠牲に世界を覆う結界を貼ることで神を僭称するものも手が出せなくなる。

しかし「侵略を良しとしない者」に助けを求めて幾年。世界が8個融合するまでの時間が経過しても助けが来ない。
というのもメディアはその「侵略を良しとしない者」に属している裏切者らしく、聖武器たちの助けを求める声を握りつぶしていると推測されている。



槍の勇者のやり直し

ループを繰り返す元康が既にヴィッチの本性を知っているため、即座に殺されている。そのためたいていのルートで早々に死んでいる。
しかし初期のルートでは肉体だけの死だったため、魂だけで悪事を働いていたのだが、それを知った元康に次のルートから魂ごと消滅されるように。
また、最初は元康もヴィッチ呼ばわりしていたが、途中から赤豚呼びで定着している。

  • シルトヴェルト編
三勇教徒や樹と共にシルトヴェルトとの戦争に参戦しているものの、強くてニューゲーム状態の元康にフルボッコにされる。
最後は母親にも「やり過ぎた」と他人の空似扱いで見放され、元康のバーストランスⅩで爆☆殺

  • メルロマルク編
樹に取り入るものの、性格的にボロが出るのを恐れてか城でバックアップの役目に回っている。
革命時には不利と悟った途端逃げようとするものの、その事を予測していた元康に捕まり爆☆殺
ちなみにこの時の元康はフレオンちゃんを殺された恨みで怒りが倍増しになっていた。

  • フォーブレイ編
前回のループの尚文からの助言で元康が上手く立ち回った為、冤罪事件の時点で錬や樹共々見破られる。
開き直って兵士たちをけしかけるものの、元康に全て返り討ちにあい、自身も元康に爆☆殺される。

……ところが、死んだ後も亡霊となって登場。父と杖の力を利用し三勇教の新教皇を操っていた。
そして城内部の人間の魂を貪り続けて力を増した後は悪魔召喚をし、呼んだ悪魔の魂すら食って悪魔を使役した。
さらに国内すべての民の魂を食らおうとしている。
元康のソウルイータースピアで魂ごと爆☆殺された事で阻止され、同一ループで二回殺される結果となった。
だが、三分の一の国民はヴィッチによって殺される大惨事となってしまった。

  • ゼルトブル編(後編)
フォーブレイ編とほぼ同じ展開だが、女王が帰還している為、元康に殺されはしないものの改名の罰で『赤豚』に変えられた。
……が、舌の根の乾かぬ内に脱走を企てる(タクトあたりに頼るつもりだったらしい)が、やはり元康に行動を読まれており、ソウルイータースピアで魂のみを爆☆殺
後には魂の無い抜け殻が残り、廃人同然の姿となった。


転生したら盾の勇者の極悪王女だったんだけど、どうすればいいと思う?

19年4月1日にエイプリルフールネタとして投稿された番外編。Web版でしか読めない。
主人公は現代日本でOLをしていた女性で、各メディアを読み込んでいた熱心な『盾の勇者の成り上がりシリーズ』のファン。ちなみに槍×盾が推し。
そのファンが悪役王女に転生した……という近年のなろうで流行の悪役令嬢モノである。

前世があると自覚したのが勇者召喚の日だったので、本人も言っているがこれは転生ではなく憑依であった。でもタイトルは転生なのである。

このOLは好きな作品にこられたので槍×盾を実現させようと張り切ったところで気付くのである。

これは『成り上がり』なのか『やり直し』なのか……と

『成り上がり』なら問題はない。ヴィッチが何もしなければ起こる事件の大半が消える。
が、『やり直し』なら何もしてなくとも元康に殺されてしまうのだ。
言うならば何か行動するたびに死亡判定が1%であるようなもの。
さらに完結した『やり直し』ならともかく未完の『真・やり直し』ではOLの前世知識は通用しない。
元康に事情を説明しようにも女性が豚にしか見えない元康に会話が通じるはずもないし、
転生者や憑依者はメディアのことを説明しようとすると頭が破裂する細工をされているため、自分がそうじゃないという確証がなければ説明できない。

それで恐る恐る謁見の間に行くと……、

「ですぞ!」

という声で絶望するのであった……。

なお作者は現状これの続きを書くつもりはないらしく、続きが読みたい方はMFブックスに要望を出して欲しいとのこと。

余談

初期案では別に神がいて、ヴィッチが復活怪人ポジで神に取り入る予定であった。
またその派生案では尚文と神との戦いで神に不意打ちして神の力を吸収、ヴィッチ本人がラスボスとして尚文と戦うというのもあった。
……が、これだと回りくどいため現在の形に落ち着いた。

どうしようもない悪役であるが、そのため声優陣からは演じがいがあると好評。
というのも近年の悪役は救いがあるとか己の正義があるとか徹頭徹尾『悪役』とは言い切れないが、ヴィッチにはそうじゃない。
その悪に徹する姿勢が演じていたら楽しそうだとラフタリア役の瀬戸麻沙美氏とフィーロ役の日高里菜氏、尚文役の石川界人氏は語っている。

なおアニメでは本名が明かされても改名されても、EDではマイン表記だった。


ちなみに作者の別作品『ディメンションウェーブ』のウェブ版で、舞台となるVRMMOへのログイン時「メル」とキャラ名を設定した娘と、
サプライズ失敗のせいで逸れたプレイヤー「オルトクレイ」とその妻「ミリー」が登場した際、
作者の活動報告にて「(『ウェーブ』のオルトクレイ一家には)長女? いませんね。」なる説明が入っている。
その代りヴィッチっぽい赤髪人形のせいで暴走した盾勇者ペックルは出てきたが




「此度の荒らし行為の責任を取り、この記事は永遠に名をヴィッチに改められた!
誤った名で追記・修正する者は如何なる理由があろうとも厳罰に処する!」

「「「は!?」」」


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最終更新:2025年05月20日 18:49
添付ファイル

*1 しかもこのフィロリアルは、絶滅したとされている空を飛べるフィロリアル『フィモノア種』である。つまり貴重な生き残りを完全に絶やしてしまったことになる(まだ生き残りがいる可能性はゼロではないが)。